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タイトル:Daily Drama Express 2004/03/16  2004/04/11


===================================================== 発行部数   13 ==
                        ★★ 日刊ドラマ速報 ★★
            ☆☆ 2004/03/16 (Tue) ☆☆
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== 目次 ==============================================================
  1.火曜日の連続ドラマ
  2.編集後記
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1. 火曜日の連続ドラマ
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タイトル ファイアーボーイズ 〜め組の大吾〜
局  名 フジテレビ系
放映日時 火曜21時
キャスト 朝比奈大吾(山田孝之)
 園田まひる(内山理名)
 近藤純(ミムラ)
 甘粕士郎(塚本高史)
 赤星みつる(葛山信吾)
 落合静香(小西真奈美)
 平茂(石黒賢)
 五味一(鹿賀丈史)
脚本  吉田智子

あらすじ レスキュー採用試験最終種目の1500メートル走、基準タイムは
5分10秒というルールの元、大吾(山田孝之)は長い間訓練を休ん
でいたために体力が衰えていたが、必死で走り続け、5分10秒02
というタイムでゴールインする。また、足を痛めていたために転倒し
た甘粕(塚本高史)も、足を引き摺りながら走り、最下位ながらも完
走する。

試験を終え、め組の皆と一緒にいる2人の元へ神田(的場浩司)がや
って来る。「残念だったな」と言う神田に大吾が「め組でもう1年鍛
え直してきます」と答えると、神田はにやりと笑んで去って行った。

純(ミムラ)は「もう預かってなくていいよね」と、大吾にドッグタ
グを差し出す。「ああ」とうなずいてタグを受け取る大吾。それを見
てまひる(内山理名)は「じゃあ甘粕君にもご褒美。今度デートして
あげる」と言い、甘粕は驚きつつも嬉しげな顔をする。

試験の帰り道、大吾は心配して見に来ていた静香(小西真奈美)と一
緒に歩いていた。植木(モロ師岡)の件で、静香は大吾に消防士にな
るよう薦めたことを後悔していたという。しかし、もう心配するのは
やめた、大吾が選んだ道だから、と言う静香。「もう私がどうこう言
うことじゃない。あなたには支えてくれる仲間がいる。あの人達を信
じて、強くたくましい消防士になりなさい」と言われ、大吾は「は
い!」と答えて約束の指切りをする。

翌日、大吾はめ組に復帰する。「ご心配お掛けして申し訳ありません
でした」と謝罪する大吾に五味(鹿賀丈史)は「茶」とひとこと。大
吾は「ハイッ」と答えて五味の茶を淹れ始める。大吾の初出勤の日を
思い出し、め組のみんなは笑ってそれを眺めていた。

そこへ救助出場の指令が下る。地下鉄の駅で、ホームと車両の間に挟
まれた子供がいるというのだ。

現場に到着すると、大勢の乗客で騒然とする中、子供は意識を失って
ぐったりとしていた。駅員によると、電車が入ってきた際に足元を滑
らせてしまったのだという。平(石黒賢)はレスキュー隊の出場を要
請しようとするが、別の事故の処理中で、到着までにあと10分はか
かるという。

子供は腹部を圧迫されており、即刻救出しなければ危険な状態だった。
救出するには車両をジャッキで持ち上げるしかない、と赤星(葛山信
吾)。しかし消防で持っているジャッキでは車両の重みに耐えられな
いため、レスキューの到着を待つしかないという。

大吾と甘粕はホームの下から子供の身体を支えていた。事故のせいで
足止めを食った乗客達は「いい迷惑だ」「とっとと処理して運行を再
開してくれよ」と無責任に騒ぎ出す。それを聞いた甘粕はカッとなり、
平に「野次馬、外に出しましょう!」と言う。

その時、甘粕の言葉を聞いてひらめいた大吾。車両の片側に乗客を集
めて乗せ、その重みで車両を少しだけ傾けてはどうか、と平に提案す
る。赤星や博士(温水洋一)は過去にもそういう例があった、と賛成
し、平は大吾の提案を実行することを決断する。

他の車両から切り離した問題の車両に乗客を数人ずつ乗せていき、ジ
ャッキと皆の力で車両を浮かせ、無事に子供の身体をホームに引き上
げることに成功。
乗客達も喜び、拍手が沸き上がった。

