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★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆ 仇花の記憶〜ごく私的なやおい歴史記録〜 ☆ 本編第十四回 電脳の罠 ★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆ 御機嫌よう。葡萄瓜でございます。 回想もそろそろ終わりが見えて来た様子。 昔語りに今少しお付き合い戴ければ幸い です。 さて、やおいBL雑誌の供給が安定し、ショ タコンもブームではなく一区画として認知 され出した頃、同人作品の発表の場は又一 つ増える事となりました。 電脳の世界、インターネット上でのサイト 繚乱時代が始まったのです。 それは実際の所、画期的な手法であったと 言えるでしょう。 作家と読者の間を阻む時間と距離の壁が回 線1本で容易に取り除かれ、又一読者が一 夜明ければ作家にもなれる世界。ともすれ ば拡散しかねないジャンル内の結束もネッ トを通じて強固にする事が可能となりまし た。 私がネット経由で同人に参入した頃(00年 初頭)以降は更に参画しやすい条件が揃い 出したと思います。 無料レンタルのサーバスペース・掲示板・ チャット…中には必要と思われる設備を 全て込みで借りる事のできるフリ−スペー スもありました。メールアドレスもフリー でドメインにさえ不満を言わなければ自由 にアカウントの指定できるものが揃い出し て来ましたし。 そう言う状況下、サイト運営をメインに活 動する『電脳同人』ともいえる人々が増え たとしても不思議ではなかったかと思いま す。プロ作家の方も公式サイトを持つ状況 になってきていましたし。 その頃から言い習わされてきた言葉に『オ ン(ライン)』『オフ(ライン)』と言うのが あります。 これは電脳世界に回線を繋いでいるか否か という状況を示す言葉ではなく、『電脳上 での活動=オン』と『従来の紙媒体による 同人活動=オフ』として膾炙される様にな っています。 其れ程までに浸透した電脳は、いわば同人 界の福音とも言うべきものだったでしょう。 然しながら、物事順風満帆に見えても何処 か落とし穴はあるものです。 電脳の場合、即時性双方向性という特性が 諸刃の剣となったのやも知れません。 生の侭ぶつけ合わされる言葉は、時に拳よ りも手酷い傷を残す事があります。まして やそれが仮初にも活字ならどれ程の痛みを 残す事か。 電脳上の同人世界に於いて、そう言う生々 しい言葉をぶつけた結果のトラブルがあっ たと聞く度に、活字化された言葉の重みを 考えてしまいます。 又、これはごく稀な例なのですがサイトの 毀誉褒貶=自分の価値観と短絡して他者作 品の剽窃改竄無断転載で上辺を取り繕う、 という悲しい人々が現れる様になった、と いう事も言い添えておかねばなりません。 そう言う中で私もミステリ小説ジャンルの サイト様経由で自ら二次創作に手を染める 事となり、00年の晩秋からサイトの運営者 として活動する様になっていました。 まさかその当時は、自らメールマガジン発 行にまで手を染めるとは露とも思っていま せんでしたが。 では今回はこれにて。 自戒は年の瀬も押し迫っておりますが予定 通り大晦日にてお目にかかりたく。 御機嫌宜しゅう。 ======================= 仇花の記憶〜ごく私的なやおい歴史記録〜 本編第十四回 2003.12.15発行 文責:葡萄瓜XQO website:『仇花の記憶』 http://kamakura.cool.ne.jp/xqo/ mail:xqo_gm@yahoo.co.jp このメールマガジンは melma! http://bbs.melma.com/cgi-bin/forum/m00090840/ Pubzine http://www.pubzine.com/detail.asp?id=22755 メルマガ天国 http://melten.com/m/14637.html Mailux http://www.mailux.com/mm_dsp.php?mm_id=MM3FAB47D02D533 のシステムを利用して発行させて戴いています。 ご意見ご質問等はmelma!内BBS http://bbs.melma.com/cgi-bin/forum/m00090840/ 他WebサイトBBS等にて承ります。 バックナンバーはサイト内にて公開しております。 再配信ご希望の場合はお手数ですがメール若しくは BBSにてご用命戴ければ幸いです。 ★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆ |