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タイトル:【株式情報局ニュース】 2003/05/22ニュース  2003/05/23


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株式情報局
2003/05/22ニュース

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◆長谷工コーポレーション(1808)
2003年3月期連結決算は、最終損益が50億円の黒字(前期は1226億円の赤字)に転換し
た。前期に計上した販売用不動産などの評価損が縮小したうえ、本業の採算が改善、
金融支援で支払い利息も減少。今期の連結純利益は3.3倍の165億円を見込む。前期
の連結売上高は前期比2%増の4538億円。主力のマンションが好調で、単独ベースの
受注高は3447億円と前期比10%増えた。マンション工事では近隣問題の解決など好採
算の業務受託が増え、連結ベースの売上総利益率は9.7%と前期より0.5ポイント改善。
販売費・一般管理費を12億円削減し、連結営業利益は257億円と21%増えた。期中に
りそな銀行など3行から金融支援として1500億円のデット・エクイティ・スワップ
(債務の株式化)を受け、昨年3月末に5129億円あった連結有利子負債は今年3月末に
は3053億円に減り、支払い利息も18億円弱減った。前期に約21億円あった為替差益
がなくなったものの、連結経常利益は159億円と19%増えた。最終損益の改善幅が大
きいのは前期に1591億円あった特別損失が前期は182億円にとどまったため。固定資
産評価損509億円がなくなり、販売用不動産評価損902億円は24億円に縮小した。特
別利益には債務を安く買い戻したことで生じた利益87億円や厚生年金基金の代行部
分返上益31億円を計上。
今期の連結業績は売上高が前期比6%増の4800億円、経常利益は2倍の320億円を見込
む。受注は前期並を想定し、採算の改善が続くと見ている。連結有利子負債は2880
億円に削減する計画。現在、りそな銀行からの借り入れは308億円に上る。


◆前田建設工業(1824)
2003年3月期の連結決算は、経常損益が53億円の赤字(前期は92億円の黒字)。経常赤
字に陥ったのは1962年の上場以来初めて。北九州市や横浜市での大型赤字工事が完
成したため。最終損益も75億円の赤字(同1億円の黒字)。年間配当は2円減らし7円に
する。売上高は4588億円と4%増。北九州市の再開発案件で302億円の売り上げを計上
するなど、大型工事が押し上げた。しかし二件の大型工事で計102億円の赤字が発生。
建築事業の完成工事総利益率はマイナス0.7%と、前期より3.7ポイントも低下。
2004年3月期は前期のマンション受注などを消化し、売上高は4%増の4760億円。大型
赤字工事がほぼ一巡し、経常損益は67億円の黒字、最終損益も26億円の黒字に浮上
する見込み。配当は年9円に戻す。


◆アゼル(1872)
減資、2003年8月1日付で現在の資本の額267億7388万4516円を37億7388万4516円減資。
新資本金、230億円。


◆大東建託(1878)
2003年3月期の連結決算は、純利益が前期比4%増の244億円と過去最高を更新。主力
の賃貸住宅の受注が好調で、経常利益も458億円と8%増えた。年間配当は5円の記念
配を含めて10円増の60円とする。売上高は13%増の3760億円。前期に受注した工事は
連結ベースで29%増えるなど、豊富な受注残を抱えている。技術者や営業要員の増加
で原価率や販管費率はやや上昇したが、営業利益は440億円と5%の伸びを確保。
2004年3月期の売上高は前期比10%増の4145億円。経常利益は3%増の473億円と、五期
連続の増収増益となる見込み。純利益は6%増の260億円で、前期の記念配5円を普通
配に切り替えて年60円を維持する。


◆日本鋪道(1881)、新日本石油(5001)
新日石のエンジニアリング部門を分社化し日本鋪道に承継させ、10月1日付で新会社
を設立すると発表。日本鋪道の売上高は02年3月期で3131億円。新日石のエンジニア
リング部門は02年3月期に1104億円。日本鋪道は新日石のグループ企業。


◆シミック(2309)、NTTデータ(9613)
製薬会社による臨床試験のための被験者募集や医療マーケティング事業を行う共同
出資会社「PCN」を、6月2日に設立することで合意したと発表。


◆ソフトフロント(2321)
IP電話製品の開発支援を総合的に行う「SIPパートナープログラム」契約を、
沖電気工業(6703)と締結したと発表。


◆日本マクドナルド(2702)
6月4〜29日の期間限定で、「なっ得バリュー」第6弾として通常価格250円のビッグ
マックを199円に値下げして販売する、と発表。通常のハンバーガーは59円を継続す
る。「なっ得バリュー」キャンペーンは02年8月から全国で始めた。6月3日まで第5
弾が実施される。


◆東レ(3402)
携帯電話向けなどに利用できる高性能な小型燃料電池を開発したと発表。独自開発
した高分子電解質膜を採用し、従来のフッ素系電解質膜の燃料電池に比べ、電池の
出力と使用時間を3倍にすることが可能になった。同社は05年の実用化を目指し、電
池メーカーや携帯電話メーカーとの提携を検討していく。


◆日本曹達(4041)
2003年3月期連結決算は、経常利益が53億円と前期の二倍強になった。半導体用フォ
トレジスト材料などIT関連の化学品が持ち直したことなどが寄与。特別損失の縮
小で最終損益が11億円の黒字(前期は59億円の赤字)に転換した。2年ぶりに復配して
年5円配当とする。売上高は1361億円と2%減った。営業利益は48億円と55%増加。
2004年3月期の経常利益は前期比12%増の60億円を見込む。IT関連の好調が続きそ
うで、PCBの無害化処理事業が伸びる。


◆テイクアンドギヴ・ニーズ(4331)
3ヵ年の中期収益計画を策定し発表。同社は邸宅風の施設を貸切で利用する新しい
ウェディングスタイル「ハウスウェディング」を提案、直営店、レストラン提携店
を展開している。新規出店計画は直営店を今期10(期末26)、来期12(同38)、再来期
12(同50)とする。業績計画は今3月期が売上高99億5100万円(前期52億7500万円)、経
常利益9億700万円(同4億6700万円)、純利益3億6300万円(同2億1500万円)。来期は売
上高196億6000万円、経常利益24億5800万円、純利益12億7800万円、再来期は売上高
294億5100万円、経常利益42億6200万円、純利益22億1600万円。3年で売上高を5倍、
利益を10倍とする計画。


◆三菱ウェルファーマ(4509)
有効期限の切れた血漿の税務処理などをめぐり、大阪国税局から約9億円の申告漏れ
を指摘され、重加算税と過少申告加算税を含めた約3億円を追徴課税されていたこと
が分かった。


◆エスエス製薬(4537)
2003年3月期連結決算によると、純利益は前期比65%減の9億円となり、3期連続
の減益となった。消費者の節約志向を背景に主力のドリンク剤が低迷、退職給付関
連費用などで計25億円の特別損失を計上したことも利益を圧迫。売上高は同
3.2%増の727億円、営業利益は同27%減の61億円。インフルエンザの流行を受けて
解熱鎮痛剤「イブ」が増収となったが、利益率の高い主力栄養ドリンク剤が低迷し
た。経常利益は同32%減の57億円。
2004年3月期業績見通しによると、純利益は同3.2倍の29億円に回復、4期ぶりの増
益に転じる見込み。特別損失が減少することに加え、利益率の高い睡眠改善剤「ド
リエル」の好調で粗利益率が改善すると計画した。売上高は同4.5%増の760億円、
営業利益は同8.7%増の66億円と計画した。広告宣伝費は売上高の7.6%に相当する
58億円を投じる考えで、03年3月期から4.7%増やす。主力製品の売り上げ目標は、
エスカップが同6.4%増の131億円、しみ・そばかす治療薬「ハイチオールC」が同
5.7%増の90億円、かぜ薬「エスタック」が同1.8%増の55億円、イブが同3.4%増の
39億円。


