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夜がやってきた。 真っ蒼なゆらめきを連れて。 僕等は少しだけ歩き疲れて立ち止まった木立の下で。 たくさんの実をつけた木立の下でその実をひとつかじってみる。 新しい世界が広がり僕等はまた散りぢりになった。 でも大丈夫、心は繋がっているから。 いろんなことに色めけばいい。 いろんなことに挫折すればいい。 失敗はつきものだ。 成功なんて偶然さ。 そのドアを開けるまで一体何が待っているのかなんて わかりはしない。 そのドアを開けるまで悩んでいたことが馬鹿馬鹿しく思えるような そんな素敵なものが待っている。。。 そんな可能性だってあるんだよ。 僕等はいつもそれを怖がって、なかなか前には進めない。 ほどけた靴紐も直すので精一杯でそこでまた立ち止まっては 違う果実を含んでしまう。 現実を知るのがあまりにも怖くて。 現実を知るにはあまりにも臆病で。 誰かの側でその背中に隠れながら楽しいことばかりを かいつまんできた。 僕等にはこの日々は重たすぎて 今にも投げ出しそうな僕らは 今にも泣き出しそうなこの空と同じで その中から一筋の星の光を探すことで、どうにかやってきた。 いつからか、うまい言い訳ばかりを吐き出す術を覚え。 いつからか、誰かを愛することを平気でできるようになった。 嘘なのか?本当なのか? その境目がどんどん薄くなる。 僕らはボーダーレスな毎日を送る。 真夜中にふと目が覚めた。 僕等は今、何処にいるんだろう? 昨日? それとも 明日? |