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===================================================== 発行部数 10 == ★★ 日刊ドラマ速報 ★★ ☆☆ 2003/05/02 (Fri) ☆☆ ====================================================================== == 目次 ============================================================== 1.金曜日の連続ドラマ 2.編集後記 ====================================================================== ---------------------------------------------------------------------- 1. 金曜日の連続ドラマ ---------------------------------------------------------------------- タイトル ブラックジャックによろしく 局 名 TBS系 放映日時 金曜22時 キャスト 斉藤英二郎(妻夫木聡) 赤城カオリ(鈴木京香) 出久根邦弥(加藤浩次) 牛田克雄(杉本哲太) 宗形正臣(松尾政寿) 橘理沙子(綾瀬はるか) 田中恵美(今井陽子) 春日部一郎(伊東四朗) 金子明子(泉ピン子) 白鳥貴久(三浦友和) 服部脩 (緒形拳) 脚 本 後藤法子 あらすじ 北三郎(原田芳雄)は、斉藤英二郎(妻夫木聡)の話を聞くと、 宮村和男(ガッツ石松)は、難しいオペになるという。斉藤は、北は 年間250例のオペをこなしているから、と言うが、北はそのうちの 8人は殺していると北。 心臓のオペは殺してしまう、この手で、と北。斉藤はそれよりも多 くの人を助ければ償いになると言うが、北は殺したことに代わりは無 いという。その自覚がなければ医者になる資格がない。1週間前にも 1人死なせた。72歳の爺さんで、ミスはなかった。でも、自分の患者 を殺したのは事実だし、1人死なせてしまうごとに、何かが溜まり、 その晩、その何かはあふれた。 北は酒浸りになる。もう、他人の心臓にメスを入れるのは怖い、と。 朝、布団にも入らずに寝ていた斉藤は、母親の斉藤トモ子(浅茅陽 子)からの電話で起こされる。斉藤の鼻声に、母親はうがいをするよ うに、とかいろいろ注意するが、それに対して斉藤は、「こっちはプ ロだ。うるさい」と怒って電話を切る。母親に八つ当たりしたのだっ た。 宮村は、心臓外科病棟に移される。藤井義也(石橋凌)自らが宮村 の病室へ行き、手術は2週間後と伝える。それに対して宮村が、前の 担当医からすぐにでも手術をしなければ助からないと言われたが、 2週間後まで持つのかと聞くと藤井は宮村に我々を信じられないなら、 どうぞ他へお回り下さい、当てがあるなら、と言い、宮村は、「よろ しくお願いします」と言う。 夜、斉藤が1人でいると、宮村が来る。そして斉藤に、心臓外科の 医者から怒られたと、文句を言う。斉藤は心臓外科の腕のいい先生に 頼みに言ったが、断られたという。宮村は、期待を持たせておいてが っかりさせるぐらいなら、気休めでも言ってくれた方がいいよ、と言 い、斉藤は、とにかく自分を信じてくれて、と頼む。 永大付属病院の医者達が斉藤に対して冷たい。赤城カオリ(鈴木京 香)は斉藤を器材室に引っ張り込むと、斉藤の行為は反抗だ。永大の ドクターが考えているのは、永大の権威をいかに保つかと言うこと。 このままでは首になる。北のことは絶対口に出すな、とカオリ。 他にいい先生を知りませんか?と聞く斉藤に、カオリは別に自分は 斉藤の味方ではない、と言う。首になってもいいと突っ張る斉藤に、 奨学金をどうするのか、とカオリ。(奨学金の額は)1千万? 2千万?もし、今首になったら、永大は急に毎月100万ずつ返せと言 うかもしれない、とカオリ。