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タイトル:【株式情報局ニュース】 2003/07/25-27ニュース  2003/07/27


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株式情報局
2003/07/25-27ニュース

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◆三井鉱山(1501)、ダイア建設(8858)
それぞれの本格的な再建を目指し、産業再生機構に支援を要請する方向で検討を始
めた。既に支援要請を表明している九州産業交通とともに、再生機構による支援決
定の第1陣に入る可能性がある。三井鉱山やダイア建設の関係者によると、中心とな
る事業を残し、取引銀行に債権放棄などの金融支援を要請。過剰債務を解消すれば、
3年以内での再生が可能と判断。それぞれの主力取引銀行も再生機構の活用を再生計
画策定の柱にしたい考え。しかし再生機構は正式な支援申し込みを前に、慎重に資
産査定をする方針で正式な支援決定までには曲折も予想される。


◆飛島建設(1805)
4ー6月期の単独受注高が前年同期比2.5%減の181億2600万円だったと発表。内訳は土
木が17.2%減の78億8200万円、建築が13.7%増の99億7100万円、開発事業は9.0%減の2
億7300万円。


◆東急建設(1855)
東京三菱銀行、みずほコーポレートなど5銀行を引き受け先とする総額400億円の第
三者割当増資を実施。1株500円で発行し、株式数は8000万株。すべて優先株。払込
期日は8月28日。総額800億円の優先株を発行する。親会社の東京急行電鉄(9005)と
主力取引銀行の東京三菱銀行など5行が引き受ける。払い込みは8月28日。


◆エス・バイ・エル(1919)
リフォーム事業を強化。2004年3月期に同事業の売上高を2割増の50億円強に伸ばす。
本体に吸収したのは、全額出資のエス・バイ・エルハウジングと東京エス・バイ・
エルハウジングのリフォーム部門。両社のリフォーム事業担当者を中心に、約160人
から成るカスタマーズ事業本部を立ち上げた。2003年3月期の連結売上高は前期比6%
減の1027億円と3期連続で減収だった。少子高齢化の進展などで「新築市場の大幅な
伸びは見込めない」ため、リフォームを収益の柱の1つに育てる。前期に41億円だっ
たリフォーム事業の売上高は今期に2割増の52億円、3年後に100億円を目指す。


◆大和ハウス(1925)
「ロイヤルホームセンター」の新規出店を加速し、店舗も大型化する。不採算の地
方都市の店舗は閉鎖を進める。人口の多い有望市場に店舗網を集中、2006年3月期ま
でに50店体制を築き、売上高800億円をめざす。現在は全国で39店。今後2年間に約
十店を新規出店する計画。首都圏では千葉、神奈川県、近畿圏では大阪府、兵庫、
奈良県で出店先の選定を急いでいる。一方で福岡、宮城、広島県などにある既存店
については、今後の収益見通しなどを検討し、不採算店を閉鎖する。店舗網を首都
圏、近畿圏に集中して、東西2カ所の物流センターの配送効率を引き上げる狙いもあ
る。


◆日揮(1963)
世界中どこにいても社内の技術情報と業務ソフトが使える新システムを導入した。
プラント建設プロジェクトは海外での業務が多く、従来は社内と情報を共有しにく
かった。インターネットに接続しているパソコンがあれば、プロジェクト遂行計画
や設計図の作成が可能になる。これまで数時間かかっていた検索作業が1分程度で終
わる。


◆森永製菓(2201)
JR田町駅南改札内に27日、森永ショップ「キョロスク」をオープンする。主力商品
「チョコボール」のキャラクター「キョロちゃん」のイラストなどで、店全体を
飾っている。通常の「キヨスク」の品ぞろえに加え、森永商品やキョロちゃんネク
タイなどの限定商品も販売。


◆伊藤ハム(2284)
医薬品関連事業を分社化。牛肉や豚肉の副産物であるたんぱく質を原料とする医薬
品開発が軌道に乗ってきたためで、COOには事業経験のある米国人をスカウトする。
国内の研究拠点と米国や中国・杭州の生産拠点を結び、売上高を5年後に前期比7割
増の55億円に引き上げる。ヘルスサイエンス事業部を母体に「伊藤ライフサイエン
ス(ILS)」を設立、10月1日付で同事業部から人員50人を含め事業を移管し営業を始
める。資本金4億8000万円は伊藤ハムが全額出資、佐藤静治・同事業部長が社長に就
任。COOには医学博士のペイラン・ホー氏(33)を米国から招へいする。


◆キリンビール(2503)
ビール工場で清涼飲料や缶チューハイも作れる生産体制づくりを進める。10月に栃
木工場で缶チューハイ、2005年に滋賀工場で清涼飲料の生産を始める。キリンは全
国に11あるビール工場を(1)大市場向けに主要商品を量産する「主力型」(2)地域需
要をまかなう「市場完結型」(3)多種類のビール・発泡酒をつくる「多品種製造型」
(4)ビール以外も手がける「多機能型」の四タイプに分類。役割を明確にして生産効
率を高める狙いで、滋賀工場と栃木工場は多機能型と位置づけた。サントリーも今
月、ビール・発泡酒と飲料の両方を生産する九州熊本工場を本格稼働させた。1ー6
月のビール・発泡酒の業界出荷量は前年同期比7.7%減とマイナス傾向が強まってお
り、今後、ビール業界で同様の動きが広がる可能性もある。


◆ジャパンフーズ(2599)
2004年3月期第1四半期(4−6月)連結業績は売上高が前年同期比2.3%減の63億4900万
円、経常利益が同12.5%減の5億2700万円。シェアの拡大により受託生産量は同0.2%
増加したが、ペットボトル飲料の加工賃単価が下落し、減収となった。また利益面
では、7月から稼動を開始したペットボトルの新ラインの立ち上げ費用が先行して
3000万円ほど発生し利益を圧迫。通期の連結業績予想は売上高が前期比5.8%増の242
億円、経常利益は同21.3%増の16億1000万円。期初に公表した数字を据え置いた。新
ラインの稼動状況は現在フル生産になっており、7月は過去最高の生産数量を達成し
た。ペットボトルの生産能力は前年比35%増加。


◆サーラコーポレーション(2734)
2003年11月期の連結経常利益を従来計画の30億2000万円に対して13億2400万円(前期
は7ヶ月の変則決算で13億4900万円)に修正。社会インフラ整備事業などが伸びず、
採算性も悪化している。


◆エスビー食品(2805)
ワサビなど業務用の香辛料事業を強化。家庭用に比べて出遅れていた業務用商品を
拡販し、得意分野の「スパイス&ハーブ」事業への経営資源集中を加速する。具体
的な生産規模や投資額は明らかにしていない。業務用の小袋入り商品は従来は子会
社のエスビースパイス工業で生産していたが、刺し身パックへの添加用など中食向
けの売り上げが伸びているのに対応。営業や商品開発関連の部署では業務用担当を
この3年で10人程度増やしており、ユーザーの開拓を本格化する。香辛料類の売り上
げは家庭用が中心で、2003年3月期の実績は約350億円。一方、業務用は同約40億円
にとどまっていた。


◆カゴメ(2811)
2004年3月期の第1四半期(4−6月期)の概況によると連結売上高は414億4500万円。前
期は四半期決算を行っていないため前年比較はないが、単体の売上高は357億9300万
円(前年同期比5.6%増)と、当初計画を約11億円上回った。3月に発売した「野菜生活
100緑王」など野菜飲料の売上が伸びた。9月中間期や3月期通期の予想は変更してい
ない。


