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タイトル:非公式情報 第130号  2004/10/16


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国家の民営化

By StrangeLove

小泉首相や武部自民党幹事長が米大統領選挙でブッシュ大統領の再選を願うとする発言をしたという。思わず本音が出てしまったのだろうが、政治家としてはお粗末。ブッシュの勝利を確信できず、不安になっているのだろう。

この不安は日本のマスコミも同じように抱いているはずだ。彼らはクリントン政権の時代からブッシュ陣営に肩入れし、イラク攻撃にも賛成してきたのである。積極的か消極的かという差はあるが、ブッシュ陣営支持という点では基本的に同じだ。

これに対し、米統合参謀本部の少なからぬ部分が軍事的な理由から、石油産業が経済的な理由からイラク戦争に反対していたが、こうした意見を日本のマスコミは無視してきた。その延長線上に、イラクで日本人が人質になった際のマスコミ報道がある。日本政府の態度とともに、この報道は世界で物笑い、いや軽蔑の対象になった。外交面で受けたダメージは大きい。日本のマスコミをジャーナリズムと思う人は激減したことであろう。

さて、『9/11』を利用してブッシュ大統領を操るネオコンはイラク攻撃を強硬した。なにしろ、フセイン体制の打倒計画が作成されたのは1992年のこと。彼らは約10年間、待たされていたのだ。我慢できなかったのだろう。

しかし、それでもイラク攻撃に反対する声は収まらない。そこで『嘘』が必要になったのである。嘘が明らかになれば、沈黙していた反対意見が息を吹き返してくる。その前にできるだけ既成事実を積み上げて後戻りできない地点まで突進しなければならないわけだ。

確かに、これだけイラクが混乱して怨念がイスラム世界に広がれば、事態を集結させることは難しい。が、軍需産業にとっては悪くない。イスラエルにとっても敵対するイスラム社会の混乱は望ましい。これでイスラム諸国が疲弊してくれれば、中東(つまり石油)をイスラエルが支配することも不可能ではない、と思う人もいるだろう。

イスラム諸国の中でも、ヨルダンやトルコの権力グループはイスラエルと友好的な関係にある。(最近、ヨルダンにアメリカは秘密の刑務所を持っていると報道された。)イラクにヨルダンやトルコと同じような政権を作り、シリアと湾岸諸国を分断したいとイスラエルは長年、望んできたのだ。

イラクの混乱は当分、収まりそうにない。アメリカの戦費は膨らみ、財政への圧迫は大きくなる。アメリカを弱体化させることにもなりそうだ。『国家の民営化』は決して荒唐無稽な話ではない。
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