メルマガ:株式情報局
タイトル:【株式情報局ニュース】 2003/06/04ニュース  2003/06/05


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株式情報局
2003/06/04ニュース

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◆東急建設(1855)
募集していた特別退職者に定員の100人の応募があったと発表。2004年3月期決算で
退職加算金8億円を特別損失に計上。業績予想には織り込み済み。特別退職に応募し
た社員は12月31日付で退職。東急建は10月1日付で建設事業と不採算の不動産事業を
分離し、新設会社が建設部門を承継して再建を進める。人員削減で収益力の強化に
つなげる。


◆パナホーム(1924)、関西電力(9503)
関西電力子会社かんでんジョイライフと、介護型有料老人ホーム事業で業務提携し
たと発表。土地の借り上げや施設の建設はパナホームが行い、有料老人ホームの運
営経験のある関電側が介護サービスを提供。当面、大阪や神戸地区を中心に事業展
開する方針。


◆日揮(1963)
サウジアラビアで発電プラントを受注したと発表。設計から機材調達、建設工事ま
でを一括して請け負う。2005年4月に完成予定。受注額は公表していない。サウジア
ラビア国営石油会社のサウジアラムコから受注。同国東部のアルジュベイル工業地
区近郊に位置するサウジアラムコ所有のプラント内に出力300メガワットのガスター
ビン発電設備と排熱ボイラによるコジェネレーション設備を建設。ガスタービンは
三菱重工業が製作する。今回の受注は、日揮にとり発電プラントとして中東地域初
の受注。中東地域では、今後も発電プラント建設が多数計画されており、中東各国
は受注獲得につなげたいとしている。


◆アスクル(2678)
2004年5月期の連結経常利益は前期推定値に比べ13%増の60億円程度となる見通し。
1997年に現在の事業を始めて以来、7年連続で過去最高を更新。法人顧客数の増加と
商品拡充をテコにオフィス用品全般の販売が伸び、収益拡大に寄与しそう。
今期の連結売上高は前期推定比11%増の1200億円前後となる見通し。主力の中堅・中
小企業の顧客数が伸びるほか、新たに始めた大企業向け営業も収益への上乗せが期
待できそう。売上高総利益率は前期推定比横ばいの25.1%程度。今年3月発行のカタ
ログで約1500品目を平均8%値下げしたが、好採算な独自商品の販売拡大で補う。
2003年5月期の連結経常利益は、前期の単独に比べ34%増の53億円前後となったもよ
う。連結売上高は17%増の1085億円程度に伸びた。家具・印刷物が2割以上の増収と
なり、OA機器の消耗品も2割前後伸びた。
アスクルは大企業中心に電子購買を提案する子会社アスクル・イープロサービスを
設立し、2003年5月期から連結決算に移行することになった。


◆レンゴー(3941)
段ボール製造設備を削減。今秋に二台の製造装置での生産を止め、2、3年以内に現
行設備の1割強にあたる十台程度を廃棄する。国内段ボール市場は約300社が競合し
供給過剰。約2割のシェアを持つ最大手のレンゴーが供給削減に動くことで他社の生
産戦略にも影響を与えそう。レンゴーが削減するのは「コルゲーター」と呼ばれる
段ボールシートの製造装置。同社はグループ全体で国内に73台保有。第一弾として
今秋までに九州地区の二台の装置を止め、廃棄する。同社の段ボールシート生産能
力は二ー3%減少する。設備廃棄で余った人員は段ボール箱を実際に作る製函部門や、
他工場に配置換えする方針。老朽化していたり移転しやすい設備を優先的に廃棄し
て、供給体制をスリム化、需要に見合った生産体制に切り替える。


◆インフォコム(4348)
今年2月に設立20周年を迎えたのを受けて、前3月期末の配当にあたり1株につき200
円の記念配当を実施すると発表。1800円の普通配当と合わせて期末配当は2000円。