出張所に戻ってきため組の一同は、大吾の成長を誉める。以前ならカ
ッとなって乗客に飛びかかっていたのは大吾だっただろう、と。

大吾は、戻ってきたからには変わりたい、と言う。「もう感情に任せ
て1人で突っ走ったりしません、チームを信じて2度と同じ過ちは繰
り返しません。だからめ組で一から叩き直してください」と、皆に頭
を下げる。

その時、所長室から神田が出てき、大吾と甘粕はハッとするが、神田
はそのまま事務所を出て行く。続いて五味が所長室から現われ、2人
にそれぞれの試験結果の通知を手渡した。

甘粕は結果を見て、苦笑いをしてうなずく。一方、大吾は自分の結果
に驚いて五味の顔を見る。五味は「坊主、合格だ」と言い、大吾が
「だって俺、全然基準にも達してなくて…」と言うと、「俺に聞くな」
と答える。

め組の隊員達は、大吾の合格に沸き返るが、甘粕だけは複雑な表情を
していた。
大吾は事務所を出て、車に乗ろうとしていた神田を呼び止める。

大吾の疑問を察した神田は、管理統率と消防隊員の生命を重視する日
本の消防の中で、救出不可能だと思われる要救助者を助けるために、
何のためらいもなく炎の中に飛び込める消防官は何人もいると思うか、
と大吾に問う。そして「お前はそれができる。俺はそういう人間が欲
しい」と言い、「でも使えなければすぐに返品するぞ」、と付け加え
た。

「1週間後に荷物をまとめて来い」と言い残して、神田は去って行っ
た。

夜、大吾が1人で荷物をまとめているところへ、平がやって来る。大
吾の様子がおかしい、と皆心配しているという。大吾はまさか自分が
受かるとは思っていなかった。まだみんなと一緒にやっていけると思
っていた、としょんぼりと答える。しかし平は「甘えるな」と言い、
大吾の居場所はもうここにはない、と突き放したように言うのだった。

落ち込んだ大吾が公園でぼんやりしていると、甘粕とまひる、純がや
って来る。
屋台のラーメン屋で合格祝いをする中、元気のない大吾にまひるが
「嬉しくないの?」と尋ねると、「俺、基準にも達してないのにいい
のかなって…」と答える。

甘粕はそんな大吾に「ふざけんなよ、消防ってのは結果が全てだ。ど
うであろうとお前は勝った、ただそれだけだよ」と怒る。「俺は来年
のレスキュー試験、全種目1位で突破する。必ず追いついて、追い越
してやる。その時吠え面かくの、お前だよ」と大吾にハッパをかける
が、大吾は黙り込んだままだった。

業を煮やした甘粕は大吾の襟首を掴んで「行きてぇのか行きたくねぇ
のか、どっちなんだよ!」と怒鳴り、大吾は「行きてぇよ!」と言い
返す。「だったらうじうじしてんじゃねえ」と言い、甘粕は手を差し
出す。驚く大吾に「おめでとう。お前は勇敢な消防士だよ」と甘粕。
大吾は甘粕の手を握り返し、「ありがとう…」と言って涙をこぼした。

帰り道、大吾は純を送って行く。純に「大吾君、ほんとはめ組から離
れるの淋しいんでしょ」と言われ、大吾は「め組ってさ、俺にとって
もう1つの家族みたいなもんなんだ。正直ずっとめ組にいたい。でも、
甘粕に言われてはっきりわかったんだ。俺はレスキューに行きたいっ
て」と答える。

純は大吾の顔を見つめ、「離れてても、私達はずっと家族だよ。いつ
だってそばにいる」と言う。大吾は「サンキュ」といって笑い、「な
んか純ちゃん強いなぁ」と感嘆すると、純は嬉しそうに微笑みを返し
た。

そして純は「ここからは1人で帰る。私も負けない。救命士試験、絶
対受かって見せる」と言い、大吾に背を向けて歩き出す。しばらく歩
いた後、純は振り返り、大吾を呼び止めて「大好き!ファイト!」と
叫ぶ。驚く大吾に純は笑って手を振り、再び大吾に背を向けて走り去
る。

それを隠れて見ていた甘粕とまひる。「言ったねぇ」「すげぇ。隠れ
て待ってた甲斐あったわ」と小声で話す。

翌日、大吾はめだかヶ丘高校の仮校舎にやって来る。音楽室から聞こ
えてくるピアノの音。音楽室に入ると、静香が1人で演奏をしていた。
やがて静香は大吾に気づき、手を止める。

