メルマガ:【トランスマガジン】-翻訳会社が教えるプロの英語-
タイトル:【トランスマガジン VOLUME 101】-翻訳会社が教えるプロの英語-  2003/10/06


============================== 7,082発行
【トランスマガジン】-翻訳会社が教えるプロの英語-   2003/10/03 第101号   
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 株式会社トランスワード
 http://www.transwd.com
 book@transwd.com
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 当マガジンは当社翻訳教室の生徒さんおよび登録翻訳者の方を主な対象にし
 翻訳実務に役立つ情報を定期的にお送りするものです。
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■もくじ■

1. お知らせ
2. 最近の翻訳業界 
3. 翻訳しよう
4. SOHOしよう
5. リンクしよう

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1. お知らせ 
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■【100号突破記念】トランスワード社長の翻訳学習アドバイス!■

英語を仕事にしたいと思っている皆さん、漠然と学習していても決して仕事に
結びつきません。英語を仕事にするには、商品になる英語を学習する必要があ
ります。数多くのプロ翻訳者の育成実績をもつトランスワード社長の仲谷が直
接翻訳学習法をアドバイスします。この機会にどうぞ遠慮なくご相談ください。

期間:2003年10月6日(月)〜10月17日(金)
宛先:nakatani@transwd.com(仲谷直通)


■【重要】技術翻訳基礎コースの開講日が変更になりました!■

10月8日(水)開講とアナウンスしていましたが、講座の内容をより充実させ
るため、10月22日(水)に順延することになりました。未経験者から中級者ま
でを対象に、プロの翻訳者になるために必要なテクニカルライティング技術を
始めとする様々な基本知識を習得していただきます。ぜひお申込みください。

開講日:2003年10月22日(水)
日時:毎週水曜日、19:00〜21:00(2時間)、全10回
受講料:105,000円(税込)

技術翻訳基礎コース詳細はこちら
http://www.transwd.com/school/k_kiso.htm


■【大好評】おすすめ書籍!■

トランスワードが翻訳者向けにおすすめする書籍を集めました。写真をクリッ
クするとアマゾンから直接購入することができます。

詳細はこちら
http://www.transwd.com/syoseki/syoseki.htm


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2. 最近の翻訳業界(仲谷)
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翻訳会社のトライアルに合格する方法(その1)

翻訳会社は優秀な翻訳者を常に求めています。これから翻訳者として仕事をし
たい人のために、翻訳会社のトライアルに合格し、仕事を獲得する方法を説明
します。

翻訳会社によってはHP上で翻訳者の募集を行っているところと、そうでない
ところがあります。募集を行っていないからといって優秀な翻訳者が不要だと
いうわけではありません。HP上で募集すると多くの応募があり、その対応が
大変だから表向きには募集していない会社が多くあります。トランスワードは
トライアルの審査を有料にしていますが、これは本当にヤル気がある人だけに
応募してもらうための方便です。

ある翻訳会社のトライアルに合格したい場合、なるべくその会社の手間を取ら
ずにあなたの実力を証明することを考えてください。トライアルを受ける前に
何度もメールのやり取りをするような下手なやり方は避けましょう。翻訳会社
の担当者はあなたの問い合わせに丁寧に応対してくれるかも知れませんが、内
心「面倒な人だなあ…」と思うでしょう。

相手の手間を省いてあなたの実力を相手に理解してもらうには、最初のメール
であなたの実力が分かるようにすることが重要です。経歴書は必ず添付してく
ださい。


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3. 翻訳しよう(荒井)
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or

ある国際会議で。「開会式典または特別講演に出席される方は、デスクまで申
し出てください」。Those who want to attend the opening ceremony or the
special lecture, please report to the information desk.これを取り上げ
て、「または(or)」の意味内容を吟味してみます。設問−「開会式典と特別
講演の両方に出たい人」は、申し出るべきでしょうか、申し出なくていいので
しょうか。

「または(or)」には大きく2種類あって、1)A、B片方だけが成立する場合
(両者が成立する場合を排除する)。上の例では、出席者の大半が両方に出席
するようなシチュエーションで、「片方に出る人」に限って特別な手続きを求
めているような場合。2)少なくともA、B片方が成立する場合(両者が同時に
成立する場合を排除しない)。開会式典と特別講演以外の催しは出入り自由な
のだが、この2つは(片方でも、両方でも)特別な手続きが必要、というよう
なシチュエーションです。

これを考えるときにすぐ思い出すのは、日本語の「または」系の語は、本質的
に2)だということです。例えば、「AIDSまたはSARS患者の受入態勢」(両方
の病気を併発することは稀でしょうが、仮にそういう人がいたら当然含まれ
る)。「この車両の運転には、普通免許または自動二輪免許が必要です」(両
方持っているなら、大いばりで運転できる)。「京都か奈良に旅する人は、よ
く歴史を勉強してください」(両方に旅する人は、なおさら勉強する)。どう
も、「両者が同時に成立する場合」というのは、「片方が成立する場合のうち
の、特殊な場合」にすぎないような感じがします。