◆大日本塗料(4611)
2003年3月期の連結決算は、純利益が前期比て10%減の3億7600万円になった。プラス
チック用塗料は順調だったが、株式売却損など13億円を特別損失に計上したことが
響いた。売上高は1%増の726億円。橋りょうなどに使う重防食塗料や建築用塗料は低
迷したが、前期に合併した旧田辺化学工業が通期で寄与。営業利益は2%増の16億
9400万円。相対的に利益率の高いプラスチック塗料が伸びるなどで増益を確保。ク
レーム補償費や為替差損を営業外損失に計上したため、経常利益は4%減の10億8000
万円。
2004年3月期の連結売上高は前期比2%増の740億円、純利益は2.1倍の8億円の見通し。
プラスチック塗料が順調に推移するほか、人件費が減少するとみている。


◆関西ペイント(4613)
2004年3月期の連結業績は、売上高が前期比2.7%増の1850億円、経常利益は同11.0%
増の135億円、最終利益が同57.6%増の75億円となる見込み。


◆新日本石油(5001)
日本鋪道(1881)は、同じく子会社の新日石エンジニアリングの工事・エンジニアリ
ング部門を譲り受けると発表。新日石グループ内で技術力を集約し、工事費などの
コストを削減するのが狙い。日本鋪道は「NIPPOコーポレーション」に会社名
を変える。分割・統合は10月1日を予定。統合により工事費を中心に20億円規模のコ
スト削減を見込む。日本鋪道は新日石エンジに対し、日本鋪道の株式232万6千株を
割り当てる。


◆新日本石油(5001)
2003年3月期連結決算は純利益が前期と比べ35%増の322億円。原子力発電所の操業停
止に伴い火力発電用C重油が大幅に伸びた。在庫評価方法に「総平均法」を採用し
ていることも、売上原価押し下げ効果につながった。売上高は6%増の4兆1873億円。
ガソリンが堅調な伸びを示し、寒波の影響で灯油販売も伸びた。営業利益は28%増の
965億円を確保。経常利益は28%増の907億円。特別損失には早期退職加算金152億円、
投資有価証券評価損118億円を計上したが、固定資産処分損益の改善で穴埋めした格
好となった。
2004年3月期連結業績は、売上高が前期並みの4兆1900億円、営業利益が30.6%減の
670億円、経常利益が30.6%減の630億円、最終利益が10.2%減の290億円になる見通し。
前期に悪化したマージン(粗利単価)が改善するものの、原油の在庫評価がマイナス
に働くため大幅減益。


◆日本山村硝子(5210)
2003年3月期の連結決算は売上高が765億9100万円(前期比3.2%減)、経常利益が18億
6600万円(同2.0倍)、当期純損益が3億7200万円の赤字(前期は9億9100万円の赤字)。
需要低迷でガラスびん、プラスチック容器とも売上は伸び悩んだが、外注費や労務
費ほかのコスト削減に取り組んだ効果で経常利益は大幅増益になった。有価証券評
価損などの計上で純損益は赤字が続いた。2004年3月期は売上高が764億円(前期比
0.2%減)、経常利益20億5000万円(同9.9%増)、当期純利益も10億円と黒字転換を見込
む。


◆神戸製鋼所(5406)
2003年3月期連結決算は、経常損益が354億円の黒字(前期は135億円の赤字)になった。
経常黒字は2期ぶり。自動車向けやアジアへの輸出など鋼材の販売量が増えたうえ、
コスト削減が進んだ。ただ事業整理損など特別損失が多く、最終利益は17億円にと
どまるため、無配を継続する。法定準備金を取り崩して617億円の欠損を一掃し、今
期は復配を目指す。前期の連結売上高は1%増の1兆2047億円。連結営業利益は810億
円と2.3倍に拡大。鋼材の数量増が70億円、人件費などコスト削減が180億円の増益
要因となった。連結最終損益が17億円の黒字(前期は285億円の赤字)と低水準だった
のは、特別損失が436億円に上ったため。投資有価証券評価損が112億円、事業整理
損失が124億円に達した。
2004年3月期に資本準備金の一部など876億円を取り崩し、累損を一掃すると発表。
復配に向けた財務体質の改善が狙いで、利益準備金283億円も、全額を配当原資とな
る利益剰余金に振り替える。今年6月に開催する株主総会で了承を得て実施。


◆JFEHD(5411)
株式交換方式で川鉄鋼板(5696)を10月1日付で完全子会社化すると発表。株式交換比
率は川鉄鋼板株1株に対し、JFEHD株0.068株を割り当てる。また、東京シヤリ
ング(5691)についても関連子会社化する。株式交換比率は、東京シヤリング1株に対
しJFEHD株0.064株を割り当てる。


◆JFEHD(5411)
2003年3月期連結決算は、経常利益が1046億円。前期は両社の単純合計で176億円の
経常赤字。アジア向けの輸出が好調だったうえ、両社合計で原材料費や人件費など
約600億円のコストを削減した。2004年3月期の連結経常利益は前期比62%増の1700億
円を目指す。前期の連結売上高は2兆4268億円。前期の両社の単純合算よりも15%減
少。実質大幅増益を支えたのは合理化効果だ。川鉄とNKKは統合を前に独自の経
費削減を実施。統合後も物流や資材購入を共同化するなど合理化を加速し、両社そ
れぞれ約300億円のコストを削減した。連結営業利益は1468億円。ただ投資有価証券
評価損287億円や固定資産関係損204億円など963億円の特別損失が発生し、連結純利
益は159億円にとどまった。
今期の連結業績は売上高が前期比3%減の2兆3600億円、営業利益は43%増の2100億円、
純利益は4.6倍の730億円を目指す。粗鋼生産量は横ばいだが、鋼材平均価格が1トン
当たり2000円上昇するとみている。販売面で500億円、コスト削減で300億円の増益
効果を見込む。一方、エンジニアリング部門は厳しそう。


◆日本冶金工業(5480)
2003年3月期決算は、ステンレス鋼板の売上増と価格の改善から、経常損益は3億
6000万円の黒字(前期は約18億円の赤字)。売上高は1340億1600万円(同4.3%増)、最
終損益は構造改革に伴う土地などの損失計上があり425億4600万円の赤字(前期は約
60億円の赤字)。前期末に住宅厨房機器事業を売却したことから売上高は前期比
16.4%減の1120億円になるものの、経常利益は50億円、最終損益は45億円の黒字転換
(1株利益は54.1円)になる見通し。為替前提は1ドル=120円。


◆関西ペイント(5613)
2003年3月期決算は、塗料事業が堅調に推移したことや合理化推進により、経常利益
は前期比59.3%増の121億6100万円。売上高は1801億3200万円(2.5%増)、当期純利益
は47億6000万円(24.2%増)。今期は売上高1850億円(前期比2.7%増)、経常利益135億
万円(11.0%増)、当期純利益75億円(1株利益は27.6円)を計画している。


