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タイトル:素敵な暮らしをあなたに  2003/11/21


NO.44

クリスマスの飾り

 
夕暮れ時、駅前の商店街には、
豪華なイルミネーションをまとったクリスマスツリーが出現し、その美しい姿で道行く人を楽しませています。
クリスマスまでのひと時、
家々の玄関先や出窓、或いは家も庭も全てに施したダイナミックなクリスマスデコレーションを、
毎年、楽しみにしている方も多いのではないでしょうか。
豪華な電飾の家々が連なる首都圏のある新興住宅地ではこの時期、見物客の車で渋滞騒ぎになるのだといいます。
加熱の一途を辿るクリスマスデコレーションの競演に、
主役のイエス・キリストはどんなお気持ちなんでしょうね。

我家の居間の棚の上に、幼少のキリストの人形が置いてあります。
悠に手のひらに入ってしまう程の小さなものですが、クリスチャンの夫が自分の家族を持った時に買い求め、
教会の神父さんに祈っていただいたものです。
いつも、両側に2本のキャンドルを立てて置いてありますが、
クリスマスの準備はそのキャンドルの色を赤と緑に変えることから始めます。
と言いましても、我家の飾りつけは至って質素です。
玄関ドアには、サンタクロースを貝でステンドグラス風に仕立てた小さな飾りを掛けます。
もう、長年飾っていますので貝の色も褪せ、フレームの金メッキはあちこち剥がれていますが、
家族にとってはかけがえのない思い出の飾りのひとつです。
門の両側に置いてある大きなサツキの鉢には、それぞれ小さな飾りを葉の間に埋もれるように差し込みます。
外はそれだけです。
クリスマスツリーは、一時期、作り物を利用していたこともありますが、
大抵、庭にある植木鉢の木を室内に持ち込んで利用します。
その時々、もみの木だけではなく、クレストやローリエ、エリカ、金のなる木、アボガドの木など・・・。
ここ数年は、細身に剪定したローリエの木が場所をとらないこともあって、出番が多くなっています。
所々に銀色のリボンと電飾だけ、または小さなヒイラギの造花をバランスよく結びつけただけと色々、
木のスタイルよってその都度変わります。
子どもが小さかった時、小さな靴下を沢山作って、びっしりと飾ったなどということもありましたが。
植木は片付けの手間も簡単な上に収納場所も不要です。

クリスマスの飾り付けで私が一番好きなのは、テーブルの上のキャンドルです。
毎年、小ぶりの靴下型のテーブルセンターを敷き、
背の高い金色のキャンドルホルダーに4本のキャンドルとそれよりも低く千両を生けます。
たったそれだけですが、居間の雰囲気は一変してクリスマスらしくなるのです。
千両は、緑の葉に赤い実でクリスマスにぴったりな上、とても長持ちします。
庭の千両を剪定もかねて切り、玄関にもたっぷりと飾りますが、
このままお正月の花としても使うことができるのです。
小さな我家は
日常生活に支障が出ない程度にさり気なく、クリスマスらしさを演出できればと思っています。
本当のクリスマスは、私達の心の中にあるはずですから。
そろそろ、子供達の耳には、
クリスマスソングと共に遠くかすかに、トナカイの鈴の音が聞こえて来るのかもしれませんね。


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