【株式情報局ニュース】　2003/05/16-18ニュース１ 2003/05/19

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タイトル：【株式情報局ニュース】　2003/05/16-18ニュース１ 2003/05/19

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三井住友建設と共同でベトナム北部の観光地ハロン湾を横断する橋りょうを約78億円で受注。8月から着工予定で2006年秋に完成する。観光の利便性が高まるうえ、首都ハノイや隣接するハイフォン市から中国国境への車での往来が容易になる。ハロン湾はユネスコの世界遺産に登録された観光地で二つの半島が突き出ている。現在は車で横断する場合はフェリーを利用するしかない。同湾のあるクアンニン省は中国とも国境を接しており、橋が架かればハノイやハイフォン市などの企業が中国との間で部品や製品を輸出入しやすくなる。ケーブルでつる斜張橋で、全長903メートル。景観に配慮しケーブルをつる主塔は一本の構造とする。同案件は日本政府の特別円借款制度の適用をうける。 ◆大成建設(1801) 2003年3月期連結決算は、最終損益が149億円の黒字(前期は309億円の赤字)。販売用不動産の評価損を計上した前期比特別損失が減った反動が大きく、本業では工事の採算を示す完成工事総利益率の悪化で減益となった。年間配当は5円配を据え置く。前期の連結売上高は前期比2%減の1兆6446億円。販管費削減が採算悪化に追いつかず、営業利益は11%減の494億円。主力の建設部門は10%の減益だった。支払い利息は減ったが営業外収益が減ったため、経常利益は12%減の414億円。特別損失は計253億円(前期は1117億円)で、銀行株評価損や販売用不動産の評価損を計上。 2004年3月期の連結純利益は47%減の80億円の見通し。受注環境が厳しく完成工事高が減るうえ、経常利益は4%減の400億円を見込む。不動産関連の評価損などで150億円あまりを特別損失に計上する予定。 ◆大林組(1802) 2003年3月期連結決算は、最終損益が31億円の黒字(前期は740億円の赤字)。民間・公共工事の減少で受注環境は厳しいが、採算を重視した受注活動で本業の建設工事の粗利益率が改善。コスト削減も効いた。特別損失は不動産関連事業で損失を計上した前期比縮小したものの、銀行株の評価損や販売用不動産などの減損が利益を下押しした。内部留保を厚くするため年間配当は6円と2円減配する。前期の連結売上高は前期比5%減の1兆3410億円。事業別の営業増益率は土木・建築の建設部門は64%、不動産関連は90%だった。負債削減で支払利息が減ったが為替差損が発生し、経常利益は17%増の299億円にとどまった。特別損失には銀行株の評価損など計227億円を計上。 2004年3月期の連結純利益は5.4倍の170億円を見込む。単独の完工高は微減、完成工事利益率は横ばいに推移するとみているが、コスト削減で経常利益は7%増の320億円の見通し。あわせて大林組は100億円・4000万株を上限とした自社株取得枠を設定するとも発表。 ◆清水建設(1803) 2003年3月期連結決算は、純利益が68億円と前期比32%減った。受注競争の激化で完成工事総利益率が低下したうえ、グループの不動産会社やゴルフ場の整理損180億円を計上。2004年3月期も完成工事総利益率が低下し、経常減益となる見通しだが、一過性の特別損失がなくなり、連結純利益は61%増の110億円を目指す。前期の連結売上高は前期比2%減の1兆5496億円。単体ベースの完成工事高は1兆2632億円と横ばい。受注競争が激化し、大型マンションなどの建築工事の採算が悪化。連結営業利益は 16%減の436億円。有利子負債の削減で金融収支が改善したが、連結経常利益も330億円と10%減少。純利益の落ち込みが大きいのは、特別損益が悪化したため。