◆住友金属鉱山(5713)
中国江蘇省に建設中の電子部品工場の操業開始が、3カ月以上遅れる見通しであるこ
とを明らかにした。製品供給を予定していたユーザー企業の中国進出が、新型肺炎
の影響で延期されるため。来年3月の開始予定を同6月以降に先送りする。


◆住友軽金属工業(5738)
2003年3月期連結決算は最終損益が24億円の黒字(前期は6億円の赤字)。主力のアル
ミ圧延品の販売数量が増えたのに加え、工場用地の一部が道路工事で収用され特別
利益が膨らんだ。最終黒字は二期ぶりだが、本体で欠損金を抱えており配当は見送
る。売上高は1%増の2593億円。飲料缶向けのアルミ缶材はほぼ横ばいだったが、利
益率の高い自動車向け押出品が増加。コンデンサー用はくも好調だった。生産量の
増加で固定費率引き下げも進み経常利益は2.1倍の56億円。
2004年3月期は売上高が前期比2%増の2650億円、経常利益は41%増の80億円を目指す。
アルミ圧延品の価格引き上げを狙うとともに、排ガス規制強化で従来より軽量なト
ラック用アルミ製荷台の需要増を見込む。


◆日本橋梁(5912)
酒井伸一常務(56)が社長に昇格する人事を固めた。清水孝一社長(64)は代表権のあ
る会長に就く。清水氏は社長在任4年で、主力の橋りょう事業が公共投資の削減で苦
戦する中、大阪本社工場や千葉工場の閉鎖などリストラを推進した。同社は東証・
大証一部上場会社だが、4月末の時価総額は20億円を下回り、二部への指定替え条件
にあてはまる。社長交代を機に株価回復に向けた改革を加速する。


◆INAXトステム・HD(5938)
2003年3月期の連結決算は、純利益が前期比81%増の192億円。バスルームのブランド
統合遅れの影響で住設機器の売り上げは伸び悩んだが、厚生年金基金の代行返上益
などが利益を押し上げた。配当は13円と大幅に増やし年27円とする。売上高は前期
比13%増の9427億円。前期は5.3カ月分だったINAX分が通期で寄与。INAXの
決算期変更を考慮した実質ベースでは、売上高は3%減だった。製造コスト削減など
の効果で営業利益は24%増えた。割引率変更や運用悪化で退職給付費用が164億円発
生したが吸収した。
2004年3月期は売上高が前期比2%増の9600億円、純利益は56%増の300億円となる見通
し。新築向けの建材の販売は伸び悩むがリフォーム向けのバスルームなど住設機器
が伸びる。退職給付費用の減少も寄与。配当は13円増やし年40円と大幅増配を継続
する方針。潮田健次郎会長は、「株主への利益配分が不十分な状況に一石を投じた
い」。


◆SMC(6273)
2004年3月期の連結業績は、営業利益が前期比14.5%増の355億円、売上高は同6.4%増
の2200億円を見込む。国内ではデジタルカメラや携帯電話向け空圧機器、韓国では
前期に続き、半導体向けが好調に推移する見込み。自動車向けの伸びは2-3%にとど
まる。


◆井関農機(6310)
2005年夏をメドに、中国でコンバインの生産、販売を始める。6月にも設立する部品
加工の現地生産子会社を段階的に増強して、生産体制を整える。中国では刈り取
り・脱穀作業の請負業者を中心にコンバインが普及し始めており、成長が期待され
る農業機械市場への本格進出を目指す。6月には江蘇省常州市に現地生産子会社の井
関農機(常州)公司を設立し、来年1月から鋳物・溶接部品の加工を始める。資本金
210万ドル(約2億5000万円)を全額出資。2006年度までに合計420万ドル(約4億9000万
円)を投資し、生産能力を増強。2006年に10億円の売り上げを目指す。


◆クボタ(6326)
2003年3月期決算は、連結最終損益が80億円の赤字(前期は95億円の黒字)。株式市況
の悪化による株式評価損248億円などが響いた。売上高は前期比4%減の9261億円。北
米での農業機械の販売が好調で、海外は14%増の2419億円。国内は公共投資予算削減
を受けてパイプシステムなどが振るわなかったうえ、プレハブ住宅事業を売却した
ことで、9%減の6842億円。子会社が保有のゴルフ場の評価損や早期退職特別加給金
などにより、営業利益は14%減の296億円、税引き前利益は79%減の61億円。
2004年3月期は研究開発体制を再編し、本社間接部門のスリム化を進める一方で、全
額出資のリース子会社クボタリースの事業譲渡となどもあり売上高は2%減の9100億
円、退職給付債務の増加による年金費用が460億円程度増えることで営業利益は76%
減の70億円、税引き前利益は62%増の100億円、純利益は50億円をそれぞれ計画して
いる。


◆椿本チエイン(6371)
2003年3月期の連結決算は経常利益が前期比24%増の49億円。採算の良い自動車部品
が国内外で好調だった。グループ全体で人件費を中心にコスト削減を進めたことも
寄与。売上高は3%増の1166億円。営業利益は22%増の73億円。銀行株など有価証券評
価損19億円を特別損失に計上したが、前期に計上したリストラ費用などがなくなり、
純利益は27%増の15億円。
2004年3月期の売上高は4%増の1210億円を見込む。自動車向けが好調を維持する。経
常利益は14%増の57億円。株式評価損など見込まず純利益は96%増の30億円となる見
通し。


◆富士電機(6504)
10月1日付けで純粋持ち株会社「富士電機HD」を設立し、電機システム事業など主
力事業を分割すると発表。競争の激化など事業環境が厳しさを増すなか、分社化す
ることで機動的な事業運営を図るのが狙い。富士電機HDはグループの戦略企画機
能に特化し、社長には富士電の沢邦彦社長が就任。10月1日付で分社するのは、電機
システム事業を継承する「富士電機システムズ」、機器・制御事業の「富士電機
エーアンドディー」、電子事業の「富士電機デバイステクノロジー」の3社。このほ
か4月1日付で流通システム事業を吸収して分割した「富士電機リテイルシステム
ズ」を加えた4事業会社体制になる。


◆NEC(6701)
子会社のNECオーストラリアが、シンガポール最大の通信事業者のシンガポール
テレコムから、高速大容量のブロードバンドアクセスサービス向けのADSL利用
のシステム装置を受注し、稼働を開始したと発表。今後、2年間で累計10億円のビジ
ネスを見込む。


◆NEC(6701)
みずほ証券は22日付で投資判断を「2」から「1」に引き上げた。株価目標は900円
(従来は400円)。不安要因だった携帯電話端末事業(とりわけ海外)について、過去の
日本メーカーのてつを踏まない可能性が確認できたことが要因。2004年3月期の連結
税前利益を1100億円、来期1050億円、続く2006年3月期には1350億円(1株利益42.4
円)になると試算していた。


◆NEC(6701)
ハイパー・スレッディング・テクノロジと呼ぶ新技術を採用し、CPUを最高水準
にまで稼働させることができるビジネス向けスリムタワー型のデスクトップパソコ
ン2機種を商品化すると発表。メールを開けつつ、インターネットを閲覧し、同時に
ワープロを動かすなどといったマルチタスクに対応しているのが特徴。


