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タイトル:Daily Drama Express 2004/07/06 君が想い出になる前に (1)  2004/07/19


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                        ★★ 日刊ドラマ速報 ★★
            ☆☆ 2004/07/06 (Tue) ☆☆
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== 目次 ==============================================================
  1.火曜日の連続ドラマ
  2.編集後記
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1. 火曜日の連続ドラマ
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タイトル 君が想い出になる前に
局  名 フジテレビ
放映日時 火曜22時
キャスト 佐伯奈緒(観月ありさ)
 望月光彦(椎名桔平)
 結城和也(玉山鉄二)
 富田ちひろ(加藤あい)
 阿久津順子(木村多江)
脚  本 清水友佳子
 横田理恵

あらすじ 「ハイカットー!」 監督の声を聞きながら、スタジオの隅では本
番に備えて、スタイリストの奈緒(観月ありさ)が忙しく働いていた。

「サイズの確認なんて基本中の基本だよ」奈緒の後輩のちひろ(加藤
あい)が、奈緒とちひろの後輩の優子(中山 恵)を叱りながら奈緒
のところへやって来た。奈緒は携帯を取り出し、すぐに代用の衣装を
揃えるよう手配する。

 奈緒に優子が今日の失敗を謝りながら、ちひろと一緒にスタジオか
ら出て来た。そこへ、車で和也(玉山鉄二)が迎えにやって来る。送
るからと2人を誘うが、ちひろと優子は羨ましがりながらも、遠慮し
て電車で帰って行く。

 車の中で、今日はゆっくりしたいから奈緒の家で何か作って食べる
ようと決まり車で向かう。

 「おいしいぃ〜めちゃめちゃおいしい」キッチンで和也が料理を作
り2人で食べる。
 このマンションは来月帰って来る姉夫婦が、シンガポールへ海外駐
在をしている間、奈緒に留守番を兼ねて住まわせてもらっていた。姉
は昔から一番の理解者で何でも話せて、いつも相談にのってもらって
いた。和也にも紹介したい。「早く帰って来ないかな」しかし、お兄
さんのことは結婚式であったきりだからよくわからない。

「なぁ奈緒・・」食事の後、和也は来月姉夫婦が帰って来たらこの家
から引っ越さなければならないから、ここより狭いけどファミリータ
イプの5,000万の物件が載っているパンフレットを奈緒に見せ、
「俺と奈緒の2人の家 。…のつもりなんだけど・・なあ奈緒結婚し
よっ」突然のプロポーズ。
「わたしでいいの?」「奈緒がいいんだよ。」「俺、奈緒のこと一生
かけて守るからお姉さんの人生に負けないくらい幸せな人生にしてみ
せるから。」「わたしも和也のこと絶対幸せにする」

 2人で抱き合いながら絨毯に倒れこむと、体があたり、机の上にの
ったワインをこぼしてしまう。和也は姉夫婦の物と一生懸命絨毯を拭
く。

 朝、ベットの上で2人目覚める。和也も起きようとするが、頭が痛
い。「そうだ!」奈緒はお姉さんが風邪気味のときにいつも作ってく
れた蜂蜜ミルクを作る。

 そこへ、電話が鳴る。こんな早い時間に何だろうと出ると「もしも
し、はい・・わたしですが・・ えっ…・」電話を持ったまま呆然と
する奈緒に代わり、和也が電話を受ける「はい、お電話代わりました
・・」

 お姉ちゃんが・・嘘…


 突然の訃報だった。病気でも事故でもなかった。姉は一発の弾丸に
よってその命を奪われたのだった。・・

 空港へ到着すると。「佐伯奈緒さんですね」と伍代物産の阿久津順
子(木村多江)が声をかけて来た。「先ほど電話で失礼致しました。
こちらへどうぞ・・お兄様は怪我をしていますが、命の別状はありま
せん。ご子息の祐輔(広田亮平)くんは元気です。ただ・・」そして、
包帯を頭に巻いた、どこが不自然な目つきの兄光彦が遺骨を抱え、祐
輔の手をひいて出てくる。「ただ・・記憶がないんです・・襲われた
ときのショックで何も覚えていないんです」

