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タイトル:Daily Drama Express 2003/05/09 ブラックジャックによろしく(5)  2003/07/18


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                        ★★ 日刊ドラマ速報 ★★
            ☆☆ 2003/05/09 (Fri) ☆☆
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== 目次 ==============================================================
  0.お詫び
  1.金曜日の連続ドラマ
  2.編集後記
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0. お詫び
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 昨日配信致しました、「Stand Up!! (2)」の編集後記で、女優の安達祐実さ
んを足立祐美と表記してしまいました。
 ここに、誤りを訂正させて頂きます。
 申し訳ありませんでした。

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1. 金曜日の連続ドラマ
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タイトル ブラックジャックによろしく
局  名 TBS系
放映日時 金曜22時
キャスト 斉藤英二郎(妻夫木聡)
 赤城カオリ(鈴木京香)
 出久根邦弥(加藤浩次)
 牛田克雄(杉本哲太)
 宗形正臣(松尾政寿)
 橘理沙子(綾瀬はるか)
 田中恵美(今井陽子)
 春日部一郎(伊東四朗)
 金子明子(泉ピン子)
 白鳥貴久(三浦友和)
 服部脩 (緒形拳)
脚  本 後藤法子

あらすじ  宮村和男(ガッツ石松)の執刀医の鳥一郎(神保悟志)は、通常
は心臓を止めてオペをするが、宮村の場合は、心臓を動かしたまま行
うという。その方がトラブルを防げるから、と。

 執刀医が北三郎(原田芳雄)ではなかったと不満な宮村に斉藤英二
郎(妻夫木聡)は、鳥の腕は北のお墨付きだし、北にも都合があって、
と納得させようとする。宮村は、悔いを残したくない、北に会いたい、
と言う。

 北の部屋の壁一面に患者さんとのツーショット写真が貼られている。
患者さんから信頼されていると、患者さんがいい顔をしている、と言
う。とある一枚は、北が大学病院を追い出され、オーストラリアで修
行をしていた時のもの。

 北が猫と戯れるのは、猫が神様だから。心臓のオペは、出たとこ勝
負のところがあるから、祈りたくなる、と。

 斉藤は北に、宮村のオペを頼むが、北は、鳥に任せたと取り合わな
い。


 今晩の斉藤のアルバイトはキャンセルになってしまった。誠同病院
に、斉藤を雇ったら、今後医師の派遣をストップするという圧力がか
かったかららしい。圧力を掛けたのは、藤井義也(石橋凌)教授の取
り巻きだろう。

 出久根邦弥(加藤浩次)が斉藤を合コンに誘うが、斉藤は無視。今
晩、980円のオムライスを食べて、残金340円。これでは、北の
ところへ行く交通費もない。

 斉藤が食事をした店に、出久根たちが合コンで来て、金のない奴は
バイトに明け暮れて、いい医者にはなれない、としゃべっている。斉
藤は逃げ出す。

 斉藤はいざという時のためにしまっておいた1万円札を手に取る。


 北が宮村の病室へ行く。宮村は斉藤先生が信頼している北先生に手
術して欲しい。それは自分が、斉藤を信頼しているから、という。北
は、鳥は安心していい、という。


 久米憲一(甲本雅裕)は斉藤に、患者は担当させられないので、雑
用をしてくれ、と、学会の資料をまとめさせる。まだ、上の処分が決
まってないから、と。

 斉藤は、次の研修先の第二外科から研修受け入れを断られたという。
第二外科の教授は藤井と仲がいいためらしい。出久根が斉藤に声を掛
けても、斉藤は、合コン野郎と話すことはない、と突き飛ばす。

 藤井とすれ違った時斉藤は、患者さんの前で不安にさせるようなこ
とを言ったことを詫びるが、宮村の件については、間違ってないと思
っていると言う。藤井は斉藤に救えるのは自分の担当患者だけ。臨床
で助ける命と、研究して救う命、どっちが大切かと藤井は問う。

 答えられない斉藤に藤井は、「どちらも、比べられないよな。要は
バランスが大切なんだ。バランスが悪すぎるんだ、斉藤先生」と言う。

 「言葉は悪いけど、人1人の命なんて、興味ないのよ、あの先生に
とっては」と赤城カオリ(鈴木京香)。そして、「嫌な言い方?でも、
研究者としては立派よ。国からも沢山お金取ってきて。そのおかげで
斉藤先生たちもお勉強出来るんだから」と続ける。「赤城さんがそん
な人だと思いませんでした」と斉藤は怒る。

 斉藤は宮村に、北先生がすごいと散々言ってしまったから、そんな
簡単に気持ち、切り替わらない。自分は目の前の患者さん1人救えな
い、とカオリに言う。「とことん、面倒見れば?あんたの患者でしょ」
とカオリ。


 斉藤は、北に手術を頼む。宮村の笑った写真が欲しい、と。北は斉
藤を追い払う。


 藤井はカオリと飲みながら、虚しい、と言う。大きな組織は、それ
だけで悪者だから、と。大きい組織は怖い、とカオリ。「臨床も研究
も何でもやるのは難しい」と藤井。「バランス、悪いですね」とカオ
リ。「むしろ、ちっぽけなヒーローになりたい。毎日メスを握って、
目の前の患者を助けたい」「ご冗談でしょ」「冗談です」