◆ソニー(6758)
国内のブラウン管の生産体制の見直しを検討していることを明らかにした。愛知県
稲沢市と岐阜県瑞浪市の工場で行っているブラウン管生産をやめ、ほかの製品の生
産に切り替えたり、工場を統廃合することなどを検討。
ソニーは、収益が悪化しているエレクトロニクス部門を中心に、今年度に1400億円、
今後3年間では3000億円を投じて事業の大幅な見直しを進めることにしており、ブラ
ウン管生産の見直しはその一環と見られる。ソニーは海外では米国(2工場)、英国、
シンガポール、中国・上海の5か所でブラウン管を製造しており、国内での生産減の
一部は海外工場に振り向けられる見通し。
ソニーは2001年度からブラウン管設備縮小や人員削減を進めてきたが、液晶やプラズ
マディスプレーのテレビに押されてブラウン管テレビの売り上げは減っている。パソ
コンの不振も響いて、今年1-3月期の営業利益は四半期ベースでは過去最悪の1165億円
の赤字になっていた。


◆ヒロセ電機(6806)
2003年3月期の連結決算は売上高が678億9000万円(前期比11.0%増)、経常利益が199
億3700万円(同40.1%増)、当期純利益が113億9800万円(同40.5%増)。新機能携帯電話
やデジタル家電向けなどを中心に主力の多極コネクタの売上が大きく伸びて大幅な
増収増益になった。2004年3月期は売上高が735億円(前期比8.3%増)、経常利益221億
円(同10.8%増)、当期純利益も130億円(同14.1%増)と増収増益を見込む。


◆デンソー(6902)
施設管理業務を分離し、全額出資の新会社を設立すると発表。本社機能の分社は11
社目。業務効率の向上と専門機能の強化が狙いで、初年度で約22億円の売り上げを
計画している。


◆ジオマテック(6907)
2003年3月期(単独)決算は、LCDが携帯電話のカラー化の流れに乗って拡大したこ
とから、同社の透明導電膜も伸び、経常利益は14億7300万円の黒字(前期は9億1900万
円の赤字)に転換した。売上高は34.4%増の205億2600万円、最終損益は7億1600万円の
黒字。今期は売上高225億円(前期比9.6%増)、経常利益20億円(35.7%増)、当期純利益
は11億8000万円(1株利益は126.7円)を計画している。配当は年20円を継続する方針。


◆日本車両製造(7102)
2004年3月期の連結業績は、売上高が前期比10.2%増の850億円、経常利益が同58.7%
増の13億円、最終利益は同41.7倍の7億5000万円となる見込み。


◆いすゞ自動車(7202)
来春にも、タイでSUVの生産を始める。タイ工場で生産しているピックアップト
ラックをベースに新型車を開発、当初年間1万-2万台を生産し、自動車需要の拡大し
ている東南アジア各国で販売。いすゞは昨年、販売不振のため米国でのSUV生産
から撤退した。いすゞは富士重工業との合弁会社を通じて米国でSUVを生産して
いたが、昨年提携を解消して米国生産から撤退した。現在は富士重に年3万台を生産
委託し、米国で販売しているが、この契約も今秋投入する2004年モデルを最後に中
止。米国で販売するSUVは、GMからのOEM調達に一本化する。


◆トヨタ自動車(7203)
7月2日、東京本社ビルのロビーで無料コンサートを開催する。芸術支援活動の一環
として、一般市民が若手演奏家の音楽を気軽に楽しめるようにする。近隣の福祉施
設の利用者も招待する。


◆リックス(7525)
04年3月期の連結業績は、売上高が前期比5.3%減の209億円、経常利益が同11.0%減の
3億7000万円、最終利益は29.0%増の1億5000万円を見込む。2002年に開設した名古屋
事業所で、自動車部品洗浄装置など、トヨタ自動車(7203)関連の製品の拡大を図る
が、プラスチック破砕機など環境関連産業への売り上げの落ち込むため、減収減益。
有価証券の評価額の上昇で最終利益は増益を見込む。


◆住商エレクトロニクス(7556)
住友商事の子会社のクロスビームネットワークスと8月1日付で合併すると発表。
CATV事業者へのシステム販売を強化するのが狙い。クロスビームネットワーク
スの株式1株に対し、住商エレクの株式890株を割り当てる。存続会社は住商エレク。
社名は「住商エレクトロニクス」とし、社長には住商エレクの阿部社長が就任。合
併により2004年3月期の連結経常利益は1億2000万円増えるとしている。


◆ドッドBMS(7626)
2003年6月期末に東証1部指定を記念し、4円の記念配当と3円の普通配当を実施、年
間配当は10円(2002年6月期は普通配当のみ7.5円配当)。


◆タカラ(7969)
全国46カ所で託児施設を運営しているコティを月内にも傘下に収め、育児関連ビ
ジネスに参入する。コティが月内に実施する2億3000万円の第三者割当増資をタカラ
が引き受け、株式の51.7%を取得する。財務担当役員も派遣する。タカラは少子化に
伴う玩具市場の縮小をにらみ家電メーカーの日本電熱を買収、ゲーム開発のアトラス
を傘下に収めるなどの多角化路線を打ち出している。コティが運営する託児所の利
用者などのニーズをつかみ、商品開発に反映させることを狙う。コティはタカラの
資本参加を受けて財務基盤を強化すると同時に、今後5年間で500カ所を目指す
拠点展開を加速する。


◆任天堂(7974)
2003年3月期連結決算は純利益が前期と比べ37%減の672億円。ゲーム機の売り上げが
内外で落ち込んだことに加え、多額の為替差損を計上したことが響いた。売上高は
9%減の5041億円。携帯型ゲーム機「ゲームボーイアドバンス」は、今年に入って発
売した新型のSPは好調だったものの、全体では国内・国外合計で8%減の1565万台
にとどまった。家庭用ゲーム機「ニンテンドーゲームキューブ」も、海外での販売
台数は増えたが、国内販売が43%減少。ゲーム機の売上高は13%減の2752億円、ゲー
ムソフトは4%減の2271億円。円高の進行で為替差損226億円を計上したこともあり、
経常利益は49%減の950億円。
2004年3月期は家庭用ゲーム機と携帯用ゲーム機を連動して遊ぶことができるソフト
の投入などにより、前期比9%増の5500億円の売り上げを見込む。経常利益は16%増の
1100億円、純利益は3%減の650億円を予想。
今年度のゲームキューブ販売台数計画を600万台(前期実績576万台)と発表。ゲーム
ボーイアドバンスの販売台数計画は2000万台(同1565万台)。また、ゲームキューブ
のソフト販売本数は5000万本(同4614万本)、ゲームボーイアドバンスのソフト販売
本数は6000万本(同5912万本)を計画している。一方、今年度の前提為替レートは1ド
ル=117円、1ユーロ=130円。


◆任天堂(7974)
家庭用ゲーム機「ニンテンドーゲームキューブ」(GC)と周辺機器「ゲームボーイ
プレーヤー」をセットにして、「エンジョイプラスパック」として、6月21日から発
売すると発表。「ゲームボーイプレーヤー」(希望小売価格5000円)は、携帯ゲーム
機「ゲームボーイ」シリーズのソフトをGCを使って、テレビ画面で楽しめる接続
機器。「エンジョイプラスパック」は、GC(希望小売価格1万9800円)と同じ価格で
販売されるため、実質値下げ。任天堂は、5月中旬にロサンゼルスで開催されたゲー
ム見本市で、米国でも、6月23日から、同様のサービスを開始すると発表している。
任天堂によると、GCは、累計940万台出荷される。