◆ツムラ(4540)
入浴剤など家庭用品事業をテコ入れする。2003年度中に製品数を約2割減らし、開発
担当者の一部も医薬関連部門などに配置転換する。家庭用品は価格競争が激しく赤
字が続いているため、漢方薬など主力事業に経営資源を重点配分する。
ツムラの家庭用品は入浴剤「バスクリン」、浴室洗浄剤、スキンケア商品などが主
力で、2002年度末には約130品目あった。4月以降、採算が悪い約20品目の販売を中
止。さらに来年3月までに約十品目を減らす。2004年度も絞り込みを続ける計画。
開発部門には約40人いるが、うち10人程度を医薬関連部門に移す。
家庭用品事業は2002年度に25億円の営業赤字を出した。一連の合理化策で2004年度
の営業黒字転換を目指す。家庭用品事業の年間売上高は約130億円で、全売上高の
16%を占める。


◆ニッポン放送(4660)
8月1日付で、売買単位を従来の百株から十株に引き下げる。同社が東証への上場を
維持するには単元株主が1000人いることが条件だが、3月末時点で900人程度にとど
まり、このままでは上場廃止の猶予期間に入る恐れがあった。投資単位の引き下げ
で必要株主数は400人となり、上場維持の基準をクリアする。売買単位の引き下げは
昨年11月に500株から百株に引き下げたのに続く措置。ニッポン放株の4日終値は
2875円で、現在の株価なら8月以降は3万円弱で購入できるようになる。昨年9月末時
点の単元株主数は622人。その後の努力で3月末には900人程度に増えたが、上場を維
持するにはさらに株主数を増やす必要があった。
東証の上場廃止基準では、株数が一定以上で投資単位が10万円以上50万円未満の場
合、株主数が1000人以上いることが必要。一方、投資単位を10万円未満とした場合
は400人に下がる。
今回の投資単位引き下げでニッポン放株の上場廃止の可能性は回避される。投資単
位引き下げによって、個人投資家の数自体が増えることも期待している。


◆ウィン(4710)
株主割り当て、955万6500株。割当日、7月31日。割当率、1対1。払込金額、1株につ
き50円。申込期間、9月22日〜29日。払込日、10月6日。配当起算日、10月1日。増資
後新株式数、1911万3000株。


◆昭和シェル石油(5002)
営業車などがガソリンスタンドを使う法人顧客向けのクレジットカード「シェルビ
ジネスカード」の発行を7月から始めると発表。JCBとの提携カードで、利用金額
に応じて年間最大18万円のキャッシュバックが受けられる。1法人で最大8枚まで発
行が可能。JCBが付いていない系列ガソリンスタンド専用のカードと合わせ、
2007年末までに約15万枚の発行を見込む。


◆ブリヂストン(5108)
ファイアストン製造のタイヤ「スチールテックス」に欠陥があるとして、同社を相
手取り集団訴訟を起こしている米リソーニ&リソーニ法律事務所は、欠陥疑惑の同
タイヤを所有する国内ユーザー集団の認定を求める申立書を、裁判所に提出したと
発表。


◆JFEHD(5411)
JFEスチールは、耐食性に優れ加工もしやすい自動車燃料タンク用の新型ステン
レスを開発したと発表。従来、材料に使われてきた鉛・すずめっき鋼板は、環境規
制強化で代替品が求められていることから、国内外の自動車メーカーへの普及を目
指す。


◆豊田工機(6206)
総額200億円の無担保普通社債の発行を決め、同日募集したと発表。


◆住友重機械工業(6302)
ベトナムの石炭公社から発電プラントとして使うボイラーを受注。受注額は40億円
強で、2004年4月の稼働予定。炭坑で採掘した石炭を燃やし、発生する熱で発電する。
住重では初の海外でのボイラー納入。2004年度に国内外で200億円の受注を目指す。
住重は丸紅を通して、ベトナム石炭公社からボイラー二基を受注。同公社の炭坑で
採掘した石炭の中でも燃焼効率の低い褐炭を、炉内部で砂を巻き上げて循環させる
「循環流動層」方式のボイラーで燃焼する。同方式を使うことにより、炉の中で長
時間かけて効率よく燃やせる。発生した熱で蒸気タービンを回して発電する。ベト
ナム石炭公社は住重のボイラーを使い、ランソン省に石炭を使った火力発電所を建
設。発電した電力を電力公社に売電、収益向上に役立てる。ボイラーの出力は一基
あたり5万kW。褐炭は燃焼効率が低く燃やしにくいため、販売価格が低い。これまで
住重は2001年12月にボイラー大手の米フォスターウイラエナジー社と提携、同社製
のボイラーを国内と東南アジア地域で販売している。これまで14基のボイラーを受
注したが、いずれも国内だった。住重はベトナムでの受注を機に海外での販売に力
を入れる。


