|
======================================================================== ━┓→ N┃→ 仮想力線電磁気学 ━┛→ ======================================================================== ------------------------------------------------------------------------ ●第32回 第2章・定説の問題点(その10) ------------------------------------------------------------------------ 当メールマガジンを御購読いただき、誠にありがとうございます。 今回は、『一般相対性理論』による『重力場理論』に関する問題点を取り上げま す。 仮想力線電磁気学は、電磁気学の理論なので、重力は関知しません。 このため、ここで取り上げるのはふさわしくないと思われるかもしれません。 しかし、『近接作用』や『場の理論』の問題点を知るのには良い例だと思われま すので、あえて(ただし簡単に)取り上げることにしました。 **************************************** 32.シートを凹ませているのは誰? **************************************** 一般相対性理論による重力場理論によれば、重力場は、質量によって生じた時空 の曲がりによるものと説明されます。 そして、このことをわかりやすく表現したたとえが、『凹んだシートのたとえ』 です。 たとえば、物体Aが物体Bから重力を受けることを考えてみましょう。 まず、物体Bがシートを凹ませます。 このシートの凹みが、時空の曲がりに相当するわけです。 そして、物体Aは、この凹んだシートに沿って進むのです。 こうして、重力場が説明できるというわけです。 このように、凹んだシートのたとえは、この難解な重力場理論を非常にわかりや すくしてくれるのですが、一方で、この重力場理論が抱える問題点をも明確にし てくれるのです。 以下に、そのことを見ていくことにしましょう。 まず、物体Aが物体Bから重力を受けるということは、物体Bの方もまた物体A から重力を受けることになります。 そこで、こちらについて考えると、物体Aがシートを凹ませ、物体Bがそれに沿 って進むということになります。 ここで、問題が生じます。 シートを凹ませているのは、物体Aと物体Bのどちらでしょう? 物体Aからすれば、シートを凹ませているのは、物体Bです。 ところが、物体Bからすれば、シートを凹ませているのは、物体Aなのです。 一体、どちらのシートの状態が正しいのでしょうか? 第三者(物体C)から見ると、さらに奇妙なことになります。 この場合、物体Aと物体Bの両方がシートを凹ませます。 こうして、選択肢はさらに増えてしまいます。 さらに三番目の場合、物体Aと物体Bは、それぞれ、自分が生じさせた凹みの中 に埋もれてしまって、身動きがとれず、引かれ合わないことになるのです。 これでは、重力の存在を否定することになってしまいます。 **************************************** 33.見かけ上の存在では困る! **************************************** シートが、一度に複数の状態をとるのは不可能です。 同様に、時空や場というものが、一度に複数の状態をとるのも不可能です。 こうした矛盾を解決する唯一の方法は、場を『見かけ上のもの』すなわち『実在 性のないもの』とすることです。 しかし、そうしてしまうと、時空の曲がりという概念も、空虚なものになってし まいします。 そして、何より、重力は近接作用であるとする一般相対性理論の教義を、根底か ら否定してしまうことになるのです。 **************************************** 34.なぜ凹む? **************************************** ところで、凹んだシートのたとえは、より根本的な疑問を示してくれます。 それは、「シートはなぜ凹むのか?」という疑問です。 これはすなわち、「時空はなぜ質量によって曲がるのか?」ということです。 シートを凹ませるのは、物体に働く重力のせいです。 では、時空を曲げるのは? 一見、立派そうな理論も、実は、根本的なことは何も説明できないのです。 一般相対性理論による重力場理論は、「質量によってなぜ重力が生じるのか?」 という根本的な疑問の在処を、時空に移し替えて、見えなくしているだけのこと なのです。 **************************************** 35.シートの固さ **************************************** もう一つの疑問は、重力を受ける方の物体が、どうして、凹んだシート、すなわ ち、曲がった時空に沿って進もうとするのか?、ということです。 物体がシートに沿って進むのは、物体がシートに押しつけられるように重力を受 けているからです。 では、物体が曲がった時空に沿って進もうとする理由は? これに関連して、より困難な問題が存在します。 物体がシートに沿って進むためには、物体によって凹まないぐらい、シートが固 くなければなりません。 同様に、物体が曲がった時空に沿って進むためには、時空は固いものでなければ ならないはずです。 ですが、時空の固さなど、実際には経験することはありません。 こうしてみると、曲がった時空という概念は、エーテルと同じ問題点を抱えてい ることに気付くでしょう。 光の速度は非常に速いので、光がエーテルを伝わる波であるためには、エーテル は固いものでなければならないのです。 結局のところ、近接作用というものは、こうした問題に悩まされることになるの です。 **************************************** 36.周転円との類似性 **************************************** ところで、何かに沿って進むという考えは、よくよく考えると、天動説における 『導円』や『周転円』と同じであることに気付きます。 つまり、一般相対性理論は、天動説における真円の組み合わせを、曲がった時空 に置き換えただけなのです。 真円の組み合わせよりは、曲がった時空の方が、数学的扱いは比べものにならな いほど高度で複雑・難解になります。 そのために、理論の根幹にある、こうした共通点が見えてこないのです。 要するに、近接作用の行き着くところは、やはり、ここなのです。 **************************************** 37.相対性に関する問題 **************************************** 相対論は、相対性を前提とした理論のはずです。 確かに、特殊相対性理論では、相対性が満たされています。 ところが、一般相対性理論では、相対性が崩されているのです。 つまり、相対性を崩すことによって、重力を説明しているのです。 そして、相対性を崩すもとになるのが、『静止質量』なのです。 静止質量は絶対的なものですから、これによって相対性を崩すことができるとい うわけです。 随分と都合のいい論理ではないでしょうか? **************************************** 38.『霊』の科学? **************************************** すでに述べたように、一般相対性理論による重力場理論は、時空が大きな役割を 果たします。 つまり、あらゆる謎を、空間(時空)のせいにしようというわけです。 こうした何でも空間のせいにする空間崇拝は、『何でも霊の仕業にする』という 西洋の神秘主義とよく似ていると言えます。 そもそも、時空の曲がりとか、場という概念は、直接目に見えるものではありま せん。 これらは、人間が作り出した(決めた)概念です。 ですから、そういうものに固執しなければならない義務は無いはずです。 ちなみに、仮想力線電磁気学は遠隔作用の理論であり、空間は何の役割も果たさ ないので、こうした神秘主義とは無縁です。 * * * さて、第2章『定説の問題点』は、今回で終わりにします。 次回からは、いよいよ、第3章『力線の理論』に入りたいと思います。 ======================================================================== 発行者 : tarkun(たーくん) mailto:tarkun2@yahoo.co.jp 配信 : MailuX http://www.mailux.com/ バックナンバーの閲覧、購読の解除、配信先の変更は、下記のHPへ。 http://www.f8.dion.ne.jp/~tarkun/mm/mailux.htm 購読の解除や、配信先の変更は、御自分でお願いします。 ======================================================================== |