◆ミズノ(8022)
2003年3月期連結決算によると、純損失は61億円(02年3月期71億円)。経常利益は増益
だったものの、特別損失が100億円を超えたことから2期連続の赤字となった。売上高
は前期比2.7%減の1402億円と6期連続の減収。営業利益は同31%増の44億円、経常利益
は同2.3倍の42億円といずれも2期ぶりの増益だった。売上高で同2.7%減の1346億円と
減収だった。しかし、欧州での売上総利益率の改善や国内での経費削減効果などで営
業利益は同27%増の44億円。営業外収益が拡大したうえ、有利子負債を02年3月期末か
ら226億円減らして269億円とおよそ半減したことから支払利息が減少し、営業外収支
の赤字は2億円と02年3月期の8分の1程度に減少。特別利益は厚生年金基金の代行部分
返上益など25億円(02年3月期は5億円)を計上したが、他方で特損がゴルフ場子会社の
固定資産評価損64億円など117億円(同140億円)に減ったものの、経常利益額を上回り

純損失となった。
2004年3月期の連結見通しは、売上高が前期比2.7%増の1440億円、経常利益が同20%増
の50億円、純損益が30億円の黒字としている。大型店チャネル向けの営業強化で増収
を狙うとともに、一層のコスト低減で黒字化を目指す。


◆三菱商事(8058)
米ロサンゼルス近郊のロングビーチ港に米西海岸では初めてのLNG受け入れ基地
を建設。投資額は450億円前後で、2007年末の稼働を目指す。二酸化炭素排出量削減
につながる天然ガスの需要は米国で年率4%程度伸びているが、国内供給力は頭打ち。
三菱商事の米子会社がロングビーチの港湾当局と基地建設で合意し、40年間の土地
リース契約を結んだ。米連邦政府の許認可などを経て、1年後には着工する計画。
米国のLNG受け入れ基地は東海岸とメキシコ湾岸の4カ所にある。基地はLNG専
用船が着岸するふ頭、液化ガスを気体に戻す装置と15万tの天然ガス貯蔵タンクで構
成する。年間の受け入れ能力は500万tで、地元カリフォルニア州の消費量の1割に相
当する。同州の天然ガス消費量は現在の年間5000万トンから2007年には6000万tに増
える見込み。テキサス州などからパイプラインで運んできたが、生産力が消費の伸び
に追いつかない。LNGは海上輸送に適しているが、パイプラインで天然ガスを運ぶ
場合より割高。だが天然ガス価格が上昇、価格差が縮小している。


◆阪和興業(8078)
2003年3月期の連結決算は売上高が6829億6300万円(前期比9.2%増)、経常利益が84億
8100万円(同82.9%増)、当期純利益が59億700万円(同64.7%増)。主力の鉄鋼事業にお
いて市況好転で販売価格が上昇したほか、中国や東南アジア向け輸出の好調も追い
風となって売上高、利益ともに前期の実績を大きく上回った。2004年3月期は売上高
が6960億円(前期比1.9%増)、経常利益73億円(同13.9%減)、当期純利益も66億円(同
11.7%増)を見込む。


◆ニプロ(8086)
2003年3月期連結決算は純利益が前期比13%減の50億円。期末の円高・ドル安による
外貨建て債権の為替差損17億円を営業外費用に計上。提携先の米バクスター社の独
占販売地域であるメキシコでニプロ子会社が自社販売したため、バクスターに対す
る違約損害金11億円を特別損失に計上したことも響いた。売上高は5%増の1803億円。
国内で人工腎臓用透析関連の医薬品やドラッグストアが伸び、米国での医療器具の
減少を補った。減価償却費の増加を吸収し営業利益は3%増の148億円。為替差損が響
き経常利益は15%減の113億円。年間配当は15円減の32円とする。
2004年3月期は売上高が前期比9%増の1970億円となる見通し。医薬品やドラッグスト
アの伸びに加え、米国向け医療器具の回復を見込む。営業利益は7%増の160億円とな
りそう。為替差損や特別損失が減り、純利益は48%増の75億円の見通し。配当は13.5
円増の年45.5円とする方針。


◆東京スタイル(8112)
株主総会が開かれ、「2000万株、300億円の自社株買い枠」を求めた実質筆頭株主の
村上世彰氏の提案は退けられた。昨年に続いて株主提案が否決された村上氏は総会
後の記者会見で「予想された結果だが、東京スタイル側に前向きな変化もみられ一
定の成果はあった」と強調。今回の総会は自社株買い枠の規模が最大の争点。会社
側は村上氏に対抗して1000万株、110億円を上限とする自社株買い枠を提案。行使議
決権数約8万6000のうち会社提案への反対は3万弱、賛成は約5万6000で、村上氏の提
案は否決された。村上氏は会見で「東京スタイルが取引先企業などとの持ち合い株
を増やしたもようで、仕方がない」と分析。手元資金をどう投資するかの基準作り
や株主を向いた経営など、自らの主張がある程度浸透してきた手応えもあると語っ
た。東京スタイルは「多くの株主の公正、良識ある判断で株主提案を退けることが
できた」とのコメントを発表。昨年の総会は8時間に及んだが、今回は約3時間で終
了。


◆高島屋(8233)
子会社の高島屋日発工業の株式をトヨタ自動車(7203)に譲渡、高島屋ストアもイズ
ミヤ(8266)に譲渡することで合意したと発表。高島屋は経営改革計画を作り、主力
の百貨店業に経営資源の集中を進めている。高島屋日発工業や高島屋ストアの事業
は本業との相乗効果が得られないと判断し、売却することを決めた。高島屋の高島
屋日発工業に対する持ち株比率は54.16%。所有する全株式約103万株をトヨタ自動車
に譲渡し、2004年2月期に連結ベースで譲渡益17億円を計上する予定。高島屋ストア
株式もすべてイズミヤに譲渡し、譲渡益を計上するが、影響は軽微。株券引渡日は5
月30日。


◆クレディセゾン(8253)
2003年3月期連結決算は、最終損益が60億円の赤字(前期は182億円の黒字)。セゾン
生命の売却が収益下押し要因となったほか、西武百貨店の保有株式評価損など計652
億円の特別損失を計上したことが響いた。前期の営業収益は2122億円で前期比1%
減ったが、子会社だったセゾン生命売却の影響を除くと実質9%の増収。本体の信販
事業はそごうやローソン顧客向けが伸び、カード会員数は期中に230万人増の1490万
人、稼働会員数も57万人増加し807万人となった。カード取扱高も10%増と本業は順
調だった。経常利益はセゾン生命が売却で連結対象からはずれた影響に加え、持分
投資損失24億円の発生もあり、15%減の510億円。特損には西武百貨店株式評価損389
億円、子会社債権放棄損189億円などを計上。
2004年3月期の連結業績は、カードの取扱高の増加などが寄与し、売上高が前期比
5.1%増の2230億円、経常利益が5.9%増の540億円、最終利益260億円(前期は赤字)と
黒字転換を見込む。