◆JT(2914)
EUで「マイルドセブン」銘柄群のたばこ販売を打ち切る。EUでの在庫がなくなり次
第やめる予定で、現地の卸会社に新規に出荷しない方針を伝えた。「マイルド」な
どの表示を禁止するEUのたばこ規制が近く発効するため、販売継続が難しいと判断。
EUは2001年に公布したたばこ規制指令で「マイルド」や「ライト」などの形容的表
示を9月30日以降禁止する。JTの2002年の欧州でのたばこ販売数量は海外全体の20%
弱にあたる380億本。このうち「マイルドセブン」はEUでは2001年からオランダ、
2002年からフランス、イタリアで販売を始めた。2002年の3カ国の販売数量は合計
2400万本。


◆三菱レイヨン(3404)
8月から、アクリル短繊維の減産措置を解除して通常の生産に戻す。SARSの影響で落
ち込んでいた中国からの引き合いが回復してきたため。減産は6月から始め、同月は
生産能力比で20%(約2500t)、7月は10%を減らしてきた。しかし中国からの引き合い
は「7月後半以降に前年並みに回復してきた」。アクリルは秋冬物のセーターなどの
生産に対応して夏が需要のピーク。国内二位の東洋紡子会社、日本エクスラン工業
も8月から通常の生産体制に戻す。同社は7月に限って7ー8%(400t前後)減産していた。


◆ワコール(3591)
20ー30代の女性向け下着を、日本を含むアジア6カ国・地域で同じマーケティング手
法で売り込む。日本人向けにデザインした商品をそのまま持ち込み、日本のファッ
ションにあこがれるアジアの女性の購買意欲を喚起する。第一弾として、日本で今
春発売したTシャツ用ブラジャー「NAMI・NAMI(ナミナミ)」の販売を香港、シンガ
ポール、台湾、韓国で始めた。販売目標は香港が2万枚、シンガポールが1万枚、韓
国が3万枚、台湾が20万枚。2004年3月からは、中国の主要都市でも販売。今年夏の
新商品「感じるブラ」(5300円)も同様の手法でアジアに展開。日本以外での販売目
標は約60万枚と、日本と同程度の規模を目指す。


◆CHOYA(3592)
2004年1月期の連結経常損益が12億8000万円の赤字(前期は4億7500万円の赤字)にな
る見通しと発表。従来予想は2億3000万円の黒字だった。売上高は15%減の192億円の
見通し。百貨店向けなどが不振のため、ワイシャツの売り上げが15%減の135億円に
とどまる。全体に価格を引き下げたが、低価格商品の販売も伸び悩む。別ブランド
の商品を扱う子会社は不振のため今月末に清算。子会社の販売額が期初計画の24億
円から1億円弱に減少する。子会社整理損として12億円を計上し、最終赤字は19億
5000万円。2003年7月中間期の連結経常損益は13億4000万円の赤字(前年同期は1億
8000万円の黒字)になる見通し。連結売上高は22%減の91億円になりそう。


◆昭和電工(4004)
軽くて折り曲げられ、様々な場所に取り付けられる太陽電池を開発。発電材料を薄
い樹脂板に塗って作る。シート状の太陽電池を服に縫い付けて携帯電話に充電する
など、用途が大きく広がる。来月にも発電材料をサンプル出荷する。発電効率は約
4%でシリコン製の約5分の1だが、A4判の大きさで3ー4ワットの発電ができ、携帯機
器の充電などには十分な性能。通常の吹き付け技術で量産ができ、シリコン製太陽
電池の約10分の1の価格で供給できる。昭和電工は発電材料を電機メーカーなどに出
荷し、様々な分野での太陽電池の開発を促す。来年早々にも製品が登場する見通し。
今回の開発成果は26日から奈良市で開く国際光化学会議で発表。


◆日本ゼオン(4205)
中国・広州市に自動車部品などに使う合成ゴムの中間原料、カーボンマスターバッ
チ(CMB)の生産拠点を設立すると発表。生産会社は「瑞翁化工(広州)」で資本金は
300万米ドル。ゼオングループが7割、豊田通商が3割出資。年間生産能力は5000tで
2004年7月の商業運転開始を目指す。ゼオンは上海にもCMBの供給拠点を持つが、こ
ちらはタイで生産した商品を加工販売しており、中国でのCMBの本格的な生産拠点は
広州が初めて。


◆電通(4324)
企業のブランド戦略の効果を評価する「ブランド監査システム」を開発。マス媒体
に加えインターネットや店頭から伝わる企業情報が、消費者の購買意欲の向上にど
の程度貢献しているかを分析。ブランド監査の新手法として「コンタクトポイント
監査」を開発。新聞、テレビなどマス媒体やネット、看板広告のほか、店頭、知人
からの口コミといった「接点」からの企業情報が、ブランド力向上にどう貢献して
いるかを調べる。調査人数は企業の要望によるが約2000人が基本。競合会社と比較
して自社ブランドの強みを把握したり、ブランド価値を金額で換算できる既存の分
析システムとも連携させる。全システムで総合評価した場合の費用は数億円規模に
なる。


◆T&Gニーズ(4331)
2003年4ー6月期の単独経常利益は、前年同期比約三倍の4億1000万円程度。従来は提
携先のレストランを会場とする売上比率が過半を占めたが、利幅が大きい直営店の
増加に伴い利益率が向上。売上高は同二倍の約23億円。昨年後半以降に出店した直
営店がフルに寄与したうえ、積極的な広告宣伝が寄与し、ほかの既存店も高稼働率
を維持。直営店の売上高構成比は約7割と前年同期の48%から大幅に上昇。4月から6
月までの間に名古屋と仙台に直営の新店を各一店舗ずつ出店。直営は九店となり、
昨年6月末(四店舗)からはほぼ倍増した。
2004年3月期通期の売上高は前期比89%増の99億5000万円、経常利益は同95%増の9億
1000万円とする従来予想を十分に確保する見通し。すでに出店した二店舗を含めて、
今期は合計十店の新規出店を計画しており、新店効果が収益拡大に貢献する。邸宅
風の結婚式場に対する認知度が地方でも高まり、6月末時点で、期初に想定した年間
の受注計画額の7割強を獲得。


◆ネクシィーズ(4346)
第三者割り当て3310株。発行価格45万3840円。払込日8月13日。割当先、ソフトバン
ク・インベストメントに2210株、ソフトバンク・ファイナンスに1100株。新株式数2
万9974.9株。


◆第一製薬(4505)
知的財産戦略を強化。担当する知的財産部の活動を全社的な経営方針と連動させ、
事業計画の中に特許の利用を盛り込む。グループ全体で知的財産権を効率よく管
理・活用する体制も整える。年間の特許料収入を400億円程度に倍増させるのが目標。
役員級が出席する横断的な組織として知的財産戦略委員会の設置も検討。同委員会
では第一製薬本体だけでなくグループ全体の特許戦略を決められるようにする考え。
来年中に詳細を詰め3年内をめどに実施に移す。第一製薬の2004年3月期の特許料収
入は前期比16%増え、210億円になる見通し。


◆田辺製薬(4508)
2003年4ー6月期の連結純利益は76億円。今回が初めての四半期業績発表のため前年
同期比較はできないが、厚生年金の代行返上に伴う特別利益43億円を計上したこと
もあり、2004年3月期通期の純利益予想の約38%になった。売上高は459億円と通期予
想の26%だった。従来のカプセル剤に加えて錠剤を追加した高コレステロール血症治
療剤「ローコール」などが好調。営業利益は87億円、経常利益は85億円とそれぞれ
通期予想の28%、27%だった。通期業績については売上高が前期比2%減の1794億円、
経常利益が1%減の314億円と期初予想を変更していない。代行返上による特別利益が
期初段階の見通し(30億円)を上回ったが、主力品の一部の販売見通しが不透明なた
め、純利益も2.3倍の200億円と期初予想を変えていない。