大吾は静香にレスキュー行きが決まったことを話す。静香は大吾の話
を聞き、自分も学校を辞めることにした、と言う。恩師がロンドンの
音楽院に推薦してくれたのだ、と。「今さら無茶なことはわかってる。
でも大吾君に教わったの。夢を持ってがむしゃらになるって結構いい
なって」

大吾は「俺も先生から卒業する。でももし先生に困ったことがあった
ら、どこにいても、絶対俺が先生を助ける」と力強く言い、静香は
「ありがと」と微笑む。静香と別れて校庭に下りた大吾は、窓から見
送る静香を見上げ、「さよなら、先生…」とつぶやく。

め組での最後の出勤の日、大吾は家族に見送られて家を出る。大吾が
出勤すると、皆はいつも通りだった。平は筋トレ、赤星は勉強、博士
はマッチ棒で塔を作り、甘粕とまひるはデートの打ち合わせをしてい
る。純は大吾にコーヒーを淹れ、カップを差し出して微笑む。

大吾が自席に着くと、レスキュー隊のオレンジ色の制服が置いてある。
皆に「着て見せろ」とはやし立てられるが、大吾は「いいですよ」と
言って逃げ出した。

大吾がシャワーを浴びてロッカー室に出てくると、大吾の服がなくな
っている。
服を探してロッカーの扉を開け、あっと思う大吾。

事務所では、め組の面々が「素直に着ますかねぇ」と言い合っていた。
そこへ大吾がオレンジの制服を着て入ってくる。それを見て、皆「似
合うじゃん」と言い、「め組からレスキューが誕生した瞬間だな」
「最後の12時間、一緒に頑張りましょう」と笑いながら大吾を取り
囲む。

やがて出場指令が下り、ポンプ車に乗り込む大吾に、五味が背後から
「め組と一緒の最後の出場だ。気張って行け」と声を掛ける。

火災現場に到着。そこは3年前から人の出入りがないという廃屋だっ
たが、中にはドラム缶が放置されているということで、神田達レスキ
ュー隊も出場していた。

レスキュー隊の捜索によって中には誰もいないことが判明し、め組は
放水準備にとりかかる。ホースの筒先を構えた時、大吾はふと建物の
屋上付近をツバメが飛び回っていることに気付く。「いる…助けださ
ねぇと…」と言い、建物に向かって駆け出す大吾。甘粕は驚いて「な
にやってんだよ!」と大吾を追う。

大吾は建物の真下から壁際を見まわし、屋根のすぐ下にツバメの巣が
あるのを発見し、「あった!」と言う。そして平に「要救助者がいま
す!」と報告した。

一刻も早く鎮火しないと、ドラム缶に引火して大爆発が起こる可能性
があるが、中に人がいるのなら、強烈な圧力の一斉放水をするわけに
はいかない…。

め組の皆が平の下へ集まってくるが、赤星は、屋内はレスキューが捜
索済みだ、そんな不確定な情報で動くのか、と言い、平も、勘だけで
危険を冒すわけにはいかないぞ、と大吾の顔を見る。ためらう大吾に、
「何守りに入ってるんだ。1%でも可能性があるなら飛び込む、それ
がめ組だ」と後押ししたのは五味だった。

しかし「あくまで自分の勘なんで、みんなを巻き込むわけには…」と
大吾。五味は「今度はお前1人じゃないだろ」と言う。大吾が皆を見
渡すと、皆「大吾の勘を信じる」と言い、平は「全くめでたい奴らだ
よ」と笑う。五味は「め組突入だ、行け!」と声を張り上げた。

建物に突入して行くめ組を見て、神田は驚くが、五味は「責任は俺が
取る」と答えるだけだった。

建物の中ではドラム缶に炎が引火し、あちこちで爆発が起こっていた。
徐々に放水しながら進んでいくめ組。

外ではまひると純が心配げに建物を見守っていた。神田が痺れを切ら
してレスキュー隊の突入準備を命じた瞬間、建物で大爆発が起こり、
神田達は呆然とする。

建物を見守る神田達の目の前で、め組の一同が要救助者を抱えて出て
くる。ホームレスが天井裏にいたのだ。大吾はよろめきながら純に、
こいつらも頼む、とツバメの巣を手渡す。覗き込むと、中にはツバメ
の雛が元気よく騒いでいた。

