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36.「マルコポーロ」廃刊事件 (その16) ただ、私は、「ナチのガス室」が、 根拠を欠いた話である事にショック は受けたものの、その時点では、こ の問題について、自分などが何かを 書こうなどと思った訳ではありませ んでした。 私が、「ナチのガス室」が根拠を欠 いた話である事を知り、それが虚構 であると判断する様に成ったのは、 大体、1989年から1990年頃 に掛けての事でした。或る日、突然、 そう確信出来る様に成った訳ではな く、時間を掛けて本を読み、考える 内に、そう成って行ったのですが、 その時点では、別に、それを自分が 書こうなどとは、思う事は有りませ んでした。そんな事は、私のやる事 ではないと思いましたし、いずれ、 日本のマスコミは、この問題を取り 上げて議論するに違い無いと、思っ たからです。そもそも、私は、この 事を知ってショックは受けましたが、 医学を含めて、他に関心の有る事が 沢山有りましたから、「ホロコース ト」の検証を自分がする積もりなど、 全く無かったのです。ところが、1 994年に成って、この問題を巡る 言論の状況に、変化が生まれて起き て居る事を感じた私は、これからお 話する様な経緯から、自らが、この 問題について、記事を書く事に成っ たのです。 (続く) 平成15年9月22日(月) 西岡昌紀(にしおかまさのり) (内科医・元厚生省医務官 「アウシュウィッツ『ガス室』 の真実」(日新報道)著者) |