メルマガ:南米旅行記
タイトル:南米旅行記  2003/05/29


☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★


        南米旅行記No.12(2003年5月29日 Thurs.)


▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽

今日はアメリカの話でもしましょう。情報操作に、嘘のプロパガンダ。旧日本
軍顔負けです。アメリカは民主主義の本家本元で、クリーンなイメージがあり
ますが、実際は、前世紀に少なくとも7回の戦争に兵隊を送り、関係した戦争
は数限りありません。そして、アメリカによって21世紀初めての戦争がアフ
ガニスタンで切って落とされ、一年も経たないうちに今度はイラクです。現代
の世界は2000年前のローマによる平和パックス ロマーナに対比されて、
パックス アメリカーナと言われていますが、本当はゲラ(スペイン語で戦争) 
アメリカーナですね。この地球がアメリカの我が儘で、消滅しないことを願っ
てやみません。

□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
Index
1. ラマダン
2. ワンポイントスペイン語タンゴ
3. ワンポイントスペイン語文法
4. 南米旅行記XII
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

南米とイスラムというのは、全然関係ないように思えますが、イベリア半島がイ
スラム教国の勢力範囲だった関係で、スペイン語やポルトガル語には多くのアラ
ビア起源の単語が入っているのです。例えばojalaなどの願望を表現するときの単
語はアラビア語起源です。その関係というか、今日はモロッコのラマダンの思い出を
書いて見ました。

ラマダン

二回目にモロッコに行ったとき、ちょうどラマダンの真最中だった。最初、現
地の人間を気にせず、タバコを吸ったり、ナン(インドパン)のようなものを立
ち食いしたりしていた。路地でタバコを吸ってる時である、一人のモロッコ人が、
大声をだして、私を罵倒してきた。「タバコの一本ぐらい、いいよな」と考えて
いた私はあまかった。

その後、オープンカフェテリからブルーゲイト(フェスのメディナの入り口の
一つ)の前の広場を見ていると、日本人らしき者がパンを食べながら歩いているの
が視界に入った。まわりのモロッコ人の目が血走っている。自分たちの宗教を冒涜し
ているといっているとともに、「食事をしたい」という複雑な感情が読み取れる。
なんせ、唾を飲み込むことも、日の出から日没まで禁止されているのだから。唾は
密かに飲んでいると思うが。

この出来事の後、私は断食をすることを決めた。日没後、食事ができるのだが、昼
間食べる習慣が染み付いている身には厳しい。日没が近づくとレストランは腹をす
かせたモロッコ人でいっぱいである。その中に混ざって日没を知らせる、アザーン
を涎を垂らしながら待つ。ハリラ(羊、レンズ豆、エジプト豆、トマト、玉ねぎ、ニ
ンニク、ハーブ、スパイスでつくったスープ)とアラビアパンがテーブルの上に置か
れている、地元の人間は、オリーブ、アラビアパン、お菓子など自前で持ってきて
いるようだ。

アザーンが聞こえてくる。アラー アクバル〜〜〜〜。みんないっせいにスープの
どんぶりのような器に直接口をつけ飲んでいる。飲み方がまるで日本と同じ。スパイ
シーでニンニクの利いたスープが喉に染み渡る。スープがこんなにおいしと思ったこ
とは、生まれてこの方なかった。

食後、それぞれ、タバコやキフ(タバコとマリファナのミックス)、マリファナを吸
っている。そうである、イスラムの国には、お酒はあまりないのである。しばらく、眺
めているとパイプが回ってきた。イスラムの国は、旅行者に寛大である。マホメッド
は、もともと商人で頻繁に旅行をしたから、旅人を大事にするように教えたのであろ
う。みんな幸せな顔して、白黒テレビに見入っている。テレビ普及率が低いので、日本
の戦後すぐのようにテレビのあるところに人が集まるのであろう。

みんなの食後の至福な顔をみていると、こちらまで幸せになった、あるラマダンの
夕方であった。
おわり
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
ワンポイントスペイン語単語

? De donde es usted?      ?De donde eres?  (あなたはどこから来ましたか)
(デドンデ エス ウステデス)(デドンデ エレス)                   
同じ意味ですが、前者の方が丁寧語で、後者はいinformalです。

□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
ワンポイントスペイン語文法
スペイン語は、直接法と接続法があり(英語では直接話法と間接話法のですが)
英語と違う事は、直接法と接続法がそれぞれ活用が違うということです。
だいたい、直説法で60回、間接法で24回、合計82回も活用するのです。英語
では10回前後の活用ですか。しかし、直説法か、接続法の活用が違うといっても
法則がありますので、慣れてしまえばそんなに難しいことはありません。
 間接命令、現在未来に対する願望、疑惑、不定、不確実、喜び、悲しみ、心
配、要求、勧告、許可、禁止などに接続法が使われます。
例 
直説法現在(comer) como , comes, come, comemos, comeis, comen 
接続法現在(comer) coma, comas, comas, comamos, comais, coman
接続法の文章例
No creo que se coman toda la comida.(全部食べたとは信じる事ができない)
これが、全部食べたことは信じれる creo que se comen toda la comida. と直説
法の活用を使うのです。
スペイン語は子音と母音の連続ですから音色的には日本人にとってもっとも向いて
いる言葉なのですが、文法が英語に比べて何倍も難しいわけです。でも、これも
慣れですから。スペイン語を勉強している人は、頑張ってください。
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
南米旅行記XIII

