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======================================================================== ━┓→ N┃→ 仮想力線電磁気学 ━┛→ ======================================================================== ------------------------------------------------------------------------ ●第62回 第3章・力線の理論(その30) ------------------------------------------------------------------------ 当メールマガジンを御購読いただき、誠にありがとうございます。 今回から、『巨大加速器の問題』として、『ブレーキ電気力』の話を始めます。 図があるので、等幅フォントで御覧下さい。 **************************************** 86.ブレーキ電気力の考え方 **************************************** 既に述べたように、ブレーキ電気力は、磁電誘導と電磁誘導の組み合わせで起こ る電磁気作用です。 これには、運動が深く関わっています。 そこで、今回は、ブレーキ電気力がどのようにして生じるのか?、その原理を説 明しようと思います。 まず、下図を見て下さい。 電極 ┃┃ ┃┃ ┃┃ ┃┃ ● → ┃┃ ┃┃ ┃┃ ┃┃ ちなみに、●は、加速される電荷(荷電粒子)を表します。 電荷●は、電極との間に働く電気力(クーロン力)によって加速されます。 これを電荷●の系から見ると、電極が運動しているように見えます。 ┃┃ ← ┃┃ ┃┃ ┃┃ ● ┃┃ ┃┃ ← ┃┃ ┃┃ そこで、電極中の個々の電荷について考えてみましょう。 ○ ← ○ ○ ○ ● ○ ○ ← ○ ○ なぜ、このように考えるのかというと、仮想力線電磁気学では、第1章で述べた ように、重ね合わせの理が成り立たないからです。(特に誘導の問題では…) 個々の電荷○の作用を考え、最後にそれらを足し合わせる(積分する)という考 え方をします。 さて、そこで、これらの電荷○のうちの一つを取り上げて考えてみましょう。 ← ○ ● すると、電荷●から見ると、電荷○は運動しているように見えます。 一方、電荷○からは、電気力線がのびています。 \│/ ─ ○ ─ /│\ ● したがって、電荷○が運動すれば、それと一緒に、電気力線も運動することにな ります。 すると、電荷●の系から見ると、電気力線が横切っていくことになります。 そうなると、磁電誘導により、磁界が発生することになります。 さて、この磁界の強さは一定ではありません。 電荷の運動、すなわち、位置の変化により、変化します。 磁界の強さが変化するということは、磁力線の本数が変化するということです。 一方、磁力線は、勝手に発生したり、消滅したりすることは、許されません。 ある(微小)領域における磁力線の本数が増減するためには、その領域に磁力線 が出入りしなければなりません。 つまり、磁力線が運動しなければならないのです。 磁力線が運動すれば、電荷●を磁力線が横切っていくことになります。 すると、電磁誘導により、電気力が発生することになります。 こうして生じた電気力が、『ブレーキ電気力』となるわけです。 このように、ブレーキ電気力は、運動によって起こる二種類の誘導(磁電誘導と 電磁誘導)の組み合わせによって生じる電磁気作用なのです。 これが、もとの電気力を打ち消し、超光速への加速を不可能にするのです。 次回からは、以上のことを、数式を用いて、より具体的に解析していこうと思い ます。 ======================================================================== 発行者 : tarkun(たーくん) mailto:tarkun2@yahoo.co.jp 配信 : MailuX http://www.mailux.com/ バックナンバーの閲覧、購読の解除、配信先の変更は、下記のHPへ。 http://www.f8.dion.ne.jp/~tarkun/mm/mailux.htm 購読の解除や、配信先の変更は、御自分でお願いします。 ======================================================================== |