◆日立製作所(6501)、日本ユニシス(8056)
金融機関向けの次世代資金証券システムを共同で開発することで合意したと発表。
証券決済制度改革と運用対象商品の拡大に対応する。両社が2000年3月に締結した金
融情報システム分野での業務提携に基づく措置。


◆NEC(6701)
富士ゼロックスと、インターネットを利用した動画や音声などの配信を行うスト
リーミングソリューション分野で提携すると発表。ストリーミング・コンテンツ(情
報内容)の視聴や検索を行うサイトの構築から、著作権保護までの総合的なストリー
ミングの活用を実現する。


◆NEC(6701)
ブロードバンド通信の一種として設置場所が増えている無線LANの基地局網を、
自動的に設計できる新システム「RADIOSCAPE-WAN」を開発したと発表。
建物による反射などで到達範囲の見極めが難しい屋外の無線LANで、自動設計を
可能にした技術は世界で初めてだ。


◆NEC(6701)
2003年度中にすべての新製品から鉛を含んだはんだを全廃する。国内生産拠点30カ
所は無鉛はんだ対応の設備に切り替えており、年度内に委託を含めた海外生産品の
対策を終える。


◆日本信号(6741)
海外での鉄道向け自動料金収受(AFC)システムの販売を強化。第一弾として、中
国・北京の地下鉄13号線に、非接触型ICカードを採用した自動改札機や自動券売
機、自動精算機などで構成するシステムを納入、7月下旬に稼働させる。受注総額は
7億円。北京では今後、295kの地下鉄延伸が計画されており、他路線でも受注を狙う。
日本信号は昨年4月、台湾に子会社、日亜信号を設立するなど、中国・アジアなど海
外向け販売を強化。今後、AFCシステムなどを中心に、海外売上高を現在の約85
億円から100億円に引き上げる計画。


◆ソニー(6758)
20日開催予定の定時株主総会に、今年1月に取締役を退任した大賀典雄名誉会長(73)
に退職慰労金として16億円を支払う議案を提出する。同議案は「在任中の功労に報
いるため、一定の基準に従い贈呈する」と説明。大賀名誉会長は、ソニーの名を全
世界に知らしめたウォークマンの製品化に貢献したほか、CDやMDの生みの親と
して知られる。また、同名誉会長が全世界で合計約1億5000万台の販売実績を誇る家
庭用ゲーム機「プレイステーション」事業への参入を決断した。同名誉会長は1959
年にソニーの前身である東京通信工業に正式入社。64年に取締役に就任、88年に
CBSソニーグループの設立に伴い、同社の専務、社長を歴任した。その後ソニー
に戻り、常務取締役、副社長などを経て、82年から95年まで社長。同年から会長兼
CEO、2000年から今年1月までは取締役会議長を務めた。退職慰労金贈与議案では
このほか、任期満了および委員会等設置会社への移行に伴う監査役制度廃止により
退任する監査役4人に総額8990万円を支払うとしている。


◆TDK(6762)
澤部肇社長は、足元のHDD用ヘッドの受注が好調で、年間シェア目標である33%を上
回る勢いであることを明らかにした。澤部社長によると、足元では、パソコン向け
を中心に40GB、特に80GBの受注がおう盛だ。同社のHDD用ヘッドのシェアは、2003年
3月期で年間30%まで回復、2004年3月期は、年間33%を目標にしている。ただ、澤部
社長は、為替相場の先行きやSARSの影響など不透明な部分もあるため、従来の
業績予想は修正しない方針。また、生産設備についても、生産性を向上させて対応
することを明らかにした。


