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============================================================ [[ e p - b o o k s ]] edition: 9-Sep-2004 ============================================================ おはようございます。 発行人しております、shi でございます。 emichanproduction.com http://www.emichanproduction.com で、毎週連載中のいろいろなビジネス関連の本を紹介して行きます、本メルマガは 発行人の知識と経験をもとにした、ビジネス本に対する 感想や批評などを、だいぶ言いたい放題に盛りだくさんで進めて いこうと思っております。 ところで、本当は昨日発行の予定だったのですが。。。ごめんなさい。 また、台風に巻き込まれてしまいました。 今週もまんまとはまりました(笑) というのも、先週同様、火曜の朝に中国地方の某所で会議が朝からあるということで、 今度は、朝一の飛行機に乗る予定だったのですが、月曜の晩に11時まで外部で会議があって その後もいろいろと仕事が残っているという状況だったので、会議を午後からの 出席に許してもらい、午前中の適当な時間のフライトで行く予定だったのです。 が、前日の晩には既にそのフライトが欠航が決定。 なので、仕方なくフライトの2時間早い新幹線で行くことを心に決めて、 ep-finance を書き上げて床についたのが火曜の朝の2時半。 で、根性で6時に起きて、8時の新幹線に乗り込んだまでは良かったのです。 が、前の週同様、乗った時点で広島どまりが確定、そして。。。大阪を越えたときに 岡山どまりが確定。。。ま、最悪在来線を乗り継いで行こう、と思ってました。 ところが、岡山に着く直前に 「在来線も12時以降すべて運休です。」 って、岡山に着くのが 12時じゃん。 しかも、せめて大阪にでも戻ろうと思って反対方面のホームに。。。 電光掲示板の表示がない。まさか? 「はい。上りも運休です。復旧の見込みはありません。」 。。。岡山で袋小路??? ということで、今週のご紹介は。。。 岡山の駅の売店で売っていた、私初のB4版の図解本でした。しかも。。。 <<<<<<<<<<<<<<<<<< Book Review >>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>> [木村剛の図解財産を守るための投資戦略の発想法 /木村 剛] http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4776201704/kikuyaasakusa-22 木村剛については、どうもあの見た目が厭らしく見えていた(笑)ので どうも敬遠しがちだったのですが、簡単そうに見えた本書でまずどんなものか 見てみようと思いました。 本書のタイトルでは「投資戦略の発想」、としていますが、実際に ここで誘導しているのは「日本株式」への「長期投資」です。 というのも、ここで前提になっているのは - 日本株式のマーケットが過去において(30年の)長期で見れば 平均年リターンで12% になり、またボラティリティもかなり落ち着いた レベルになる。 - 今は経済はまだ不調ではあるものの、資本主義社会自体が 拡大再生産のメカニズムであるのでこれから先も会社の価値というのは あがりつづけていく ということで、実際に「日本株に投資することは日本経済への 信任」である、とも中で書いている。 確かにこのところのマーケット、特に昨年の頭から今年にかけて だいぶ戻してきている感はあり、また売買もそこそこ増えてきている ようですが、これらの前提を鵜呑みに出来るのでしょうか。 というのも、本書の中でもあたかも本書自体のリスクヘッジするがごとく あわせて謳っているのは、ポートフォリオの中に外貨預金や国債を 入れることを勧めている。本書のロジックとしては、これから突入するであろう インフレに対応すべく、そういった資産を持つことが手だということ、であるが、 前回ご紹介の本にもあった、「日本リスク」という物自体の回避する必然性が どこかにあるのではないのだろうか。 # といっても、日本の銀行での外貨預金ではそのリスク自体は回避できないのですが。。。 ただ、本書に随所に言われている「投資は副業だからまず本業をしっかり」とか 「まずは自分のB/Sや P/L を把握すべき」とか、「支出や負債を抑えることが 資産形成の第一歩」、「理解できない商品に手を出してはいけない」、「ハイターンの 裏にはハイリスクあり」、「リスク認識をあやまってはいけない」、 「投資において一番の敵はコスト」、「20銘柄以上の分散保有で非システマティックリスクを 軽減する」、「ドルコスト法で取得コストを平準化して氏捨てマティックリスクを軽減」 などなど、分かっていても再確認すべきことはちゃんと抑えている点については 「投資の入門書」として大事だろう。 そして、初心者に対する投資アドバイスという観点で見た場合、その意味において、 いろいろ裏側に信託報酬などのコストが隠蔽されている投資信託や生命保険でも、 とっつきやすいように見えるけれども流動性の低さなど実は難しい社債ではなく、 コストがあまりかからない「日本株」に誘導しているのは間違いではないのかもしれない。 ということで、あなたなら日本株の長期投資、しますか? いや、日本経済と心中する覚悟はありますか? でも、普通な私たちは日本に生活する以上景気のあおりを受けて生活するのですから そのヘッジとしては必要なのかも知れませんね。 ところで、ちょっと突っ込み。 社債を買うなら国債とその会社の株式を買えっていうのは ちょっと議論がいいかげん過ぎる気がするなぁ…なにせ社債に乗っかっている会社のクレジットリスクと 株式の持つリスクは似て非なるものであって、それで世の中には 「国債とクレジットスワップ」 で擬似的な社債ポートフォリオを組成しているのですから。 それに、もう一点。「ドルコスト法」は長期投資に対する取得コストを「平準化」するのであって、 コストをあたかも「軽減」させるかのごとく説明しているのもちょっとなぁ。。。 http://www.emichanproduction.com/ -> "Book Review" <<<<<<<<<<<<<<<<<< Book Review >>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>> ちなみに、昼に入ったトンカツ屋でトンカツの待ち時間と食後のお茶の時間で 十分読めてしまう位の薄さ。なかなか悩ましいです。 さて、その後の私はと言えば、会社に頼んでホテルを押さえてもらい、そこから FOMA でネット接続で会社のメールを読んでいたのですが。。。パケット代が高くて 途中で挫折(苦笑) あとはご飯を食べて、よく寝てしまってました。 ということなので、下書きは時間のあるときに済ませていたのですが、 ネットにつなげられなくて。。。帰ってきたこの夜の帳に書いているのです。。。 来週は。。。大丈夫だよな>台風 さて、ご存知の方もいらっしゃると思いますが、 金曜には 80年代や90年代のポップスの紹介をする ep-music <http://melten.com/osusume/?m=18932&u=18931> 月曜には金融小話の連載、 ep-finance <http://melten.com/osusume/?m=18930&u=18931> をそれぞれ開始しております。 また、既発のきわめて個人的で、何でもありの ep-update <http://melten.com/osusume/?m=18652&u=18931> は、土曜にこの3つをダイジェストを中心に いろいろアップデートしたことやはみ出したネタなどをご紹介して行こうと思っております。 で、今不定期にして、この間の北海道旅行記は、すこしづつ書いてますよ。 今日の帰りの電車で2日目を一気に書き上げてしまいました(笑) ところで。 shiの糧は皆さんのフィードバックです。 ぜひとも、読後の感想もお送りいただけますと幸いです。 では、台風にも残暑も残暑にも負けずに頑張りましょうね! また来週。 ============================================== ep-books: 発行人: shi http://www.emichanproduction.com/ メニューの "main magazine" でバックナンバーと 登録/解除をどうぞ。 melcup: 49部 emaga: 9部 Mailux: 0部 メル天: 10部 メルマ: 0部 ============================================== 本メルマガは転送は変更を加えない限り許可ですが、 あわせて、上記サイトからの購読をお勧めください。 |