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===================================================== 発行部数 10 == ★★ 日刊ドラマ速報 ★★ ☆☆ 2003/10/24 (Fri) ☆☆ ====================================================================== == 目次 ============================================================== 1.金曜日の連続ドラマ 2.編集後記 ====================================================================== ---------------------------------------------------------------------- 1. 金曜日の連続ドラマ ---------------------------------------------------------------------- タイトル ヤンキー母校に帰る 局 名 日本テレビ 放映日時 金曜22時 キャスト 吉森真也(竹野内豊) 古賀なな恵(SAYAKA) 奥村和人(永井大) 菅野徹 (市原隼人) 千葉健太郎(忍成修吾) 遠田ユキ(市川由衣) 金井志穂(篠原涼子) 安藤由紀子(余貴美子) 岩崎達 (原田芳雄) 脚 本 飯野陽子 あらすじ 寮の部屋のドアをいきおいよく蹴破って入ってきた吉森(竹野内 豊)は、集団ボイコットの首謀者である常本あかね(加藤夏希)とに らみ合った。倒れたまま今も意識の戻らない、3年C組の担任岩崎 (原田芳雄)の写真が、大切に机の上に飾られているのを目に留める 吉森。 「岩崎先生のことがそれほど大切なら、どうして先生が作り上げた ものを守らないんだ!?先生が身を削って作り上げてきたものは、お 前たちそのものだ!!」 吉森からこう言われたあかねは、思わず目をそらす。 「俺が邪魔ならいつでも身を引いてやる!…ただし、岩崎先生が仕 切っていた頃と同じお前たちを、見届けてからな!!」 高橋寮の壊れたドアの修理費は、岩崎の代わりに3年C組の担任代 行を務めることになった生活指導の伊賀上(平泉成)と学校とが折半 で支払うことになった。その夜、高橋寮での騒ぎの連絡を受けて、職 員室の安藤(余貴美子)に呼び出された吉森は、自分が支払うと言い 出す。 「3年C組の正担任は伊賀上先生でしょう?!伊賀上先生に相談も 報告もなしに、自分の気持ちだけで突っ走らないで下さい!」 かつての恩師安藤に叱られ、吉森はしゅんとなる。 「何かクラスに起きたとき、伊賀上先生が責任者になるんですから。 これからは伊賀上先生に必ず相談して下さい!」 吉森は他の教師からも「一言あればね…」と言われて、反省してい る。 その同じ頃、あかねはというと、ケータイ片手に同じクラスの嶋田 哲希(石垣佑磨)と、吉森をハメる計画を練っていた。伊賀上は明日 から出張でいないため、恰好のチャンスとあかねは意地悪く笑う。 吉森がさっき聞かせた言葉など、ちっとも効いていない様子のあか ねと古賀なな恵(SAYAKA)がドアのないまま布団に入ると、吉 森が差し入れを持って2人の部屋まで上がってきた。熱があるとウソ をついて、カイロで暖めて41.1度まで上げた体温計を見せるなな 恵。 「毎晩来るからな。お前らが音をあげるまで通ってやる」 体温計のウソもバレバレで、吉森は帰って行った。 吉森が一枚上手に思えたなな恵は、2年前この高校に入学した頃、 同じことをあかねが岩崎から言われたと思い出していた。 「あの時だってあかねは岩崎に反抗して、大変だったネ」 「忘れた」とあかね。2人は病床の岩崎のために千羽鶴を折り始め るが、あかねはなな恵の様に上手く折れず、いらだって止めてしまう。 「吉森はシツケーし、岩崎は意識戻らねーし、もう、真っ暗だよ…」 ふと漏らした言葉に何の反応もしなかったなな恵に、あかねが怖い 顔をして言う。 「あたしが今“真っ暗だ”って言ってたの、気になんねえのか よ!!」 なな恵はそのあかねの顔をケータイに収めると、次に同じ失敗をや らない様にと、そのセリフを写真とともにケータイに入れる。 明日のボイコットのことを何とか考え直させようとなな恵はあかね に話しかけるが、あかねは既に寝息を立てていた。 翌朝、吉森が3年C組に行くと、なな恵と編入生たちの計6人しか 座っていなかった。昨晩のうちに授業ボイコット計画の連絡網が、こ の春の編入生5人(通称おきゃくさん)を除いてクラス全員に回った と、哲希と同じ下宿の徹(市原隼人)が教えてくれる。6人を教室に 置いて吉森は各下宿に生徒を迎えに回るが、途中職員室の安藤から電 話が入る。