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☆───☆───☆───☆───☆───☆───☆───☆───☆ ┌─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┐ │●│●|リ|ハ|ビ|リ|介|護|の|基|礎|知|識|●|●| └─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┘ ☆───☆───☆───☆───☆───☆───☆───☆───☆ 平成15年8月7日 111号 毎日1つのリハビリ介護の用語を取り上げコラム風に解説致します。 忙しく時間に追われがちな在宅や施設などの介護現場ですが、日々の中 で知識の技術の吟味や確認も大切ではないでしょうか? 現場で役立つ用語を取り上げて行きたく考えます。 ================================================================= 当メールマガジンへのご要望−ご批評−ご質問がありましたら下記まで ●掲示板● http://fc2bbs.com/bbs?uid=15360 ================================================================= □今日の用語□ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ No.111 ■障害物またぎ−杖歩行介助のおける工夫−(2)■ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【障害物またぎ】の続きです。 在宅では、部屋間の境界のいわゆる建具部分に代表される、床から凸型に 飛び出た【障害物】が散在します。 ┌──┐ ┌──┐(数ミリ) | | (4センチ)| └─ ─┘ └─ ─┘ (1)障害物 (2)洋室−建具−畳 ┌──┐(4センチ) ┌──┐ ─┘ └─ | |(10センチ) ─┘ └─ (3)洋室−建具−洋室 (4)浴室出入り口 ─┐ ┌─ | | └──┘ (5)屋外−溝 上記はあくまで例ですが、建物によっていろいろと考えられます。 (1)(2)については、前号−用語110で解説済みですが(3)洋室間(4)浴室 出入口等の形態のものも良く見かけます。 浴室出入口の障害物の場合『おとしより』の歩行能力や障害程度にもより ますが“障害物をまたぐ”という動作の特徴上(後半で説明します)手すり 設置を早急に考えた方がいいケースかもしれません。 また、屋外に出ると凸型に飛び出た【障害物】の他 (5)のように凹型に下 に陥没した【障害物】(いわゆる“溝”)も良く認めます。屋外での【障害 物またぎ】には細心の注意が必要で 動作の特徴を理解して適切な介護を 実践したいものです。 これ迄の話は、既にご存知かもしれませんが、大切なのは これらが、転 倒事故の原因になり得るという強い認識で 障害物の特徴(難易度や箇所) を屋内外で十分に把握する事だと思います。(無理して“またぐ”必要は なく、もし回り道がある場合はそれを利用するのも一手です。) さて、実際現場では上記の形態の【障害物】を“またぐ”事がある(また がざるを得ない場面がある)訳ですが・・・ 要領は前号−用語110後半で示しました。(下記) ★(1)杖→(2)患側(まひや痛み有り)下肢→(3)健側下肢 更に動作を分解して説明すると・・・・ (1)先ず、障害物の向こう側(障害をこえた所)に【杖】を“しっかりと” 突いて支える。 (2)杖を“しっかりと”押しながら【患側の足(下肢)】を『障害物の高さ』 より“上に挙げて”且つ『障害物の奥行』より“前に踏み出して”ま たぎ、着地する。(※高さ,奥行を十分クリアしてまたげない場合は介 助が必要となります。) (3)患側の足の裏(足底)がしっかり床(地面)に踏みしめられているのを確 認して、杖を押しながら【健側の足(下肢)】を踏み出してまたぎ、両 足を揃(そろ)える。(※“つまずき”に注意) ←奥行き→ ┌────┐ ↑| | 高さ| | ↓| | ───┘ └─── 現場でよく遭遇する問題は、(2)の時に【患側の足】を障害物の向こう側に 踏み出せない 或いは、安定して行えない場合があります。 【段差昇降】の場合は、段差の“高低差”分の【患側の足】を挙げるだけで 良かったのですが【障害物またぎ】の場合、高さ(高低差)のクリアに加えて 障害物の“奥行”分【患側の足】を前に推し進めなければいけません。 この【患側の足】を前方への推進(前へ踏み出す)は“腰の捻り”が大切です。 普段、平坦な所を歩く際に“歩幅が狭い”『おとしより』の場合、この“腰 の捻り”少ないケースで【障害物またぎ】に苦慮を要するかもしれません。 半身まひのケースでも同様で 困難そうな場合は前方への踏み出しの介助が 必要になります。具体的には、障害物の難易度や歩行能力にもよりますが、 基本的にまひ側に寄り添い、膝〜ふくらはぎ周辺を両手でサポート(高さ、 奥行を按分して“またぐ”動作に合わせ介助)します。 この時、大切なのは(A)『おとしより』に【杖】【健側の足】でしっかり踏 ん張るよう協力を求める(B)介助した後、足の裏をしっかり床(地面)につけ、 次の動作で踏ん張りやすくしてあげる[(3)の時に大切な配慮です。]こと です。 また、(3)の時は、【患側の足】の支え(支持力)が悪い場合や 注意力不足 (意外と油断してしまう)等で案外“つまずき”易いものです。 前者の場合は、まひ側(弱い下肢側)に寄り添い“腰の辺り”をサポートする のも一手ですし、後者の場合は“声かけ”による注意促しに努めるのがベタ ーです。 長くなりましたが、屋外を介助者と共に散歩するレベルの『おとしより』で も いざ【障害物またぎ】になると危なっかしいケースは少なくありません。 (※屋内の場合は手すりなどの補助手段を早めに考えましょう。)用語110 −111をご参考くだされば幸いです。 ☆───☆───☆───☆───☆───☆───☆───☆───☆ ================================================================= このメールマガジンは、下記のご協力で配信しております。 登録・解除につきましては、それぞれの発行システムでお願いいたします。 ●まぐまぐ http://www.mag2.com/m/0000105962.htm ●melma! http://search.melma.com/cgi-bin/search.pl?query=m00085098 ●Macky! http://macky.nifty.com/cgi-bin/bndisp.cgi?M-ID=postcaretech ●MailuX http://www.mailux.com/mm_dsp.php?mm_id=MM3E57758C39A20 ◎バックナンバーはこちらでご覧いただけます。 http://backno.mag2.com/reader/Back?id=0000105962 ================================================================= □発行□ マガジン名 リハビリ介護の基礎知識 発行者 POST企画 caretech@iris.eonet.ne.jp 関連WEB ケアテクノのホームページ http://caretech.fc2web.com/c-index.htm ================================================================= |