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タイトル:非公式情報 第68号  2003/07/10


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ベルルスコーニとイスラエル

By STRANGELOVE

環境問題やイラク問題でアメリカのジョージ・W・ブッシュ政権とEUは対立した。そのEUをイタリアのシルビオ・ベルルスコーニ首相が混乱させている。

7月1日からイタリアがEUの議長国になったが、その直後に同首相はドイツ選出のEU議員、マルチン・シュルツを議会で愚弄したのだ。自らの判事買収疑惑や強引な法改正をシュルツ議員から批判され、ベルルスコーニは議会で次のように言い返したという。

「シュルツ君、イタリアでナチの強制収容所に関する映画をプロデュースしている人物がいる。その所長役はどうかね。君ならパーフェクトだよ。」

ネオファシストと近い関係にあるベルルスコーニ首相だが、少なくとも現在は『親イスラエル』である。今年6月9日に彼はイスラエルを訪問、同国のアリエル・シャロン首相と会談して親密なところを世界に見せた。が、その一方でPLOのヤセル・アラファト議長とは会おうとしなかった。(アメリカ政府の要請でエジプトやヨルダンに足を伸ばすことにした。)

ベルルスコーニがイスラエルを訪問している頃、イタリアのジアンフランコ・フィニ副首相はイタリアの新聞『ハーレツ』の取材を受けていた。ネオファシストの流れを汲む政党『国家同盟』の党首でもあるフィニ副首相はファシズムの歴史的な責任を認め、エルサレム訪問の際にはユダヤ人に許しを請いたいと話している。

ところで、ベルルスコーニとの会談でシャロンはイタリアの中東政策に賛意を示し、もしEUの中東に対するスタンスがイタリアと同じような、『よりバランスのとれたもの』になったなら、イスラエルはEUとの協力関係を深めることができると語った。EU議会での発言はこうした流れの中で行われたのである。

アメリカやイスラエルの現政権にとってフランスやドイツを中心とするEUは邪魔な存在である。このEUを揺さぶることにベルルスコーニは一応、成功した。小泉純一郎首相の靖国神社参拝と似た側面があると言えるだろう。

現アメリカ政府が推進している世界戦略は、1992年に描かれた『国防政策指針』に基づいている。起草したのはリチャード・チェイニーを長官(当時)とする国防総省。この当時、国防次官だったのがポール・ウォルフォウィッツ、現在の国防副長官である。

1991年にソ連が消滅、『唯一のスーパー・パワー』となったアメリカは好き勝手なことができるとチェイニーやウォルフォウィッツたちは考え、そうした状態を維持するために強力なライバルの出現を阻止する必要があるとも思った。勿論、ドイツや日本といった『同盟国』も例外ではない。

力の源泉は石油だと考えている彼らは、石油支配の障害になる要素を排除しようとする。ブッシュ政権によるアフガニスタンやイラクへの攻撃、西アフリカ諸国への関わり方もこうした側面から見る必要がある。

しかし、アメリカの現政権が『潜在的ライバル』として最も警戒しているのはアジアである。これは、彼ら自身が公言しているところ。スタート直後からブッシュ政権は中国を敵視する政策を打ち出し、ペンタゴンの制服組幹部と衝突している。アメリカ太平洋軍の司令官だったデニス・ブレアー提督もそうした軍人のひとり。2001年5月、ニューヨーク・タイムズに対し、中国を脅威と感じていないと同提督は明言している。

繰り返しになるが、アメリカの現政権やその支持基盤は、日本が彼らのライバルになることも決して許さない。あくまでもアジアを混乱させ、支配する道具として動くことを望んでいるのである。

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【内容】
第2次世界大戦後、アメリカには要人暗殺やクーデターを一手に引き受ける極秘チームが存在した。OPCである。1950年10月にCIAの中に潜り込むが、その後も破壊活動、秘密工作をOPC人脈は続けた。英国のある学者に言わせると、CIAはこうした人脈が隠れ蓑に使ってきたにすぎない。この特別レポートを読まずにアメリカの戦後史を語ることはできない。

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