「腕は悪くても頭はよかったのね、斉藤 先生」とカオリ。ここまでやれば宮村さんのためにこれだけやれば満 足できるでしょ、とカオリは付け加える。 夜、斉藤は病院のロビーの公衆電話から、全国の心臓外科で有名な 病院に電話しているが、永大の患者を横取りするなんて、とみんな断 る。 そんな斉藤を出久根邦弥(加藤浩次)が見つけ、力ずくで止める。 斉藤のやっていることは藤井への意趣返しだけではないか、と。もう これ以上、宮村さんを振り回すな、と出久根。 翌朝、斉藤は病院のロビーで母親に声をかけられる。母親は、たく さんのお土産を持ってきていて、看護婦達にも配っている。斉藤の面 倒を見ようとする母親を斉藤は迷惑がる。 母親は他の人たちに、斉藤が病院でどうかと、聞く。斉藤は小さい 時から意地ばかり張ってばかばかりしている、と母親。出久根は斉藤 に助けて貰っているとフォローし、「意地っぱり、最高です」と付け 加える。 出久根がそういってくれたのは、母親が泣くだろうから、と。 −−自分がすごくガキに見えた。宮村さんのことも自分では何もで きない..... 自分の病状を聞く宮村に、心臓外科での担当医の川上寛(浅野和之) は、宮村の正式な病名を早口で言い、酒屋(宮村の職業)には理解で きないだろう、と言う。 −−リスボン会議。患者は医師から自分の病状やその治療をわかる 言葉で説明を受け、患者が医師を選ぶことができる。 斉藤は母親が寝ているのを確認すると、自宅から心臓外科を扱って いる病院に電話する。 斉藤は母親が朝ご飯を作る音で目覚め、朝ご飯を食べる時間もない、 と飛び出す。まだ、6時。斉藤は、点滴とか朝からやることがある、 と母親に言う。母親は何時間働いているの?上の人に相談して、交代 させて貰ったら?と心配するが、研修医はそういうものだと、斉藤は 突っ張る。夕べの電話、永大辞めて他に移ろうとしているんじゃない の?お父さんが苦労して大学へ入れたんだから。出久根君の言ってい ることもウソでしょ、と母親は見抜く。斉藤はガキじゃないんだから、 放っておいてくれ、こっちは父親がタダの教師だから苦労しているん だから、と言う。 久米憲一(甲本雅裕)は斉藤に、藤井に喧嘩売ったって有名人にな っているよ、でも、怒っているのは、外科医の連中だけだから、でも、 これ以上のもめ事はごめんだよ、と言う。 斉藤の母親はそっと永大付属病院へ行くと、柱の影から、斉藤が働 いている様子を見守っている。 斉藤は書状入れに、宮村の母親から宮村に宛てた封書を見つけ、宮 村のところへ持っていくと、ついでに、病院がまだ見つからない、と 言う。 「当てにしてないから」と宮村は言い、母親に葬式を出させるのか ?最後にオレの心臓に触るのがあんな連中なんて、納得いかない、と 言う。 宮村の病室を出たところで、藤井に会う。藤井は、納得がいかなけ れば、斉藤が手術するのか?と聞く。「できるわけ、ないじゃないで すか」と答える斉藤に、何もできない医者は何もするな。弱い医者ほ ど(患者に)本当のことを言う、と言う。 斉藤が帰宅すると母親がいない。留守電に、母親の、これから函館 に帰る。大学病院がどれほど複雑なとろこかわからないが、負ける な!という伝言が入っている。斉藤は泣き始める。母親の伝言は続く。 斉藤は泣いてからが強い。いざとなったら、函館に帰ってくればいい、 と。 斉藤は泣きながら母親の作っておいてくれた食事を食べる。「おい しい」と1人言う。 朝、斉藤が出勤すると、心臓外科で騒ぎが起きているという。宮村 が退院すると言うのだ。この病院では助かる見込みが少ないんだろう、 と。1年に執刀する件数が少ないから、と。 集まってきた患者たちに藤井は、年間手術件数が多いのは、ファス ト・フードのように三流での医者が次から次へと患者を捌くためだ。 心臓バイパス手術の代金は854,000円。これは、何人で、人日掛けて も同じ。永大はこれ(この手術)を10人で行うが、そういう病院では、 もっとスタッフを減らすだろう、と。 「藤井先生の詭弁の方が、もっともらしく聞こえるわね」とカオリ は斉藤につぶやく。 斉藤は藤井に抗議する。