◆ダイエー(8263)
神戸市内のホテルで株主総会を開催した。議長を務めた高木邦夫社長が「新3カ年計
画」の業績目標を達成できなかった2003年2月期決算を報告し株主に陳謝。退任した
平山敞専務ら役員5人への退職慰労金支払いを見送る方針も明らかにした。一部の外
国人株主が高木社長の再任に反対票を投じたが、議案はすべて可決された。午前10
時に開始された株主総会には、議決権行使書の事前通知を含めて1万1200人が参加。
会場に詰めかけた株主からは接客レベルの低さを指摘する質問が続出した。高木社
長は「全体的には合格点を頂ける水準まで改善したが、店や従業員によってばらつ
きがある」と改善余地を認めたうえで、各店舗に新たな接客係「グリーター」を置
く考えを示した。ダイエーは昨年2月に策定した新3カ年計画に掲げた2005年2月期の
単独経常利益の目標を270億円から200億円に下方修正。業績不振について高木社長
は「連結経常利益や有利子負債の削減など(計画を)達成できているものもあること
を冷静に評価してほしい」と釈明。株主15人からの質問に答え、総会は約2時間20分
で終了。ダイエーはグループの食品スーパー、マルエツの吉野平八郎社長を副会長
に迎え、営業の立て直しをはかる。退任した平山氏ら4人の取締役と1人の監査役に
対する退職慰労金は、新3カ年計画の修正計画を達成した時点で改めて検討。

ビル管理子会社の「朝日ビルマネジメントサービス」株式の一部を不動産管理や不
動産投資・関連事業を営むゼットエクイティに売却すると発表。売却価格の総額は1
億3400万円、売却日は27日の予定。株式売却後の株主構成はダイエーが66.6%、ゼッ
トエクイティが24.3%などになる見込み。

プロ野球球団「福岡ダイエーホークス」を売却する検討に入った。福岡市のドーム
球場とホテルの売却額を上積みし有利子負債を削減するには球団を手放す必要があ
るとみており、主力取引銀行も週明けに球団売却を要請する方針。福岡残留が条件
で年内にも売却先を決める。球場とホテルは産業再生機構が取引銀行から債権を買
い取って支援する方向で、同機構の適用第一陣。

ダイエーは有利子負債約1200億円を削減するために2004年2月期中にドー
ム球場とホテルを売却する。米投資ファンドのローンスター、コロニー・キャピタ
ルなど5社が名乗りを上げた。各社の提案では球団売却を前提にした買収額は最大
600億円程度で、保有し続ける場合に比べて数百億円高。ホークスは現在パ・
リーグ首位だが、年間15億円程度しか資金提供しないダイエーが球団を保有した
ままでは十分な選手補強ができず、将来の球場・ホテルの稼働率が低下する可能性
が大きいとの理由。外国企業やファンドが球団を買収するのは野球協約上不可能
なため、売却先は国内の有力企業になる。すでに複数の企業が関心を示しているも
よう。売却後も球団、球場、ホテルの一体運営は継続し、高塚猛社長も留任する方
向で調整する。球団の発行済み株式のうち60%をダイエーが持ち、残りの
40%はダイエーの創業家で球団の取締役も務める中内正氏が所有している。同氏
は地元の支持が強く、処遇や保有株式については球団の新たなオーナーに一任する
とみられる。


◆イズミヤ(8266)
高島屋(8233)の全額出資子会社の高島屋ストアを買収すると発表。買収額は10億円
弱と見られる。関西での店舗拡大を進めるイズミヤと、百貨店事業への集中で業績
立て直しを図る高島屋の思惑が一致した。イズミヤは高島屋が保有する高島屋スト
アの全株式を6月末に取得する。高島屋ストアが展開する食品スーパー五店、高島屋
の百貨店四店の食品売り場、衣料や雑貨などの専門店街3カ所の営業を譲り受ける。
社員108人は全員引き受ける。高島屋ストアの社名は「カナート」に変更、役員4人
を派遣する。高島屋ストアの2003年1月期の売上高は117億7000万円。イズミヤはこ
こ数年、地元スーパーの買収や提携、同業他社の退店跡への出店など関西での店舗
拡大を加速している。


◆千葉銀行(8331)
連結経常損益は170億0800万円の黒字(前期446億7200万円の赤字)、連結最終損益は
87億7000万円の黒字(同254億2000万円の赤字)。業務純益は715億3700万円。2004年3
月期の見通しは、連結経常利益が415億円、連結最終利益が250億円、業務純益が700
億円。


◆七十七銀行(8341)
連結経常利益は前期比419.3%増の169億8200万円、連結最終利益は同281.6%増の83億
800万円。業務純益は314億6800万円。2004年3月期の見通しは、連結経常利益が175
億円、連結最終利益が100億円、業務純益が250億円。


◆静岡銀行(8355)
連結経常利益は前期比78.8%増の221億7800万円、連結最終利益は同69.5%増の126億
9300万円。業務純益は478億7900万円。2004年3月期の見通しは、連結経常利益が310
億円、連結最終利益が181億円、業務純益が500億円。


◆京都銀行(8369)
連結経常利益は前期比34.1%増の77億3300万円、連結最終利益は同13.3%減の36億
5100万円。業務純益は266億0400万円。2004年3月期の見通しは、連結経常利益が87
億円、連結最終利益が85億円、業務純益が252億円。


◆広島銀行(8379)
連結経常利益は207億2100万円(前年同期は585億3200万円の赤字)、連結最終利益は
104億8300万円(同398億0300万円の赤字)。業務純益は448億円。04年3月期の見通し
は、連結経常利益が272億円、連結最終利益が146億円、業務純益は450億円。


◆武富士(8564)
警察庁の佐藤英彦長官は、大手消費者金融「武富士」に対する恐喝未遂事件に絡み、
警視庁作成の右翼団体代表の犯歴カードが同社に渡り、複数の警察官が同社から
ビール券を受け取った疑いがあることについて、「事件の逮捕者の中に、個人情報
の収集やビール券の配布にかかわりを持っているだろう人物が含まれている」と指
摘。さらに「この人物の取り調べを通じ、関係者を調べ、事実を解明する」と述べ、
必要に応じて警察官の事情聴取を進める考えを明らかにした。


◆大同生命保険(8799)
2003年3月期連結決算は、最終利益が前期比33%減の63億8300万円。関連会社の
ティ・アンド・ディ・フィナンシャル生命保険が赤字決算となり、利益を圧迫。
2004年3月期の最終利益は前期比約3倍の190億円を見込む。保険料等収入は7%減の
9894億2000万円。団体年金保険の減収などが影響した。また金利低下で利息配当金
等収入が17%、有価証券売却益が63%それぞれ減少。同社の前期単独決算は経常利益
が15%増の460億2700万円。契約者に支払いを約束した保険金額である保有契約高は
1.1%増の39兆3426億円。販売力を示す新契約高は4兆6735億円と2.3%増加。保険の販
売は伸びたものの、資産運用益の減少で本業のもうけを示す基礎利益は887億2900億
円と19.3%減少。契約者に約束した利回りに実際の運用利回りが届かない「逆ざや
額」は3.5倍と大幅に増えた。健全性を測る指標のソルベンシーマージン比率は
860.2%と88.2ポイント改善。含み益は国内株式で36億3900万円と約80%減少、ただ、
保有債券の含み益が増加した結果、有価証券全体では26%増の1779億3200万円を確保。
株式の含み益がゼロになる株価水準は日経平均株価で7800円としている。


