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タイトル:非公式情報 第83号  2003/10/24


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ブッシュ周辺の狂信者集団

By STRANGELOVE

10月15日、アメリカのネットワーク局、NBCはウィリアム・ボイキン中将が狂信的なキリスト教原理主義者であることを示す映像を放送した。「キリスト教の国であるアメリカの敵はビン・ラディンでもフセインでもなく、サタンと呼ぶべき『霊的な敵』なのだ」と公言している姿が映し出されたのだ。16日付けのロサンゼルス・タイムズも同じ内容の記事を掲載している。

白人キリスト教徒とユダヤ教徒以外は敵だと考えているらしい同中将は今年6月、国防総省の新設ポスト『国防副次官』に任命されている(任命前は少将)。彼にとって『テロとの戦い』は『宗教戦争』を意味する。

言うまでもなく『テロ』という言葉は主観的な表現。立場が変わると、『テロ』は『レジスタンス』になる。例えば、アフガニスタンのイスラム武装勢力。ソ連軍と戦っていた時は『自由の戦士』と呼ばれていたが、アメリカにとって都合が悪い存在になると『テロリスト』になってしまった。

要するに、『テロとの戦い』とは『敵との戦い』という程度の意味しかない。ボイキンにとって、この『敵』は『異教徒』と同義語になる。イスラム教の神『アラー』は邪神だと彼は今年1月、教会で強調していたことも知られている。

「ブッシュを大統領に選んだのは国民ではなく神だ」とボイキンは日頃、口にしている。このブッシュもキリスト教原理主義の信者だ。ブッシュ大統領の補佐官を務めるライスも精神的に大きな影響を受けているという。

キリスト教原理主義者は1970年代末頃からイスラエルの軍事強硬派、『シオニスト』に急接近している。この動きの中心にいたのがエド・マクティイールだということは『世界』の今年2月号で筆者が書いた通りである。アメリカでシオニストの思想的な核になっているのがストラウス主義者。その中心にいるのがウォルフォウィッツ国防副長官だ。

OSP(イラク攻撃の理由を探すための小規模な情報機関)を率いていたエイブラム・シャルスキーとウォルフォウィッツがシカゴ大学時代からの友人だというのは有名だが、ダグラス・フェイス、ルイス・リディ、エリオット・エイブラムズ、ダニエル・パイプスたちも『同志』と呼べるだろう。

キリスト教原理主義者とシオニストが接近した背景には、シオニストの軍事強硬路線に対する世界的な反発があった。特に1982年、イスラエル軍がレバノンのパレスチナ難民キャンプ(サブラとシャティーラ)で虐殺事件を引き起こしてからシオニストは世界的に孤立、多くのユダヤ人からも批判されるようになる。それまで親イスラエルだったイギリスの労働党も姿勢を変えてしまった。

蛇足ながら付け加えると、後に台頭してくるイギリスの『ニュー・レイバー』は親イスラエル。ブレア首相は親イスラエルの富豪をスポンサーとしていて、労働組合の影響をあまり受けていない。

さて、ストラウス主義者(シオニスト)/キリスト教原理主義者は1990年代初頭、要するにパパ・ブッシュの時代から中東の軍事的な制圧を考えていた。ソ連の消滅で誰も文句を言えなくなったと彼らは考えたようだ。クリントンにパパ・ブッシュが再選を阻まれなかったならば、10年早くアメリカは軍事力を行使していたかもしれない。

しかし、今年3月頃から米軍やCIAの幹部に加え、ウォール街の一部エリートもブッシュ大統領周辺の狂信者集団に危機感を持つようになってきた。最近ではラムズフェルド国防長官との間にも亀裂が入っている。ブッシュ大統領が再選されたなら、政権の中枢はストラウス主義者とキリスト教原理主義者で固められる可能性が高いが、再選されるかどうかは微妙。それほど彼らは現在、孤立しているのである。日本だけで支えることは難しい。

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