◆三洋電機(6764)
来年から、企業向けの人事・組織制度のコンサルティング事業に参入する。英ケン
ブリッジ大など日米欧の有力大学と提携して世界300社の人事制度を研究、そのノウ
ハウを生かして、採用や賃金制度などの見直しを提案する。2005年度にコンサル
ティングを含めて人材関連事業の年間売上高を現在の三倍の250億円に拡大。三洋電
機は子会社の三洋ヒューマンネットワークの人材派遣事業を軸に人材関連事業を展
開している。今後は人事・組織関連のコンサルティング事業を中国などアジア各国
でも手掛ける計画。


◆パイオニア(6773)
2006年3月期の連結売上高は1兆円超、営業利益は700億−750億円となる見通し。同
社が4日都内で開催した説明会で伊藤周男社長が明らかにした。営業利益率は今期見
込みの5.4%から7%強に改善されることになる。
従来計画では同期末の連結売上高は1兆2000億円、ROE10%以上としてきたが、経
済環境の悪化に伴う需要低迷や、カラオケ事業などからの撤退に伴う減収の影響も
あり、売上高は目標に届かない見込み。東南アジアの販売がSARSのため伸び悩
んでいることも響いている。
主力製品別ではDVDレコーダーの販売台数を今期見込みの60万台から300万台に、プ
ラズマテレビを同16万台から50万台以上に引き上げる計画。世界の市場規模はそれ
ぞれ360万台から1390万台、110万台から350万台に拡大すると予想。
部門別の売上高は、DVDレコーダーやプラズマテレビを中心とするホームエレクトロ
ニクス事業、カーナビゲーションシステムなどのカーエレクトロニクス事業、パソ
コン用記録型DVDドライブなどのその他事業がほぼ3分の1ずつと同じ割合となる見込
み。ただ、営業利益はカーエレクトロニクスが40%となり、ホームエレクトロニクス
とその他の各30%を上回るとみている。
一方、06年3月期のROEは自己株式の取得を進めてきたこともあり、ほぼ計画通り
の11%前後に達する見通し。パイオニアは03年3月期に、発行済み株式総数の2.83%に
相当する511万株、総額115億円の自社株式を買い戻しており、04年3月期も500万株、
200億円を上限に自己株式の取得枠を設定する予定。
同社の04年3月期連結売上高(特許料収入を含む)は前期比6.7%増の7600億円、営業利
益は同14%増の410億円を見込む。


◆アルチザネットワークス(6778)
2003年7月期の単独税引き利益が前期比94%減の2000万円になる見通しだと発表。イ
ンターネット電話向け計測器の販売が、通信機器メーカーの開発の一巡で計画を下
回るほか、海外向け販売の不振が響く。売上高は同32%減の15億円の見込み。期初予
想は24億8000万円。ネット電話向けの拡販で期初では増収を計画していた。だが価
格下落と需要の伸び悩みで同部門の売上高は、3億4200万円と期初予想を2億2800万
円下回る。主力の3G携帯電話部門は前期以降、需要一巡で低迷。同部門は9億4500
万円と前期比で43%減る。


◆日立メディコ(6910)
細胞を使って歯を再生する医療技術について新潟大学など四大学と共同研究を始め
ると発表。すでに名古屋大と歯の基になる歯胚を人工的に作り出す研究に取り組ん
でおり、複数の大学で分担して研究を進め、事業化に弾みをつける。同社が主体と
なり「歯胚再生研究コンソーシアム」を発足させ、名古屋大、新潟大、大阪大、徳
島大、神奈川歯科大が参加。再生歯の組織評価や歯周組織の再生などを分担して研
究する。培養歯胚は2007年から出荷し、2010年に年100億円以上の売上高を目指す考
えだ。


