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タイトル:非公式情報 第99号  2004/02/20


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ケリー上院議員の表と裏

By STRANGELOVE

アメリカ民主党の大統領候補者選びで、当初有力視されていたハワード・ディーン前バーモント州知事は失速、ジョージ・W・ブッシュ大統領と同じエール大学出身ジョン・ケリー上院議員がリードしている。

ディーンはリベラルすぎると日本のメディアは宣伝しているが、二大政党の有力大統領候補者の中に真のリベラル派など、存在するはずがない。ディーン程度で『極端なリベラル派』だと感じているのだとしたら、その感覚は『ネオコン』並みである。

さて、ケリー議員だが、イラク戦争決議案や自由貿易協定に賛成するなど、権力者と喧嘩するタイプではない。が、現共和党政権と近い立場にあるとは言えないだろう。何しろ、ブッシュ政権の中枢を占めている連中はエリートの中では傍流にすぎない。2001年9月11日の『同時多発テロ』がなければ、イラクを攻撃、占領するという彼らの計画を実行に移すことは不可能だった。

サダム・フセイン追放という政策はビル・クリントン政権から受け継いだものだとする弁明もあるようだが、これは明らかな間違い。1992年、パパ・ブッシュ政権の時代にポール・ウォルフォウィッツが中心になって練り上げたものなのである。クリントン政権は彼らの圧力に譲歩したというのが実態だろう。何度も書いているが、共和党内部でもフセイン追放に積極的だったのは親リクード派だけだった。

現ブッシュ政権の内部には少なからぬイラン・コントラ事件関係者が名を連ねている。アメリカの共和党/CIAとイスラエルのリクード/モサドが手を組み(第1グループ)、コントラ支援(ニカラグアの左翼政権攻撃)と金儲けを行い、その過程で北朝鮮から大量のカチューシャ・ロケット弾を買い付けている。

この事件で、コントラは武器購入資金をコカインの密輸で捻出、この取り引きをアメリカやイスラエルの情報機関は支援していたと指摘されている。1985年にAPの記者がコントラのコカイン密輸に関する報道を行った後、上院外交委員会の中の小委員会がこの件について調査を行い、報告書を出している。コントラのコカイン密輸を公的に認める内容で、アメリカ政府の不適切な対応も暴露されていた。この小委員会の委員長がジョン・ケリーだったのである。

ケリー上院議員は現ブッシュ政権の暗部を知る人物だとも言える。共和党陣営にしてみると、嫌な相手だろう。

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