◆アルプス技研(4641)
2003年12月期の6月中間連結業績予想の上方修正を発表。売上高は従来の74億7900万
円から79億7200万円(前年同期比14.2%増)に、経常利益は1億8900万円から3億1700万
円(同2.7倍)に、当期純利益も300万円から5900万円(同5.4倍)にそれぞれ上方修正。
派遣で稼動した技術者数が予想を大きく上回ったうえ、稼働時間が増えたことも寄
与。12月通期の見通しについては8月20日に予定している中間決算発表時に明らかに
する。


◆川崎地質(4673)
2003年5月中間期の連結経常利益は前年同期比2.5倍の2億3000万円になった。従来予
想の3億円を下回ったが、2月末に13人の早期退職者を募り人件費を削減したほか、
原価管理の厳格化で外注費や資材費を削減し、増益を維持した。売上高は26%減の40
億9000万円。前年同期は5億円以上の大型調査が2件あった。防災関連の地質調査も
公共投資の抑制で12%減の12億円にとどまった。売上高原価率は70%と7ポイント改善、
販管費は2億円弱圧縮。純利益は3倍の1億4000万円。早期退職関連経費で5800万円を
特別損失に計上。


◆ヤフー(4689)
日本テレビ放送網(9404)、TBS(9401)、フジテレビ(4676)の3系列の動画ニュースを
無料で視聴できるサービスを開始。民放3系列の動画ニュースを一度に視聴できるサ
イトは初めて。動画ニュースは、社会、政治、経済などカテゴリ別・系列別に蓄積。
配信帯域は毎秒300kビットと56kビットの2通りで、「WindowsMediaPlayer」で視聴
できる。


◆楽天(4755)
ヤフー(4689)に次いで利用者数など総合的な実力で2位の地位を固めた。楽天はイン
フォシーク、ライコスの2つの検索サイトを買収。9月には2社を吸収合併する予定で、
総合ネット企業へと拡大路線をとってきた。2年前は9位、1年前は4位と順位を上げ、
利用者数など主要指標はヤフーのほぼ7割に迫った。ネットの世界では「2強体制」
が固まりつつある。調査は、今年6月の各グループが持つ複数のサイト利用状況を総
合的にみた。利用者はヤフーの2156万人に対し、楽天は約7割の1495万人。ネット上
の視聴率に当たる「リーチ」もヤフーの約7割に当たる55・4%だった。


◆サイトデザイン(4818)
新株予約権660個。新株予約権の目的となる株式、普通株6600株(1個につき10株)。
発行価格1万500円(1株につき1050円)。発行総額792万円。割当先、ウェル投資事業
組合に660個。払込日8月13日。行使価格38万7000円(1株につき3万8700円)。行使時
の払込総額2億5542万円。行使期間2003年8月15日〜2004年5月14日。
第三者割り当て1万1000株。発行価格3万1700円。払込日8月13日。割当先、ウェルHD
に9625株、井康彦氏に1375株。新株式数2万9769.49株。


◆新日本石油(5001)、三菱重工業(7011)
ダイヤモンドリースは中国で自家発電支援事業に乗り出す。主に日系企業の中国工
場を対象に、発電設備の供給、リース契約、運転保守、燃料調達、コージェネレー
ションシステム構築までを一括して請け負う。中国では電力不足が企業の生産活動
に深刻な影響を与えており、需要は大きいと判断。3社でコンソーシアムを組み、香
港にSPCを設立。燃料の手配を担当する新日本石油は、提携先の中国石油化工
(SINOPEC)から顧客への燃料や潤滑油の販売を仲介する。年間5ー6工場への納入が目
標。第一号として船井電機が中国・広東省の生産拠点に導入。DVDを生産する大嶺山
工場で合計八メガワットのシステムが稼働し、9月に立ち上げるテレビなどを生産す
る黄江工場では十メガワットのシステムを導入。


◆ブリヂストン(5108)
米ファイアストンは、2000年8月の同社製タイヤ「ウィルダネスAT」と「ATX」のリ
コールに起因する集団訴訟で、テキサス州の判事が和解を仮承認したと発表。この
和解は、タイヤのトレッド分離に関係する横転事故についての数百件の損害賠償訴
訟には影響しない。大半の損害賠償訴訟は、裁判所外で和解に達している。今回の
和解では、ファイアストン側は1550万ドルをタイヤの安全・維持に焦点を当てた期
間3年の消費者教育プログラムに費やすことで合意。ファイアストンは、高速時のタ
イヤ強度を製造段階で高める措置を、一部のタイヤに7年間とることでも合意。また
1900万ドルの裁判関連の手数料と、この裁判の原告45人に対して1人当たり2500ドル
を支払う。


◆日本板硝子(5202)
愛知工場を2004年をメドに閉鎖。同工場は自動車ガラスを車体にはめ込めるよう最
終商品に加工する機能を担ってきた。自動車ガラス事業は国内生産台数の頭打ちと
販売価格の下落で利益率が低下している。最終加工機能を前工程を担う他工場に移
して生産効率を高め収益力を高める。愛知工場は1991年に開業、国内では同社の最
も新しい工場。派遣社員などを含めた従業員数は約250人で、30人いる正社員は他の
事業所に配置転換する予定。工場閉鎖によって年間5億ー8億円程度の固定費削減を
見込む。自動車ガラス事業は自動車の国内生産台数が1000万台前後で横ばいが続い
ていることに加え、過去6年間で販売価格が27%下がるなど逆風下にある。


◆日本カーボン(5302)
2003年12月期の連結業績予想の上方修正を発表。経常利益は従来の7億円から9億円
(前期比31倍)に、当期純利益も5億円から7億円(前期は37億9600万円の赤字)にそれ
ぞれ増額した。コスト削減効果などが寄与。210億円の売上高は修正していない。


◆東海高熱工業(5361)
2003年6月中間期の業績予想の修正を発表。売上高は従来予想の24億円から19億1000
万円(前年同期比58%減)、経常利益は1億6000万円から1億2000万円(同33%増)にそれ
ぞれ下方修正。景気低迷による設備投資抑制などの影響で、主力製品である加熱装
置の売上高が予想を大幅に下回ったことが主因。一方、昨年末に実施した営業拠点
の整理・統合効果で最終利益は90億円から120億円(同4.8倍)に上方修正。


◆住友軽金属工業(5738)
自動車用アルミニウム板材で顧客サービスを拡充する。従来は1枚ごとに板として出
荷していたが、今秋から生産ラインでの使い勝手がいいコイルにして販売。切断機
を新設し、板を半円形にするといった加工の要望にも応じる。アルミ板材の切断加
工機も2億円弱を投資して10月に新設、コイルをほどきながら先端が半円形になった
板材を作る。自動車メーカーはアルミ板の角の部分を取り除き、ボンネットやトラ
ンクなどの部品にしており、先端が半円形の板は長方形の場合と比べて角を取り除
く部分が減り、歩留まりが7ー8%向上する。自動車用アルミ板材は国内で住軽金と神
戸製鋼所、スカイアルミニウムが主に生産しており、住軽金によると市場は2002年
度に約1万tで同社が約3割のシェアを持つ。