「記憶喪失ってことですか…」

 亡くなられたのはシンガポールの郊外の小さな街。ご夫婦でドライ
ブを楽しまれている最中で、街外れの食堂で昼食を済ませたあと、
2人組の強盗に襲われたそうです。お兄様は意識不明の重態。お姉様
はすでに息をひきとられた後でした…犯人は窃盗の常習犯で今回も物
取りが目的だったと自供したそうです。事件が起きたのは一週間前だ
が、すぐに身元が判明しなかったそうです。祐輔がそばにいなかった
のがせめてもの救いです。お兄様はお姉様のことも覚えていないんで
す・・

 和也の運転する車で帰る途中に阿久津からことの経緯を聞く。
「・・事件以前の記憶は何も…」

 前を走るタクシーの後部座席では、祐輔が光彦の手をしっかり握っ
ていた・・

「気しっかりもてよな」病院へ奈緒らを送り、和也と別れる。

「望月さんこちらへ・・」看護婦に呼ばれるが、促されて光彦は自分
のことだと気がつく。しかし、光彦の手を祐輔がしっかり握っている
ので進めない。「祐輔くんパパはお医者さんに診てもらわなきゃいけ
ないから」奈緒のことを知らない祐輔に、ママの妹さんでおばさんだ
と説明され、光彦に「すいません。すぐに戻りますから」と言われや
っと手を離す。
 奈緒は光彦に「本当に本当に覚えていないんですか、あなたの息子
じゃない。本当に覚えてないの?」すいませんと謝る光彦に「・・す
いませんて・・」

 精密検査の後、奈緒と阿久津は保護者の名目で説明を受ける。脳に
損傷は見当たらないので、事件のショックによる解離性健忘だと思わ
れます。望月さんの場合…・
・「記憶は戻るのでしょうか?」・・
ケースは様々なので今の段階では何も・・

「いいんですか?」奈緒が住んでいたマンション・・元々は姉夫婦の
マンションへ奈緒は光彦と祐輔を連れてくる。阿久津がホテルを用意
するというが、姉はこのマンションへ帰ってくるのを楽しみにしてい
たので・・と何かあったら、阿久津の携帯に連絡するということで、
遺骨と共にマンションへ入ってくる。

「あなたが住んでいた家です。3年前まであなたとお姉ちゃんと祐輔
が住んでいました。」祐輔が開けて入って行った部屋は子供部屋。ま
だ自分の荷物の整理をしていないため、「とりあえず、子供部屋を使
ってください」と言い、奈緒はテーブルの上に姉の遺骨を置き話しか
ける。

「お姉ちゃん着いたよ。ごめんねお姉ちゃん。カーペット汚しちゃっ
た・・何か言ってよ・・」堪えていた涙が溢れ出す・・
 光彦は背後でその様子をそっと見ていた・・

「大丈夫か?飯ちゃんと食った?俺に出来ることがあったら何でもす
るから」和也と電話をし、元気づけられるとチャイムの音が聞こえる。
電話を切って出て行くと「お父さん・・」山梨から父親(小野武彦)
が出てきたのだった。

 姉の写真と遺骨を前に「これが美穂(森口瑤子)なのか・・」
 落ち着きを取り戻し、祐輔は寝ているということを聞く。あの男・
・光彦は祐輔と一緒に寝ている・・「美穂をこんな目にあわせておい
て、寝てるのか。一言いってやる」部屋の外には光彦が立っていた。
父は光彦の胸ぐらを掴み「エリート様だか何だか知らないが、女房
一人守れないで…俺は最初からおまえなんかとの結婚は反対だった
んだ。おまえと一緒にならなきゃ美穂はこんな目に合わずに済んだん
だ。」あまりに興奮をしたのか父は胸を押さえて倒れてしまった。