◆松下電工(6991)
2003年5月中間期の連結経常利益は前年同期比2.4倍の190億円前後になった。従来予
想を10億円上回る。照明や電器部門の売り上げが新商品を中心に伸び、業績をけん
引した。第一四半期(2002年12-2003年2月期)に赤字だった住設建材部門の営業損益
も、経費抑制などで中間期には黒字転換した。
連結売上高は前年同期比6%増の6050億円程度と、従来予想を50億円上回ったも。照
明・情報機器や電器のほか、住設建材、電子材料などすべての事業部門で前年同期
比増収となった。
電器部門ではマッサージいすがやや伸び悩んだものの、マイナスイオンドライヤー
やシェーバーなど家電の新製品が好調。照明部門ではトンネル照明が伸び、制御装
置も車載関連が堅調に推移。空調や照明を制御・遠隔操作する通信技術を活用した
商品も順調で、受注高は70億円弱に達した。
販売価格の低迷で第一四半期に14億円の営業赤字になった住設建材部門は、中間期
に2億-3億円程度の黒字に改善したとみられる。売り上げの確保に加えて、人員を他
部門に移すことで経費削減を進めた。
2003年11月通期の連結経常利益は期初予想通り前期比46%増の420億円になる見通し。
年後半からIT景気が立ち直るとみて電子材料部門の回復が進むと見込む。ただ、
重症急性呼吸器症候群(SARS=サーズ)の影響で、今期から本格的に力を入れて
いる中国での事業に支障が出ることが懸念される。


◆日立造船(7004)
日米のベンチャー企業と組み、液晶に代わる次世代表示装置と目されるELの製造
装置事業に進出する。発光材料をガラス板などに効率良く付着させる蒸着装置と、
より薄型のパネルを可能にする薄膜封止装置の二種類を開発。近く顧客向けの生産
テストを始める。
薄膜封止装置は日立造船とセルバックが共同開発する。水分に弱い有機EL材料を
保護するため現在はガラス封止が利用されているが、新装置は薄膜封止によりパネ
ルの厚さを現行の2分の一に当たる1ミリ程度まで薄くすることができる。蒸着装置
は、米SVTアソシエイツ社の技術、ノウハウを活用。日立造船は今春、半導体や
薄型表示装置の製造に使う真空機器を製造する富士第一製作所を買収しており、同
社製の装置の蒸着プロセスに米社の技術を組み込む。現在は5%程度の蒸着率を二ケ
タ台に乗せる目標で、7月には試作機が完成する予定。日立造船は蒸着装置と薄膜封
止装置を組み合わせ、有機EL製造システムとして販売する計画。国内の電機、情
報メーカーのほか、韓国、台湾のIT系企業へも販路を広げる。有機ELは有機化
合物をガラス基板に蒸着させ、それに電気を通すことで自発光させる仕組みで、高
輝度、広視野角、高コントラストなどが特長。液晶のようにバックライトが必要な
く、携帯電話、デジタルカメラなど小型情報機器への応用が期待される。長寿命・
大型化が実現できれば、プラズマパネルにとって代わる可能性もある。


◆川崎重工業(7012)
鉄道車両向け台車の生産能力を3割増強。兵庫工場の生産ラインを増設し、供給能力
を現在の年間約1200台から約1600台にまで引き上げる。米ニューヨーク市交通局の
地下鉄車両向け1700両分の台車生産を一手に手掛けるなど、海外向けを中心に受注
が好調なことから、設備拡充を決めた。
今年度、約10億円を投じて兵庫工場に新ラインを設置、来年度から稼働させる。同
工場は昨年、川崎製鉄から買収した隣接地に新工場棟を建設、工場内に分散してい
た車両部品の製造を集約した。既存の工場棟に生じた遊休区画に台車ラインを増設
する。
鉄道車両の下部に取り付ける台車は走行性能を左右する基幹部品。川重は現在、兵
庫工場と神戸工場の2カ所で製造しているが、今後は兵庫工場に集約する方針。生産
拠点の効率化と生産設備の更新で競争力を強化。