英語ではどうでしょうか。私は、or(さらに徹底してeither … or)は、歴史
的、本来的に1)なのだろうと思っていました。私の背後には、ある大学の某
教授(実は、学生時代からの飲み友だち)がいて、いつも貴重なアドバイスを
もらっているのですが、同教授によると、その辺はなかなか怪しい、つまり英
語のorも、1)か2)か場合によって異なり、ケースバイケースで判断するべき
ということです。

結局、翻訳をする上での態度は、英和、和英いずれにしても、a) 語対語の対
訳で満足するではなくて、文書の内容まで踏み込んで考える。b) 言葉をたく
さん用いて長く訳すのがよい−ということが言えます。

1)の場合
Those who want to attend only the opening ceremony or only the 
special lecture<上記教授によると、これが一番誤解されないとのことで
す>
Those who want to attend either the opening ceremony or the special 
lecture
Those who want to attend either one of these two events ? the opening 
ceremony and the special lecture

日本語では、
「開会式典または特別講演のうち、どちらか(いずれか)一方だけに出席され
る方は…」
「開会式典だけ、または特別講演だけに出席される方は…」
「開会式典だけに出席される方と、特別講演だけに出席される方は…」
さらに、日本語では「接続詞」(「または」のような連結のための語)は必須
でなく、読点(、)だけで連結することができます。「開会式典、特別講演の
どちらか一方だけに出席される方」とするのが、むしろ自然です。

2)の場合
Those who want to attend the opening ceremony and/or the special 
lecture<ただし、and/orの語は、場合によっては適しません>
Those who want to attend the opening ceremony, the special lecture or 
both of them
Those who want to attend either one or both of the events ? the 
opening ceremony and the special lecture

2)の場合の日本語は、上の第3パラの理屈でいくと、「開会式典または特別講
演に出席される方は…」で良いことになります。さらに、「または」を省略す
ると、
「開会式典、特別講演に出席される方は…」となってしまいます。もちろん、
「開会式典、特別講演のどちらか、あるいは両方に出席される方は…」が一番
明瞭ですが。
「開会式典、特別講演のうち、少なくとも一方に出席される方は…」は正しい
でしょうが、「少なくとも」の語感が数学的で、ややそぐわない気がします。

このメルマガをお読みの方で、何か役に立つヒントをお持ちの方がいたら、ぜ
ひご連絡ください。本日示したポイントは、プログラミングのロジックをい
じっている方や、技術ものの翻訳をやる方などが、時に激論されることがある
らしいのです。


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4. SOHOしよう(神垣)
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「機会」を持つ

先日、創刊された地元の情報誌で「広島の酒応援企画」という連載コーナーを
担当しました。「広島は酒どころでありながら酒販店や飲食店では一部のメー
カーの酒しか並んでいない。もっと地酒を知り、楽しむきっかけをつくれない
だろうか」をテーマに企画・取材を開始。ですが、当初は私自身が日本酒を好
んで飲むほうではなく、地酒の銘柄や蔵元にも詳しくはありませんでした。

地元の酒蔵や酒販店を取材し、地酒愛好家を訪ねるうちに、地元のおいしい日
本酒を知り、味わう機会を得ました。悪酔いしない飲み方を教わり、好みの味
がわかるようになると世界が広がり、飲まず嫌いで随分損をしたと猛反省。

仕事においても「機会を持つ」ことは大切です。自分が本当に何をしたいのか
わからない時ほど、多くの機会を持ち、いろいろな仕事や役割を体験してみる
とよいと思います。私自身も、若い時は漠然と「書く仕事に就きたい」と思い
ながら、具体的にそれがどんな職種なのかよくわかっていませんでした。

書くことに関係した職種ということでコピーライターや編集者の仕事を経験す
るうちに、コピーや原稿を書く以外にも企画したり、電話応対やクレーム処理
など、さまざま業務を幅広く体験し、それを糧に自分が本当にやりたいことが
見えてきた(しかも30歳を過ぎて…)というのが実際のところです。

あれは嫌、これは苦手と選り好みせず、若い時ほど、とにかくいろんな機会を
持つようにし、自分の進むべき道を模索してみることも必要だと思います。や
りたいことが見つかれば、あとは進むだけ。その仕事・分野を極めていけばい
いのですから、迷いがなくなります。


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5.リンクしよう  
___________________________________

[ノートパソコン用スタンド:これはいるか] http://www.crushegg.com/

ノートパソコンで翻訳中の皆さん、背中が丸くなっていませんか?悪い姿勢で
ディスプレイを見続けると神経や筋肉に緊張が強いられ、眼精疲労や肩こりな
どの原因に。ノートパソコン用スタンド「これはいるか」を使うと、姿勢が良
くなり、翻訳効率化にもつながるでしょう。


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