「すいません」もみあっているうちに割ってしまったカップを片づけ
ていると、光彦が手伝おうとする。「もういいです休んでください。
父はちょっと血圧が高くて、もう落ち着いたし心配ないと思います。」
なおも手伝おうとするので「大丈夫です。いいって言ってるでしょ。
記憶がないからってそれが何だと言うの。あなた生きてるじゃない。
記憶なんか無くてもこうして生きてるじゃない。でも、お姉ちゃんは
…お姉ちゃんは帰って来ない…」

「すいません」「ごめんなさい。あなたのせいじゃないって…あなた
も被害者なんですよね…」

 翌朝、4人で朝食を食べる。祐輔は卵焼きにしょうゆをさすと、そ
のしょうゆを父光彦へ渡す。「すいません」「息子に向かってすいま
せんかっ」「お父さん…」

 光彦の上司が美穂の遺骨に手を合わせる。しかし、柏木(平泉 成)
もわからない。今後のことは県警の指示に従うことにして、責任を担
う義務があると思います。勿論祐輔くんのことに関しましても。武彦
は「祐輔はわたしの孫だ。あんたらの世話にならん。」武彦は祐輔に
明日山梨に行こう葡萄園をやっているんだ。と山梨へ誘う。

 阿久津は今後のことはともかくとして、葬儀の話しを進める。伍代
物産が取り仕切らせていただきたいという申し出を奈緒らは受ける。
そして、光彦に喪主の挨拶の原稿を渡す。「出来ますよね」「はい」

 ちひろがランチをしていると奈緒のピンチヒッターとして仕事が廻
って来る。チャンス到来なのだが、素直に喜べない。

 東都総合病院の光彦の担当二宮奈津子から、記憶を無くした人間は
想像ができないような混乱と動揺をかかえ、常に緊張状態にいるので、
家族の方は暖かく見守るよう言われる。しかし、光彦には身寄りがい
ない。

 奈緒が病院から出て行くと、声を出して弔辞の原稿を読む光彦の姿
があった。

「あのどちら様で・・」和也が奈緒のマンションへ行くと、父の武彦
が出迎える。奈緒の知り合いといい、線香を上げる。美穂の話しを懐
かしそうにする武彦の話しを聞いているときに、奈緒たちが帰って来
る。
 和也が祐輔に挨拶するが無言・・「祐輔こっちに来てから一度も喋
ってくれなくて・・」そして、いずれきちんと話そうと思っていた和
也を父へ紹介しようとするが「またにしてくれないか。だいたいの察
しはつく」と拒否されてしまう。

 マンションを出て、奈緒は父のことを和也に謝るが「お父さんの気
持ち考えたらしょうがないよ」と暖かく理解をしめし、「きちんと休
めよ」と言って帰って行く。

 阿久津は光彦を日常生活が送れるようになるまで、生活訓練センタ
ーへ入所することを勧める。今週中には入所できる予定と連絡をする。
そして、奈緒も祐輔のことは告別式が終わったら、父が山梨へ連れて
帰ることになる、と伝える。

 告別式
 おごそかに行われるも、光彦の立場か、外務省などから花輪が届い
ていた。和也やちひろたちもやって来る。

 専務から弔問客への挨拶が始まる。光彦は伍代物産の東南アジア総
合開発プロジェクトの中枢を担う優秀な社員でありますが・・残され
た家族の悲惨な…
 次は、喪主光彦の挨拶、渡されていた原稿を開き、本日はご多忙中
にもかかわらず・・皆様方の友人であり、わたしの愛する…愛する…
文章の先が読めずに止まってしまう・・

 告別式後、光彦の同僚らが「人が変わったみたいだったな。あんな
冷血漢でも奥さんを亡くしたら応えるとか・・」と噂しあっているの
を、和彦は聞く。

 マスターの小野寺(松崎しげる)がいるバーへやって来た和彦は、
同僚の噂話しを話す。奈緒のことを心配していたマスターは、昔商社
に勤めていたこともあり、光彦の立場もエリート中のエリートで敵も
多かったんだろうと推測する。

