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タイトル:【株式情報局ニュース】 2003/07/03ニュース  2003/07/04


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株式情報局
2003/07/03ニュース

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◆帝国石油(1601)
名古屋と福岡、札幌の各証券取引所に同社普通株式の上場廃止を申請すると発表。
同社株式の取引量が少なく株主や投資家への影響は小さいと判断。4日に申請する予
定。東証と大証の上場は継続する。


◆浅沼組(1852)
4月3日から6月30日まで実施した希望退職者募集の結果、67人が応募し、退職するこ
とになったと発表。6月30日付で退職。今2004年3月期の業績予想に変更はない。


◆九電工(1959)
完全子会社の新エネルギー企画が電源開発と共同で、風力発電会社「長崎鹿町風力
発電」を6月27日付で設立したと発表。電源開発は九州電力(9508)が公募した2003年
度の風力発電入札で落札しており、長崎県鹿町町に風力発電所「長崎鹿町ウインド
ファーム」を建設。


◆伊藤ハム(2284)
ムーディーズは、無担保長期債務格付け「Baa2」の見通しを「ネガティブ」から
「安定的」に変更したと発表。


◆サッポロビール(2501)
国産高級ワインを強化するため、長野県と岡山県に自社管理の試験ブドウ園を新設
した。合計で約1.5ヘクタールで、3年後をメドに試験醸造するワインの品質をみて
周辺に農地を拡大。すでに長野県に3ヘクタールの自社ブドウ園を持っているが、高
級ワイン強化にはブドウの品質を自社で管理できるブドウ園拡大が不可欠と判断。
ワインが大半を占めるワイン洋酒事業部の2002年12月期の売り上げは約140億円で、
今期は約150億円を見込む。国産高級ワインは利益率が高いのに加え、割安な商品の
ブランドイメージを高めるのにも有効とみており、国産高級ワインの強化でワイン
事業の収益力拡大を目指す。。


◆アサヒビール(2502)
工場廃棄物の管理体制をグループ全体で強化。アサヒを含めた工場を持つグループ
企業10社の間で再資源化のノウハウや中間処理業者のチェック方法などの情報共有
化を加速する。2001年の改正廃棄物処理法の施行で排出企業の責任が重くなったこ
とから、グループを挙げて廃棄物処理のリスクを軽減することが必要と判断。


◆ポイント(2685)
6月の月次売上高を発表。全店売上高は前年同月比48.2%増(今2月期累計は前年同期
比39.4%増)、既存店は同15.9%増(今期累計は同10.2%増)。客単価は全店で2.7%減、
既存店で3.0%減少したが、客数が全店で52.5%増、既存店で19.6%増加。月末の店舗
数は177(新規出店は3店)。


◆旭化成(3407)
投資会社のアドバンテッジパートナーズ(AP)は、自社で運営するファンドが旭化
成の製塩事業子会社2社を買収すると発表。ファンドが過半を出資する持ち株会社が、
8月末をメドに旭化成から株式を買い取る。取得価格は明らかにしていない。旭化成
から取得するのは業界一位の新日本ソルトと同三位の赤穂海水。売上高は合わせて
約100億円。シェアは約25%に達する。持ち株会社にはAPのファンド以外に旭化成
と三井物産が出資。2社がそれぞれ持つ福島と兵庫の2工場で配送を分担し、物流コ
ストを削減。工場の縮小や人員の削減はしない。三井物産の協力を得て加工食品向
けなど販売先の拡大を図る。将来は株式上場や売却により投資回収を目指す。


◆呉羽化学工業(4023)
同社製品の調理用ペーパー「キチントさんクッキングペーパー」の一部に、金属刃
の破片が混入した恐れがあるとして、対象製品を購入した消費者に対し、無料交換
か代金の返金に応じると発表。製造工程で原紙を裁断する際、厚さ0.8ミリの刃の破
片が、数個程度の製品に混ざった可能性がある。


◆東京応化工業(4186)
超微細な線幅の半導体回路加工が可能なArF(フッ化アルゴン)レーザー光線に対
応するフォトレジスト(感光性樹脂)の量産を始めた。ArFレーザーはさらに微細
な次世代半導体回路加工にも応用可能で今後主流になる見込み。他社に先駆けて
ArFレーザー対応のレジスト材を量産、年内に5割超のシェアを獲得する。


◆電通(4324)
スイスの子会社を通じて、2006年にドイツで開かれるW杯の一部チケットの世界販
売権を、FIFAから獲得。事業規模は500億-600億円にのぼる見通し。販売権を獲
得したのは電通と仏広告大手ピュブリシス・グループの合弁会社ISE。電通の出
資比率は45%だが、会長に電通の役員が就任しており連結対象になる。販売するのは
食事などをセットにした「プレステージ・チケット」と呼ばれる高額券。大会の全
座席の10%に当たる34万5000枚で、企業の販売促進用などに10万-50万円で販売。


◆三洋化成工業(4471)
子会社のサンダイヤポリマーは、中国江蘇省南通市にSAPを製造販売する新会社、
三大雅精細化学品(南通)を設立したと発表。資本金は1200万米ドルでサンダイヤの
全額出資。2003年秋に工場建設に着工、2005年夏の稼働を目指す。建設する工場の
生産能力は年間2万t。中国では紙おむつメーカーの進出などでSAPの需要が拡大。
需要の伸びに対応して増産する計画で、将来は年10万tまで可能な敷地を確保して
いる。


◆武田薬品工業(4502)
大阪市淀川区の同社・神崎川倉庫の跡地から環境基準値を上回るカドミウムや六価
クロムなどの有害物質が検出されたと発表。、土壌表層部をアスファルトで被覆し
たり、地下水を揚水するなどの対応策を実施する方針だが、その費用については
「詳細を開示することはできないが、業績に大きな影響を与える水準ではない」。
同社の神崎川倉庫跡地は、1937年から活性炭、ほう酸、ほう砂を製造する工場とし
て使用、その後は吸着整腸剤「アルシリン」、制酸剤「ノルモザン」、ビタミンB2
などを製造、1971年に工場から倉庫に転用していた。


◆エッジ(4753)
東証は、制限値幅を通常の2倍に拡大していたエッジについて、4日から通常の値幅
に戻すと発表。本日、ストップ高以外の値段で売買が成立したため。なお、4日の基
準値は8万8700円、値幅上限値は9万8700円、値幅下限値は7万8700円。


◆CCC(4756)
九州でCDなどのレンタル店を運営するホイッスルを完全子会社化すると発表。買
収金額は10億円。北九州地区の店舗運営事業の強化が狙いで、8月1日に株式を買い
取る。ホイッスルの2002年12月期の売上高は17億円。


◆WOWOW(4839)
2003年6月末現在の累計正味加入者数が3カ月ぶりに減少に転じ、前月末比6298人減
の249万9432人になったと発表。新規加入は2万1767人、解約は2万8065人。廣瀬敏雄
社長は同日の記者会見で、「6月は残念ながら減少という結果になったが、4月から6
月までの累計では増加しており、加入者増加と解約者減少の流れは定着しつつあ
る」との見方を示した。同時に会見した吉永弘幸常務は、「3月から5月にかけての
キャンペーンが終了し、代理店にも一服感があったと思う。3月21日に無料放送を実
施した後、加入の動きが強まったことから、7月6日に予定している無料放送も夏に
向けての加入者増に効果があると期待している」とコメントした。廣瀬社長はまた、
今月末をめどに那覇市にカスタマーセンターを設立することを明らかにした。リス
クの分散と業務の合理化のため。同社のカスタマーセンターとしては3つ目の拠点。
最大の拠点である横浜市では約600人の受け付け体制をとっているが、那覇市では当
初は50人程度で業務を開始。沖縄県の助成金を受けて設立。


◆富士写真フイルム(4901)
2002年度に、カラーフィルムなどの製造工程で大気に排出する揮発性有機化合物
(VOC)の量を1996年度比で6割削減した。熱源として再使用する設備を増強、02年
度までに5割削減という目標を上回る結果を出した。04年度までにさらに16%減らす
目標を掲げ、工場での環境負荷を削減。富士写はトルエンやジクロロメタンなど化
学物質排出把握管理促進法(PRTR法)で届け出対象になっている八品目のほか、
届け出対象外の自主管理対象である酢酸エチルなど10品目のVOCを管理している。
96年度は18品目で4300tを大気に排出したが、02年度は1800tまで減った。富士写は
04年度までにVOC排出量を2000年度比で半減、1500tまで減らす中期目標を立てて
いる。今後、目標達成に向け、代替物質への転換などを進める。


◆新日鉱HD(5016)
Jエナジーが、保有する富士石油の全株式(出資比率25%)を富士石油が買い取るよう
求めていることが分かった。Jエナジーは、富士石油がアラビア石油との経営統合
を決めた際の統合比率に反対したが、統合比率は変更されずに持ち株会社
AOCHDが設立されたため。富士石油とアラビア石油は1:1の統合比率で
AOCHDを1月に設立。これに対してJエナジーは、純資産価値などバランスシー
トの評価において富士石油の評価が低いとして、富士石油の統合決議に反対。Jエ
ナジーは商法に基づき、保有する富士石油株の買い取りを富士石油に要請し、買い
取り価格の査定を東京地裁に申請。2002年度の両社の石油製品取引量は約470万kL。
資本関係解消後も、両社は取引関係や役員の相互派遣を従来通り継続する。富士石
油の2003年3月期の売上高は3111億円、経常利益は28億円、当期利益は19億円。今期
は15億円の経常利益を見込む。新日鉱HDは、今期の業績予想に持分法対象会社と
しての富士石油の業績を織り込んでいない。


◆ブリヂストン(5108)
タイヤ小売店の販売員を対象にした新製品試乗会を大幅に増やす。今年末までに昨
年比10倍の延べ1万人の参加を募る。試乗会は全国に約30社ある販売会社を通じて開
催する。栃木県内のブリヂストンのテストコースや全国の自動車レース場に1カ所当
たり数十人規模で販売員を集め、新製品と従来品などを乗り比べてもらう。冬用タ
イヤの試乗会では各地のスケートリンクを借り切る。


◆住友ゴム工業(5110)
2005年末までに100億円を投じてアジアのタイヤ生産拠点を増強。来年春から現地生
産を始める中国ではタイヤ生産能力を2倍に、インドネシアは同2.5倍に引き上げる。
中国では自動車需要の拡大をにらんで販売網も新たに整備。ブリヂストンなどに比
べ出遅れていたアジア市場で巻き返しを目指す。来年4月に稼働する同社初の中国生
産拠点、住友橡膠(江蘇省)は急拡大する中国の自動車需要を受けて30億円程度の追
加投資に踏み切る。スタート時に日産5000本の生産能力を2004、2005年に日産2500
本ずつ増強。2005年末までに同1万本、年間300万本体制を確立する。現地販売網作
りも本格着手する。今年末までに北京、天津など大都市圏や沿岸部4カ所に合弁で販
売会社を設立。1拠点20人程度の要員を現地で採用し、現地輸入業者に依存してきた
従来体制から転換する。国土の広い中国は日本市場と同等の1000店程度のタイヤ販
売店網が最低必要とみられ、10億円をかけて体制作りを急ぐ。


◆旭硝子(5201)
韓国のブラウン管用ガラスバルブ製造会社の株式を追加取得し、連結対象会社にし
たと発表。日本電気硝子が保有していた株式を約55億円で取得。ブラウン管用ガラ
ス需要が急増する中国への進出を計画する韓国の法人を通じて収益拡大を狙う。出
資比率を増やしたのは韓国電気硝子(韓国・亀尾市)。日本電気硝子が保有していた
103万株すべてを取得。保有割合はこれまでの30%から42.7%に増えた。韓国電気硝子
の2002年12月期の売上高は約640億円。中国・湖南省に工場を新設し、来年6月に稼
働を予定。中国では液晶などと比べて安価なブラウン管テレビの需要が伸びている。
一方、日本電気硝子は株式売却益を借入金の返済や液晶・プラズマディスプレー用
ガラス向けの設備投資などに充てる。