◆三菱自動車工業(7211)
中国の販売店舗数を今後4年間で現在の約4倍の300店に広げる。車両の大半を現地生
産するとともに、エンジンの生産能力を年内に2倍に増強。年間販売台数を2007年に
四倍の30万台に引き上げ、中国でのシェアを拡大。三菱自動車の中国の販売店舗は
現在、専売店が約20店で、筆頭株主の独ダイムラークライスラーとの共同店舗が約
50店。ダイムラーとの共同店舗を約120店に増やし、専売店も新設。東南汽車(福建
省)など提携先の現地自動車会社の店舗で販売してもらうことなども検討。
販売車種も拡充。SUVなどに加え、来年はミニバンなども発売。2007年には2002
年の約四倍の30万台を販売し、中国の自動車市場で5%のシェア獲得を目指す。うち、
約9割をダイムラーグループの北京吉普汽車(北京市)などの現地工場で生産。価格競
争力を高めるため、エンジンの生産も拡大。25%出資する瀋陽航天三菱汽車発動機製
造と15%出資するハルピン東安汽車発動機製造の年産能力を2倍の30万台にする。こ
れまで両社とも昼間だけの稼働だったが、従業員の二交代勤務制を導入。夜も稼働
させることで対応する。三菱自動車によると、中国の2005年の乗用車市場は2002年
実績に比べて約8割増の140万台になる見通し。新型肺炎、重症急性呼吸器症候群
(SARS=サーズ)の生産・販売への影響が懸念されているが、「今のところ影響
はない。世界の中の最重要地域として事業を拡大する」(スティーブン・エー・トー
ロック副社長)。


◆幸楽苑(7554)
5月の月次売上高は、既存店が2.7%増、直営店が25.4%増となった。今期に入ってか
らの累計売上高(4−5月)は既存店が4.0%増、全店で27.4%増となった。


◆シチズン時計(7762)
子会社で、ジャスダック上場のシチズン電子(6892)は4日、先月16日に開示した2004
年3月期の1株当たり配当金予想について、事務作業のミスで本来計画していた金額
の倍の24円と記載してしまったと発表。訂正まで19日もかかったが、その間に同社
株は最大で12%値上がりした(16日終値比)。


◆三井物産(8031)
アマゾン・ジャパンとSOHO向けパソコン用ソフト販売で提携、4日からアマゾン
のサイトを通じた販売を始めた。最大7割引きで販売、初年度は1万社の需要を見込
む。三井物産の子会社で、パソコンソフト販売を手がけるライセンスオンラインが、
同社のソフト販売サイトとアマゾンのサイトを結び、決済や商品発送などはライセ
ンスオンラインが行う。ソフトはCD-ROMに収めて送付。複数のパソコンで使う場合
は注文数に応じてライセンスを与える。ライセンスオンラインはマイクロソフトな
ど17社のソフトを販売、2003年3月期の売上高は約9億円。販路を拡大したいライセ
ンスオンラインと、手薄のSOHO需要を開拓したいアマゾンの思惑が一致した。


◆三井物産(8031)
自動車燃料用として、バイオマス・エタノールと水を分離するナノテク事業を来年
度にも本格的に立ち上げる。エタノールをガソリンに添加することで温暖化ガスの
排出を抑えることができ、国内でも3%程度のエタノール添加が認められる見通しと
なっているため。すでに事業化に向けて国内外から引き合いが増えており、数十億
円規模になる見通し。同社のナノテク事業室、奥田徳路室長補佐が明らかにした。
バイオマス・エタノールはさとうきびから作られるが、燃料として使用するには水
とエタノールを分離する必要がある。これまでは蒸留により分離してきたためエネ
ルギーやコストがかかり過ぎたが、ナノテクを用いた分離膜でろ過することでガソ
リンに比べて割高なバイオマス・エタノールの生産コストを抑制できる。
温暖化ガス削減に対する国際的な関心の高まりから、京都議定書の採択後、海外で
はガソリンにエタノールを添加する動きが広がっている。三井物産では環境やエネ
ルギー、医療などを中心に企業や研究機関の異分野統合や応用開発、生産、知的財
産の戦略マネジメントなどを幅広く手がける考えだ。


◆福岡銀行(8326)、広島銀行(8379)
「ロト6」など数字選択式の宝くじを7月1日から現金自動預払機(ATM)で販売する
と発表。今年1月に稼働した両行の共同利用型基幹システムを利用する。


◆武富士(8564)
店頭公開をめぐり、妨害活動をしていた右翼団体などとの折衝を担当した同社元渉
外部長が「武井保雄同社会長から報酬5億円を約束された」として、支払い済み分を
除く4億円を求めた訴訟の控訴審判決が4日、東京高裁であった。根本真裁判長は請
求を退けた一審東京地裁判決を取り消し、同社に4億円の支払いを命じた。


