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======================================================================== ━┓→ N┃→ 仮想力線電磁気学 ━┛→ ======================================================================== ------------------------------------------------------------------------ ●第2回 概要(その2) ------------------------------------------------------------------------ 当メールマガジンを御購読いただき、誠にありがとうございます。 今回も引き続き、仮想力線電磁気学の概要について説明します。 **************************************** 4.近接作用と遠隔作用 **************************************** 電磁力や重力のように、互いに離れた場所に及ぶ力(作用)に関しては、2つの 考え方があります。 一つは、途中の空間を介して作用が伝わると考える『近接作用説』または『媒達 説』です。 アインシュタインの重力理論や、マックスウェル電磁気学や、ファラデーの理論 は、近接作用の理論です。 さて、もう一つは、途中の空間に関係せずに、物体と物体の間で作用が直接働く とする『遠隔作用説』または『直達説』です。 ニュートンの重力理論や、仮想力線電磁気学は、遠隔作用の理論です。 要するに、両者の最大の違いは、『途中の空間』という『第三者』が、作用の伝 達に関わってくるか、こないか、という点にあるのです。 こうした『第三者』が関わってくるのが『近接作用』であり、関わってこないの が『遠隔作用』なのです。 この違いを認識することは、後々説明する『疑似近接作用』という概念を理解す る上でも、非常に重要になってきますので、しっかりと押さえておいて下さい。 **************************************** 5.作用の伝達速度 **************************************** 近接作用では、作用が途中の空間を伝わっていくために、作用が相手側に及ぶま でには、時間がかかります。 このため、作用と反作用のタイミングがずれる、といった奇妙なことが起こるこ とになります。 これに対し、遠隔作用では、直接相手に作用が及ぶため、所要時間を必要としま せん。 つまり、瞬間的に作用が及ぶのです。 このため、作用と反作用のタイミングがずれることもありません。 そもそも、作用と反作用という区別は、主観的で相対的なものにすぎないはずで す。 Aから見れば「作用」となる力も、B(相手)から見れば「反作用」となるでし ょう。 真に相対性の立場に立つならば、作用と反作用の区別は、無意味です。 したがって、真に相対性の立場に立つならば、近接作用よりも遠隔作用の方が、 合理的であることがわかると思います。 **************************************** 6.媒体と、運動の相対性 **************************************** 近接作用は、作用が途中の空間が、作用を伝える媒体となります。 このため、媒体である空間に対して運動すれば、それにより、作用の伝わり方が 変化するはずです。 したがって、運動の相対性が満たされないことになります。 有名な『マイケルソン・モーレーの実験』は、媒体の相対運動による作用の伝わ り方の変化、すなわち、運動の相対性の崩れを検出するものでした。 実験は、それを(ほとんど)検出できませんでした。 このため、近接作用では、理論と実験の矛盾を解決するために、『ローレンツ圧 縮』や『ローレンツ圧縮』という考え方が必要になってきます。 遠隔作用では、直接作用が及ぶため、媒体というものがありません。 そのため、運動の相対性が、自動的に満たされることになります。 よって、マイケルソン・モーレーの実験結果も、当たり前のこととして説明でき ることになります。 『ローレンツ圧縮』や『ローレンツ圧縮』という考え方も不要になります。 運動の相対性を考えるならば、遠隔作用の方が有利であることがおわかりになる と思います。 **************************************** 7.遠隔作用の問題点 **************************************** 以上の話だけを見ると、これだけ利点の多い遠隔作用が、なぜ、科学者たちの間 で認められないか、不思議に思うでしょう。 もちろん、これには理由があります。 一つには、電磁気現象には、『電磁波』のように、近接作用的な現象が存在する からです。 そして、もう一つには、遠隔作用的な現象が(直接)観測されることが無いこと です。 このため、遠隔作用は、オカルト的で非科学的なものとされてしまうのです。 仮想力線電磁気学では、『疑似近接作用』という考え方により、遠隔作用によっ て、近接作用的な現象を説明できます。 つまり、ある条件の下では、本来、遠隔作用であるはずの作用の及び方が、あた かも近接作用のように及ぶことが、理論的に導かれるのです。 この『疑似近接作用』については、いずれ、お話しします。 とにかく、これにより、上の二つの問題は解決されるので、遠隔作用を拒否する 理由は、もはや存在しないはずです。 ですが、一度定着してしまった(悪い)イメージは、なかなか拭えるものではあ りません。 そこで、次回は、”遠隔作用アレルギー”を解消するための話をしようと思いま す。 ======================================================================== 発行者 : tarkun(たーくん) mailto:tarkun2@yahoo.co.jp 配信 : MailuX http://www.mailux.com/ バックナンバーの閲覧、購読の解除、配信先の変更は、下記のHPへ。 http://www.f8.dion.ne.jp/~tarkun/mm/mailux.htm 購読の解除や、配信先の変更は、御自分でお願いします。 ======================================================================== |