◆ダントー(5337)
2003年12月期の連結最終損益が4億6000万円の赤字(前期は8億5500万円の黒字)にな
る見通し。従来予想は3億5000万円の黒字。ビルなどの内装用タイルを生産する兵庫
県の工場閉鎖や早期退職者の募集などで12億4000万円を特別損失に計上するため。
年間配当は3円減の15円とする。売上高は前期比6%減の121億円の見込みで、従来予
想を10億円下回る。新設住宅のほか、ビルや各企業の事務所などの着工が減り、主
力のタイル部門の売り上げが落ち込む。営業損益は減収と価格下落が響き、9億8000
万円の赤字(前期は7億1000万円の赤字)を見込む。受取利息や為替差益など営業外収
益約18億円が発生し、経常損益は8億6000万円の黒字(同7億900万円の赤字)に転換す
る。


◆新日本製鉄(5401)、住友金属工業(5405)、日本橋梁(5912)、瀧上工業(5918)
橋りょう製造工場の生産管理システムの高度化や製造・管理情報のデータベース化
などに共同で取り組むと発表。4社が連携して生産効率の向上を図るのが狙い。こう
した努力で、4社の加工効率が平均20%向上し、コスト削減効果が2年後に合計で年間
15億円に達すると見込む。


◆日本精工(6471)
米ベアリング最大手のティムケンとの合弁会社で、自動車の変速機などに使われる
「ニードルローラー軸受け」を日本で生産するNSKトリントン社の米側株式を173
億円で買収し、持ち株比率を98%に高めて事実上の完全子会社にすると発表。1963年
の合弁会社設立時の相手先だった多国籍企業、トリントン社が今年2月にティムケン
に買収されたことから、日本精工が米側の株式を買い取ることにした。事実上の完
全子会社化により、、これまで制約されていた海外展開が自由になることから、
「将来、海外に工場を設立することも検討していく」(広報部・平野猛氏)としてい
る。NSKトリントンは63年に日本精工とトリントンが49%ずつ出資(残りは個人株
主)して設立。資本金が7億2000万円。「ニードルローラー軸受け」を群馬県の3カ所
の工場で生産し、従業員は875人。売上高が03年3月期で253億円、純利益は未公表だ
が、「黒字」。買収を機に社名を「NSKニードルベアリング」に変更。


◆東芝(6502)
海外の電力会社の発電設備について、他の重電メーカーが納めた設備も含めた改
修・更新の事業を始める。発電効率を向上させる方策などを提案する。電力会社の
設備投資抑制などで国内市場は低迷しており、海外市場を開拓。2005年度には海外
で今年度見込み比3倍の300億円の改修・更新サービスによる受注をめざす。老朽化
した発電所を抱える電力会社に対するソリューションビジネスとして展開。単に新
しい発電設備に置き換えるだけでなく、出力増強など発電所の能力を高める改修や
更新を売り物とする。電力会社の遊休設備を補修したうえ、他の電力会社に転売す
る案件も手掛ける。東芝の発電設備事業の海外での受注額は2003年度で1000億円の
見通しで、このうち改修・更新サービスが100億円。2005年度には海外での受注全体
を1500億円を狙うが、2割はサービスで占める方針。


◆NEC(6701)
小型の液晶画面に装着できるフィルム状のスピーカー「SoundVu」を開発し
たと発表。携帯電話や携帯ゲーム機などに用いると、画面から音を出すことができ
る。、携帯電話事業者などに働き掛け、早ければ半年後の採用を目指す。


◆NEC(6701)
退職金、年金の両制度を見直すと発表。退職金は勤続年数に応じて算出する仕組み
から、従業員の業績をもとにしたポイントを在職中に積み立て、退職時に金額換算
して支給する方式に変える。年金制度も市場金利に合わせて給付額が変動する方式
を導入。退職金での新制度は8月1日から開始し、従業員の成果に連動したポイント
を与える。会社側はそれぞれの役職ごとに毎月一定ポイントを出し、業績への貢献
度に応じたポイント分も加える。1ポイント当たりの支給額は1000円に設定する。給
付利回りを年5.5%で固定する年金制度も改める。利率は10年国債の過去5年の利回り
に1%を加算した率にし、上限を6%に設定する。NECは今期中に厚生年金の代行分
を国に返上する方針で、完了を機に新年金制度に移行する。


◆富士通(6702)
欧州の有害化学物質規制への対応を2004年末までに完了。部品調達、設計、生産技
術などの各部門が連携し、鉛など規制物質を使わない体制にする。2004年後半から
規制対応の製品出荷を開始、年末までに全製品を対応させる。2004年度から2006年
度までの環境行動計画に盛り込む。EUは2006年7月以降、電気・電子機器に鉛、水
銀、カドミウム、六価クロム、2種類の臭素系難燃剤を使うことを禁じている。松下
電器産業や東芝も2004年度中に対応を終える計画。
温暖化対策では、富士通の事業に関して排出するCO2を2010年度に1990年度の年間
98万5000tまで削減。2002年度は134万9000tだった。従来型の省エネ手法では150
億円の投資が必要になるため、新しい省エネ技術の確率に努めるほか、オフィスな
ど手つかずの分野でも対策を実施。


◆NECエレクトロニクス(6723)
GPS対応の携帯電話の利用コストを下げるLSIを開発。演算能力を高め、
GPS衛星から受信した信号をもとに携帯端末が自ら位置を算出できるようにした。
従来のように端末が位置検出用のサーバーと毎回通話する必要がなく、利用者は通
信費を大幅に節約できる。


◆松下電器産業(6752)
2004年4月にグループの電子部品事業を統合。本体や松下産業機器が手掛けるコンデ
ンサーなどの電子部品事業と製造子会社を、部品子会社の松下電子部品の傘下に置
く。松下は今年1月にグループを14の事業分野に再編しており、その一つである部品
事業の集約を一段と進め、開発・生産を効率化する。対象となるのは精密キャパシ
タ事業部と、製造子会社の松江松下電器、富山松下電器、宮崎松下電器。子会社間
の株式譲渡などで3つの製造子会社を松下電子部品の傘下に置く。松下の電子部品部
門の2003年3月期の連結売上高は2兆2527億円。営業利益は376億円と黒字転換したが、
売上高営業利益率は1.7%と専業メーカーと比べて低い。このため開発投資の集中と
生産効率化により利益率の向上を目指す。


