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タイトル:非公式情報 第72号  2003/08/08


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『帝国派』の中東政策を振り返る

By STRANGELOVE

中東に『WMD(大量破壊兵器)』が存在することは間違いない。今から20年ほど前、すでに200発以上の核弾頭を保有していた国が存在しするのだ。イスラエルである。(拙稿、「核兵器の下に眠る中東の石油」が『軍事研究』2002年5月号に掲載されている。)

イスラエルの核弾頭は中東全域の油田をターゲットにしている。今春、イギリスのBBCがイスラエルの大量破壊兵器を番組で取り上げ、イスラエル政府から取材拒否にあっているようだが、日本の大手メディアはこの事実に触れようとしない。

さて、サダム・フセインはWMDを保有しているとアメリカとイギリス、両国政府は言い続けてきた。『差し迫った危機』が存在すると人びとが信じなければイラク侵攻作戦を実現することができない。議会や国民だけでなく、イラクへの軍事侵攻に反対していたアメリカ軍の制服組を黙らせるためにもWMDは手頃な理由だったということだろう。

イスラエルを棚に上げ、「イラクは核兵器を持っている」とチェイニー米副大統領が声高に叫び始めたのは昨年8月のこと。9月にはイギリス政府はイラクがアフリカの某国から相当量のウラニウムを購入しようと試みていたことを示す文書が存在すると公表、その2日後にパウエル米国務長官がアメリカ上院の外交委員会の公聴会(非公開)に出席、ニジェールからウラニウムを入手しようと試みたことを示す文書に言及した。今年2月になると、同長官は国連でイラク攻撃の正当性を主張する演説を行う。

しかし、CIAやペンタゴンの調査報告は、米英両国政府のキャンペーン内容が正しくないことを示していた。そして、ホワイトハウスはこの報告を無視、あるいは失念する。そうせざるを得なかったのである。何しろ戦争は2002年夏には始まっていたのだから。

昨夏、約100名の米軍特殊部隊員と50名以上のCIAオフィサーがイラクで活動、同国の南部を連日、空爆していたことは今年初頭から知られていた。最近になって空爆の激しさとともに、その作戦名『サザン・フォーカス』も明らかになった。この作戦で391カ所のターゲットを606発の精密誘導爆弾で爆撃したという。

一連のプロパガンダでブッシュ政権は小規模な情報機関を使った。OSPである。自分たちの描いたシナリオに好都合な情報を集めることを目的にしていた。設置したのはラムズフェルド国防長官、監督していたのはウォルフォウィッツ国防副長官、そして機関のトップはウォルフォウィッツの旧友、シュルスキーだ。イスラエルにも似た組織がシャロン首相の下に設置されたという。

『ニジェール文書』のケースでも明らかなように、CIAはブッシュ政権の『帝国派』にとって都合の悪い情報を報告してくることもあった。そうしたCIAの本部にしばしば乗り込んでいたのがチェイニー副大統領やギングリッチ元下院議員。ギングリッチはOSPからの使者と見なされていた。

この『帝国派』に属する人びとは1992年に中東の占領を含む世界制圧計画を策定、現ブッシュ政権はこの計画を起動させたわけだ。

この計画をクリントン政権は葬り去ったが、その時代にも沈黙していなかった。1998年にはラムズフェルド、ウォルフォウィッツ、パール、アーミテージ、ドブリンスキー、ボルトン、エイブラムズなど現ブッシュ政権の中枢にいる人びとがクリントン大統領に対し、国連を無視してイラクを攻撃するように要求、その2年前、1996年にはフェイスやパールがイスラエルのネタニヤフ首相(当時)に対し、イラクのフセイン体制を倒し、シリア、レバノン、サウジアラビア、そしてイランの政権を転覆させるか不安定化させるべきだと進言している。

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第2次世界大戦後、アメリカには要人暗殺やクーデターを一手に引き受ける極秘チームが存在した。OPCである。1950年10月にCIAの中に潜り込むが、その後も破壊活動、秘密工作をOPC人脈は続けた。英国のある学者に言わせると、CIAはこうした人脈が隠れ蓑に使ってきたにすぎない。この特別レポートを読まずにアメリカの戦後史を語ることはできない。

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