メルマガ:運ちゃんのひとりごと
タイトル:運ちゃんのひとりごと 1月18日号  2004/01/18


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                     運ちゃんのひとりごと

  2004/JAN/18TH 第152回(mag2は-100回)、melten77回、e-mag55回
              購読者数 754名    posbeeは第22回

          今日現在までの走行距離14,554km
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 皆さんこんにちは、あさやんです。
 成人式の日からこの原稿を書き始めています。
 昔は成人式というと1月15日と決まっていたのですが、最近では第二日曜
日の次の日にして連休にしていたんですね。

 なにはともあれ、成人された皆さんおめでとうございます。
 気分を新たに、ひとりの大人としての責任感を持って立派になっていただき
たいものです。
 しかしながらこのご時世、高校を卒業しても就職がままならずに悶々と暮らし
ている若者が多いと聞きます。

 私が就職した頃は、いわゆるバブルの頃。
 就職が内定したら、企業が内定者に対して旅行とかプレゼントをしてもらえた
人もあると聞いています。
 それほど人というものの価値が高くみられ尊重された時代でありました。 

 いまはどちらかというと、リストラの波に引きずられて若者がその犠牲になって
いるといった間が強く感じられます。
 生まれてきた時代でこんなにも待遇に違いが出てしまうのは、なんとも哀れな
気がしますね。

 私は前にも書いたことがあるのですが、もともとは公務員志望でした。
 バブル全盛の頃でしたので、そんな時期に公務員を目指していると他人様
に言おうものならば、

 『お前はアホか!』(お・ま・え・は・あ・ほ・か!とリズムをつけて。)

 と言われたものです。
 それほど、能力のある者ほど証券会社とか商社などへ行くものがエリートとみ
られていた時代でした。
 でもどうなんだろう。

 あの頃からすでに20年近くが経って、当時隆盛を極めていた証券会社とか
商社などというのはまさに青息吐息で、特に商社なんぞは赤字企業ばかりです
よね。
 これも時代の流れというものです。

 あのときバカと言われた連中は、以前の公務員の待遇ではないまでも、やはり
不況のときの公務員といわれるような安定した生活をおくっているのです。
 私の友人関係には公務員が比較的多いのですが、いまではそれなりのポスト
に就いている者が半数くらいはおります。

 最近の人気は学校の先生だそうです。
 第二次ベビーブームのときに大量採用したときの教職員がいま大量に退職し
ているようで、子供の少子化の問題も確かにありますが、それでも大学で学んだ
ことがそのまま生かせるということで、私はこんな仕事もいいんじゃないかと考え
ています。

 そういえば私が就職するときも、学校でやっていたことがそのまま企業で生か
せることだったんですよ。
 それもそんなめでたいことができる人間なんて、まずいなかったから私はやはり
幸せ者なのです。

 専門学校までしか出られませんでしたが、それでも資格をキラリと生かすことの
できる会社でしたので、大卒待遇で仕事ができたとか強い労働組合に生活を守
ってもらったりと、楽な人生を何年かは過ごせました。
 大企業って給料も悪くはないし、やはり社会からの信用もあるんですね。
 そこいらの自営業者よりは、よっぽど信用があるんですよ。

 これは、私が軽トラを引っさげてやり始めたときに痛感したことなんですよ。
 連れからも、脱サラしたらまず銀行からの融資は受けられないと思っていたほう
がよいとのアドバイスもありましたので、カードローン関係は会社を辞める前から
いくつか作ってはありました。
 でもなぁ、借りられてもやはり借金というものは返せないとダメなんですよねぇ。

 それが自営業者とサラリーマンとでは感覚にかなりの違いがある。
 やはり銀行の信用に対する見方というのは、間違ってはいないのです。
 だから私は、貯金ができなくても借金をしない人間を心がけてきました。
 借金のできない人間はひとつ上のランクの生活はできないけれども、その借金
で人生を棒に振ることはないと、若いときに私は何度も感じましたので。

 私はいま40前なのですが、これまでに人生の絶好調期と絶不調期の両方を味
わってきました。
 当時はかなりやりこまれた感じになって萎んでいた時期もありましたが、波乱万
丈のなかにいる自分って、やはり真剣そのものの人生を送っているんですね。
 今の若い人たちにも、こんな人生をおくってもらえたらなぁと思います。

 いまはとある運送会社の運ちゃんをしておりますが、いまあるほとんどの運送会
社の労働条件というのはかなり悪いと思います。
 運ちゃんというのは、若いうちにバンバン稼いでおいて歳をとったら適当なこと
をして暮らしていこうという人が昔は多かったようですが、最近では無理をしない
で細く長くやっていこうと考える運ちゃんも増えたようです。

 それもそのはずです。
 ものが定量しか積めなくなりましたから、無理のしようがないんです。
 気持ちだけ空回りしても仕方ありませんから、なるようになるしかないんですね。
 連休の時にはサラリーマンと同じように休む。
 こんなことをやり始めたら、運ちゃんなんていうのは高給取りではなくなります。

 好きだからやっているというのがいちばん長くわっぱを握る秘訣なんじゃないで
しょうかねぇ。

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 jacopoさんからは、このようなメールをいただいております。