◆シャープ(6753)、ソニー(6758)、日本ビクター(6792)、キヤノン(7751)
4社はDVDを上回る高精細映像を撮影できる家庭用デジタルビデオカメラの規格を
統一する。現行のテープをそのまま使い、ハイビジョン映像を記録できる。12月の
地上波デジタル放送開始などで映像の高画質化ニーズが高まっており、次世代のデ
ジタルビデオカメラの国際標準として普及を目指す。新規格は「ミニDVテープ」
に、画素数が従来機の四倍強という高精細映像を記録することができる。従来は専
用機材が必要だったハイビジョン撮影が家庭でも手軽に楽しめる。4社はすでに標準
化のたたき台となる基本仕様をまとめている。電子分野の規格の標準化団体、国際
電気標準会議(IEC)に提案することも検討。ハイビジョン撮影が可能なデジタル
ビデオカメラは日本ビクターが今年3月に発売。規格の統一は、情報量の多いハイビ
ジョン映像の圧縮など日本ビクターが持つ技術を生かし、ソニーなど各社がノウハ
ウを持ち寄る形になる。規格策定を受け、ビクター以外のメーカーも対応製品の開
発を本格化し、来年以降、商品化する見通し。デジタルビデオカメラの国内市場は
2002年で約140万台で、ソニーなど4社で7割前後のシェアを占めているとみられる。
新規格は普及が進んでいるミニDVテープを活用できるため、メーカーにとっては
すでにある技術資産や生産設備を生かしながら、新市場を開拓できる利点がある。


◆シャープ(6753)
独ソフト大手SAPとの間で、PDAを利用した企業向け情報システム分野で提携
することで合意したと正式に発表。PDA「ザウルス」シリーズの拡販を目指す
シャープと、営業員が外出先から企業とデータをやりとりできるシステムを普及に
向け高機能のPDAを必要としていたSAPの思惑が一致した。両社の試算による
と、企業向けPDAの利用者数は世界で1700万人(うち日本は120万人)程度。シャー
プは「3年後には年間150万−300万台の需要が見込まれるため、このうち50万台程度
のシェアを取りたい」。また、シャープは1994年以降、同社の製造・販売・流通向
け情報システムにSAPのソフトを利用しているため、「当社ソフトでの豊富な経
験が提携に役立った」。


◆シャープ(6753)
メキシコ工場の液晶テレビ生産を倍増し、現在の月産1万台を9月に同2万台に増やす。
北米の液晶テレビ市場で攻勢に出ている韓国メーカーなどに対抗するため、低コス
トの現地生産を強化。日本からの輸出も含めた北米向け液晶テレビの2003年度の販
売台数を、前年度の約7割増の40万台に引き上げる。日本からの輸出に比べて出荷ま
での期間を短縮できることなどから、今後は中型機種をすべて現地生産に切り替え
る方針。北米向け液晶テレビの約半分をメキシコで生産する計画。一方、22インチ
以上の機種と15インチ以下の機種は国内生産を続ける。


◆ソニー(6758)
SMEは、新人アーティストの発掘、育成からプロモーション、マネジメントまで
行う新会社「ザ・ミュージックカウンシル(TMC)」を7日付で設立すると発表。所
属アーティストを軸に、一貫した垂直統合型の音楽ビジネスを手掛ける狙い。資本
金4億8000万円の全額をSMEが出資。10月に第一弾アーティストとして、男性デュ
オのデビューを予定。


◆バーテックススタンダード(6821)
2004年3月期の連結最終損益が2億1000万円の黒字(前期は8億4000万円の赤字)になり
そう。従来予想は6億6000万円の黒字。元取締役経理部長による為替差損の隠ぺいが
社内調査により発覚、6億4400万円の特別損失を計上することが響く。同社によると
2002年3月期から2003年3月期にかけて為替予約取引で発生した為替差損は9億7000万
円だったが、この元役員は不適切な会計処理によって6億4400万円を隠ぺい、監査法
人に提出する為替予約残高書の改ざんもしていた。6月27日の株主総会後に発覚し、
元取締役も事実を認めたため、6月30日に懲戒解雇した。調査委員会を設立、報告を
待ってから元役員に損害賠償を請求、捜査当局への刑事告発も検討。


◆日産自動車(7201)
10年ぶりに全面改良した新型エンジン式小型フォークリフトを9日から発売すると発
表。三菱重工業(7011)との共同開発の第1弾で、両社が得意な技術を持ち寄り、エン
ジンや車台などを共通化、排出ガスや騒音を低減した。日産はフォークリフト部門
を自動車以外の分野の中核事業として巻き返しを狙う。商品名は「アグレス」で
1-3.5トン積みの主力機種。米環境保護局(EPA)による来年からの排出ガス規制に
対応した電子制御エンジン仕様車を全種類に設定。旋回時の車体の傾きを抑えるな
ど安全面にも配慮した。価格は160万-371万円。国内年4000台、米欧アジアでも順次
発売し2-3年後に世界で年2万台の販売を見込む。


◆富士重工業(7270)
高級カーオーディオを乗用車の販売促進につなげる。新型「レガシィ」の上級グ
レードに米高級ブランド「マッキントッシュ」のオーディオシステムの搭載車を設
定。同社の車の購買層は車の走行性能とともにオーディオへのこだわりも強いと判
断。順次、対象車種を広げ、年4万台程度を高級オーディオの搭載車としたい考え。
標準仕様のオーディオシステムからマッキントッシュ仕様に変更するオプション料
は15万円前後。車の生産時に工場で装着する。現在発売しているレガシィのセダン
「B4」とワゴンタイプの「ツーリングワゴン」のほか、今秋発売予定のSUV「ラ
ンカスター」にも、マッキントッシュ仕様の搭載車を設定する。


◆トヨタ自動車(7203)
燃料の水素漏れが原因で5月に自主回収していた燃料電池車4台について、4日に首相
官邸、経済産業省など4官庁に再納入すると発表。不具合の原因となった燃料注入口
に使う樹脂部品を取り換え、再発を防止する。米国向けの2台も同じ対策を施したう
えで8月中に再納入する。また、5月下旬に納入する予定だった愛知県と名古屋市の
ほか、東京ガスなど企業向けの計六台についても8月中をメドに納入する予定。


