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タイトル:Daily Drama Express 2003/10/09 マンハッタンラブストーリー (1)  2003/10/29


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                        ★★ 日刊ドラマ速報 ★★
            ☆☆ 2003/10/09 (Thu) ☆☆
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== 目次 ==============================================================
  1.木曜日の連続ドラマ
  2.編集後記
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1. 木曜日の連続ドラマ
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タイトル マンハッタンラブストーリー
局  名 TBS系
放映日時 木曜21時
キャスト 店長  (松岡昌宏)
 赤羽伸子(小泉今日子)
 別所秀樹(及川光博)
 江本しおり(酒井若菜)
 蒲生忍 (塚本高史)
 船越英一郎(船越英一郎)
 土井垣智(松尾スズキ)
 千倉真紀(森下愛子)
脚  本 宮藤官九郎

あらすじ  ――これはマンハッタンという喫茶店における様々な恋愛群像劇
である。

 タクシードライバー赤羽伸子(小泉今日子)はウンザリしていた。
 『女ドライバー』というだけで絡んでくる客のなんと多い事か。
 …別に珍しくないっつーの!
 ささくれだった心を抱え、今日も赤羽はハンドルを握る。

 その日、強引に乗り込んできた男(及川光博)は最悪だった。携帯
で女と会話し続け、行き先やルートなど赤羽の質問を全部シカト。お
かげで道を間違え横浜行きの高速に乗ってしまう始末。キレた赤羽は
思わず男を怒鳴りつけるが、男の悪びれない態度に拍子抜け。

 男を降ろした後、車中に携帯を忘れている事に気付く。
 彼女の携帯から連絡してきた男と話し、携帯を直接手渡す事になる。
 どこで会うかを話している時、赤羽は持っていた喫茶店のマッチに
目をとめる。どうせ知らないだろうと思いつつ、気まぐれからその店
を待ちあわせ場所として提案する。
 「じゃあ、明日四時にマンハッタンって喫茶店で」
 「あーマンハッタンね」
 「…知ってんの?!」
  かくして二人はマンハッタンで待ちあわせる事になった。


 “中央テレビ”というTV局のそばにある喫茶店『マンハッタン』は
こだわりの店。珈琲マニアの店長(松岡昌宏)は口髭にチョッキとい
うマスター然とした見た目にもこだわり、「ごゆっくりどうぞ」以外
の言葉は滅多に発しない。
 名前も秘密で、本当は店長ではなくマスターと呼んでほしいと思っ
ているが、それも秘密だ。
 店長はお客さんにうまい珈琲をゆっくり楽しんで欲しいと常々思っ
ている。しかし彼の店に集まる常連客は、珈琲を味わうような人種で
はない。平静を装う店長だが、まともに珈琲を飲んでくれない彼らに
心では泣いていた。

 約束の日、制服姿の赤羽が時間通り店にやってくる。
 だが、結局男は現れず、赤羽は珈琲をうがい飲みして出ていく。
 携帯を忘れた男はダンサー兼振付師の別所秀樹。
 別所はテレビ局の仕事がおしてしまい、時間に間に合わなかったの
だ。その夜へらへらと連絡して来た別所に激怒しながら、次の日、タ
クシー会社に取りに来るよう再度約束する。
 …また、別所は来なかった。

 その日、別所はマンハッタンでインタビューを受けていた。キザな
回答を連発する別所。そこへバッチリ着飾り、別人のようなイイ女に
変身した赤羽が入って来る。昨日とはうってかわって美しい赤羽に、
心の中で「ミス・マンハッタン」と命名し一人舞い上がる店長。赤羽
のために心を込めて珈琲をいれる。
 だが、赤羽は一口も飲まず、それを別所にぶちまけ店から出て行っ
た。別所の携帯は水の入ったコップの中に突っ込まれていた。


