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タイトル:非公式情報 第115号  2004/06/11


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ロナルド・レーガン

By StrangeLove

アメリカの第40代大統領、ロナルド・レーガンが死亡した。死人の悪口は言いたくないということなのか、大半のマスメディアは故人を手放しで誉めあげている。レーガンの実態を振り返ることで、日本のメディアが何を理想としているのかを知ることができるかもしれない。

『天啓的史観(ハルマゲドン説の信奉者)』を信じている人がアメリカには少なくない。キリスト教原理主義者(聖書根本主義派)だが、彼らの教義によると、キリストが再び現れる前に、地球規模の核戦争、大規模な災害、経済恐慌、社会の混乱を経る必要があると彼らは考えられている。そして最終戦争(いわゆるハルマゲドン)の7年前に自分たちだけは天上に引き上げられ、キリストとともに多くの人々が苦しむのを見物することになっている。

1970年代、レーガンは自らがこうした天啓的史観を信じていることを明かしている。例えば、彼がカリフォルニア州知事だった1971年、同州の上院議長だったジェームズ・ミルズに対し、旧約聖書のエゼキエル書について熱弁をふるい、ハルマゲドンが近いと熱く語っている。核戦争で世界は滅びなければならないということだ。その後、少なくとも1980年代初頭までレーガンは自分が天啓的史観の持ち主だということを隠そうとしていない。

勿論、レーガンだけがキリスト教原理主義者だというわけではない。第38代大統領ジェラルド・フォード(1974〜77)、そして現大統領ジョージ・W・ブッシュも同じ宗教の信者だ。

フォード政権の時代、CIAの分析がソ連に甘すぎるという議論が浮上、『チームB』というグループが編成されたことがある。この対ソ連強硬派を稼働させたCIA長官が現大統領の父親でレーガンの次の大統領、ジョージ・H・W・ブッシュ。1970年代から聖書根本主義派はイスラエルの軍事強硬派、リクードと急接近、1979年には『国際テロリズム』の黒幕はソ連だというプロパガンダを展開、そのソ連と戦う『自由の戦士』としてアルカイダを含むイスラム原理主義者を彼らは組織、支援している。

レーガン大統領は本気でソ連との戦争を考えていたと筆者は推測している。何人かの自衛隊の情報将校も同じ分析をしていた。1983年が緊張のピークで、その後はレーガンの宗教的な信条は別のエリート集団によって封印されている。

レーガン時代を振り返ると、ラテン・アメリカではレーガン政権に支援された軍事政権が『死の部隊』を使って大量虐殺を実行、エル・サルバドルの大司教も暗殺されている。ニカラグアの左翼政権を倒すためにコントラを組織、資金源としてコカインを使っていたことも秘密ではない(CIAも認めている)。1980年代にコカインの流通量がアメリカで急増したことと無関係ではない。

これはイラン・コントラ事件の一面だが、そのイラン・コントラ事件に関する証言をレーガンは『アルツハイマー』を理由に拒否し続けた。きわめて鮮明な記憶を持っていた時期から死ぬまで同じ理由を主張していた。この無責任な態度を美談にしてしまうのが日本のメディアだが。

経済面では『規制緩和』の結果、S&Lの不正融資が起こり、その延長線上にエンロンの破綻がある。『双子の赤字』で世界経済の危険度を大幅に高めたことも忘れてはならない。日本が助けなければ、アメリカは破綻していた可能性が高い。
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