神田はそれを見て、五味に「ツバメが巣を作るところには必ず人がい
る。…やられましたよ」と笑う。話が見えず、呆気に取られる純に、
まひるが「ツバメは外敵に襲われないよう、あえて人間がいるところ
に巣を作るの。無人の廃屋には住み着かない」と説明する。レスキュ
ーの捜索でも見つからなかったということから、ホームレスか誰かが、
捜索されない天井裏に隠れて住んでいるかもしれないと大吾は考えた
のだろう、と。

やがて一斉放水を始めるめ組。大吾は放水する仲間達の中に、植木の
姿を見る。
植木の幻は、大吾に向かって微笑みかけた。

こうして大吾の最後の出場は終わった。

翌日、制服を着て仲間達に別れを告げようとする大吾だったが、別れ
を惜しむ甘粕は、「お前あのタオルどうすんだよ」などといって何度
も邪魔をする。

まひると純は大吾に「楽しかったよ」と言い、赤星は「最後に1つ、
お前ってなんでいつもそんなに命懸けで人を助けられるんだ?」と尋
ねる。

大吾は「簡単なことです。要救助者は、いつも俺にとって自分だった
んです。炎の向こうには、いつも、あの時の泣き叫ぶ自分がいる。だ
から、助けなきゃ俺が死んじゃう、って」「そうか…。じゃあ俺達が
かなうわけないな」と赤星。
そこへ扉が開き、新人消防官が張り切って登場し、敬礼して自己紹介
を始める。
まるで昔の大吾のように。

皆くすくすと笑い出し、赤星は「正式な補充要員って、明日からじゃ
なかったっけ」と言い、まひるは「なんでうちはこういうのばっか
り?」と純と顔を見合わせる。

大吾は新人に近づき「せっかく来たんだ。ここでのルールをひとつ教
えておいてやるよ」と言う。そして五味のマネをして、「ルール1、
上官の命令は絶対だ。それが茶でもなんでもな」と言い、唖然とする
新人に、皆笑いが止まらない。

大吾は皆に向き直り、「それでは、お世話になりました」と頭を下げ
る。ソファで寝ている五味を甘粕が起こそうとすると、平は「そっと
しておけ。所長が1番辛いんだ」とそれを止める。

大吾は五味に近づき、「所長、ありがとうございました。自分はこの
ドッグタグに恥じない、立派な消防官を目指します」と頭を下げる。
五味は寝転がったまま、「坊主、ひとつだけいっておく。消防はな、
生きて帰ってこそヒーローだ。お前を想う仲間たち、家族のことを忘
れるな。その想いが、どんな装備よりお前を守る命綱になる。思う存
分、やってこい」と言い、立ち上がる。

大吾は涙を浮かべて「はい!」と答え、敬礼をする。五味を始め、め
組の隊員達も敬礼を返す。

そして大吾はめ組を卒業した。


寸  評 なんだか途中からどんどん大吾がおとなしく、暗くなっていった気
がします。
最初の頃は、元気というより自信が空回りしている感じだったけど、
だんだんその自信がなくなっていって、とっつきにくい人間になって
いってるように見えました。

もっと明るいサクセスストーリーのようなものを想像していたのです
が、あまり消防官としての成功、という感じはなかったですね。め組
に入り、色々学んで卒業していく、大吾1人の成長物語って感じでし
た。

大吾の、大吾による、大吾のためのドラマ。
ようやく終わってホッとしました。
最後まで良い感想が書けなくてすみません…。

執筆者  まめを(mico314@yahoo.co.jp)

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2. 編集後記
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終盤で非常にのたのたしてしまって、ご迷惑をおかけしましたが、ようやく最
終回まで書き終えることができました。最後までおつきあいいただき、本当に
ありがとうございました。

今回のことで、いかに文章を書くのが大変か、つくづく実感しました。
自分の語彙の少なさにもいらいらすることも何度もあり…。

それでも懲りずに、また春ドラマも執筆させていただくことになりました。
今後とも温かく見守ってやってくださいませ。よろしくお願いします。(まめ
を)

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発行元:ドラマ研究会
e-mail:info@j-drama.tv
url   :http://www.j-drama.tv/
ID  :MM3E195F16414CD 
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