海外開発物件の売却加速の一環として米英の子会社が物件を売却し、特別配当金の形で特別利益を118億円を計上。だが一方で、特別損失は306億円と前期より96億円膨らんだ。グループ会社の清算に加え、69億円の投資有価証券評価損を計上。今期の連結業績は売上高が前期比3%減の1兆5000億円、経常利益は9%減の300億円を見込む。前期は受注高が1%減り、期末の繰越高は6%減少している。単独ベースの完成工事総利益率は建築工事の採算悪化で7.3%と悪化するとみている。販管費を30億円削減するが、厳しい収益環境に追いつかない。 ◆鹿島(1812) 2003年3月期の連結決算は、最終損益が101億円の黒字(前期は411億円の赤字)。国内の建設事業では受注高が減少し売り上げが落ち込んだ。ただ、前期で賃貸用不動産などの損失処理が完了し、特別損失が減ったことが黒字転換につながった。年間配当は2円減の5円とする。売上高は9%減の1兆8748億円。主力の国内建設事業は11%減の1兆4490億円と落ち込んだ。非製造業からの建築工事の受注が大幅に減ったことに加え、不採算工事の受注を控えた結果、建築工事の受注が11%減った。土木工事も官公庁などからの受注減が主因で6%減った。減収が響き、経常利益は29%減の258億円。 2004年3月期の連結売上高は前期比9%減の1兆7000億円、経常利益は43%増の370億円を計画する。建設需要の縮小が続くため、減収となるが、コストや販管費の削減が効く。ただ、厚生年金基金の解散や確定拠出年金への移行にかかわる費用400億円を特別損失に計上するため、最終損益は50億円の赤字になる見込み。 2005年度を最終年度とする中期3カ年経営計画を発表。建設受注が落ち込み、デフレ経済も深刻になると予想されるため、2003年度までの「新生3カ年計画」の終了を待たずに、1年前倒しして新規の中期計画を作成した。新しい中期計画の最終年度の目標は、連結売上高で1兆6000億円程度(新生3カ年計画では2003年度に1兆7000億円程度)、経常利益は420億円以上(同400億円以上)を計画している。有利子負債は2002年度末よりも1145億円以上減らし、4800億円以下とする。単体の従業員を、1300人程度(2002年度末の従業員数の1割以上に相当)削減し、2005年度末には9000人程度に減らす。 2004年度中にも不動産投資ファンドを創設する計画を明らかにした。同社は不動産開発を積極化しているが、完成した物件をファンドに売却することで、鹿島本体の借入金を膨らませずに開発事業を展開する狙いがある。不動産ファンドの創設は同日発表した2005年度まで3カ年の経営計画に盛り込んだ。資産規模は300億-500億円程度を想定。自社開発物件の売却の受け皿とするほか、外部からオフィスビルなども買い付け、管理・運営の手数料収入の確保にもつなげる考え。ゼネコンでは大成建設がＲＥＩＴの資産運用会社に出資しているが、自ら主体となってファンドを立ち上げるのは鹿島が初めて。 ◆住友林業(1911) 米国で住宅地の造成事業を始める。米住宅メーカーと共同で設立したＬＬＣが宅地造成から住宅の建築・販売まで一貫して手がける。第一弾として来年2月にワシントン州シアトル近郊で事業に着手、2年内をメドに宅地にツーバイフォー住宅を建てて売り出す。昨年9月に現地の住宅建設企業ベネットホームズと共同で設立したベネット・エスエフエスＬＬＣが事業主体になる。シアトル中心部から東に約20ｋのサマミッシュで、敷地面積600-650㎡の15区画の造成と、共有緑地の設計・施工、住宅建築、販売を手がける。シアトルには米ボーイングやマイクロソフトなど大手企業の工場が多く、こうした従業員向けの住宅需要を見込む。米の年間住宅着工件数は170 万戸強と、日本市場に比べて5割近く多い。住友林業は今後、オレゴン州やカリフォルニア州でも宅地造成や建売住宅販売事業を始める考え。 ◆協和日成(1981) 2003年3月期末に8.5円配当を実施(2002年3月期比1円増配)する。 ◆森永製菓(2201) 中国の上海市に子会社を設立し、ソフトキャンディ「ハイチュウ」を現地で製造販売。少子化で国内市場の縮小が避けられないなか、消費者の生活水準の向上などで成長が期待できる中国市場に進出することにした。全額出資して摩利ナ呷食品を設立。資本金は717万ドル(約8億円)。工場は2004年春に稼働する予定。ブドウ味など三種類のハイチュウを1個2.8元(約40円)程度で販売し、2-3年で年商10億円を目指す。ハイチュウは森永が得意とするキャラメルの製法を生かした商品で、国内売上高は約120億円。中国のスーパーと組んで実施していたテスト販売が好評なため、現地生産に踏み切る。国内の菓子市場は6年連続で縮小している。ロッテや明治製菓、江崎グリコなど他の菓子大手は既に中国に進出している。 ◆ハウス食品(2810) 2003年3月期決算は連結経常利益が前期比8%増の88億円。国内事業の売上高は微減だったが、経費削減で営業利益率が改善、米国子会社の豆腐販売も好調だった。厚生年金基金の代行返上益25億円を特別利益に計上し、純利益は53億円と1.5倍に増えた。連結売上高は1%増の1914億円。昨年8月に発売した「こくまろシチュー」のヒットで、加工食品類の売上高は2%増と健闘。飲料の新商品の不振や飲料水の低価格競争などが響き単独売上高は微減だったが、米国子会社など子会社の業績が総じて順調で連結売上高は増収を確保。連結営業利益は16%増の78億円。広告宣伝費の削減で販売経費を9億円減らしたほか、原材料コストも削減し、営業利益率は4.1%と改善。 2004年3月期の連結業績は売上高が3%増の1980億円、経常利益が13%増の100億円、純利益は16%減の45億円となる見通し。ＢＳＥの影響が薄れ前下期から回復基調のレトルトカレーなど、調理済み食品類を中心に売り上げを伸ばす。 ◆住友化学工業(4005) 中国・遼寧省の大連で農薬の原料の生産に乗り出す。現地の化学会社と合弁で製造会社を設立、約7億円を投じて来年中に工場を建設。全量を日本へ輸出し、日本で除草剤などとして製品化。製造コスト削減で価格競争力を高める狙い。現地の有力化学会社、大連凱飛化学との合弁で、大連住化凱飛化学有限公司を設立。資本金は 3300万元(約4億6000万円)で、出資比率は住友化学が60%、大連凱飛が40%。従業員は約50人。住友化学の海外の農薬生産拠点としては、米国、インドに次いで三拠点目。 2005年春をメドに、住友化学が日本や米欧市場で販売する除草剤などの原料の生産を始める。日本で作る場合に比べ、製造コストを2割程度削減できる見込み。日本や米欧向けの高付加価値タイプの農薬の生産拠点と位置付ける。事業規模は初年度で 10億円強を見込むが徐々に生産能力を増強し、4-5年後には数十億円規模に拡大。大連凱飛は、国営の大連物理化学研究所が過半を出資する化学会社。 ◆三井化学(4183) 7月1日付で、全社の製品輸送を一元管理する子会社を設立。合成樹脂の輸入関税引き下げによる海外メーカーとの価格競争激化などに備え、物流体制の再編で2005年度までの3年間に全体の1割、60億円以上の物流費削減を目指す。元請け会社として設立する三井化学物流は、千葉や大阪などの工場、支店に約100人の人員を配置する。工場や営業部門の輸送を一元管理し、グループ内だけでなくグループ外の輸送会社も使って製品を配送する。同社の傘下に、実際の輸送や保管などを手がける東日本と西日本の2社を置く。本社の物流部には、全社的な物流戦略の企画・立案を担当する数人だけが残る。三井化学は今年10月に予定していた住友化学工業との経営統合により、両社合わせて1000億円以上の合理化効果を見込んでいた。統合は破談となったが、単独でも石油化学など主力事業で300億円のコスト削減を実現する考え。物流のほか調達や修繕などにもメスを入れる。 ◆日本ゼオン(4205) 2003年3月期決算は、半導体微細プロセス用エッチングガスの拡大や、高機能樹脂がＤＶＤピックアップレンズやカメラ付き携帯電話などに伸びたなどから、経常利益は前期比16.4%増の97億9100万円。