メルマガ:組紐工芸 工房 多津蔵通信
タイトル:工房「多津蔵」  2003/06/03


六月の出だしは、劇的な出会いから始まりました。

仕立ての老先生の、最後の集中講義が決定したからです。

期間は、三ヵ月。
毎月、三週間の集中レッスンです。

多津蔵の主宰も、最後の受講生として、関わります。

最後と申し上げる理由は、生命の最後だからです。
老先生の生命を、主宰が引き継ぐのです。

強固な意志で、最後の指南が始まります。
私も、傍で、寄り添って生きます。

人の生命を頂いて、新しい生命を継承できる事は、
選ばれた者でしか果たせません。

主宰は、其の栄誉に恵まれました。

この事は、多津蔵の誇りに成ります。

老先生が残される意志を、必ず、守り伝える事が、多津蔵の使命と成ります。

主宰の、新しい歩みが、水無月の便りと共に、始まります。

枯れていく生命の終わりを、汲み取って生きます。

伝統の技術の継承を、果たします。

                 工房「多津蔵」舎主 三代 政次郎

ブラウザの閉じるボタンで閉じてください。