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通巻69号 2003.6.16発行 M4 Vision 「乗換案内の使い方」 この4月から、ほぼ毎日、東海道線での通勤通学をしています。公共交通機関であ る電車はダイヤに基づいて運行されているので、こちらがそのダイヤにあわせなけ ればなりません。終電は何時か?この電車は目的地に何時に着くのか?いろいろ知ら なくてはなりません。ここ数年で、電車の中で新聞を読んでいる人より携帯をいじ っている人のほうが多いのは気のせいでもなんでもありません。隣の人の漫画や雑 誌を横から楽しむことも最近では少なくなりました。 携帯電話のコンテンツというのは、基本的に外出先で役に立つものが多いはず で、その代表的なものが電車の乗換案内です。iMODEでは現在、同様のサービスが4 つありまして、無料で基本機能が使える老舗ジョルダンの「AD乗換案内」とJR系の 「JRトラベルナビゲータ(JナビEX)」、PCの交通費精算ソフトでは有名な「駅すぱあ と」、東芝の「駅前探検倶楽部」があります。たしか、iMODEができたばかりのころ は「駅前探検倶楽部」は無料でしたが、携帯電話版だけ有料になってからは使うの をやめて、「AD乗換案内」を使っていました。これは確かauでも無料で使えます。 基本機能は、単純に電車の乗換案内、終電乗換案内、時刻表、終電時刻表などで す。こういうのは毎日決まった経路で決まった時間に乗っている電車にはあまり使 わないですが、週末やアフターファイブに定期券外の場所に行くときは便利です。 しかし、カーナビなどもそうですが、こういう理論的に最適ルートを導き出して くれるソフトは完全ではありません。どういうときにそう思うかというと、急いで いる時。特急に乗ってでも5分でも短縮したいときには、たぶん、特急待ちのどこか の駅で乗り換えればいいはずなのに、それはなかなか案内してくれない。また、徒 歩で歩け、と出るが、それはいやだったり、乗換に何回も費やしている時間があっ たら、そのまま緩行線に乗っていたほうが楽だったり、コンピュータはある条件の 中での答えしか出てきません。また、こんなこともあります。同じ条件で各社に同 様の検索をかけてもどう考えても最短ルートが出てこないサイトがあったりしま す。私は、有料で毎月100円払って「JナビEX」を契約しているのですが、理由は後 述するとして、ここは東京駅の乗換時間を15分に設定していたりして、東京駅での 乗換を入れると、絶対そこを通ろうとしないのです。サポートにクレームのメール したら、すぐ返ってくるのですが、どれも理不尽な内容ばかり。でも、ここだけは 使っています。 何故か?それはあの分厚い時刻表と同じ情報が「停車駅案内」という機能で見るこ とができるからです。ようするに、この電車がどの駅に停車してそれぞれ何時何分 発かが分かる。そして、その時間の前後にその停車駅でどんな電車が出るのかも分 かる。今までの経験からいって、コンピュータの出してきたルートは信用できませ ん。でも、生データは信用できます。それを見て、いくつかのターミナル駅を見る と、コンピュータより自分に合った最適路線が見つかるのです。特急券が500円なら ば出してもいいけど、1,000円はいやなときとか、自身の細かいニーズには自分で対 応するしかありません。そのときに役に立つのはこのサイトというわけです。そし て、コンピュータが解けなかった問題を自分が解けたときに、なんか自分が人間で あることを誇りに思うのです。 なんでもIT化としてくくってしまうと、かえって不便なこともありますが、自分 が何をしたいのかが細部まで明確になっていれば、それに応えるサービスがあるの ではないでしょうか。カーナビでも生データを扱わせてくれるものができてくると いいなと思うのですが、それはまだ先のことでしょうか?技術的には何にも難しいこ とはないはずなのですが。 (こくぶ ひろゆき hiroyuki@kokubu.name http://www.ihg.co.jp/) 追伸) 初めてこのメールマガジンをお送りさせて頂いた方もいらっしゃいますが、 1994年から(当時はFAXでしたが)不定期に発行しているものです。徒然なるまま に思いつきを皆さんにお送りするものですが、ご迷惑でしたら、一番下の解除 方法で解除できますので、お手数ですが、ご自身でご手配をお願いします。 なお、バックナンバーについては以下のホームページにあります。 