◆住友不動産(8830)
2003年3月期決算は、賃貸、販売事業の伸びや支払い利息の減少などから、経常利益
は前期比て20.4%増の567億6000万円になった。売上高は5339億1400万円(同7.2%増)、
当期純利益は不動産の減損が約500億円計上され、49億7300万円(同78.4%減)にとど
まった。今期も同様に500億円規模の減損があるため、2004年3月期の最終利益は60
億円となる見通し。ただ、今期で特別損失の計上はおおむね終了し、資産内容は健
全化する予定。
2004年3月期の連結業績は、売上高が前年同期比8.6%増の5800億円、営業利益が同
7.3%増の950億円、最終利益が同20.7%増の60億円を見込む。東京と大阪都心の計5カ
所の大規模タワーマンションが完成、販売が始まることから、主に不動産販売部門
での増益を見込む。


◆日本梱包運輸倉庫(9072)
公募750万株。オーバーアロットメントによる売り出し、上限50万株。オーバーア
ロットメントによる売り出しに関連して行う第三者割当増資、50万株(全株を新光証
券に割り当て)。公募の申込期間、6月12日〜16日(需要状況を勘案したうえで最も繰
り上がった場合6月6日〜10日)。公募の払込日、6月19日。公募・売り出し・第三者
割当増資後の新株式数、7423万9892株。主幹事、新光証券。配当起算日、4月1日。


◆全日本空輸(9202)
4月の旅客輸送実績によると、国際線旅客数はイラク戦争とSARSの影響で、前年
同月比29.8%減の17万9228人だった。同日の記者会見で大橋洋治社長は「イラク戦争
による落ち込みは予想より早く回復しているが、SARSの影響は9月までは残る」
と述べ、04年3月期連結決算での減収額が当初予測していた260億円より拡大すると
の見通しを示した。
同社は人件費などの経費削減を進めるとともに、比較的好調なハワイ、欧米路線を
増強して、中国・アジア路線の落ち込みを補う方針。


◆日本テレビ放送網(9404)
2003年3月期連結決算は、経常利益が463億円と前期より26%減った。景気低迷で広告
収入が落ち込んだ。株式評価損も足を引っ張り、純利益は41%減の202億円。2004年3
月期も広告需要の増加は見込めないうえ、新社屋への移転に伴う費用負担も膨らみ、
経常利益は69%減の145億円と大幅に減る見通し。前期の売上高は3362億円と前期比
6%減った。金融・保険、薬品、食品・飲料などの業界を中心に広告需要が低迷し、
スポット広告収入が5%減。サッカーのワールドカップなどが増収要因となったが補
えず、主力のテレビ放送事業の売り上げは4%減った。レコードなど文化事業部門も
減収で、営業利益は474億円と25%減。投資有価証券評価損など87億円弱を特別損失
に計上。設立50周年の記念配当70円を実施し、年間配当は120円と前年並みとした。
今期も広告需要を厳しく見ており売上高は3290億円と前期比2%減を見込む。東京・2
番町から汐留地区に本社機能を移転するのに伴い、減価償却費が通常年より100億円
ほど多い160億円となる見通し。新社屋移転費の総額は220億円に達し、大幅減益の
要因。単体では赤字が続くBS日本の株式減損処理もする見通し。


◆NTT(9432)
NTTコムは、ADSLの低価格コースを始めると発表。6月1日から申し込みを受
け付ける。受信時データ速度は毎秒最大1MBitとなるものの、月額料金を同
12MBitのコースに比べ1600円安い1980円に設定。


◆NTT(9432)
NTTコミュニケーションズは、インターネット接続サービス「OCN」のブロー
ドバンド加入者が4月末に100万件を突破した、と発表。ダイヤルアップ接続も含め
た全加入者数は3月末で350万件。今年初めにNTTデータ(9613)とドコモ(9437)か
ら買収したドリームネットの会員数を合わせると、380万件。OCNは、2000年12月
にADSLサービスを開始した。


◆NTT(9434)
NTT東西地域会社に政府が課している光ファイバー回線の開放義務規制に、緩和
の可能性が出てきた。参議院総務委員会は、NTT東西に課している他の通信事業
者に光回線を貸し出す義務について、見直し検討を決議した。一方、新電電側は
「光回線事業でのNTTの独占につながる」と反発している。総務省は電気通信事
業法改正案を今国会に提出し、衆参両院で審議が始まった。これまでNTTは
「我々に匹敵する光ファイバーを保有する電力各社には開放義務がなく、不公平」
(和田紀夫社長)と開放義務の撤廃を求めてきた。仮に光回線の開放義務が撤廃され
れば、料金値上げにつながる。新電電側は「採算計画が狂う」(ソフトバンク)と一
斉に反発。これを受け同委員会の付帯決議も当初案の開放義務の「見直し」から
「見直し検討」にトーンダウンした。NTT東西は現在、100社を超す通信事業者に
光回線を貸し出している。通信事業者が支払う接続料は公的機関で決定するが、
「コスト回収できないほど安い」(NTT東日本)。


◆ドコモ(9437)
SSL対応のiモード携帯電話機によるバーチャル決済サービスを26日から開始す
る、と発表。開始するのは、「DoCommerce」。モバイル・インターネッ
ト上でのショッピングが可能となる「クレジット決済代行」と、複数の銀行・郵便
貯金の口座残高・クレジット請求情報が確認できる「マネーチェック」を提供。
サービス対応サイトで一度登録すれば、パスワードだけでサービス加盟店での
ショッピングが可能。


◆東京電力(9501)
新潟県の柏崎刈羽原発5号機で、原子炉冷却材再循環系配管の一部に新たに計19カ所
のひびを確認したと発表。5号機の同配管では、これまでに8カ所のひびが確認され
ていた。同原発で同配管を持つ1-5号機は、いずれもひびが見つかっている。


◆関西電力(9503)
福井県高浜町の高浜原発4号機の定期検査で、蒸気発生器の伝熱管2本の内部にひび
割れが見つかったと、同県原子力安全対策課に連絡した。この2本には栓をし、今後
は使用しない。今回のひび割れによる外部への放射能の影響はない。


◆公益社(9628)
2003年3月期の連結営業収益は1.6%減の157億円、経常利益は18.0%増の10億円。個人
葬は上期には減収となったが、冬場の死亡者増加を受けて下期には伸長し、全体で
は小幅減収にとどめた。生花、料理などの調達コストの削減、勤務体系の見直しな
ど人件費抑制により、経常増益となった。今2004年3月期の営業収益は2.2%増の161
億円、経常利益は77.8%増の18億円を計画している。調達コスト削減で2億1500万円、
前期に実施した希望退職者の募集に伴う人件費の削減効果3億6000万円を見込み、大
幅な増益を計画する。


