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★☆================================================================ ☆ いいオトコ研究会 (いい男とは?) 03年12月03日 第89号 -------------------------------------------------------------- http://members.tripod.co.jp/fineguy/ =================================================================☆★ 読者数;12,904人 (姉妹紙含む) ▼▼お薦めHP▼▼ 南極観測において地道な貢献をしてきた日本ですが、2007年をもって 老巧化した観測船を引退させ、次の船を建造する予算がありません。 12月に、国会で最終決定がなされます。 多くの方に下記のHPを見ていただきたいと思います。 ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇ 「南極観測の将来を考える会」 www.ganbare-jare.org/ 宇宙飛行士毛利氏から→ www.ganbare-jare.org/kai.html がんばれ!応援掲示板にメッセージをどうぞ。 ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇ ▼▼お薦めメルマガ▼▼ ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ ◆◇『中国・大連メールマガジン』がお仕事情報をお届けします!!◆◇ 「中国で仕事をしたい!でも情報が少ない…」 そんな悩みを『中国・大連ニュースマガジン』が解決します!! 「人材ステーション」の提供により中国、大連に特化した最新お仕事情報を 毎週お届けします。求職者、人事担当者には欠かせないマガジンです。 その他、ニュース、現地就職者、現地社長インタビューも人気です。 登録は ⇒ www.mag2.com/m/0000110499.htm ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ ▼▼今週のテーマ▼▼ >>時間価値 いいオトコになるためのファイナンス理論。 その中で非常に重要なものが「時間価値」。 時間価値って、「時間は貴重だ」ってこと? もちろんそれもありますが、 もう少しファイナンスっぽい理論が必要です。 ▼ブスおとこ君 「俺、資格を取るつもり。来年になったら勉強始めるよ。」 「交流会でスゴイ人と名刺交換が出来た。何かあったら利用しよう。」 「いいアイデア思いついた。何か機会があったら実行してみよう。」 「あの子と付き合いたいなー。次の飲み会の席で誘ってみよう。」 ブスおとこ君は、いつも”今やらないで、やることを先延ばし”する。 100万円のこの不動産、5年後には150万円に! このセミナーを受講し、3年後には独立開業! こんなパンフレットにすぐ目がくらんでしまうブスおとこ君。 ”将来受け取るだろう表面的な利益”に、弱いようだ。 ▼時間価値 いいオトコになるための「ファイナンス」。 ファイナンスの基本は投資理論にありますが、 その中で最も重要なことの1つが「時間価値」です。 時間価値って? 例えば、銀行金利が10%だとします。 今日100円を預けると、来年には110円になっていますね。 ということは、今日の100円と来年の110円は、 同じ価値として考えること。 金額的には100円と110円で10円の差額があるのですが、 今年と来年という、1年間の「時間」にも価値があり、 この1年間の時間と10円の価値が、同じということ。 これが時間価値です。 「来年105円あげるのと、今年100円あげるの、どっちを選ぶ?」 という場合、どうしますか? 今年の100円は、金利10%だとすると、来年には110円になります。 よって、来年105円もらうよりも、今年100円もらったほうが得。 こういうことになります。 マイナス金利だとか、細かいことは無視すると、 少なくとも、現在の価値よりも将来の価値の方が、 絶対値が高くなっている。これが基本中の基本です。 ▼いいオトコにとっての「時間価値」 この「時間価値」を、いいオトコになるため、 ということに当てはめてみましょう。 まずは言うまでもなく、いいオトコは、資産運用に関しても、 必要最小限の知見は持ち合わせているもの。 株式投資だろうが銀行預金だろうが不動産だろうが、全ての投資、 あるいは資産運用には「時間価値」の理論を基本とします。 まあ、これら「資産運用」に関しては、たくさんの書籍が出ているので、 ここでは割愛します。 では、資産運用以外で、いいオトコになるために役立つ時間価値的 概念とは、どんなことがあるでしょうか。 それは、「お金などの資産以外にも、自分が持っている資産に、 時間価値的概念を取り入れること。」 これに尽きます。 ▼例えば 冒頭に挙げたブスおとこ君。 「今やらないで、やることを先延ばし」では、 時間価値を考慮していない、資産の不稼動だらけの生活となります。 資格を取るつもりという意志。 これは貴重な「資産」です。 この資産は、今日から行動すれば、来年には時間価値分だけ 中身が濃くなっている(価値が高まっている)ことでしょう。 一方、行動を来年に先延ばしすれば、意志という資産は劣化するだけ。 交流会で名刺交換した大切な人脈。 これも貴重な資産ですので、今から行動を起こせば、 時間価値の分だけ、価値が高まります。 貴重な「新規のアイデア」という資産。 これも、早く使うほうが価値を高め易いです。 以上のこと、もちろん何でもかんでも即行動すべき、 と言っているのではありません。 諸般の事情があったり、じっくり検討すべきことがあったり。 ただここで述べたいのは、事情や検討は、それはそれで色々あります が、兎も角、お金以外のどんな資産にも、時間価値という概念があること、 これを頭に入れておくべきだということです。 ▼現在価値 上述「時間価値」の計算式を逆算したものが現在価値となり、 これも投資理論の必須項目です。 つまり来年の110円は、今この時の価値としては100円であり、 それを来年110円の「現在価値」は100円という表現をします。 上述例では金利を10%としました。 これを次項で述べる割引率と呼びますが、 将来の価値(110円)の現在価値を求める算式は、 将来価値/(1+割引率)=現在価値 →110円/(1+0.1)=100円。 年度が複数に渡る場合、それをn年間とすると、 現在価値=将来価値/(1+割引率)n乗となります。 「5年後、150万円になると予測されるこの不動産、 100万円で投資しませんか!1.5倍の値上がり、50万円の利益!」 というパンフレット。 割引率を10%とし、5年後の不動産価格を150万円としますと、 150万円/(1.1)5乗=93万円 つまり、この不動産は93円万以下なら投資してもメリットありますが、 93万円以上での販売価格となっていたら、そのパンフレットは破り 捨てて下さい。 人はとかく、表面的な数字に左右されやすいもの。 1.5倍とか、50万円とかに踊らされてはダメです。 「この資格で、将来独立できますよ」というパンフレット。 資格にかかる費用も、資格取得に使う時間も「投資」です。 だから、独立した「将来」に得られるリターン(収益)を、 現在価値に計算し直し、他の「投資」と比較してみて下さい。 もちろん、数字で出せない場合もあるので、概念的で結構ですが。 ▼割引率 割引率とは、上述例では金利10%のことであり、 将来の価値を現在に割引く際のパーセンテージとなります。 そしてこの割引率は、投資の対象となる資産が持つリスクに応じて 率が決まってきます。 リスクとは、不確実性、危険度合いのことであり、 高いリスクを有する資産ほど割引率も高くなる。 例えば、公的保護がある郵便貯金の金利と、 倒産するかもしれないベンチャー企業への貸出し金利では、 郵貯の方がリスクも金利(=割引率)も低い。 郵貯の金利が2%、ベンチャー企業への金利が10%だとすると、 それぞれがその資産の割引率となり、 元本が返ってくる不確実性を反映している。 そして、来年110円の価値がある資産が郵貯の場合、 その現在価値は110円/1.02=107.8円、 ベンチャー企業の場合、110円/1.1=100円という計算になります。 仕事に役立つ資格が2種類あり、 いいオトコ君はどちらかを取ることに決めました。 1つめの資格は、もし取得すると、1,000万円が手に入る。 でも、資格が取得できない確率が20%もある。 もう1つの資格を取得すると、900万円にしかならない。 でも、資格取得できない確率は5%。 