なんと、吉森のHRの後全員戻ってきて、他の教師の授業 にはちゃんと出ていると言われ、愕然とする吉森。 すぐに職員室に帰った吉森は、安藤からまた叱られる始末。 「ボイコットされたのは何故だと思います?生徒たちの心に寄り添 っていれば、教室ぐるみのボイコットなんて、決して起こらないと思 いますよ」 怒りの収まらないまま、吉森は購買の志穂(篠原涼子)と立ち話。 「てっきりボイコットした子達、ボコボコにしてんのかと思った」 と吉森に牛乳を渡しながら志穂が言う。 「あいつらも真剣だからな。その上を行くテンションで受け止めて やんないと…」 紙パックを一気に飲み干し、吉森は階段を上ってクラスに向かう。 3年C組はやっぱり6人だけ。一体彼らはどこへ行ったのか…。吉 森はまたもや6人に「自習」と言って、見当のついている例の場所へ 向かった。 「どう決着つけんのかな?」 と面白がっているユキ(市川由衣)。奥村(永井大)は今にもキレ そうだ。 彼らが隠れていたのは港の倉庫だった。ここなら夕方の巡回まで大 丈夫と、あかねが見つけた場所だった。シャッターを下ろし、薄暗い 倉庫の中で、各々好きに遊び始める。 「これからどうすんだよ」 とタバコに火をつけようとする哲希を止めるあかね。 「タバコは止めろよ。岩崎に止められただろ?…吉森ボイコットの ためにここに来たんだ。タバコ吸いに来たわけじゃねえ!」 哲希も「岩崎」に弱いのか、素直に言うことを聞いて、タバコをポ イッと捨てる。 あかねがみんなに、次の作戦について発表しようとした時、突然荷 物を積んだ1台のフォークリフトが動き出し、近づいてくる。 「てめえらのつまんねえ話はもう終わりか?…よし、行くぞォ!」 荷物の後ろから現れたのは、吉森の笑顔だった。あっと驚くあかね たち。ネットが張られ、生徒たちは倉庫の後ろの方に追い込まれる。 「何でここがわかったんだ?!」 機械のスイッチを勝手知ったように押し、吉森は生徒たちの上から 冷たい水のシャワーをお見舞いしながら言う。 「俺もなあ、北友余市の頃は、よーくここで昼寝をしたもんだ。余 市での逃げ方、サボリ方、ぜーんぶ、体験済みなんだよっ!!」 慌てふためく生徒の真上からネットが落ちてきて、まさに一網打尽。 捕まった生徒らは、先回りした吉森に完全にまいっていた。ただしあ かねを除いて…。 「見逃すのは1度だけだ!もし、またやってみろ?お前ら順番にシ メテいく!立ち上がれねえくらいボコボコにしてやるからな、覚えと け!!…いいか、ボイコットは結局、失くすことばかりで何も生み出 さない…」 哲希までもが急に吉森と仲良くなり、それがおもしろくないあかね。 職員室でこの一件を笑いながら話す吉森だったが、真面目に出てき た6人の生徒たちはほったらかしだった。 「何かあった時には、残されたものほど気遣わなくてはいけない。 …話になんないわね」 ため息交じりの安藤に、小さくなる吉森。 放課後の掃除が始まっていた。あかねはクラスの誰かが裏切って、 吉森に隠れ場所をチクッたと言い出す。いつも一緒のなな恵が、最近 は自分より澤田ミカ(高瀬友規奈)と親しかったり、ボイコットには 参加しなかったり、自分からなな恵が離れていくように感じたあかね は、 「吉森にチクッたのは、なな恵しかいない」 とクラス中に言いふらし、2人で撮った写真を破り捨てる。 翌朝、なな恵はいつも通り登校するが、クラスの様子がなんだかヘ ンで、自分だけが浮いているような感じを受ける。一晩中寮に帰って 来なかったあかねを心配して話しかけても、完全に無視され、いつも なら挨拶を返してくれるクラスメートたちもなぜかなな恵から目をそ むける。 更衣室で体操服に着替えようとしたなな恵は、上着がケチャップで 汚されているのに愕然とする。 「ほら、もともとトロイから、びっくりしてねえだろ?やっぱ、ケ チャップなんてユルイんだよ。ネズミの死体とか、そういうのが必要 なんだよ!」 なな恵に聞こえよがしに、あかねはミカに注文をつけている。それ をさびしげに見つめるなな恵。 なな恵が寮に戻り、洗面台でケチャップの付いた上着を洗っている と、新しいドアを取り付けに吉森が現れる。 「私が立ち直ったのは岩崎先生のおかげだけど、あかねが一緒にい てくれたからなんだ」 と話すなな恵の手首に、リストカットの傷が何本もあるのを知る吉 森。 「岩崎先生と約束したの、もう絶対切らないって。あかねは本当は 優しい子。学校に行けるようになったのも、あかねのおかげ」 吉森は何にも知らずに、穏やかになな恵の話を聞いている。 なな恵に対するいじめはますますエスカレートしていた。 弁当に砂が入れられて食べられなくなっていたり、なな恵の部屋に あった私物――布団から教科書から全て――が窓の外に投げ捨てられ てしまっていたり、教室の自分の机が廊下にぽつんと出されていたり。 