◆トヨタ自動車(7203)
中国の広州汽車集団は、トヨタと合弁交渉を進めていることを正式に認めた。広州
汽車のスポークスマンは「広州汽車集団がトヨタ自動車との合弁事業で初歩的な合
意を達成した」ことを明らかにした。合弁事業の具体的内容については「双方で詰
めており、決定事項は中国政府の承認に基づいて実行する」との見解を示した。ト
ヨタはホンダと広州市で乗用車を合弁生産している同市政府傘下の広州汽車集団と、
同市の南沙地区に乗用車の合弁工場を建設する方向で協議を進めているとみられる。


◆マツダ(7261)
いすゞ自動車(7202)から小型トラックをOEM調達する。調達量は年間5000-6000台
で年内にも始める。小型トラックではディーゼル排ガス規制を巡り合従連衡が相次
いでおり、マツダは調達によりコストを削減。マツダがいすゞから調達するのは
ディーゼルエンジン搭載の積載量2、3トン級の小型トラック。いすゞの藤沢工場で
生産している「エルフ」をマツダの「タイタン」ブランドで販売。いすゞは2、3ト
ン級トラックの4、5月の販売シェアは38%とトップ。だが、これまでいすゞから
OEM調達していた日産自動車と日産ディーゼル工業がグループでの共同開発に切
り替える方針を決めた。トヨタ自動車も小型トラックの開発を子会社である日野自
動車に集約するなど、競争が激しくなる。いすゞはマツダとの提携強化で小型ト
ラック事業の基盤を強固にする。


◆ヤマハ発動機(7272)
国内で唯一の一般用電動スクーター「パッソル」(5月末発売)が、経済産業省の外郭
団体日本自動車研究所による電気自動車等導入補助事業の対象車両になったと発表。
パッソル(希望小売価格24万円)の新車を10台以上一括購入する客に対し、同研究所
が1台当たり5万円を上限に補助金を給付する。


◆ニコン(7731)、大日本スクリーン製造(7735)
次世代の半導体フォトリソプロセスの共同研究を行うことで合意したと発表。ニコ
ン熊谷製作所内に大日本スクリーンの300ミリメートルウエハー対応塗布現像装置を
設置し、共同研究を開始した。両社のノウハウを基に安定した品質を実現する技術
を確立する。塗布現像装置と露光装置を一体化したシステムにし、安定して高精度
の処理を実現できるプロセスを研究する。今回の共同研究では、線幅均一性の向上
などで安定した品質を実現する技術の確立を目指す。ニコンは2000年に東京エレク
トロンと露光装置と塗布現像装置の評価設備の共用で合意しており、今後も他の製
造装置メーカーと同様の関係の構築を検討すると表明していた。


◆キヤノン(7751)
国内向けの同社のウェブサイトに、マウスで指定した文字を拡大表示したり、合成
音声で読み上げたりする機能を付加した。日本IBMが開発した閲覧支援ソフトを
国内の民間企業として初めて導入したもので、パソコンに不慣れな初心者や、視力
に障害のある人でも快適に閲覧できるようにした。


◆シチズン時計(7762)
販売子会社、シチズンCBMは、大リーグヤンキースの松井秀喜選手にちなんだ腕
時計を7月中旬に発売。シチズンCBMが、松井選手の肖像権使用に関する権利を獲
得。ストップウオッチ付きの「クロノグラフ」や子供向け、カジュアルタイプの腕
時計を予定。


◆千趣会(8165)
住友商事子会社で花きのネット販売を手がけるイイハナ・ドットコムの第三者割当
増資を4日付で引き受けて傘下に収めると発表。5000万円で発行済み株式の83.3%を
取得する。千趣会はイイハナが持つ花の産地直送の仕入れルートを活用できるよう
になる。


◆アデランス(8170)
2003年3-5月期の連結業績概要は、経常利益が30億7500万円。四半期業績を開示する
のは今回が初めて。前年同期の比較はできないが、期初計画比では売上高が若干下
回ったものの、利益は営業利益段階から上振れした。昨年夏に国内市場で投入した
女性向けカツラの販売が好調だった。売上高は191億円、営業利益は28億7100万円。
国内では女性向け商品が好調だったが、男性の新規顧客数が伸び悩んだ。海外は米
国で毛髪移植が横ばいにとどまり、台湾でもSARSの影響で、百貨店でのカツラ
販売が低迷。


◆りそなHD(8308)
傘下の奈良銀行は、基幹コンピューターシステムの切り替えのため、18日午後9時か
ら21日までの間、すべてのオンラインサービスを休止すると発表。


◆りそなHD(8308)
これまでの東京支社を東京本社に組織変更し、2本社体制にしたことが明らかになっ
た。登記上の本社は引き続き大阪本社。


◆千葉銀行(8331)
3393万7000株の株式売出しを実施すると発表。売出し人と株式数はUFJエクイ
ティインベストメンツ2600万株、りそな銀行634万2000株、UFJ信託銀行が159万
5000株。今月15日から18日までのいずれかの日に売出価格が決定され、その翌営業
日から3営業日後までが申込期間。


◆マネックス証券(8626)
6月月次状況によると、月末時点の預かり資産(貸し株残高を含む)は4892億円(前月
比11.6%増)。相場の活況を背景に、1営業日あたりの注文件数は前月比27%増の34638
件となった。


◆三井不動産(8801)
社外の有識者に客観的な立場で経営に関する助言をしてもらう「アドバイザリー・
コミッティ」の委員に西室泰三東芝会長ら5人を選んだ、と発表。任期は2年。


◆日神不動産(8881)
2003年9月期の連結業績は、営業利益が前期比7%増の48億7000万円程度となりそう。
好採算の新商品の投入効果で売上高総利益率が上昇する。売上高は横ばいの455億円
を見込むが、今期に引き渡し可能なマンション24億円分を現時点の業績見通しに織
り込んでいない。収益増を背景に、今期末に一株を1.3株とする株式分割する。既に
2004年9月期の配当を従来通り年15円とすることを決めており、今期末の株主が来年
9月末まで株式を保有し続けると実質4.5円の増配。営業利益は前期に続き過去最高
を更新する見通し。単身者や子供を持たない共働き夫婦向けなどに好採算のコンパ
クトマンションを投入し、売上高総利益率が前期の21.3%から1ポイント程度高まる
もようで、営業経費の増加を吸収。経常利益は前期に2億5000万円を計上した匿名組
合投資利益がなくなることなどで伸び率が1%にとどまるが、過去最高の45億円を確
保する見通し。