 北は、斉藤が叩きつけていった猫のTシャツに柏手を打つと、自分
の手を見つめた。


 藤井がカオリを「今晩.....」と誘うと、カオリの携帯が鳴る。


 カオリは病院の屋上へ行き、昼寝している斉藤の顔を叩いて起こす。
斉藤は反射的に起きる。カオリの用件は、北がもう一度オペする、と
言うことだった。

 単純に喜ぶ斉藤に、カオリは一度手術をやめた医者が、もう一度メ
スを握るのは、どういう気持ちかと問う。そして、やめている間に、
腕が鈍ったかも、という、とてつもない不安と戦っているのだと教え
る。「心臓は、じんな名医でも裏切る」、もし、宮村さんのオペに失
敗したら、北は医者をやめるだろう、とカオリ。


 北は鳥に謝り、もう一度、患者さんの笑った顔が見たいと言う。


 出久根はカオリに、斉藤はバカで熱血だけど、自分なんかよりずっ
といい医者になるだろう。でも、途中で失敗しないか心配で、と言う。
そうなったら、それまでなのよ、とカオリ。そして、明日10時から、
北が宮村のオペをする。あの無駄な情熱が何かを変えることもあるん
だね、と教える。

 「あんた、あいつを助けようとしているんですか?足、引っ張ろう
としてるんですか?」と出久根。「さあね」とカオリははぐらかす。


 久米が斉藤に、終わったら橘のCTの予約を取っておくように頼む。

 そこに出久根がやってきて、「やっといてやるから、行け!40度の
熱、出したことにしておくから」と言う。久米は耳をふさいでいる。


 海岸にいた北は、斉藤の投げつけていった猫のTシャツを着ている。

 看護婦が宮村に麻酔を打つ。そこに斉藤が飛び込んでくる。宮村は
斉藤に、わがままを聞いてくれてありがとう、と言う。そして、「い
い医者に出会えるかどうかで、すべてが決まっちまう。オレは満足だ
よ、いい医者に会えて。もし、このまま目覚めなくても」と宮村。
「ダメだよ、生きなくちゃ」と斉藤。「また、会えるかな」「あたり
まえじゃないですか」

 宮村の麻酔が効く。

 宮村のオペに、斉藤も立ち会う。だが、北がまだ来ていない。みん
な心配するが、北はちゃんと現れ、オペ開始。

 オペは手早く進められるが、途中で宮村の心臓が止まる。思わず目
をつぶる斉藤に北は、「目をそらすな!きみは医者だろ」と言うと、
必死で宮村の心臓を動かそうとする。


 宮村の心臓が再び動き出す。鳥は、また止まるかも知れないので、
人工心肺に切り替えよう。人工心肺使用のムンテラもしてある、と言
うが、北は、「オレが責める。オレは自分を信じているから」と断る。

 −−この人は医者だ。ボクは医者になっていなかった。


 北が海岸にいる。斉藤が猫を抱き上げる。「海辺の猫ってのは、な
んでこんな幸せそうなんだろう」と北。「神様ですから」と斉藤。
「斉藤君が押し上げてくれなければ、オレはあの壁を越えられなかっ
ただろう。ありがとうよ、斉藤先生」「ボクも、北先生に会えてよか
っです。北三郎先生、バンザー!」「斉藤先生、バンザーイ!」


 宮村が目覚める。


 斉藤が藤井とすれ違うと、「大成功だそうですね、おめでとう」と
藤井が声を掛ける。「いろいろ済みませんでした。でも、ボクは昨日
初めて医者になってよかったと思いました。ボクは目の前の患者さん
を救いたいと思います」と斉藤。「君たちは賭けに勝っただけです。
でも、勝ち続けられるギャンブルはない。宮村さんが亡くなっても、
よかったと言えますか?医療は賭ではない。『患者さんのため』と言
えば何でも許される.....それは医者のエゴだ。もっと奥を見てくだ
さい。いずれ見えると思いますが、要は、バ・ラ・ン・スです」「バ
ランスか....」


 北はカオリに、斉藤にも患者さんの笑顔が見たいと言ってられない
時が来るだろうけど、とにかくそういう心の余裕を持っていて欲しい、
と言う。

 北のコレクションに、宮村と斉藤と一緒に映した一枚が加わる。


寸  評  宮村の手術は、北の熱意で再び心臓を動かすことができて、助か
りましたが、これでは、まるで、賭です。ないしは、神風頼りの熱意、
とでもいいましょうか?
 医学としては、時には奇蹟が起きようとも、根本は、科学だと思い
ます。編集子は、人物の好き嫌いは別として、医者としては、北より
も藤井の方が信じられると思います。
 あるいは、北より、鳥の方が、いいのではないでしょうか?あのま
ま、宮村の心臓が止まっていたら、鳥の言うように、人工心肺を使用
していれば、生きていたかもしれないのに、という後悔があると思い
ます。特に、ムンテラまで済ませてあるのですから。
 北が精神力で乗り切り、宮村の心臓が再起動するという奇蹟が起き
たから、鳥ではなく、北の手術でよかった、という結果になっただけ
に、思えます。

執 筆 者 鈴木(sumire_@anet.ne.jp)

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2. 編集後記
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 今期のドラマ、お金絡みが目立つ気がします。本数としては、「マルサ!!」、
「新・夜逃げ屋本舗」、「OL銭道」の3本だけなのですが、気分的に。
 「ダイヤモンド・ガール」の法律ものと合わせて、不景気感から、視聴者が
ドラマにも実用性を求めているということなのでしょうか?(鈴木)

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