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残すところ、後二日。今年が閉じようとしています。 工房『多津蔵』は、此の一年で、無事に生まれました。 長い道程でしたが、何とか、此処まで来れました。 日本の文化を、取り分け、手仕事の工芸を実現するべく試みでした。 出来た事は、自慢が出来る程のものでは在りませんが、夢が育ちました。 工房の仕事は、もの作りですが、夢が無くては、何の意味も無いのです。 日本が歩んできた姿は、我武者羅に物を生み出し消費してきたものです。 此の有り様が、今日、色々な角度から問い直されているのです。 『多津蔵』の取り組みは、此の問い直しに応えるべく提案なのです。 基本的には、日本人の生活を取り戻し、日本の香りを生み出す事です。 問われ続く事は、日本とは?日本の香りとは?日本の生活とは?です。 此の答えは、『徒然の夢』、『薩摩の夢』等に書き込まれています。 難しい事では在りません。地域の食材を頂き、生活の場で暮らす事です。 仕事も、教育も、楽しみも、何もかも、暮らしの中で致します。 此の当たり前の生活が、崩壊をしだしているのです。 『多津蔵』に何が出来るのかと問えば、物足りないものかも知れません。 でも、明日に繋がる夢は在ります。関わる人達も明日を楽しめます。 勿論、今が楽しめねば辛いばかりです。大丈夫です。 今も、それなりには楽しんでいます。 毎日の生活を楽しみ、暮らしを実感し、味わって生きます。 此の姿で、ものを生み出し、形に致します。 工房『多津蔵』の挑戦とは、此の姿の実現なのです。 どんなものが生まれますか? 来年は、屹度、藤元の新しいページを描いてくれる事でしょう。 新年に、お会い出来る事を、楽しみに致しております。 良いお年をお迎え下さい。 合掌。 |