海沿いの街ピウラ行きのバスに乗るために昼ごろ起きた。何しろ、風邪をひき、熱
もあるので、一刻も早く0メートル地帯へ移動しなければならない。昼と夜の寒暖の
差が激しく、夜には冬のように気温が下がるアンデス山脈の中では治る風邪も治らな
いのである。

ピウラは気候が温暖である。同じ緯度でこれだけ温度差のある場所を、その日のう
ちに移動したのは、高校の修学旅行で阿蘇山に登った時以来である。

ピウラに到着したのは午後7時ごろだった。まだ早いのに人通りが少ない。アラン 
ガルシア大統領の経済政策失敗によって犯罪が増えたので、人々は夜に外出しない
のだろう。国自体が破産しているので停電も頻繁で、街自体が暗い。このアラン 
ガルシアは中道左派から30歳代で大統領になり、ポピリスト(大衆迎合主義)
的な政策によって電気やガソリンなどを異常な低価格で国民に提供してきた。その
つけが任期最後の年に出て、この国の経済は瀕死の状態であった。街には泥棒と売春
婦が溢れ、旅行者が一人で歩いていようものなら、集団で襲い、身ぐるみを剥ぐの
である。


しかたがないので、夕食抜きで寝ることにする。寝る前にジュースを買いに行く
と、瓶代が中身と同じほど高く驚かされる。そのまま瓶代を払うのも癪に障るの
で、下手糞なスペイン語で「明日、瓶を必ず持ってくるから、中身の価格だけで売
ってください」と聞いた。店のおばさんは気前よくビン代抜きで売ってくれたが、次
の日、瓶を返すのを忘れたのですまないことをした。自己嫌悪に陥ってしまった。

熟睡して朝起きると爽快である。続いていた咳も急にやみ、熱も下がったようだ。
リマ行きのバスの切符を買おうと、地元に人間に聞くのであるが、なかなか要領
を得ない。長距離タクシーの運転手が、「バスはないよ。タクシーで行きな。リマま
でUS200ドルだ」と言われ、篠原さんと途方に暮れる。この経済が破綻している
ペルーでUS200ドルというのは、ベラボウナお金だ。最低賃金の2倍はあるだろ
う。日本に当て嵌めると、大阪から東京まで30万円払ってタクシーに乗るような
ものである。
「篠原さん、彼らは俺たちが旅行者だから、足元を見てるんですよ。絶対に、リマ
行きのバスがありますよ。もっと、探しましょう」
拙いスペイン語で、通りすがりの人間に聞きまくり、ようやく、リマ行きのバス
(リアまで16時間)があることを突き止める。バス代は15ドルそこそこで、夜
に出発するということであった。

バスに乗り込むと、あたりはすでに真っ暗だった。
「君はその小さいバックパックを抱えて寝るのかい」
「そうですよ」
「抱えて寝て、しんどくないかい」
「いや別に、慣れていますから」
実際に、何回も一人旅を経験していたので、カバンを抱えて寝るのには慣れていた。
「僕は、バックパックを上に置くよ」
「そうですか」
うとうとしながら、篠塚さんが夜遅くまで喋りつづけているのを聞いている間、バス
はリマに向けて、パンアメリカンハイウエーを疾走していた。

つづく・・・・
//////////////////////////////////

★ このメールマガジンについてのご意見、ご感想について質問等、
  ございましたら cubajapo@m3.kcn.ne.jp までメールして下さい。

//////////////////////////////////

★ 登録/解除の方法
    http://www3.kcn.ne.jp/~cubajapo/melmaga.html 
「南米旅行記」は、上記のURLよりいつでも登録/解除可能です。

★ホームページ
     http://www3.kcn.ne.jp/~cubajapo/

&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&

★ 「南米旅行記」(週二回)
     発行責任者 :エドワルド
★ 発行システム
Mailax        http://www.mailux.com/index.php
E‐magazine    http://www.emaga.com/
メルマガ天国    http://melten.com/



「南米旅行記」は、本サービスを介した情報により発生あるいは
誘発された損害,情報の利用により得た成果、または、その情報自体の
合法性や道徳性、著作権の許諾、正確さについての責任を負いかねます。
&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&

ブラウザの閉じるボタンで閉じてください。