◆日立電線(5812)
2004年3月期の連結最終損益が29億円の赤字(前期は70億円の赤字)となる見通し。従
来予想は25億円の黒字だった。余剰生産設備の廃棄や早期退職者募集など事業再編
を進めるため特別損失が増える。特別損失は半導体パッケージ材料や光ファイバー
ケーブルの生産設備など固定資産整理損69億円、光部品を中心とした棚卸し資産の
廃却損などで37億円などを見込む。8月中旬を期限に募集している早期退職者向けの
退職加算費用も15億円に上る見通し。売上高と経常利益については、3250億円と40
億円という従来予想を変更していない。2003年4ー6月期の連結業績は、最終損益が2
億2500万円の赤字(前年同期は7億6400万円の赤字)。売上高は前年同期比3%増の792
億円。国内の光ファイバーケーブル需要が増えた電線・ケーブル事業は8%の増収。
情報・エレクトロニクス事業は携帯電話基地局向け部品などが好調で3%の増収だっ
た。


◆ブラザー工業(6448)
中国で工業用ミシンを拡販する。2005年度をメドに販売・サービス拠点を現在の8カ
所から14カ所に増やし、売上高も5割増の150億円を目指す。米国やEUは中国からの
繊維製品の輸入数量制限を2004年いっぱいで撤廃する予定で、縫製業の中国への拠
点集積が一段と加速すると判断。ブラザーの2003年3月期の中国での工業用ミシン売
上高は約100億円。上海や北京、東莞などにサービスセンターを設置し、ミシンの調
整・補修などの要望に即応できるようにしている。さらに温州や青島など6カ所に新
設。中国のWTO加盟に伴い、2005年には多国間繊維取り決め(MFA)に基づいて欧米が
課していた輸出数量規制がなくなる。ブラザーは同時にミシンの機種数を現在の3分
の一以下に絞り込んでいく方針。生産機種を減らすことで、開発陣が改良や新機能
を付け加えるなどの技術開発を短縮し、新製品を迅速に投入できるようにする。


◆東芝(6502)、石川島播磨重工業(7013)、住友商事(8053)
3社連合がマレーシアの大手独立系発電業者(IPP)エスケーエスパワーから合計2100
メガワットの石炭火力発電所の建設を受注する見通しとなった。受注額は約15億ド
ル(1800億円)で、アジアのIPP系発電所としては投資額・規模とも過去最大のプロ
ジェクト。受注するのはエスケーエスパワーがジョホール州タンジュンビンに建設
する火力発電所。700メガワットの発電所を三基建設する計画で、1号機が2006年に
完成。2007年にはすべて稼働する。アジア各国では経済成長で電力不足が深刻に
なっており、IPPを軸に新規発電所の建設計画が相次ぎ始動している。商社各社は成
長性の高い分野と見て、新規発電所の受注や既存発電所の権益買収を加速している。
住商は2000年にマレーシアで350メガワットの複合火力発電設備を200億円で受注す
るなど実績を積んでいた。


◆東芝(6502)
空調子会社、東芝キヤリアと医療機器メーカーのセルミ医療器は、マイナスイオン
を長持ちさせる発生装置を開発。研究者に依頼し実験した結果、乳酸値や血糖値が
下がる効果が確認された。年内に発売する空気清浄機に搭載する予定。従来は平板
な電極部を網目状にして放電回数を増やし、マイナスイオンを多く発生させ、消滅
までの時間を2倍に伸ばした。


◆東芝(6502)
8月中旬、最大40倍のズーム撮影が可能なデジタルカメラ「アレグレットM700」を発
売。キヤノン製光学10倍ズーム、デジタル4倍ズームを搭載し、有効画素数は320万
画素。シャッタースピードやフラッシュ光量などを自動調整する「ブレナイシステ
ム」も搭載し、撮影時の手ぶれを防止する。


◆三菱電機(6503)
中国からの部品調達を増やすのに伴い、上海市に購入部品をチェックする品質管理
センターを今秋にも設立。管理体制を整えて歩留まりと、安定供給体制を向上させ
る。将来は香港にも同様のセンターの設置を検討。新設するのは「上海品質・物流
センター」で、三菱電機の中国現地法人、科菱機電公司の中に設置する。駐在する
のは本社の品質管理スタッフを含め当初10人程度で徐々に増員する。三菱電機は今
年度からの2年間で部品調達コストの2割に当たる約3000億円を削減する計画。コス
ト削減の柱として価格が比較的安い中国からの調達を現在の2倍の800億円に増やす
としている。中国製部品の不良品率は従来の単体部品でも数%と、国内に比べ一ケタ
多い。加工度が一段階高い組み立て部品に調達対象を広げると、不良品率はさらに
増すとみており、品質管理に特化した現地拠点が必要と判断。


◆三菱電機(6503)
介護事業子会社三菱電機ライフサービスは高齢者の心身の状態を数値化し、介護の
中身を決めたり効果を判定したりする実証試験を始めた。勘や経験に頼る部分が多
かった介護内容を定量的に分析し、サービス改善に役立てるとともに介護施設の効
率運営に生かす。実証試験は同社が京都府長岡京市で運営する痴ほう症高齢者向け
のグループホームで始めた。一定時間内に歩く距離や自力で起床できるかといった
日常行動に関係する能力を半年ごとにテストや介護者の所見で測定し五段階評価す
る。非営利法人の健康科学研究開発センターが開発した測定方式を採用した。


◆富士電機(6504)
2003年4ー6月期の連結経常損益は105億円の赤字(前年同期は131億円の赤字)。減収
だったが、人件費などのコスト削減で赤字幅が縮小した。同社はプラント事業の売
上高が1ー3月に集中するため、4ー6月の業績は例年赤字になるとしており、2004年3
月期通期の経常利益160億円(前期比78%増)という予想は変えていない。4ー6月期の
連結売上高は3.3%減った。営業損益は106億円の赤字(前年同期は124億円)。減収が9
億円の利益減少要因になったが、原価を10億円、販売費・一般管理費を17億円削減
し、赤字幅を圧縮。株式を保有する富士通が前期に無配になったことで金融収支は
悪化したものの、為替差損益の好転で営業外損益は1億円強の黒字(前年同期は7億円
強の赤字)に転換した。


◆小糸工業(6747)
2003年4ー6月期の四半期連結業績は、売上高が52億円。今回が初めての四半期業績
発表のため前年同期比較はできないが、2004年3月期通期の連結売上高予想の約9%を
計上。同社は官公庁向けの売上比率が高く、売り上げの7割が下半期に集中する。売
上高の約6割を占める電気機器関連事業は道路照明や信号機の販売が計画を8%上回っ
た。輸送機器関連事業は新幹線や航空機向けのシートが堅調だった。経常損益は13
億円の赤字。厚生年金基金の代行部分の返上で特別利益を4億円計上。最終損益は10
億円の赤字。通期業績については、連結売上高が前期比横ばいの605億円、純利益が
24%増の7億5000万円との期初予想を変更していない。


◆松下電器産業(6752)
時価総額が1999年6月以来、約4年1カ月ぶりにソニーを上回った。エレクトロニクス
部門の苦戦で4ー6月期決算が大幅な減収減益だったソニーに対し、デジタル家電で
先行する松下が相対的に評価された形だ。同日終値の松下の時価総額は3兆4833億円、
ソニーは3兆4383億円。松下の株価は、4月の「ソニーショック」時に付けた安値か
ら約7割上昇したが、ソニーの戻り率は36%にとどまっている。松下はDVDレコーダー
やプラズマテレビなどが伸びており、2004年3月期はこれら戦略商品群の売り上げが
1兆2000億円と2割増える見通し。