◆パシフィックマネジメント(8902)
2003年11月期の連結純利益が前期比6%増の8億5000万円になる見通しと発表。従来予
想を約9000万円下回る。金融機関などが売却する不動産のファンドへの組み入れが
遅延することなどで、子会社が赤字を計上するが、期待していた税効果会計が適用
されないため実効税率が上昇する。連結売上高は2.1倍の174億7000万円となり、従
来予想を63億8000万円上回る見込み。本体による不動産投資事業の子会社への移管
を進め、単体の売上高は36%減るが、ファンド運営子会社による増収で補う。連結営
業利益は26%増の22億4000万円の見込み。子会社の設立などに伴う人件費などの増加
分を補う。連結経常利益は従来予想通り17%増の19億1000万円になる見通し。自己資
金による不動産投資を拡大するため借入金が増え、支払利息が増加。営業外費用が3
億円程度発生する。


◆名古屋鉄道 <9048> 路線バス無免許運転隠ぺい事件で、同社の竹内良吉取締
役(56)が、バスが追突事故に遭った2月19日の翌日に隠ぺい工作を知りなが
ら黙認していたことが分かった。竹内取締役は同日付で取締役を辞任した。 同社
はこれまで、事故の翌日、本社自動車事業本部の担当課長(59)が報告を受けた
が、役員らは知らなかったなどと説明していたが、木村操社長がこの日、記者会見
して明らかにした。


◆日本通運(9062)
シンクタンク子会社日通総合研究所は3日、2003年度の貨物輸送見通しを発表。国内
貨物輸送は長引く景気低迷を背景に、木材や石材などの建設関連貨物の輸送量が大
幅に落ち込むため、前年度比2.6%減と4年連続のマイナスとなる見通し。


◆全日空(9202)
日本旅行は法人向け出張支援サービスで全日本空輸と協力する。ネットで出張手配
や精算ができる出張管理システムに全日空が提供する航空オンライン予約やチケッ
トレスサービスの機能を7月下旬に追加する。日旅はサービスの利便性を高めて契約
法人数を増やし、全日空は出張者を獲得して旅客増につなげる。日旅の出張管理シ
ステム「出張なび」と全日空の法人向けネット予約システム「ANA@desk」
を接続し、出張なびから全日空の予約システムが利用できるようにする。日旅は利
便性の向上で2003年の出張なびの旅行取扱高を前年比2倍強の90億円に増やす目標。
チケット配送も減らせるためコスト削減効果も期待できる。出張支援サービスでは
JTBとJAL(JAL)グループがすでに協力している。


◆KDDI(9433)
NTT(9432)東西保有の光ファイバーを借りる際の一部費用負担を提案している。
総務省令は、NTTにだけ光ファイバーを低価格で他事業者に貸し出す規制を課し
ており、KDDIの顧客がNTTの光ファイバーを利用する場合でも、NTTが敷
設費用を負担しているためだ。同規制をめぐっては、NTTと新電電での間で緩和
の是非をめぐって論争になっているため、関係者は注目している。


◆KDDI(9433)、日本テレコムHD(9434)
NTT東西地域会社が保有する光ファイバー回線の他社への開放義務を今後も続け
るよう求めた両社社長連名の要望書を片山虎之助総務相に提出した。NTT側が開
放義務の見直しを一部の国会議員に働きかけていることに対抗する。両社長は要望
書で「光ファイバーはNTT東西が回線数シェアで80%を支配しているうえ、電柱な
ど既存の敷設基盤があるため他社に比べ有利に新設できる」と指摘。開放義務をな
くせば「競争を阻害し独占に回帰する」と訴えた。NTT東西の光ファイバー回線
は現在、新電電から要望があれば全国一律条件で貸し出す義務のある「指定電気通
信設備」に指定される。NTT側は「電力系と激しく競争している光ファイバーは
指定設備から外すべき」と主張、5月の参院総務委員会で指定見直しを検討するよう
求めた付帯決議案が可決された。


◆KDDI(9433)
7月中旬から歌手・タレントの映像などを携帯電話に配信する「着ムービー」サービ
スを本格的に始める。CDの音源をそのまま着信音にできる「着うた」に続く新し
いサービスで、利用者はダウンロードした映像を携帯電話の着信通知に使える。コ
ンテンツを提供するのは情報配信会社レーベルモバイルなど10社。音楽ソフト会社
が保有する歌手やタレントの広告宣伝映像の提供を受け、15秒程度に編集して配信
する。開始時はエイベックスなど5社の約30本をそろえ、順次拡充していく。料金は
各社独自に決めるが、現在一曲100円前後の「着うた」よりも数十円高くなる見通し。


◆ドコモ(9437)
7月4日に発売を予定していたPHSと無線LANの両方に対応したコンパクトフ
ラッシュ型PHS「P─inFree2PWL」の発売を延期する、と発表。無線
LAN機能で、一部のPDAとのインターフェースの整合性が合わず、特定の条件
下で無線LANへの接続が不安定となる事象が発生したため、。あらためて発売す
る時期は未定。


◆中部電力(9502)
浜岡原子力発電所の運転停止を求める市民グループ「浜岡原発とめよう裁判の会」
メンバー11人が3日、同原発の老朽化と東海地震の危険性を理由に、運転差し止めを
求める訴訟を静岡地裁に起こした。同会は昨年4月に同内容の仮処分を申請しており、
今後、今回の訴訟と仮処分の審理が並行して進められるとみられる。


◆東北電力 <9506> 経済産業省原子力安全・保安院は、シュラウドに多数のひ
びが見つかった女川原発1号機(宮城県女川町、牡鹿町)について、ひびを補修し
ないままでの運転を許可したと発表した。原発の重要設備の損傷を補修しないまま
の運転許可は初めて。同社は今月下旬に運転を再開する方針。