資格取得期間を1年とし、他の細かい条件は全く無視すると、 1,000万円/(1+0.2)=833万円 900万円/(1+0.05)=857万円 900万円しか手に入らない資格を選択すべきということになります。 ▼ディスカウント・キャッシュ・フロー 以上、時間価値、現在価値、割引率などを全て勘案したものが、 ディスカウント・キャッシュ・フロー(DCF)といいます。 簡単に言うと、ある投資をすると、長期間に渡ってCash(リターン)を 得られる。 その場合に、将来にわたって得られるCashの全てを、現在価値に ひき直し、全て合算した額、これがDCF法による「投資による価値」です。 資格の例を挙げましたが、1年目に資格試験代として100万円かかるとします。 2年目は、資格試験に専念するため収入ゼロ、 3年目に、その資格を使った仕事で500万円の収入となり、 4年目は、1,000万円に上がり、−−−−。 これらの支出と収入を、毎年分、現在価値に引きなおし合計する。 これが、この資格を取るという投資に対する、現在の価値の合計ですね。 いいオトコ、その生活の多くに、DCF法が有効となります。 マイホームや自動車の購入、株式投資などの資産運用にDCFの計算を 行うと、どれを購入すべきか? そもそも購入すべきか否か? の意思決定に大いに役立ちます。 例えば自動車の取得を、自己資金による購入 or リースで検討。 この損得比較には、リースで購入する際の毎年の支出を全て、 現在価値に割戻し、合計します(DCF法)。 この合計額と、今即金で購入する場合の金額を比較するのです。 時間という資産を使う(=投資)する場合。 これには、精密なDCFでの計算は出来ませんので、大まかに計算 して下さい。 アイデア、人脈、知識など「見えない資産」を使う場合。 これらには、大まかな計算も難しいですが、概念だけは頭に入れて 投資して下さい。 以上、ファイナンス理論、その根幹となる投資理論。 何か難しそうですが、基本はシンプルです。 詳細は、巷の書店には必ず置いてある、現在価値、DCF、価値評価 などがタイトルにある本を、一度くらいは読んでみたらいいでしょう。 ▼最後に 株式投資ならわかるけど、その他生活上のことを、投資理論に当て はめる。そんなこと不可能だし、現実味が無いよ。 そう言われそうですね。 確かにその通り、不可能だし、現実味に欠けます。 でも、少なくとも概念だけは頭に入れて日々の行動をしたいですね。 よく「タイム・イズ・マネー」って言葉がありますが、 言葉だけでは、日々の行動に役立ちません。 あるいは、日々、色んな選択をしていますよね。 何を買うのか、どの職業を選ぶのか、誰とお付き合いするのか? これら「選択」という意思決定に迷っている時。 そこに投資理論が入ると、意思決定のお役には立てるはずです。 意思決定、早いに越したこと無い、とは言いません。 じっくり考えるべき時は、時間をかけるのが当然。 但し「意思決定できない人」が多すぎるのも現実です。 そして、意思決定するのに役立つのが、 金融理論であり、投資理論ですね。 彼女を選ぶのも投資理論? まっさかー。 でも、その理論を構築できたとしたら、表彰もの。 ------------------------------------------------------ ▼▼次号のテーマ▼▼ 12/10配信 >>投資 いいオトコになるには、 常に、前進するための行動をしていく。 前進するには、お金や時間などの資産を使う、 つまり投資が必要だ。 次回(12月10日)は、ファイナンス理論の根幹、 投資理論について、もう少し詳しくお送りします。 ★☆================================================================= ☆ いいオトコ研究会 (いい男とは?) 03年12月03日 第89号 -------------------------------------------------------------- http://members.tripod.co.jp/fineguy/ ==================================================================☆★ 読者数;12,904人 (姉妹紙含む) 登録解除 http://members.tripod.co.jp/fineguy/melmaga.html バックナンバー http://members.tripod.co.jp/fineguy/backnumber.html 発行人 いいオトコ研究会 代表 . . |