◆クレディア(8567)
無人契約機の相互利用で同じ消費者金融「ワイド」と合意し、運用を開始したと発
表。クレディアによると、資本関係のない消費者金融同士の無人契約機提携は全国
で初めて。提携内容は、両社がそれぞ50カ所の無人契約店舗(計100店)の開放で、提
携店舗網のない地域の顧客からの融資申し込みを可能にした。クレディアは静岡、
愛知など中部エリア、ワイドは関東を中心として東日本エリアを中心に店舗を解放
する。


◆損害保険ジャパン(8755)
確定拠出年金事業を大幅に拡大する方針を明らかにした。東京以外に、仙台、名古
屋、大阪、福岡に401k事業の専任者を計25人配置し、導入企業の開拓を加速させる。
401k専任者を地方都市に配置するのは損保業界で初めて。


◆住友不動産(8830)
都心で人気の高層マンションの販売拠点「新都心マンションギャラリー」を東京都
新宿区の新宿住友ビル1階に開設した。14日から営業する。開発中の5物件を、大型
模型やミニシアターのようなビデオ映像で紹介する。平日は午後8時まで営業し、仕
事帰りに立ち寄れるようにした。42階には、周辺に建設するシティタワー新宿新都
心(新宿区)のモデルルームがあり、高層ならではの眺望を体感できる。


◆NTT(9432)
2003年3月期連結決算やグループ3カ年計画(2003-05年度)について、市場関係者は厳
しい見方をしている。03年3月期で黒字転換したことを評価しながらも、新たな収益
源にしたいとしているブロードバンド通信の具体的な推進方策が示されなかったほ
か、追加リストラにも否定的で、今後の成長戦略が見えないためだ。


◆NTT(9432)
西日本は、同社の高速インターネット接続サービス契約者専用サイトにコンテンツ
を提供する業者が、配信先を制限できるサービスを開始すると発表。


◆NTT(9432)
和才博美副社長は、FTTHの価格について、他のブロードバンド・サービスと比
較しても、十分勝負できる水準だとの認識を示した。和才副社長は、FTTHサー
ビス「Bフレッツ」の更なる値下げの可能性について、「ノーコメント」としなが
らも、「すでに十分勝負できる値段にきていると思う。あとはコンテンツなど環境
が整ってくれば爆発してくる」との見通しを示した。NTT東日本のBフレッツの
月額基本料金は4500円(ニューファミリータイプ)。このほかに、回線終端装置利用
料900円、屋内配線利用料200円、ISP利用料などで、合計で月額6000円程度が必
要。これに対し、同じブロードバンド・サービスのADSLサービスは、通信速度
はFTTHの最大毎秒100MBitに劣るものの、比較的低価格。ソフトバンク(9984)グ
ループの「ヤフーBB(12メガ)」は、モデムレンタル料など込みで3538円で提供さ
れている(東日本エリア)。一方、ADSLの付加サービスとして急速に普及してい
るIP電話については、「停電したら使えない」などの問題点を指摘。現在の固定
電話から置き換わることはない、との見通しを示した。今後5年間で最大5000億円を
かけ光ファイバーを活用した次世代ネットワーク「RENA」を構築、高品質IP
電話サービスを開始する計画を立てているが、和才副社長は、仮に高品質IP電話
サービスが誕生したとしても、「価格などで既存の固定電話が競争することも可能
で、固定電話がすたることはない」と語った。一部で出ている光ファイバー事業を
手がける新会社設立の可能性については、現状の枠組みなどから「そう簡単ではな
い」と述べるにとどまった。


◆KDDI(9433)
2003年3月期末の外国人投資家の株式保有比率が18.5%と2002年3月期末に比べ5.0ポ
イント上昇し、NTTを三期ぶりに上回ったことがわかった。携帯電話事業などで
のリストラに対する評価を背景に、外国人投資家の買いが増え比率が大幅に上昇し
たとみられる。
前期末の外国人持ち株比率はKDDIがDDI、KDD、日本移動通信の3社合併で
2000年10月に発足して以降、最も高くなった。株数ベースでは約78万3000株と前期
の1年間で約21万株増えた。
KDDIは2002年3月期に日本独自の携帯電話「PDC」方式の設備など不稼働資産
の処理を決め、2000億円を超える特別損失を計上。これによる償却負担の軽減効果
で、2003年3月期以降の業績急回復が見込まれたことなどから、外国人が買いの勢い
を強めたとみられる。
一方、NTTの前期末の外国人持ち株比率は14.3%だった。二期ぶりの増加となり、
前期比で0.7ポイントの上昇となったが、2000年3月期末以来、KDDI(存続会社は
旧DDI)を下回った。