◆シャープ(6753)
町田社長は、液晶の需給バランスについて、非常に需要が高まっているため、タイ
トになっている、との現状認識を示したうえで、こうした状況が年末まで続くとの
見通しを明らかにした。液晶テレビが好調に推移しているほか、米国を中心にラッ
プトップコンピューターが販売台数を順調に伸ばしているとした上で、「大型液晶
でもかなり需給がタイトになっており、中小型液晶は製造をやれるところが少ない
こともあって、全く足りない状況だ」と述べた。その上で、「年内はこのような感
じでいきそうだとみている。みんなが確保に走っている」との見解を示し、「コス
トさえ下げれば、いくらでも売れるというような状況だ」と述べた。ただし、年明
け以降の見通しについては、「需給バランスが良くなって液晶が余るだろうという
覚悟を持ってやっている」とした。また、エアコンの国内市場が冷夏などの影響を
受けて、特に7月には台数ベースで前年同月比30%減程度となっているとみられる、
とした上で、シャープは除菌などの独自の機能を同社のエアコンに搭載したことも
あって、業界全体に比べるとかなり好調に進んでいる。


◆ソニー(6758)
取締役や従業員が従うべき法令順守や公正競争など行動規範を制定した。同社は創
業者の故井深大氏が1946年の会社設立に際してまとめた「設立趣意書」の理念を行
動指針と位置づけてきた。企業規模が拡大し事業内容も複雑化するなか、規範をき
め細かく明文化。企業不祥事の発生など経営リスクの回避につなげる。法令順守や
様々な価値観の重視といった「基本原則」のほか、雇用の機会均等など「人権の尊
重」、「誠実で公正な事業活動」、「倫理的行動」の4分野からなり、約20の規定で
構成する。規範に反すると就業規則違反として懲罰規定が適用される可能性がある。
規範の内容は近く同社のホームページで一般にも公開する。ソニー本体の社員、約1
万7000人だけでなく、1000社を超える国内外のグループ会社にも行動規範の適用を
順次広げる。グループ会社には業務や国・地域の特性に応じて必要な規定を追加す
ることを認める。


◆三洋電機(6764)
全額出資子会社で、トースターやコーヒーメーカーなどの小物調理機器を製造・販
売する三洋ホームテックを、来年3月に解散すると発表。業績への影響はない。


◆ケンウッド(6765)
2003年4ー6月期の連結業績は、売上高は454億円、営業利益は29億4600万円、経常利
益は23億9800万円。主力のカーオーディオ関連が国内外で不振だったのが響き、
「予想を若干下回った」。


◆パイオニア(6773)
消費電力を同社従来製品より3割カットしたプラズマテレビ2機種を発売。2機種は、
放送信号を受けてから画像を表示するまで一貫してデジタル処理し、高画質化も実
現した。8月発売の43型が希望小売価格85万円、9月発売の50型が110万円。月産予定
数はそれぞれ3500台。


◆日本電波工業(6779)
2004年3月期の第1・四半期(4−6月期)連結決算は売上高が131億6000万円(前年同期
比12.3%増)、経常利益が2億2400万円(前年同期は5億9700万円の赤字)、当期純利益
も1億8700万円(同5億100万円の赤字)。新製品のスピーディな市場投入などが奏功し
て黒字転換した。9月中間期と3月通期の予想については従来の数値を変更しなかっ
た。


◆アドテック(6840)
2003年9月中間期の単独経常損益が4000万円の赤字(前年同期は1億500万円の黒字)に
なる見通しと発表。従来予想は1億500万円の黒字だった。利益率の低い液晶表示装
置が伸びることも響く。単独売上高は前年同期比20%増の80億8000万円と従来予想を
4億8000万円上回る見込み。液晶やストレージなどの新製品を投入、メモリーの落ち
込みを補う。最終損益は2000万円の赤字となる見通し(前年同期は5300万円の黒字)。
従来予想は5200万円の黒字だった。


◆アドバンテスト(6857)
2003年4ー6月期の連結最終損益が1億4300万円の黒字となった。2004年3月期通期の
業績見通しは変えていないものの、半導体試験装置など製品受注の予想を1350億円
(前期比33%増)と期初から50億円上積みした。4ー6月期の売上高は271億円で、前年
同期の参考値として同社が示した146億円に比べると85%増。デジタルカメラや携帯
電話端末に使う高機能半導体、パソコンメモリー向けなど試験装置が堅調に推移。
年間の売上高見通し1200億円の23%に相当し、「今期の最初の四半期としては予想よ
り良かった」。今後の売り上げを左右する受注高も318億円と前年同期参考値の198
億円に比べ61%増えた。営業損益は2億4200万円の黒字。2002年3月期から2年かけて
全体の4分の一にあたる約1400人の人員削減を進めるなど経費削減に取り組んでおり、
今期は100億円の固定費圧縮効果を見込む。通期の連結営業損益は50億円の黒字(前
期は167億円の赤字)、最終損益は30億円の黒字(同129億円の赤字)の見通し。三期ぶ
りに黒字転換する。


◆ジオマテック(6907)
2004年3月期の連結経常利益が前期比57%増の22億7000万円になる見通しと発表。従
来予想は20億円。同日発表した4ー6月(第一四半期)の業績概況は、売上高が54億
9500万円で前年同期比31%増加。同社によると、第一四半期の経常利益が当初の計画
を3億円程度上回ったため、ほぼ同額を期初に公表した通期利益予想に上乗せしたと
している。通期の売上高は10%増の225億円と、予想を2億円下回る見込み。原材料を
有償支給される受注の割合が予想より少ないためで、利益への悪影響はない。純利
益は前期比95%増の13億円と、予想を1億円強上回りそう。


◆ウシオ電機(6925)
2003年4ー6月期の経常利益は35億円。今回が初めての四半期業績発表のため前年同
期比較はできないが、2004年3月期通期の連結経常利益予想の約25%になる。主力の
産業用光源の販売が液晶製造用に伸びたほか、北米子会社の採算改善が進んだ。連
結売上高は211億円で、通期予想の約22%。社内データでは前年同期の売上高は205億
円程度だった。液晶製造用ランプが台湾や韓国向けに伸びたほか、中国向けの事務
機器用ランプも販売好調が続き、アジア向けの売り上げが拡大。北米子会社はコス
ト削減などのテコ入れ策を進めた結果、北米事業の営業利益は1億1200万円。2003年
3月期の同事業の営業利益は通期で1億4900万円。


◆松下電工(6991)
2003年11月期の連結フリーキャッシュフローは700億円前後の黒字となる見通し。66
億円の黒字だった前期の10倍強に増加。コスト削減効果で純利益が前期比2.6倍とな
る見込みのほか、在庫も圧縮。福利厚生の外部委託により貸付債権を譲渡すること
も寄与。今期の営業活動で得る現金収支は、前期比42%増の600億円前後の黒字を見
込む。住設建材や照明を中心に生産拠点の統廃合などを進めることで、純利益は180
億円と大幅に増えるもよう。棚卸し資産は今春に本格導入したサプライチェーン・
マネジメントにより、今期末は1304億円を見込む。生産拠点の統廃合に伴う作り置
きで在庫が膨らんだ5月中間期末時点に比べ、140億円削減。今後も在庫削減に力を
入れ、2004年11月期末には1050億円にまで減らす計画。一方、投資活動に伴う現金
収支は、100億円前後の黒字(前期は354億円の赤字)に転じる見通し。自社資金によ
る従業員向けの住宅融資制度を外部委託に切り替えるのに伴い、貸付債権452億円を
25日付で金融機関に譲渡。設備投資額も前期比4%減の450億円に抑える。


