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◆◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆ 2003/11/8 『世界自然遺産の島』 屋久島発・田舎暮らし通信(第89号) http://www.yakushimapain.co.jp/ 屋久島パイン株式会社 ◆◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆ このメールマガジンは、北海道から屋久島に移住し、現在弊社屋久島支店の社員が 本人の移住経験を踏まえまして、屋久島の日常を発信しています。 ●借家の話(その1) 山が好きで屋久島に引っ越してきた30代男性から借家の話をお伺いした。 (関東出身 30代 男性 屋久町在住) 僕は、借家なんて、簡単に見つかると思っていたのだった。 5月に屋久島に移住して、民宿で住み込みをしていたが窮屈になって、借家を探し 始めた。 安くて住みやすい借家はないだろうかと、近所のおばちゃんに頼んだりして、自分 でもあっちこち探した。 安いのが魅力のところが見つかり、住んでいて少したった頃、いろんな面で不便を 感じ始めた。 ある程度、普通に便利なところを探した。 普通に便利というのが、とても大切なのだ。 贅沢を言っているのではなくて、普通に生活がしたいのだ。 10月になり、なかなか見つからなくて、どうしようかと思っていた矢先に、やっ と見つけたところが家賃4万。 不動産屋サンを通しての、きれいな借家だった。 屋久島での収入を考えると、4万円の家賃は決して安くはないが、屋久島の家賃相 場が4万円から5万円が一般的だということもわかった。 安い借家がないわけではないが、普通に暮らすには、4万円は出さなければならな いのだなあと思った。 安いところは、風呂無し、くみ取りトイレというところで、家がとても古いのだ。 運良く安いところを借りれても、屋久島では大家さんの都合で、急に退出しなけれ ばならないことが多いという噂を聞いていたので、多少高くても安心して数年間は 住める借家を探す必要があった。 地元の人は、子どもがたくさんいるため「息子が帰ってくるから退出してほしい。」 という理由が多いようだ。 地元の人は、持ち家に住んでいる人が多いため、家を貸すという感覚があまりない のだと思う。 借家はあくまでも、仮の宿的に考えているので、長く借家に住んでいると、大家さ んに「いつ頃退出してくれるの?」などと、聞かれたりするという噂もある。 都会でなら、借家を貸したら、長く住んで欲しいというのが大家さんの希望だが、 屋久島では逆のようだ。 大家さんは、借り主にあまり長く住まれるのを、望まないみたいだ。 ようやく見つかったこの借家は、はじめから2年の期限付きの借家なので、それま でには、何とかしなくては。 土地を購入して、移るつもりだ。 屋久島に来てから5ヶ月足らずだが、3カ所も住みかを変わっている。 遊牧民気分だ。 屋久島で、ハラハラ不安定な借家遊牧民生活を望むか、土地に定着しての田舎暮ら しを選ぶかは、人それぞれだ。 自分は、今度引っ越すときこそは、マイ土地、マイホームにしたいと思っている。 もちろん、屋久島の中で最高の場所を見つけるつもりだ。 あとは、お金。 現実問題、お金なしでは夢さえ見られない。 やっと借家が見つかった、すごくラッキーな自分を信じて、今日も夢を見るために 眠りにつくのだった。 上記のように、借家で苦労されている若者は、意外に多いようだ。 私たちも屋久島に移住して、自分たちの土地に家が建つまでは、借家暮らしをして いたのだが、9年前のことなので、今よりも借家探しは、大変困難だったように思 う。 今は笑い話として話せるのだが、その頃はとてもとても大変であった。 借家を借りることが、こんなに難しいこととは、思いもしなかったのだ。 借家をどれにしようかなどと、選んでいる余地はなかったし、迷っている間に、他 の人に借りられてしまうし、とにかく、借家を貸してもらえるだけで、とてもあり がたい話だったのだ。 それは、宝くじに当たるくらい、運のいいことだった。 今日の私たちが屋久島に住めているのは、借家を貸してくれた大家さんのおかげだ と思っている。 今ではその頃に比べて、借家は増えてきたように思うが、それでもまだまだ不足し ている。 ★★☆★★★★☆★★★★☆★★★★☆★★★★☆★★★★☆★★ 屋久島パイン株式会社 http://www.yakushimapain.co.jp/ 発行責任者 角谷和雄 kakutani@yakushimapain.co.jp 本 社 東京都千代田区麹町1丁目8番14号 屋久島支店 鹿児島県熊毛郡屋久町原914番地 ★★☆★★★★☆★★★★☆★★★★☆★★★★☆★★★★☆★★ |