◆スクウェア・エニックス(9684)
合併前2社の2003年3月期連結決算は、最終損益(2社の単純合計)が164億円の黒字と
なった。主力製品の不振で減収だった旧エニックスに対し、旧スクウェアは主力
ゲームソフト「FF」が好調で増収を確保。売り上げは両社合計で1%増となった。
旧エニックスの連結売上高は12%減の218億円。コンピュータソフト事業は7%減の138
億円。ロールプレイングゲーム「スターオーシャン」の出荷が計画を下回り、解説
本の販売減にもつながったため、出版事業は55億円と32%減った。経常利益は38%減
の46億円。一方、旧スクウェアの連結売上高は10%増の402億円。北米は出荷本数が
前期より34万本減って263万本と不振だった。ただ、国内は「FFX-2」を195万本
出荷して好調。国内売り上げは17%増の326億円になった。北米や欧州の売り上げ不
振を国内の好調で補った。経常利益は3.1倍の127億円。開発ラインの効率化などで
売上高販管費比率が16.3ポイント改善。
2004年3月期の連結売上高は前期の2社単純合計に比べ1%増の626億円、経常利益は5%
増の183億円を見込む。


◆コナミ(9766)
2003年3月期の連結決算は、最終損益が285億円の赤字(前期は114億円の黒字)。子会
社のコナミスポーツの商標権や営業権(のれん代)を減損処理したのが響いた。赤字
決算は8期ぶり。2004年3月期の連結純利益は145億円の黒字に転換する見通し。連結
売上高は前期比12%増の2536億円。遊戯王のカードゲームやゲームボーイカラーソフ
トが北米で好調だったうえ、国内で「ウイニングイレブン6」などサッカータイトル
の売り上げが増えた。ただ、コナミスポーツののれん代と商標権の減損処理が475億
円の減益要因となり、営業損益は218億円の赤字に転落した。今期の連結業績は、売
上高が前期比微増の2555億円、営業損益は275億円の黒字の見通し。のれん代の減損
処理がなくなるほか、単価の高いプレイステーション2向けソフトの売り上げ増を見
込む。


◆日商エレクトロニクス(9865)
フュージョン・コミュニケーションズは、IP電話から携帯電話への通話サービス
を6月1日から開始する、と発表。国際回線を経由とすることで、3分60円(1分20円)
の低価格を実現。同様のサービスでは、ソフトバンク(9984)が「BBフォン」で3分
75円(23時以降は同60円)で提供している。このほか、一般固定電話から携帯電話へ
の平日昼間の通話料は、ドコモ(9437)宛てが3分80円(6月1日から同70円)、KDDI
(9433)のau宛てが同90円、J─フォン宛てが同120円。フュージョンIP電話サー
ビスは、2月1日から商用サービスを開始。国内の一般固定電話向けが全国一律3分8
円、海外が米国向けが1分8円、英国向けが同22円、中国向けが同30円など。フュー
ジョンIP電話利用者同士の通話は無料。


◆マツモトキヨシ(9875)
2003年度中に名古屋や京都などへ進出することを明らかにした。知名度を生かして
地方都市への出店を加速し、商圏の拡大を図る。


◆マツモトキヨシ(9875)
2003年3月期連結決算は、純利益が前期比6%増の70億円となり、過去最高を更新。昨
年4月に発行した現金ポイントカードの効果でドラッグストアの既存店売り上げが
1.3%増と順調だった。2004年3月期の連結純利益は前期比16%増の82億円を目指す。
前期の連結売上高は前期比4%増の2670億円。インフルエンザの流行がドラッグスト
アの既存店売り上げを押し上げた。新規出店は65店で、医薬品の売り上げは7%増、
化粧品は11%増となった。カード発行による販売促進費の増加を吸収し、連結経常利
益は148億円と20%増えた。
今期の連結業績は売上高が7%増の2851億円、経常利益は5%増の156億円を見込む。ド
ラッグストアの出店は90店を目標に掲げている。既存店売り上げは横ばいを計画す
る。また、松本和那会長は6月27日付で退任し、政治に専念する。


◆ソフトバンク(9984)
ADSL接続サービス「ヤフーBB」加入者向けの放送サービス「BBケーブル
TV」の課金を7月から始める、と発表。ベーシック・サービスの月額視聴料は、
セット・トップ・ボックスレンタル費用込みで2500円。ベーシック・サービスで観
ることができるのは、ニュース、アニメ、映画、スポーツなど合計17チャンネル。
今後、数チャンネルを追加する見込み。このほか別料金で、VODコンテンツを観
ることができる。東京23区でサービスを始め、順次エリアを拡大。今年度中の全国
展開を目指す。BBケーブルTVは、ソフトバンク傘下のクラビット(4347)が全額
出資するビー・ビー・ケーブルが提供している。





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■林正和財務事務次官は、日銀が21日に当座預金残高目標を「27兆円−30兆円」に
引き上げる決定をしたことについて、「非常に機動的に先行きを見通されて判断さ
れたのは大変ありがたいこと」と評価した。林財務次官は「私どもは従来から
デフレ克服に向けて、一層の金融緩和をお願いしたいと言ってきている。さらに実
体経済の隅々までこうした緩和措置が影響を持つよう努力を引き続きお願いした
い」と期待を掛けた。また、塩川正十郎財務相が20日の記者会見で2003年度補
正予算について追加的な財政支出の経済効果を「十分検討すべき」などと発言した
ことを受け、「財源をどうするか、どういう財政支出が今のこうした経済状況にプ
ラスになるのか、そうした議論が十分ないままに(補正予算の)議論が行われてい
るのはいかがなものか、という趣旨と理解している」との見解を示した。その
うえで、林次官は「証券市場対策、各種の規制緩和や産業再生機構の立ち上げ、予
算の機動的執行など、政府としてできる対応はとっている。まずはこうした政策の
進展を見守っていきたい」と述べた。



■日銀の福井俊彦総裁は、金融システムの現状について「金融機関が(資本の弱さ
など)共通した問題を持っている」と指摘した上で、「何か問題が起こった時に、
連鎖的に心配が起こるという意味での潜在的な危機のリスクは引き続きある」との
認識を示した。
福井総裁はまた、りそなグループへの公的資金注入に伴う株主責任問題について、
「減資につながっていくかどうかは、りそな銀の経営健全化計画の中で詰めていく
必要がある」と指摘。一方で「商法上の減資に加え、株価や配当面で株主へのペナ
ルティーもあり、それら全体を含めてモラルハザード防止へ十分な対応がなされれ
ばいい」と述べ、一定の株主責任明確化が必要だとの考えを強調。



■日本製表面処理鋼板に米国が反ダンピング税をかけているのは世界貿易機関
(WTO)協定違反だとして日本が訴えていた通商紛争で、WTO紛争処理小委員
会(パネル)は22日、米国の主張を全面的に認め、日本の訴えを退ける最終報告
を提示した。報告は数週間後に公表される。日本は上訴する方針だが「米国勝
訴」が確定する可能性が高い。米国の反ダンピング措置をめぐって訴えた一連の
WTO紛争で日本が敗れる初のケースとなりそう。争っていたのは米の「サン
セット見直し条項」。鉄鋼など特定の輸入品目に課した反ダンピング税は明確な理
由がない限り5年間で解除しなければならないが、米国はほぼ自動的に反ダンピング
課税延長を検討する手続きを実施している。日本側法律だけでなく、課税延長手続
きがWTOの反ダンピング協定に違反しているとして昨年1月に提訴。最終報告は
4月の中間報告と同様、米国の制度はWTO協定に合致しているとした上で、課税
延長手続きでも米側に落ち度はなかったと結論付けた。



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