年間200例以上をこなす医者と話しをした ことがあるのか?患者を死なせてしまって、泣いたことがあるのか? と。 藤井は、泣いたらプロではない、と答えると、今すぐ、辞表を書 け!と命じる。斉藤はなおも、家族が退院したいと思ったら、退院す るよう、勧める、と反論する。 なぜそこまで?と問う宮村に、お母さんにお葬式、出させたくない から、と斉藤。 宮村は退院していく。斉藤は、絶対、手術してくれる先生を見つけ るから、それまで自宅で安静にしていてくれるよう、頼む。 北は、海辺で猫の相手をしていた。 斉藤は、もう一度北に頼む。なぜ?と問う北に、北だけは、永大の 患者だから、という理由で断らなかったと斉藤。 北は、すぐ宮村を連れてくるように言う。だが、執刀は自分ではな く、自分の一番弟子の鳥一郎(神保悟志)と言う。 北を信頼したという斉藤に、人格と手術は別。鳥は淵南記念病院の エースだと、北。 寸 評 いよいよ、斉藤が本格的に永大付属病院と対立し始めました。斉 藤は、付属病院を辞めてしまうのでしょうか? 組織の改革には、組織に属したままだからこそ可能な内部告発、内 部改革と、組織を離れた自由な立場だからできる改革、批判等があり ます。今のところ、斉藤は組織に属したままですが、彼は「改革」と いうような全体的なことをやりたいのではなく、患者1人1人をどう するか、というどうも、ミクロ的な視線から対応しているようです。 ところで、彼は、北がメスを置き、かわりにエースに執刀させると 言っているのに、なぜ、あそこまで、北自身の執刀にこだわるのでし ょう?北が、鳥のことを第一人者と認めているのだから、それでいい のではないでしょうか?オペは一種の職人芸とはいえ、多大な体力を 消耗するため、年齢が上がっていくと、不利になっていくように思う のですが...... 執 筆 者 鈴木(sumire_@anet.ne.jp) ---------------------------------------------------------------------- 2. 編集後記 ---------------------------------------------------------------------- 某新聞の視聴率ランキングによると、今期の連続ドラマは一つも30位まで に入らなかったとか。 ドラマ好きから見ると、それなりにいいドラマもあると思うのですが、一般 的には、またか、と思われていたり、ストーリーはよくても俳優が気に入らな かったり、といろいろとあるのでしょう。 低調な中でも、連続ドラマだけ見た場合には、この「ブラックジャックによ ろしく」が1番だったらしいです。 個人的には、このドラマ、ストーリー的には、新米医者が、組織に毒されず、 1人1人の患者に真剣に向き合って、彼ら自身のことを第一に考えていく、ヒ ューマンドラマ、ということになるのでしょうが、ちょっと、主人公が、わが ままに見えてきてしまうことがあります。 組織に属している以上、それなりのルールはあります。でも、これを見てい ると、がむしゃらに突き進んでいけば、道は開けるというべきか、斉藤は運が いいというべきか。組織がやっているから、犯罪もO.K.というつもりはさらさ らありませんが、何となく斉藤の無茶に、ざらざらとした違和感を感じてしま います。 みなさんは、どのような目で、このドラマをご覧になっていらっしゃるので しょうか?(鈴木) ====================================================================== 発行元:ドラマ研究会 e-mail:info@j-drama.tv url :http://www.j-drama.tv/ ID :MM3E195F16414CD このメールマガジンは、メールマガジン[MailuX]を利用して発行しています。 (http://www.mailux.com/) ====================================================================== |