売上高は2108億8900万円(同10.3%増)、当期純損益は30億5000万円の黒字(前期は2800万円)。今期についても情報関連が伸び、売上高は2150億円(前期比1.9%増)、経常利益120億円(同22.6%増)、当期純利益45億円(1 株利益は18.4円)を計画している。配当は年6円(うち中間配3円)とする方針。為替前提は1米ドル＝115円。 ◆宇部興産(4208) 2003年3月期連結決算は営業利益が50%増の263億円。化学・樹脂部門で機能性樹脂が好調だったほか、建設資材部門でのコスト削減が奏功した。配当は年3円で復配する。売上高は、前期と比べ5%減の5135億円。化学・樹脂部門の売上高がＡＢＳ樹脂事業の分離で12%減の2043億円となったことが響いた。建設資材部門もセメントなどの需要低迷で売上高は2%減の1856億円だったが、コスト削減効果で営業増益を確保。経常利益は2.1倍の160億円。希望退職の募集で49億円の特別損失を計上したが、固定資産売却益114億円、投資有価証券売却益82億円を特別利益に計上しており、純利益は8.1倍の81億円。 2004年3月期の売上高は2%増の5230億円、営業利益は10%増の290億円、最終利益は 23%増の100億円を見込む。 ◆電通(4324) 2003年3月期の連結決算によると、純利益は前期比16%減の230億円。広告業の低迷が響き、関係会社の売却益などの特別利益で、東京・汐留の新社屋への移転費用などの特別損失を相殺したものの、営業減益、経常減益を補えず、2期連続の減益となった。売上高が同5.4%減の1兆6929億円、営業利益が同23%減の470億円、経常利益が同 24%減の453億円。昨年は日韓共催のサッカーワールドカップなどがあったものの、売り上げの大半を占める広告業は、情報・通信分野、飲料・嗜好品分野での落ち込みが大きく、売上高で同5.6%減の1兆6300億円、営業利益が同14%減の462億円と減収減益だった。国内外で見ると、日本では売上高が同5.2%減の1兆5924億円、営業利益も同23%減の473億円。海外でも売上高が同4.9%減の1057億円、営業損失が2億円(02 年3月期は4億円の赤字)と海外では営業損失額が減少。営業外収益は受取配当金5億円など計35億円(02年3月期は50億円)。営業外費用は支払利息が25億円(02年3月期37 億円)と大幅に減り、計52億円(同64億円)となるなど、営業外損益の赤字額が17億円 (同15億円)とほぼ前期並みだった。特別利益は関係会社株式売却益361億円など計 369億円(02年3月期は27億円)を計上。特別損失が新社屋移転関連費用140億円、上場株式評価損55億円など計322億円(02年3月期82億円)を計上し、特別損益は48億円の黒字だったものの、経常減益を補えなかった。 04年3月期の連結見通しは売上高が前期比2.5%増の1兆7347億円、経常利益が同1.6% 増の460億円、純利益が同3.9%減の221億円としている。 ◆インテージ(4326) 3月期連結決算を発表。前期は売上高が前期比微増の234億円、経常利益は同43%増の 18億100万円、純利益は同76%増の7億2100万円。シェアの拡大が続いており、利益率が向上している。今期も「複数の大手顧客との新規契約を見込み」、売上高は前期比6%増の249億円、経常利益は同10%増の19億9700万円、純利益は同14%増の8億2400 万円と連続して最高益を更新する見通し。1株利益は78円45銭。 ◆ワークスＡＰ(4329) 人材教育システム大手の米ドーセントと提携し、国内大企業向けのｅラーニングシステムを開発、8月から販売。ドーセントから技術供与を受け、ワークスＡＰが持つ日本独自の人事や給与のノウハウを加える。戦略的な能力開発や人事を容易にし、研修費用を削減できる。システムは大規模データベースを使い、社員3000人以上の大企業でも効率的に人材教育を進められる点が特徴。