 次の日、赤羽はいつもの制服姿で店に来た。今日こそ彼女に珈琲を
飲んでもらおうと、店長は気合十分。
 しかし、赤羽は偶然店にいたロマンスの神様こと(要するに脚本家)
・千倉真紀(森下愛子)の大ファンだった。千倉との話に夢中で珈琲
どころではない。
 赤羽は千倉に自分の話を聞いて是非ドラマに使って欲しいと切り出
し、自分の過去を話し出す。赤羽は10年間に及ぶ不倫の末、泥沼の
別離により体を壊してしまったが、半年前タクシー運転手となってや
っと社会復帰したのだった。
 千倉に「今は好きな人はいないの?」と聞かれ、赤羽は「気になっ
ている人はいます」と答える。

 必死に盗み聞きしていた店長は激しく勘違いしかけるが、その時、
店のピンク電話が鳴る。別所が赤羽宛てにかけてきたのだ。怪訝そう
な赤羽に、君の連絡先を教えてほしいと別所が言う。赤羽は店を出て
別所がいる場所に向かう。
 赤羽は別所の携帯番号は聞かず、自分の携帯番号だけ教える。
 「必ず電話するよ」と嬉しそうに言う別所を「軟派だ、男友達いな
いでしょ?」と赤羽は非難する。きつい言葉に初めて怒った別所は
「君なんかアンタだ!」と捨て台詞を残し去っていく。
 赤羽は胸を抑えながら「なんなの…?」とつぶやく。

 それから数日が過ぎた。結局、別所から電話はかかってこない。赤
羽は別所が気になって仕方ない。ぱったり店に来なくなった赤羽を店
長も気になって仕方ない。(結局珈琲を飲んでもらえなかった…)
 店にいる別所も携帯を見ながら何か気になって仕方ないようだ。
 そこへ赤羽がやってきた。赤羽と別所が座るテーブルに今度こそ飲
んでもらえるよう願いながら、店長が珈琲を運ぶ。実は二人の会話が
気になって仕方ない。

 二人の話によると、別所と赤羽はどうやら両想いらしく、店長はシ
ョックを受ける。
 だが、「これから女の子と待ち合わせをしている」と笑顔で言う別
所と、「送っていってあげる」と笑顔で言う赤羽の理解不能な会話に、
店長は再度ショックを受ける。
 (今、お互い好きって言ってたじゃないかー!)

 赤羽の運転するタクシー。二人が最初に出会った時と同じシチュエ
ーションだが、別所は黙って乗っている。赤羽はまた運転ミスをして
横浜行きの高速に乗ってしまう。あわてる赤羽を尻目に、別所は「用
事ができた。素直にI’m Sorry」と女の子に断りの電話を入れる。

 埠頭にとめたタクシーの中で二人。
 「別所が怒ったとき怖かったけど、誰にも見せたことのない別所の
顔を見たことが嬉しかった」と赤羽は素直な気持ちを告白する。
  ふと見ると、車内に別所がいない。いつの間にかタクシー前でヘ
ッドライトに照らされて立つ別所は「僕はダンサーなので、ダンスで
貴方の気持ちにこたえます。」と言うなり、ラジオの曲に合わせてに
こやかに踊りだす。
 踊りながら投げられたキッスを胸に受けよろめき、踊りながら向け
られた指の拳銃にハートを射ぬかれ腰が抜ける赤羽。
 港の夜は更けて行く。


 数日後、店で千倉相手に「引いた」「珍獣」などと別所の悪口を
喜々として言いまくる赤羽がいた。
 (この間、好きと言っていた男なのに何故…?)
 彼女の理解不能な言動に苦しみながら、これも恋の一環なのだ、と
ムリヤリ納得する店長。
 話に熱中する赤羽の携帯に別所からコールが入る。ダッシュで店外
に飛び出し電話に出る赤羽。なんと、別所はオーディションに合格し、
明日ニューヨークへ経つという。しかも、一度行ったら1年は帰って
来ないらしいのだ。
 大喜びで報告する別所に「よかったね」と言葉をかける赤羽。
 店に戻るなりメニューにないウイスキーを注文し泣き出した赤羽を
見て、店長は困惑する。あと、頼むから珈琲飲めよ、と思う。