◆四国電力(9507)
愛媛県と定期検査中の伊方原発1号機で同日午後、原子炉格納容器内の加圧器安全弁
から、1次冷却水約1.5トンが漏れ、加圧器逃しタンク内に流れ込んだと発表。放射
能漏れなどによる環境への影響はない。


◆九州電力 <9508> 、西部ガス <9536> 福岡市などが出資し、福岡市中央
区天神の地下街の建設、運営を手掛ける第三セクター「福岡地下街開発」(友池一
寛社長)は3日、2005年春の開業を目指す天神地下街延伸部分の商業計画を発
表した。延伸部分の初年度売り上げを70億円と見込んだ。


◆ニトリ(9843)
2004年2月期の連結経常利益が前期比33%増の119億円になる見通しと発表。従来予想
は110億円。為替レートが想定に比べ6円の円高で推移し、輸入品の仕入れコストが
低下。低価格のインテリア品や家具の売れ行きが好調で、既存店売上高が伸びたこ
とも寄与。連結売上高は当初予想を10億円上回り、前期比20%増の1060億円。最終利
益は同じく4億円上回り、同31%増の67億円を見込む。為替レートは通期見通しで当
初1ドル=125円に設定していたが、3-5月の平均レートは119円と円高水準で、これ
により仕入れコストが粗利益ベースで18億円程度改善する見通し。営業面では3-5月
の既存店売上高が前期比1.7%増で推移したほか、関東に出店した新店舗が予想以上
に伸びている。アジアを中心とした輸入品が売上高の70%を占めており、割安な家具、
カーペット、園芸用品などがけん引役だ。今期も全国で20店舗近くを新設し、今期
末には初めて百店舗に達する見通し。
同日発表した3-5月期の連結決算では、売上高が292億1200万円、経常利益が43億
2000万円、最終利益は26億2100万円。


◆くろがねや(9855)
2003年5月期単独決算は、経常利益が前期比6%増の5億1000万円。在庫の処分売りの
増加で粗利益率は低下したが、販管費の圧縮で吸収した。2004年5月期の経常利益は
前期比5%増の5億3500万円を見込む。前期の売上高は前期比横ばいの161億円。客単
価は1.5%低下したが、客数が1.2%増加。昨年4月から進めてきた店舗改装や日用品を
中心に商品構成を見直したことが集客につながった。粗利益率は24.3%と、0.3ポイ
ント低下。店舗の賃借料の値下げ交渉を進めたほか、不動産登録税など店舗用地取
得に伴う税負担額も減り、売上高販管費比率が21.4%と0.4ポイント低下。営業利益
は2%増の4億6200万円。
今期は韮崎店の増床が約3億円の増収要因となり、売上高は164億円と前期比2%増え
そう。値下げロスの減少で粗利益率は25%程度に改善するが、来期の出店に向けた店
舗費用の増加で販管費は増加。税引き利益は4%増の2億7700万円を見込む。


◆小僧寿し本部(9973)
2003年6月中間期の連結最終損益が1億5600万円の赤字(前年同期は3億6900万円の黒
字)だったと発表。従来予想は5700万円の黒字。すし販売が低迷し減収となったほか、
特別損失として子会社の債務超過分など約2億円を計上したことが響いた。売上高は
5%減の171億2500万円で、予想を10億円弱下回った。消費低迷や他の外食店との競争
が激化し、直営店の既存店売上高は6%減った。フランチャイズチェーン店からのロ
イヤルティーや材料販売収入も減少。経常利益は91%減の5200万円。売上高の減少が
響き、売上高総利益率は50.5%と2.1ポイント悪化。
中間期の業績悪化を受け、2003年12月通期の業績予想も下方修正。連結最終損益は2
億1500万円の赤字(前期は2億2900万円の黒字)、売上高は前期比2%減の361億円の見
通し。


◆ソフトバンク(9984)
国内で最大級のオンラインゲームポータルサービス「BBゲームズ」の提供を25日
から開始すると発表。2日に韓国のオンラインゲームメーカー80社、150タイトルと
の提携に基本合意。国内のオンラインゲームメーカー30社50タイトルのBBゲーム
ズにおける展開も基本合意、「今年度中に200タイトル程度を、来年度末までには
300タイトルを提供したい」(孫正義社長)としている。日本で提供される全てのオン
ラインゲームが登録されるポータルサイトを目指す。ソフトバンクが提供するサー
バーのホスティング・サービスや課金システム・決済サービスを利用することで、
オンラインゲームメーカーのコスト負担低減につながるとしている。
孫社長は「ブロードバンドに適したコンテンツとしてオンラインゲームへの展開が
重要と考えている。ブロードバンド先進国の韓国(普及率70%、日本は25%、米国は
15%)においては、オンラインゲームを活用している人の1日当たり平均ゲーム実施時
間は5時間に達している」と、日本におけるオンラインゲームの成長余地が大きいと
話している。会員や売上高の目標については明らかにしなかった。





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ブロードバンド料金比較
http://www10.plala.or.jp/AMS/kakaku.html
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◆M&A仲介のレコフによると、今年1-6月の投資ファンドによる日本企業対象の
M&Aは、金額ベースで計2292億円となり、半年で年間実績の過去最高を更新した
(発表ベース、グループ内を除く)。国内系ファンドが破たん企業を買収して再生す
る事例が増えた。
件数は50件で、金額ベースと同様に半年で年間の最高を5年連続で更新。内訳は国内
系によるM&Aが37件と2002年の通年実績より10件増加。外資系は13件と2件上回っ
た。
民事再生法の申請など経営破たんした企業を対象にしたM&Aが12件と前年通年か
ら倍増。東ハトのように法的整理に踏み切り、ファンドの支援のもとで早期の事業
再生をめざすケースが増えている。
M&Aの金額は二極化が鮮明になった。最大は米サーベラスによる、あおぞら銀行
の買収(1011億円)。国内系では東京海上キャピタルによるワンビシアーカイブズグ
ループの買収(約500億円)が最大だった。
一方で、中堅・中小企業を対象にした小型のM&Aも急増。金額が10億円以下の案
件が全体の約3分の1にあたる17件を占めた。