◆三菱重工業(7011)
国産初の小型ジェット旅客機開発で、米ボーイングなど海外航空機3社の協力を得て、
海外市場調査を始めた。世界の航空機市場で実績を持つ3社の情報を活用、事業の収
益性を見極める。事業化を決定した際のマーケティングや顧客開拓での提携を視野
に入れている。市場調査に協力しているのはボーイング、カナダの航空機大手ボン
バルディア、米エンジン大手プラット・アンド・ホイットニー。いずれも航空機の
共同開発や部品供給などで、三菱重工と提携している。開発する小型機は世界的に
競合機種の少ない30席級。官民が折半出資で、2007年度までに実証機を完成させる
計画。三菱重工は事業化には開発段階で約200機の受注が必要とみており、半数は海
外から獲得したい考え。


◆日産自動車(7201)、トヨタ自動車(7203)
今秋、スモールカー並みの大きさで大人数が乗れる「ミニ・ミニバン」をそれぞれ
発売。マツダや三菱自動車工業も開発を進めており、来年以降に発売する見通し。
日産も9月、室内空間が広いスモールカー「キューブ」(排気量1400cc)をベースにし
たミニバンを発売。価格はトヨタと同程度になる見通し。マツダもスモールカー
「デミオ」をベースにしたミニバンを開発中で、来年中に発売。三菱自動車のミ
ニ・ミニバン発売は2005年になるとみられる。
2001年末に発売したホンダの「モビリオ」がミニ・ミニバンの先駆となったが、ミ
ニバンにしては出力が弱いこととデザインが不評だったことが響き、販売台数は月
間2000ー3000台と伸び悩んでいる。ホンダもモビリオの装備を追加するなど改良を
施した車種を投入し、販売をてこ入れする計画。国内新車市場はピーク時の3分の二
にあたる年間400万台前後で推移、高級車を中心に全体的に落ち込みが激しい。ただ、
価格が安く燃費性能も優れるスモールカーと、室内空間が広いミニバンだけは販売
台数を伸ばし、国内新車市場を下支えしている。長引く景気低迷を反映して、ミニ
バンの売れ筋も居住性を売り物にした大型車種から、価格が200万円以下の車種に移
行しつつある。


◆トヨタ自動車(7203)
東京本社を拠点に活動してきた海外営業部門を、2007年にも全面的に名古屋市に移
転する方針を決めた。これに伴う異動人数は約1000人。05年に開港予定の中部国際
空港をフル活用すれば、東京から成田空港を利用する場合に比べて交通運賃などの
コストが安く、海外拠点との行き来も格段に便利になる利点があるためだ。連結決
算で約1兆4000億円の経常利益を誇り、名実ともに日本最強と称される巨大企業が、
東京の高コスト体質や交通面での不便さに愛想を尽かしたともいえ、同社の「脱東
京」作戦は他の企業にも影響を与えそう。07年春の完成時にはオフィスだけでなく、
流行のシネマコンプレックスや店舗、レストランも入居する予定。


◆トキコ(7232)
2004年3月期の第1・四半期(4−6月期)連結決算は売上高が298億200万円(前年同期比
4.2%減)、経常利益が9億3600万円(同14.4%減)、当期純利益も4億4500万円(同37.5%
減)と減収減益になった。米国連結子会社の低迷などが響いてサスペンションやブ
レーキといった主力の自動車事業の売上が伸び悩んだ。9月中間期や3月通期の予想
については従来の数値を変更していない。


◆河西工業(7256)
国内外で収益管理の情報システムを刷新する。今後3年間で受注車種ごと、取引先ご
となどの収益を個別に算定できるしくみに切り替える。投資額は15億円程度を見込
む。2012年度までの長期経営計画のうちの第1期(03ー06年度)の課題として盛り込み、
コンサルティング会社と準備作業を始めた。河西工業は長期経営計画で連結売上高
2000億円(2002年度は970億5200万円)、売上高経常利益率6%(同1.7%)、ドア関連の世
界シェアを10%(同6%)に引き上げる目標を掲げている。06年度までの第一期は目標達
成に必要な基盤整備の時期と位置付けている。


◆富士重工業(7270)
軽乗用・貨物車のスバルサンバーに欠陥があるとして、国土交通省にリコールを届
け出た。
動力伝達装置の自動変速機内の溶接に不適切なものがあり、オイルが漏れて最悪の
場合は火災になる恐れがある。対象は1999年3月から2000年6月に製造された1万9867
台。01年から03年の間に、高速走行中に煙が出て火災になった例が計5件あり、けが
人はないがうち3件は車が全焼した。


◆クレックス(7568)
2004年3月期の連結経常利益が前期比27%減の約9億円になる見通しだと発表。従来予
想を約3億3000万円下回る。ガス配管設備に対する減価償却費の計算を定額法から定
率法に切り替えるため。配管設備の老朽化に対応し、設備償却を前倒しする。今期
連結の減価償却費について、従来は約7億円とみていたが、約3億円増加することに
なった。


◆CWE(7612)
第三者割り当て77万2000株に変更。新株式数1293万3316株。


◆白銅(7637)
2003年4ー6月期の単独経常利益は前年同期比62%増の3億9000万円程度になった。主
力のアルミの売上高が4割弱伸びた。ステンレス、伸銅も好調だった。昨年から取り
組んできた営業強化策の成果が出てきた。売上高は29%増の50億円前後とみられる。
液晶製造装置や半導体製造装置向けの需要が好調だった。利益率が高い小口販売の
比重が低下し、売上高総利益率は23.4%前後と0.8ポイント程度下がった。増収効果
で吸収し、営業利益は49%増の3億7000万円程度になった。売上高は2002年1ー3月期
の36億4600万円を底に、5四半期連続で増加。営業関連部署の人員を昨年3月末の36
人から今年3月末に52人に拡大し、顧客企業への訪問営業を強化した。従来はコール
センターで注文を受けるカタログ販売の比重が高かった。2004年3月期通期の経常利
益の期初予想は前期比17%増の14億4000万円。4ー6月期の販売好調が7月以降も持続
すれば、経常利益は47%増の18億円程度に伸びる可能性が大きい。今期の金融収支は
前期比1000万円程度改善しそう。前期末の有利子負債残高は55億6000万円で、今期
中に手元流動性の取り崩しなどで約20億円削減。


◆キヤノン(7751)
デジタル一眼レフカメラ向けのCMOSセンサーを増産する。神奈川県内の事業所に約
60億円を投じ、生産能力を来年初頭に現在比で約二倍に増強。綾瀬事業所に、半導
体ウエハーの口径200ミリラインを一つ新設。キヤノンはデジタル一眼レフ向けCMOS
センサーの生産規模を明らかにしていないが、設備増強で生産能力は二倍に高まる。
キヤノンはデジタル一眼レフ最高級機種の「EOSー1Ds」や、本体の実売価格が20万
円を切る「同ー10D」などに自社製CMOSセンサーを搭載している。いずれも出荷は好
調で「電子の目」である同センサーが不足気味になる。


◆リコー(7752)
北海道の帯広市役所からシステム障害解析のため預かった「除籍・改製原戸籍情
報」が収録されたバックアップテープを返送時に紛失する事故があったと発表。リ
コーが帯広市に納入した戸籍検索発行システムにシステム障害が発生したため、
バックアップテープを取り寄せ、作業終了後にヤマト運輸の宅配便で返送する過程
でテープを紛失。リコーは6月2日にテープの紛失を確認、ヤマト運輸と合同で羽田
空港内にあるヤマト運輸荷物仕分け場などを探したものの、現時点では見つかって
いない。


