メルマガ:組紐工芸 工房 多津蔵通信
タイトル:夢幻出版社『多津蔵物語』”多津蔵とは”  2004/05/22


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【多津蔵物語】

工房「多津蔵」とは、私どもの夢の実体なのです。
では、多津蔵とは何なのか?
答えは明快です。組紐工芸の館なのです。

《組紐工芸とは?》
組紐(くみひも)、聞き慣れない言葉です。
糸を組んで、紐にしたものの事です。
材料・色合・組合せ・組み方等で、異なる表情を致します。
多津蔵は、基本的には、手組みです。手で組んで作ります。
機械化の時代に、手仕事とは?と思われるかも知れませんが、
五十年前位までは、手組みが、当たり前でした。
機械化によってコストは下がりましたが、ものの質も落ちたのです。
此の貧困な物作りの情況を乗り越えるには、
もう一度、手仕事に立ち戻る必要が在ったのです。
組紐工芸を立ち上げる必然が、此処にあったのです。

《多津蔵で実現する事》
組紐を作る事は当たり前です。
でも、其れだけでは片手落ちなのです。
組紐とは何なのか?
此の認識が在り、其の必然に裏打ちされてた姿勢が無ければ、
出来たものは、単なる工業生産物と変わりはないのです。
世の中の手作り成るものが、手で作っただけのものでしか無いのが現実なのです。
此れでは、優秀な機械には勝てません。
手仕事の方が、劣ったのでは、作らないほうが、ましなのです。
多津蔵で生まれるものは、本物なのです。
此の本物が無くなり、偽物ばかりがのさばっているのです。
多津蔵が実現する大きな課題が、本物を創りだす事なのです。

《本物とは》
本物とは、作る人の暮らしから生み出されたものの事なのです。
生活は無茶苦茶で、作るものだけは立派なものは、有り得ません。
和の暮らしからしか、和の文化は作り出せないのです。
多津蔵が実現する姿は、嘘の無い暮らしから生まれる形なのです。

                 夢幻出版社 編集長 田鶴彦乃蔵人
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