◆ドコモ(9437)
動画像もなめらかに送受信できる第三世代携帯電話「FOMA」用の小型基地局を
開発。従来の標準基地局と比べ処理できる情報量が小さいが、本体価格を約10分の1
に下げた。この小型基地局をこれまでほとんど手付かずだったビル内や地下街のほ
か、地方にも投入、弱点だった通信エリアの狭さを解消してFOMAの普及を促す。
設置には、ほかに工事料や回線料がかかる。建物の大きさや形状、アンテナの設置
場所など個々の案件で費用はすべて異なるが、一連のコスト削減策で、現在主流の
第二世代携帯電話ムーバ用の「PDC」基地局を導入するよりも費用はおおむね安
くなる。屋内の基地局の場合、今年3月末の150局から2005年3月末には3000局まで増
やす。この時点では、既に屋内外ほとんどの場所で利用できるPDCと同等の使い
勝手になる見込み。FOMAは2001年10月、世界初の第三世代携帯として商用化し
たが、通話エリアの狭さが響き、開始1年半で加入者は50万人弱と当初計画ほど伸び
ていない。


◆東京電力(9501)
新潟県の柏崎刈羽原子力発電所7号機の原子炉格納容器の気密性を調べる検査で、異
常が発見されなかったと発表。経済産業省原子力安全・保安院が検査に立ち会った。
これにより、週明けにも技術的には7号機は起動可能な状態になる。
6号機再開の際、地元議会、住民への説明がなかったとの批判を受けて、東電は先月
30日に柏崎市で住民説明会を実施した。6日には勝俣恒久社長が、刈羽村議会の正副
議長と柏崎市議会全員協議会に対し、安全性などについて説明することにしている。
平沼赳夫・経済産業相も同日、安全問題で住民説明に臨む方針を示している。


◆中部電力(9502)
シュラウドにひび割れが見つかった浜岡原発4号機について、健全性を評価した結果、
今後5年間の運転継続に問題がないとの結論を出し、国と県に報告した。再循環系配
管の取り換え作業などを進め、今夏をめどに4号機の運転再開を目指す。


◆大阪ガス(9532)
2010年以降に必要になる年30万t程度のLNGについて、サハリンでの石油・ガス開
発事業「サハリン2」を含めて調達先を検討。世界各地でのLNG事業の取引条件を
見極めたうえで、最終的な調達先を決定する。現在のLNG調達で、2010年前後に
30万t程度が契約の期限を迎える。野村社長はこの時点でのLNG調達先として「サ
ハリン2を含めて検討していく」と述べた。その際には現在の調達先との契約更新と
いった選択肢もあり「現時点ですぐに相手先を決定する必要はない」と述べた。サ
ハリン2をめぐっては、5月に東京電力(2007年4月から年基本量120万t、オプション
80万t)と東京ガス(2007年から年110万t)が相次いで調達方針を発表。サハリン2は、
ロイヤル・ダッチ・シェル・グループ、三井物産、三菱商事の3社が合弁会社サハリ
ン・エナジー・インベストメントを通じて進めている開発事業。世界ガス会議で来
日したロイヤル・ダッチ・シェルグループのフィリップ・ワッツ最高幹部会会長は3
日、サハリン2の買い手について「東電、東ガス以外に、近い将来に発表できる」と
述べた。この点について大阪ガスの野村社長は「うちではない。サハリン2には『強
い関心』があるが、われわれはすぐに決めなければならないということはない」と
述べた。大阪ガスは現在インドネシア、オーストラリア、ブルネイ、マレーシア、
カタール、オマーンの6カ国から年間600万t弱のLNGを購入している。



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