◆三菱鉛筆(7976)
2003年6月中間期の単独税引き利益は前年同期比2.2倍の約8億円になったようだ。従
来予想は6億円。原材料の海外調達比率を高めて原価低減を進め、人員の再配置で販
管費も圧縮。前年同期に計上した関係会社の整理に伴う費用がなくなったことも寄
与。単独売上高は6%減の230億円程度。主力のボールペンは新製品を中心に伸びたも
のの、ファイルやホチキスなど事務用品は低価格品との競争激化で低迷。経常利益
は56%増の13億円になったようだ。従来予想は11億円。


◆兼松(8020)
完全出資子会社の兼松デバイスを10月1日付で吸収合併すると発表。重点分野である
電子部品事業を本体に集約し経営資源の集中を進める。兼松デバイスは半導体のほ
かに半導体製造装置と部材の販売を手掛けてきた。2003年3月期の売上高は787億円。
一方兼松本体は、携帯電話やアミューズメント機器向けに独自に企画・設計した半
導体を主に販売してきた。半導体販売を主力とする兼松のIT部門の年間売上高は約
550億円。半導体事業は他の事業部門との相乗効果や管理部門の効率化を見込めるこ
と、また分社化して将来外部から資金を調達するメリットがないことから、子会社
ではなく本体に事業を集約することとした。


◆内田洋行(8057)
オフィス設計の専門子会社を設立。自社製家具の組み込みにこだわらず、顧客の要
望に沿った設計プランを提案するのが狙い。大都市圏では高層ビルの建設ラッシュ
に伴うオフィス移転の需要が見込まれるため、初年度5億円の売上高を目指す。新会
社は「パワープレイス」。資本金は5000万円で、内田洋行が全額を出資。一級建築
士を含む35人の従業員を配置し、このほど営業を始めた。100人程度が働くオフィス
の設計を中心に扱う。内装やインターネット回線の工事なども引き受ける。当初は
東京、大阪、名古屋など三大都市圏で展開。東京都心部では2003年に入り、超高層
ビルの完成ラッシュに入った。家具業界では「今後2年間はオフィス移転が活発にな
り、設計サービスの需要が膨らむ」との見方が多い。


◆三菱商事(8058)
全額出資する起業支援会社、テクノロジー・アライアンス・グループ(TAG)は、半導
体など先端エレクトロニクス分野の有望ベンチャーに1件当たり10億円程度を投資す
る方針を決めた。リストラ途上の大手メーカーなどに、将来成功する可能性があり
ながら活用していない技術や研究者などを社外に切り出す「カーブアウト」型のベ
ンチャー設立を呼びかける。今後2年以内に最低でも10社程度に投資する。


◆三井住友FG(8316)
四半期の経営情報の開示で、三井住友銀行(単体)のその他有価証券の含み損益を明
らかにした。それによると、債券は6月末で54億円の含み益を確保。3月末は1087億
円の含み益だった。株価の上昇を受け、株式の含み損益は、3月末の1524億円の含み
損から729億円の含み益に転じた。その他有価証券全体では179億円の含み損から、
1128億円の含み益に転じた。一方、6月末の金融再生法ベースの不良債権残高(単体)
は5兆2489億円。3月末は5兆2613億円。三井住友FGの9月末の連結自己資本比率は10%
台を予想。3月末実績は10.10%。


◆京都銀行(8369)
2004年3月期第1・四半期(4ー6月)の業績情報を発表。6月末の金融再生法基準の不良
債権残高は合計1633億円(3月末は1651億円)。うち要管理債権は664億円(同652億円)。


◆住友信託銀行(8403)
2003年度第1・4半期(4ー6月)経営情報によると、6月末の不良債権残高(金融再生法
基準)は3916億円で、3月末に比べ2.6%減少。9月末の連結自己資本比率は11%前半と、
3月末実績(10.48%)を上回る見通し。


◆日興コーディアルグループ(8603)
2003年4ー6月期の連結業績は、純利益が58億円と前年同期の3.1倍になった。連結営
業収益は前年同期比14%増の772億円。日興シティグループ証券の営業収益が276億円
と2%増にとどまった一方で、日興コーディアル証券は424億円と33%増えた。日興
コーディアル証券の経常利益は94億円と4.1倍になった。けん引役はトレーディング
損益の改善と投資信託販売だ。個人向けの外債販売が好調で債券・為替等トレー
ディング益は99億円と1.8倍に拡大したうえ、募集・売り出しの取扱手数料は93億円
と2.7倍になった。一方、日興シティグループ証券の経常利益は18億円と59%減った。
株価指数連動型ETFの不正取引などが響き、受け入れ手数料が減った。日興コーデ全
体の連結経常利益は67%増の114億円。


◆新光証券(8606)
2004年3月期第1四半期(4〜6月)連結決算は、トレーディング利益がけん引し、経常
損益は44億6300万円の黒字(前年同期は26億2300万円の赤字)。営業収益は同6.6%増
の275億6600万円、最終損益も39億6500万円の黒字だった。トレーディングで好調
だったのは外債の販売。前年同期比て東証の売買代金が減少したため、委託手数料
はやや減少している。ただ、4月の委託手数料14億円、5月は18億円、6月が25億円と
尻上がりに増加。


◆みずほインベスターズ証券(8607)
2003年4ー6月期の連結最終損益は13億円の黒字(前年同期は28億円の赤字)になった。
5月下旬以降の市況改善で株式委託手数料が増えたうえ、外債や仕組み債などのト
レーディング損益が伸びた。販管費の削減も効いた。2003年4ー6月期の連結営業収
益は前年同期比34%増の113億円。株式委託手数料が9%伸びたが、投資信託の募集・
売り出しが不調で受け入れ手数料全体は8%減った。一方、トレーディング損益は外
債・仕組み債や株などで増え、2.5倍に急拡大。販管費は人件費や不動産関係費など
で計12%減らし、前年同期に20億円の赤字だった営業損益は20億円の黒字になった。
経常損益は19億円の黒字(同20億円の赤字)。


◆コスモ証券(8611)
2004年3月期の第1・四半期(4ー6月)連結決算は、営業収益が前年同期比16.1%増の42
億円、経常損益が8億0300万円の黒字(前年同期1億9900万円の赤字)、最終損益が7億
9600万円の黒字(同1億8300万円の赤字)。


◆三菱証券(8615)
2003年4ー6月期の連結最終損益は87億円の黒字(旧国際証券の前年同期実績は120億
円の赤字)。市況改善で株式委託手数料が伸びた。外国株などの取り扱いが好調でト
レーディング収益も増えた。三菱証券は昨年9月、旧国際証券や東京三菱証券など4
社が合併して発足したため、前年同期比較はない。4ー6月期の連結営業収益は328億
円。トレーディング収益では外債、仕組み債の取り扱いも伸びた。合併による本社
機能統合や人員削減などで販管費削減につとめ、営業損益は80億円の黒字(旧国際証
券の前年同期実績は66億円の赤字)。


◆UFJつばさ証券(8621)
2004年3月期の第1・四半期(4ー6月)連結決算は、営業収益が184億3500万円、経常利
益は29億7800万円、最終利益は19億4300万円。経常、最終とも前年同期(旧つばさ証
券)の損失から黒字に転換した。四半期ベースでは、UFJつばさ証券として初の最終
黒字。


◆SMBCフレンド証券(8623)
2004年3月期第1・四半期(4−6月)の営業収益(単体)は122億円(前年同期の旧明光ナ
ショナルとさくらフレンドの合計比51%増)、経常利益は50億円(同18倍増)。受入手
数料は62億円と12%減ったものの、トレーディング損益が8倍増の58億円弱に膨れ上
がり、全体の収益を牽引した。3月以降のニューヨーク株式上昇のタイミングをうま
くとらえる形で外国株式の取扱いが急増した。前年同期で1億円だった外国株の取扱
は39億円に増加。合併に伴う合理化効果により販売管理費は6億円減少の72億円。