 祭壇の前で光彦は美穂の遺影をずっと見ている。奈緒に「帰りまし
ょう」と促されると、「この女性は・・この女性はわたしのせいで亡
くなったんでしょうか。わたしはこの人を愛していたんでしょうか。
この人に愛されていたんでしょうか。思い出せないのです。どうして
も・・記憶が無くたって生きてるじゃないってあなたいいました。確
かにそうかもしれません。でも、わたしはただ息をしているだけだ。
自分が何者かわからない。自分が生きている価値などあるのでしょう
か・・」


 翌朝、父は葡萄園が心配だからと鞄に荷物を詰め、帰る準備をして
いる。勿論祐輔も連れて行くつもりだ。

「おはようございます・・あの・・」光彦がおずおず挨拶をして入っ
て来る。
「お腹が痛いってそう言ったんですか?」子供部屋に入ると祐輔は腹
痛のためうなっていた。一緒に連れて帰ろうと思っていた父は「参っ
たなぁ」と頭をかかえ、後ろ髪をひかれるおもいで、一人でマンショ
ンを後にする。
 奈緒は祐輔のために、おかゆを作るが、部屋に運ぶと後ろを向かれ
てしまう。「そうだ!祐輔ちょっとまってて」
 キッチンに戻って、ミルクを温め、蜂蜜をそそいでいると、「蜂蜜
ミルク・・」背後で声がし、聞き返すと「蜂蜜ミルク・・」光彦が応
えている。「そう、蜂蜜ミルク。お兄さん覚えてるんだ。お姉ちゃん
が良く作ったでしょ。具合の悪いときに」

 祐輔の具合を聞いて、阿久津がお見舞いに来た。「2、3日したら
山梨へ送って行くことになりました」阿久津は光彦が訓練センターへ
入所する手続きが整ったので、明日には入所していただくことになり
ました。
「それでは明日の朝にお迎えにあがりますので」

 光彦は鞄に荷物をつめる…


 翌朝
 迎えに来た阿久津に「じゃあ、よろしくします」と挨拶し、「祐輔
くんお大事にまたご連絡しますので」阿久津は奈緒に頭を下げる光彦
と一緒に出て行く。

 2人が出て行った後、鍵をかけて家に入ると祐輔が「お父さんは?
お父さんはどこかへ行ってしまうんですか?僕はお父さんと一緒に居
たいんです・・お父さんと一緒に居たいんです・・」
 祐輔の腕をつかみ「祐輔・・」理由を説明しようとした奈緒だった
が、祐輔の真剣な様子に「祐輔、すぐ戻るから待ってて」と家から出
て行く。

 マンション前で車に乗り込もうとしていたところを、「阿久津さん
待ってください」と呼びとめる。「訓練センターをキャンセルしてく
ださい。身寄りのないお兄さんはわたしが祐輔と一緒に面倒をみます。
お兄さんは生きている価値がないなんて言ってたけど、祐輔だって、
お兄さんを必要としている。記憶が無くても、自分が誰なのかわから
なくても、存在する意味はちゃんとあります。このマンションならお
姉ちゃん見ていてくれる。蜂蜜ミルクも思い出したから、ここから始
めてほしいんです」

 その様子を和也は見ていた。


寸  評 いやー暗いです。最後に未来は明るいかな?という光りがみえたの
ですごく良かったのですが、前半こんな暗いのか…と嘆きたくなりま
した。
 しらずしらずのうちに、奈緒が光彦の良さにひかれると想うのです
が、和也の気持ちはたまりませんね。

執 筆 者 田村(t_volr@yahoo.co.jp)

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2. 編集後記
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 ウォーターボーイズ2を観ました。わたしは、今のところ、映画>ウォー2
>ウォー1と僅差になっています。2はどこにでも居そうな子の設定なので、
観ていて“あーあー”と安心します。(田村)

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発行元:ドラマ研究会
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