http://www.spre.ad.jp/new/m4_index.html ◎最近読んだ本 「経営の再生[新版]」有斐閣 http://www.gbrc.jp/GBRC.files/news/20030407c.html この本は、私が修士論文のときにメインの参考文献として使ったものです。その 後、この4月に新版が出るとのことで、ずっと図書館に購入依頼をしていたら、つい 最近入ってきました。私がまとめた部分についても当然、加筆されており、これが 出てから私が修士論文を書き上げたら、ますます自分の論文は意味がなくなってし まったと言えるでしょう。 ◎最近見た映画 「二重スパイ」 http://www.2-spy.jp/ 韓国映画です。「シュリ」「JSA」と観てくると、これも同じように安心してみる ことができます。韓国映画には必ずヒーロー・ヒロインがいて、その恋愛がありま す。今回も例に漏れません。ヒロインのコ・ソンヨさんが本当に韓国ナンバー1女優 かどうかは分かりませんが、少し昔の時代設定なので、歴史のおさらいには良いか も知れません。 「スパイ・ゾルゲ」 http://www.spy-sorge.com/ 邦画です。篠田正浩監督というのは、神楽坂で昔、加賀まり子を芸能界にスカウ トした人だとか。とにかく長く上映時間3時間です。なんというか、ハリウッド映画 のようなテンポやスピード感がないので、伝えようとしていることは分かります が、退屈です。私の隣には老夫婦がオールナイトにも関わらず観に来ていました。 そして、ラストがあれで終わったので私は一気に醒めてしまいました。邦画はメッ セージ性が強いのが好きなところですが、言いたいのはそんなことだったの?みたい なエンディングでちょっとガッカリでした。 「マトリックス・リローデッド」 http://whatisthematrix.warnerbros.com/japan/ もうコメントはいらないでしょうか。必ず、前作の予習をお勧めします。私はこ の人たちがなんのために戦っていたのかを忘れて観ていました。ただ、もうここに きてしまって、評論する気にはなりませんね。CGだとか最新映像をお楽しみ下さ い、という感じです。「レボリューションズ」という次回作も11月には控えている ので、尻切れトンボ的に終わってしまうところが残念でした。私はこういう世界観 は好きなのですが、「スターウォーズ」や「ハリーポッター」のような想像の世界 のリアリティをもっと追求して欲しかったです。 「トゥー・ウイークス・ノーティス」 http://www.warnerbros.co.jp/twoweeksnotice/index.html 最近、こういう金持ちとの恋愛ものが多いですね。シンデレラ・ストーリーは、 もともとその女優が大女優だと、貧相な演技がはまらずに茶番劇に見えてしまいま す。ただ、やはり豪華絢爛な登場するブランドものは、やはり夢として目を見張る ものがあり、なかなか楽しめます。 「ザ・コア」 http://www.thecore.jp/ これは、「アルマゲドン」以来の地球救済ものですね。わざとマイナーな役者を 使ったということで、はっきり言って誰も知りません。なるほど、という衝撃の事 実が最後の最後で明らかになりますが、米国という国は本当にこんなことやってそ うで怖いですね。あまり期待して見に行く映画でもないのですが、これができたら 世の中変わります。果たして地底を掘っていったときにそこにあったものがすべて 気体になることなんてあるんでしょうかね。 「8Mile」 http://www.uipjapan.com/8mile/index.htm お恥ずかしい話ですが、私はエミネムを存知あげなかったのですが、さすがにア カデミー最優秀主題歌賞だけあって、”Lose Your Self”は良い曲で、着うたにも 使っています。ただ、映画としては、成功物語でもなんでもなくて、このあとどう なって今のエミネムのようになるんだろう、というところで終わってしまうので、 それがまたもったいない気がします。 「TAXi3」 http://taxi3.jp/ 毎度お馴染みの3作目です。3作続いていますが、未だにプジョー406がモデルチェ ンジしていないところがすごいです。TAXiのときに406を買った人はずっと乗り続け られて非常に良いでしょうね。今回は、雪山にも行ってしまいますが、全体として かなりギャグの要素が強いので、安心してというかほのぼの観られます。 -- 國分 裕之 (Hiroyuki Kokubu), Independent Holdings Inc. E-mail hiroyuki@kokubu.name URL http://www.ihg.co.jp/ |