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はじめまして、jacopo といいます。
毎日ほとんどオートバイで通勤していますが,先日恐ろしい体験をしました。
右斜め前方を疾走する大型トラックの左後輪から,ホィールを固定するナットが
1個はずれて,左斜め後方を走るわたしめがけてぶっ飛んできたのです!
瞬間的に,石を跳ねたな と思いましたが,石が転がっているような道路じゃない
し,また 軌跡の始点が いやに高い場所だったこともあり,あれはナットだ,と今
では判断できます。

跳ね石!と思ったその時は,運転手には責任はないし,当たったのは左の膝
で,いてぇー で済んだから 腹も立ちませんでしたが,ナットだと分かり,また当
たり所があごや胸だったら...
と思うと,あらためて怒りを覚えます。

以前,もろにホィールごとタイヤがはずれ,赤ちゃんと散歩をしていた若い母親
を殺してしまった事件がありました。
トラックドライバーのみなさん,毎日の仕業点検 くれぐれもきちんと実施して
くださいね?

jacopo
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 jacopoさん、ありがとうございます。
 ナットが飛んできたのですか? さぞ、怖かったことでしょう。
 手で投げただけでも相当の破壊力があるというのに、回転しているなかから
外れて飛んでくるというのは、まさにバッティングセンターの自動投げ機そのも
のじゃないですか。

 普通考えられるのは、ナットよりもボルトが折れてその折れたボルトにナットが
くっついて飛んでくるということでしょうが、いずれにしても怖いことに違いはあ
りませんね。
 ナットだけが飛んできたというのであれば、始業点検などまるでしていない運
ちゃんが乗っていたのでしょう。

 乗用車ではホイールのボルトが緩むということは考えられないことでしょうが、
実はトラックではよくあることなんです。
 ですからここはよく点検するように会社からも指示されていたりします。
 皆さんはよく、運ちゃんがハンマー片手にタイヤホイールのボルトを叩いて
いる風景を見られたことはありませんでしょうか。
 
 あれはズバリ、ボルトの緩みをチェックしているのです。
 教習所でも、大型の教習をするときにはこのボルトの緩みの確認方法を教
官から教わります。
 ですが、本当に緩んだボルトを体験させてもらえるわけではないので、あん
なことやったなぁくらいにしか記憶がないんですね。

 国産トラックの場合はボルトの数は8本なのですが、この8本が均一に締まっ
ていることで一体感を持たせています。
 ところがこのなかの1本でも緩んでいたりすると、次第に2本3本と緩んでい
き、終いにはタイヤホイールそのものが外れて飛んでいくのです。

 トレーラーの運ちゃんに聞いた話なのですが、30tとか50tくらい積めるトレ
ーラーあたりになってくると、このバランスの感覚がとてもシビアになるらしくて
1本のボルトの緩みは即、致命的な事故になるということです。
 次から次へとボルトが『バチバチッ』っと折れていくというのです。

 それとトレーラーの場合は、トレーラーの後ろの軸を中心にして曲がっていく
ので、どうしてもホイールにヒビが入りやすくなります。
 横にひねるというか捻るので、どうしてもホイールが割れやすくなるのです。

 ホイールが割れるというのはどのような現象かというと、ホイールが真っ二つ
に割れるんじゃなくって、ボルトとボルトの間に線が走ったようにしてヒビが入る
んです。
 これを放っておくと、本当に真っ二つに割れて外れる可能性もなくはないの
でしょう。

 しっかりした会社ほど、重量物を運搬するトレーラー運ちゃんはベテランが多
いのですが、そんなこと何ひとつ知らない若者運ちゃんが安易に重量物を運
んだりすると、お茶の間を騒がせることになるのです。
 おなじ大型車でも、一般の10tや15t車と重量物を運ぶトレーラーとはまった
く違う乗り物だということを認識しなければなりません。

 タイヤがトラックから外れてタイヤ単体で走り出し、なにも関係のない市民に
迷惑をかけたという事件は私も何度も見聞きしていますが、あれは朝一番に
会社を出るときに点検をしていれば、そうはめったには起こらないことです。
 どこでもいいから点検ハンマーを持って点検する癖をつけないとダメですね。
 トレーラーの運ちゃんならば当たり前。

 トレーラーでこれを習慣にしていない運ちゃんがいたならば、そのクルマは
まさに走る凶器ですかね。
 走行中にタイヤが1本、また1本と外れていきます。
 これは笑い事ではありません。
 なにかの弾みでこんなことが起こらないともいえないわけですから。

 横たわっているタイヤを起こすだけでもひと苦労ですが、トラック本体から外
れた慣性の付いたタイヤは相当なエネルギーを持って走っています。
 こんなものを止められるのは誰もいませんよね。
 いま人気のボブ・サップでもできませんよ、絶対に。

 いちどテレビなどで、外れたタイヤがどのくらいの衝撃力があるのかを実証
してくれるといいですね。
 自分めがけて、タイヤが飛んでくる夢を見たら、それこそ大変です。
 これは悪夢です。
 こんなことを一般市民にさせないためにも、毎日点検ハンマーで点検。

 それではまた、次回まで。

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 【発行者】

 あさやん owner@asayan47.com

 サイト http://www.asayan47.com/unchan.html

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