◆旅行大手の5月の海外旅行取扱高SARSの影響で前年同月比4-6割前後落ち込ん
だ。国内旅行も大手3社はマイナスだった。ただ、夏の予約はJTBの国内パック旅
行が1割増に回復。海外も6月後半から客足が戻り始めている。
5月の海外旅行は団体客の取り扱いが多いJTBと近ツーが63.1%減と落ち込みが大
きい。個人旅行客が中心のHISは44.4%減だった。7-9月も予約水準はまだ前年の
半分程度だが、世界保健機関(WHO)によるSARS終息宣言以降は回復の兆しが
でている。
国内旅行は大手3社の5月の減少率が4月の2ケタ減から軒並み縮小した。広告販売主
体の阪急交通社は大幅増。夏休みにかけて北海道や沖縄、九州などの遠距離ツアー
を中心に予約が前年を上回っており、JTBでは「海外から国内へのシフトが出始
めた」とみている。





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NEC得選街
http://www10.plala.or.jp/AMS/nec.html
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●石油元売り各社今月、ガソリンや重油など石油製品を一斉に減産。昨年秋以降、
東京電力の原子力発電所停止を受けて火力発電向け燃料であるC重油の需要が急増
し、各社は生産量を増やしていた。原発再稼働の可能性が広がってきたことから、
今後需要が減少すると判断、減産に転じる。
新日本石油は7月の石油製品の生産量を前年同月比2%減の490万kLとする計画。生
産量が前年実績を下回るのは10カ月ぶり。5月は同16%増、6月は同5%増だった。
新日鉱HD傘下のJエナジーはグループ会社も含めて同2%減の232万kLとする。同
社の4-6月の生産量は前年同期比20%増で、減産は9カ月ぶり。
コスモ石油や出光興産なども前年実績を下回る計画を立てている。単月で生産量を
設定していない昭和シェル石油も7-9月は前年同期比0.2%減の635万kLとする計画。
減産に転じる主要因は火力発電所向け重油の需要減が見込まれること。東電は昨年8
月末の原発トラブル隠しの発覚以降、原発が停止、電力を補うため火力発電所を再
稼働した。このため、燃料のC重油の需要が増加、2002年度の国内販売量は前年比
25%増の1084万kLとなった。これに原油高も加わり、各社の2002年度のC重油販売
は新日本石油が540億円増、コスモ石油が410億円増などとなった。
今年度に入っても増産体制が続いていたが、新潟県の柏崎刈羽原発6、7号機が再稼
働、「さらに夏場に向けて複数の原発が再稼働するだろう」(元売り首脳)との見方
が多く、9月以降は火力発電向け燃料の需要が昨年並みに高くなる可能性は低いとの
予想が大勢を占める。各社は早期に減産対応し、秋以降に見込まれる需要減に備え
る。



●大衆薬大手4社2003年度連結業績は、エスエス製薬(4537)を除く3社の経常利益が
前期比、ほぼ横ばいとなる見通し。新製品の発売などが寄与して売り上げはそろっ
て増加するが、販売促進費や年金費用を中心とした一般管理費が膨らみ利益を圧迫
する。
大正製薬(4535)の2004年3月期の経常利益は前期比1%増の617億円を見込む。富山化
学工業(4518)と共同で設立した医薬品販売子会社が連結対象となり、13%の増収とな
るが、販売促進費や年金費用負担が利益を圧迫。純利益とともにほぼ横ばいにとど
まりそう。
久光製薬(4530)も今年2月に発売した水虫薬「ブテナロック」が好調なことから2004
年2月期の売上高は6%増えるが、広告宣伝費などが膨らみ、経常利益は1%減の170億
円となる見通し。
ロート製薬(4527)の2004年3月期の経常利益は2%増の63億円。機能性化粧品や目薬が
伸びるものの、新工場稼働に伴う減価償却費の増加が響く。特別損失がなくなり最
終損益は37億円の黒字(前期は13億円の赤字)と過去最高を更新する見込み。
今期に唯一、2ケタの経常増益となるのがエスエス製薬(4537)。主力のドリンク剤が
伸び、医薬品も去たん剤が増加。広告宣伝費や研究開発費の増加を吸収し、11%増の
63億円となりそう。



●大手不動産2社三井不動産(8801)、三菱地所(8802)の2004年3月期の連結営業
キャッシュフローは黒字幅がともに前期から減少する見通し。比較的有望な供給物
件を確保しやすい環境と見て、マンションなど販売用不動産を積み増すのが主因。
三井不は950億円程度と2割減り、菱地所は賃貸ビルの建て替えに伴う敷金・保証金
の返還など特殊要因もあって620億円余りと半減するも。
今期の連結経常利益は三井不が2%増の780億円、菱地所は横ばいの670億円となる見
込み。収益はひとまず高原状態となるが、マンションや商業施設などの需要はなお
根強いと判断、2005年3月期以降をにらんで物件の手当てに乗り出す。
三井不は販売用不動産の積み増しが今期の連結営業キャッシュフローを前期比で約
750億円押し下げる。前期は新規取得の抑制で差し引き約500億円の資金を回収した
が、今期は250億円の資金流出となる計画。
ただ、前期に約400億円生じた預かり金の返還などによる一時的な資金流出がなくな
る。このため営業キャッシュフロー全体の減少は約230億円にとどまりそう。
菱地所も前期に差し引きで約130億円の資金を回収した販売用不動産について、今期
は投資額が回収額を80億円弱上回り、結果的に営業キャッシュフローが約200億円減
る要因。来期に今期見込みを700戸近く上回る約3000戸のマンション販売を計画して
いるためだ。
また、賃貸ビルの敷金・保証金やゴルフ場の預託金の返還で合計170億円程度の資金
流出を見込む。他社と共同で展開する住宅事業で幹事として一括していた預かり金
の分配でも約150億円が流出。
フリーキャッシュフロー(純現金収支)では、三井不が大型案件の端境期で設備投資
が200億円余り減るため、前期と横ばいの約570億円の黒字を確保しそう。
一方、菱地所は丸の内再開発などで高水準の設備投資(1000億円)を計画し、約470億
円の赤字(前期は623億円の黒字)となる見通し。しかし、有価証券や固定資産の売却
収入が65億円(前期は約780億円)しか見込んでおらず、今後の資産売却次第で赤字幅
が減る公算もある。





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