机を自分で教室に戻すなな恵を、すまなさそうに見ている者もいる が、次のターゲットにされるのが怖いのか傍観しているだけ。大半の クラスメートたちはなな恵をちらちら見ながら笑っている。 「キャー!!」 持って来た荷物に手を入れたなな恵が、いきなり大声を出した!荷 物の中にケチャップまみれのネズミの人形が入っていたのだ。引っか かったとクラスからどっと歓声があがる。 なな恵は廊下を走って逃げると、泣きながら校庭の手洗い場でケチ ャップで汚れた袖口を洗い始める。と、リストカットの傷が指に触れ た…。なな恵は顔を上げ、何かに取り付かれたように、ふらりと学校 を出て行く。 授業が始まる直前、急にいなくなったなな恵の居場所について尋ね ても、みんなが目をそらすのに気づいた吉森は、やっとなな恵に何か あったと分かり、一人なな恵を探しに教室を出て行く。 寮のなな恵の部屋に急いで行ってみると、そこには泥まみれの布団 や本や何やかやが無造作に置かれ、ひどいことになっていた。寮母の 高橋貴子(木野花)から、最近弁当のおかずにケチャップなど入れた ことがないと聞かされ、先日なな恵が洗面台で洗っていたケチャップ まみれの体操服は、実は誰かに汚されたもので、最近なな恵の顔色が さえないのはそういった陰湿ないじめのせいだったと、吉森はようや く真実を知る。 折悪しく雨が降ってきた。町の中を傘もささずに吉森は走り回る。 なな恵がリストカットの癖があるため、警察にも連絡したと言う安藤。 吉森の中に緊張が走る。 なな恵が千羽鶴を持って、岩崎の入院する病院に来たことまでは突 き止めたが、その先の見当が全く付かず、吉森は焦る。 雨はさらに強くなっていた。田園の中の踏み切りに、なな恵の姿が あった。遮断機のカンカンいう音が、果たして聞こえているのか聞こ えていないのか、なな恵の体はふわっと線路に吸い込まれる…。 寸 評 意外だったのは、元やくざの奥村和人がほとんど何も行動を起こ さなかったこと。年上の彼なら何か出来た気がするのですが、どうし ても卒業したい気持ちから、新顔の自分がまた騒ぎを起こすのは気が 引けたのでしょうか。 あかねがなな恵をハメたくなる気持ち、女性ならやる方でもやられ る方でも何かしら経験があるんではないでしょうか。仲良しと思って いた子が急に別の子と仲良くなったり、考えが違ったりすると、許せ なくなるんですね。そして、なぜか仲良しだった本人をいじめてしま う…。 私の記憶が確かならば、一般的に夫に浮気をされた妻は、夫よりも 浮気相手の女を恨むそうです。「あの女が夫をたぶらかした」と。逆 に、妻に浮気をされた夫は、兎にも角にも妻を憎むそうですが、あか ねの心理はまるっきりこっちだなと思いました。 執 筆 者 三森(anponhana@mail.goo.ne.jp) ---------------------------------------------------------------------- 2. 編集後記 ---------------------------------------------------------------------- ニュースで、某局の社員が視聴率を操作していたそうで、社長が謝罪してい ましたが、これって大変なことですよね?! ドラマはもちろん、テレビ番組の全てが視聴率(だけ)で評価されているの に、それを金券で買収するなんて、社長が謝ればすむ問題ではないと思うので すが、違いますか? 最近のドラマは視聴率が悪いと、何だか無理な展開にして早く切り上げる傾 向がありますね。視聴率が悪くても全く誰も見ていなかったわけではないはず で、楽しみにしていた視聴者もかなりいたはずなのに、そんな終わり方では出 演者にも視聴者にも大迷惑な話です。視聴者をバカにしないで頂きたい。 人気俳優が出れば必ず当たる訳ではないと、制作側ももういい加減分かって いると思うんですが、相変わらず出演者ばかりが表に出て(最近のドラマ初回 日の番宣がそう!)、肝心のドラマの内容が二の次になってる気がします。 そこをいくと、昼ドラのドラマ30「ピュアラブ」はいいですよおー。日本 人としてというか、人としてとうに忘れてしまったような何かを、毎回思い起 こさせてくれる、いい仕事をしています。(三森) ====================================================================== 発行元:ドラマ研究会 e-mail:info@j-drama.tv url :http://www.j-drama.tv/ ID :MM3E195F16414CD このメールマガジンは、メールマガジン[MailuX]を利用して発行しています。 (http://www.mailux.com/) ====================================================================== |