◆日神不動産(8881)
公募150万株。オーバーアロットメントよる売り出し、上限22万5000株。オーバーア
ロットメントよる売り出しに伴う。第三者割り当て22万5000株(全株を野村証券に割
り当て)。申込期間8月11日〜13日(需要状況を勘案したうえで最も繰り上がった場合
8月5日〜7日)。公募・第三者割当増資後の新株式数1426万3310株。主幹事、野村証
券。配当起算日4月1日。


◆近畿日本鉄道(9041)
2003年第1・四半期(4−6月)の売上高が前年同期(665億4600万円)比3.3%減の643億
3500万円となったと発表。損益については開示していない。


◆全日本空輸(9202)
羽田ー高知線を10月から1便増やし、1日5便にすると発表。羽田空港の発着枠拡大を
受け、旅客需要が高い同路線の増便を決めた。


◆JAL(9205)
東海道、山陽新幹線と競合する東京(羽田)ー大阪、岡山、広島線の往復割引運賃を9
月から引き下げると発表。東海道新幹線品川駅の10月開業をにらんだ措置。全日本
空輸も同様の値下げをすでに決めている。東京ー大阪線のシャトル往復運賃を片道
800円(6%)下げて1万3700円にする。東京ー岡山線の四回回数券は一枚当たり4700円
(24%)下げて1万5000円に、東京ー広島線の四回回数券も同2950円(15%)下げて1万
7000円にする。


◆ゼンリン(9474)
中国での地図調査業務を拡大。従来の北京に加え、今年中に広州や深センのある広
東省、上海などで道路地図を作製し、地図出版を手がける国営企業にカーナビ用と
して供給する。現在、中国では2008年の北京五輪に向け急ピッチで都市開発が進む。
これを受けてカーナビ需要が拡大すると判断、地図の整備・拡大を急ぐ。


◆東京電力(9501)
福島第二原発3号機の原子炉格納容器漏えい率検査を実施し、経済産業省原子力安
全・保安院から気密性の判定基準を満たしていることの確認を受けたと発表。今後、
2週間程度で技術的には運転再開の準備が整う。
柏崎刈羽原発4号機の発電を再開、約200日ぶりに首都圏に送電した。東電は今後、
調整運転を続け、国の定期検査項目のうち起動後に実施される検査を経て、8月中旬
から下旬にかけて営業運転を再開する方針。東電のトラブル隠しや定期検査で停止
した新潟、福島両県にある東電の原発全17基のうち、発電の再開は福島第一原発6号
機に続く四基目となった。


◆東北電力(9506)
女川原子力発電所1号機の発電再開を数日延期すると発表。発電用タービンの軸振動
が警報設定値以下にとどまっているものの、通常よりも大きく、原子炉を停止して
調整することにした。早ければ26日深夜にも原子炉を再起動させ、2−3日中にも発
電を再開する。女川原子力発電所は23日に1号機の原子炉を11カ月ぶりに始動。25日
から発電を再開させる計画だった。


◆キヤノンソフトウェア(9623)
2003年6月中間期の連結決算は、経常利益が前年同期比24%増の3億3500万円。主力の
ソフト開発事業で受託案件ごとの納期や原価管理を徹底したのが寄与。ソフト・機
器販売事業など収益性の低い部門を縮小したのも奏功した。
売上高は3%増の78億4800万円。キヤノン製品の好調を受け、プリンターなどに組み
込むソフトが堅調に推移。原価管理の徹底で売上高総利益率は25.4%と前年同期比
3.9ポイント改善。営業利益は30%増の3億2000万円。


◆日立ソフトウェアエンジニアリング(9694)
遺伝子情報の検索・配信事業を強化。インターネット経由のサービスで情報の絞り
込み機能を高めるほか、米市場向けの配信にも乗り出す。バイオ分野ではゲノム解
読が進んだことで遺伝子関連の文献が急増。同社が昨年商用化した検索エンジン
「DNASISGeneIndex」に、複数の文献に共通するキーワードを基に検索結果を絞り込
む新機能を追加。8月に「バージョン2.1」として国内市場向けサービスの提供を始
める。同社は検索エンジンの新バージョンを、インターネットを通じたソフトの期
間貸し(ASP)形式で提供。価格は年240万円。大学や公的研究機関向けは半額の120万
円とする。米国向けサービスは今秋にも始める計画で、同社が全額出資する米カリ
フォルニア州の販売子会社に、日本から営業要員を派遣するなどして受注活動を展
開。新バージョンは日米両市場合わせて、初年度に10億円の売り上げを目指す。


◆リーバイス(9836)
2003年5月中間期の単独決算は、経常利益が前年同期比13%増の13億2700万円。男性
向けジーンズ販売が堅調だったことなどによる。中間期の好調を受け、通期の業績
見通しを上方修正。5月中間期の売上高は18%増の130億3100万円。ボタンやステッチ
などを強調した新商品の「タイプワン・ジーンズ」が好調。男性向けボトムスの売
上高は15%増の79億4200万円。女性向けボトムスは10%増の27億6000万円。営業利益
は12%増の13億900万円。売上高総利益率は38.1%と横ばいだった。広告宣伝を積極展
開したため、売上高販管費率は28.0%と0.6%上昇。税引き利益は12%増の7億5200万円。
2003年11月期の単独経常利益は前期比5%増の26億円の見通し。9%の減益だった従来
予想から一転増益。売上高は11%増の265億6000万円の見通し。従来予想は252億1000
万円。男性、女性向けともに新商品を投入するほか、販売店を七店程度開設する効
果で伸びる。


◆日本ケンタッキー・フライド・チキン(9873)
2003年5月中間決算は、連結経常利益が前年同期比て24%減の23億円。フライドチキ
ン(KFC)、ピザの両業態とも店舗を増やしたものの、既存店の不振が響いた。連結売
上高は397億円と7%減少。新規出店はKFCが29店、ピザハットが16店。閉鎖も両業態
合計で23店あったが、全体では22店増加。ただ、既存店売上高がKFCで前年同期比
9.9%、ピザハットチェーンで7.4%それぞれ減り、営業利益は24%減の22億円。2003年
11月期通期の連結売上高は前期比4%減の770億円、経常利益は10%減の33億円の見通
し。


◆ファーストリテイリング(9983)
野菜販売店「SKIP」が、東京都世田谷区に開店した。銀座の百貨店の地下売り場に
続く2店目だが、路面店は初。


◆ソフトバンク(9984)
ネット上で遊ぶオンラインゲームを集めたポータルサイトの運営を始めた。日韓36
社の109のゲームをそろえており、同分野で国内最大のサイトになる。ソフトバンク
のブロードバンド通信サービス「ヤフーBB」の新たな販促手段と位置付け、会員獲
得につなげる。オンラインゲーム専用サイト「BBGames」は、ゲーム各社が提供する
オンラインゲームを検索してつなぐ。利用者は情報交換もできる。利用者がゲーム
ごとに持つパスワードやIDを一本化する仕組みも取り入れる。会員登録は無料。運
営会社であるビー・ビー・サーブは、ソフトバンクBBとアジアングルーヴが共同出
資で設立。オンラインゲームで必要となるプログラムを入れたCDーROMを、モデムと
一緒に無料配布する方針。また、広末涼子さんを、ブロードバンドサービス「ヤ
フーBB」のイメージキャラクターに起用。孫社長は「オンラインゲームをやるため
にヤフーBBに加入する流れをつくりたい」と、「広末人気」と「オンラインゲー
ム」効果に期待を表明。



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