 次の日、スーツケースを持った別所が店に来る。
 赤羽に空港まで送ってもらうため、5時に待ち合わせをしているの
だと言うが、すでに4時50分。赤羽はまだ現れない。イライラしな
がら赤羽を待つ店長。
 もしや赤羽はこのことを知らないのでは?早く赤羽に知らせたい!
だが店を空けるわけにはいかない…!!
 (早く来るんだ、バイトの忍くん!!)
 ようやくバイトの蒲生忍(塚本高史)がやって来た。と同時に店長
はカウンターを飛び越え出て行こうとする。
 驚いた忍がどこへ行くのか尋ねると、「…ウェハース、買って、く
る…」絞り出すように答え、猛ダッシュで店を出て行く。実は店長は
付けヒゲだが、これも秘密。

  店長はタクシー会社に飛び込むと無線で赤羽の車に呼びかける。
 「自分の気持ちを相手にぶつけろ!カッコつけてんじゃねーよ!」
 いつになく饒舌な店長。…誰?といぶかしがる赤羽に、店長の熱い
言葉が次々と繰り出される。
 「モノには適温ってもんがあるんだよ!冷めたら終わりだ!今がア
ンタの適温なんだよ!鉄は熱いうちに飲め!…もとい。打て!!」
  だが、「い・ま・実・車・中・で・す・か・ら」と言うなり赤羽
は無線を切ってしまった。ガックリうなだれる店長の後ろで、感動し
拍手喝采するタクシー会社のみなさん。店長は「ウェハース…」とつ
ぶやきながらタクシー会社を出て行く。

 赤羽は、別所との数日間を思い出していた。初めて乗ってきた時の
こと、スゴク怒ったときのこと…。
 「ゴメン!お客さん、お金いらないから降りて!」と言うなり、赤
羽は車をUターンさせマンハッタンへ駆けつける。
 …だが別所はもう店を出た後だった。慌てて後を追う赤羽を見てホ
ッと息をつく店長。

 タクシーを止めよう手を上げた別所の真横に赤羽が車をつける。
 「どちらまで?ニューヨークまではいけないけど。…つーか、行か
ないでくれる?」
 真剣な表情で別所を見上げる。思わずサングラスをはずし赤羽を見
つめる別所。

 助手席に別所を乗せ、夜の街を走るタクシー。
 「いいの?こんなんで」と聞く赤羽に、「ありがとう。君に出会え
てよかった。好きな人に好きって初めて言えそうな気がする。」にっ
こり微笑みながら別所は言った。

 ある日のマンハッタン。締め切り間際、必死で脚本の原稿を仕上げ
る千倉がいる。テーブルの前にやって来た別所が話かける。
 「千倉先生。ずっと言おうと思ってたんです」
 「あなたが好きです!」
 千倉の鉛筆の芯がボキッと折れる。
 (エーーーーーーッ!!)と心の中で絶叫する店長。
 そこへウキウキと赤羽が入って来る。以前は洗いざらしの髪にノー
メークだったのに、髪にアクセサリーをつけ、メイクもしてすっかり
女っぽくなっている。「あ、ベッシー♪」別所を見つけて満面の笑み。

 (どどどーすりゃいーんだぁああああ!!!)
 店長の心が休まる日は遠い…。


寸  評  おもしろい!非常に良いすべり出しだと思います。
 とはいえ、裏があの「白い巨塔」ですから視聴率は望めなさそう。
 TBSのクドカンプッシュは強力ですし、クドカンドラマは低視聴率
→終了後大人気という定説(?)もある位ですから、打ちきりはない
でしょうけど。(木更津キャッツの映画公開も控えてますし)
 このドラマは客の恋愛模様を店長の目を通じて描いていくそうで、
毎回主役が変わるとか。来週は三角関係の話になるようですが、どん
な話になっていくのか楽しみです。がんばれマスター!

執 筆 者 ごんた(gonta_tvdr@hotmail.com)

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2. 編集後記
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 またもや遅れました。うーん。すいません。
 大・大・大好きなクドカン脚本ドラマ。あの独特の雰囲気やテンポを少しで
も皆さんにお伝えできるようがんばりますので秋クールもよろしくお願いしま
す。(ごんた)

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