社員はインターネットを通じ、多様なメニューから受講科目を選び、自分のペースで研修を進められる。会社は社員ごとに進ちょく状況を把握し、キャリア上必要な講義を管理職就任前などの最適なタイミングで受講するよう指示できる。人事・給与システムとも連動し、昇格・昇給の判断が容易になる。従来のシステムはサーバーなどを含め、1億円以上かかることが導入の壁になっていた。ワークスＡＰは同社の人事システムなどの顧客で必要な機器を導入済みの企業を対象に販売するため、費用は2000万-5000万円程度で済む。3年で50社の導入を見込む。 ◆三共(4501) 2003年3月期連結決算によると、純利益は前期比13%減の338億円となり、4期連続の減益決算となった。02年4月に実施された公定薬価の引き下げで採算が悪化したことに加え、国内特許の切れた高脂血症治療薬「メバロチン」の売り上げが減少したことが響いた。売上高は同3.8%増の5699億円、営業利益は同1.0%減の798億円、経常利益は同1.3%減の802億円。コスト削減などで昨年11月に公表した会社側の修正予想は上回った。 2004年3月期連結業績見通しによると、純利益は前期比11%減の300億円になる見込み。国内事業の停滞が余儀なくされるなかで、米国事業の立ち上げや研究開発費の拡充などで、先行投資負担が重くなる。売上高は同0.2%増の5710億円と微増を計画、経常利益は同25%減の600億円と予想した。今夏以降、主力メバロチンの特許切れに伴い、後発品が相次ぎ発売されると予想されるものの、海外でオルメサルタンなどの販売拡大を急ぐ。 ◆三共(4501) 2005年度までの中期経営計画を発表。生産部門の分社化や管理部門の簡素化により、年間100億円程度のコストを削減。社員数も1000人を目標に減らす。研究開発費は年間950億円を投じ、新薬の製品化を加速。2005年度からの営業増益を見込む。外資を含む他社との提携も積極的に進めるとしている。 2005年度の業績予想を下方修正。新計画では05年度の売上高は6000億円(旧計画は 6510億円)で、03年度見通しに比べ5%増にとどまる。営業利益は650億円(同850億円) を見込む。業績悪化の最大の要因は主力の高脂血症治療剤「メバロチン」の特許切れに伴う後発品の登場。国内売上高の約10%にあたる年100億円程度を失う可能性がある。さらに「ＮＫ-104」の新薬承認の遅れ、「カルブロック」の副作用防止のための調査徹底により05年度の売上高予想は01年時点よりも510億円引き下げた。研究開発費は01年時点で年750億円としていたが、950億円に引き上げる。原資は他社から販売権を取得した製品の売り上げや新しい降圧剤「オルメサルタン」の販売拡大、事業再編によるコスト削減でねん出する。 ◆武田薬品工業(4502) 2003年3月期の連結決算は、純利益が前期比15%増の2717億円となり、9期連続で過去最高を更新。採算の良い薬品の販売好調に加え、食品・農薬事業の売却益も貢献。配当は前期より5円増の年65円。2004年3月期の連結純利益は特別利益がなくなるため、前期比5%減の2590億円を見込む。連結売上高は前期比4%増の1兆460億円、営業利益は11%増の3106億円。国内で新剤型を発売したこともあり、売り上げは12%増の 4713億円と売上高の4割以上を占めた。高血圧症治療剤「ブロプレス」も好調。これらの薬は単価が高いこともあり、研究開発費や人件費などの一般管理費の増加分や食品・農薬事業の売却による449億円の減収要因を吸収した。経常利益は13%増の 4051億円。米製薬大手との合弁会社からの投資益などが増え、持ち分法投資利益は 19%増の885億円。特別利益には食品・農薬事業などの譲渡益や清水製薬の株式売却益など352億円を計上。 2004年3月期の連結業績は、売上高は前期比ほぼ横ばいの1兆500億円と微増の見通し。好調だった医薬品の需要が落ち着くと予想。配当は前期比て1円増の年66円を予定。 ◆武田薬品工業(4502) 自己株式の取得を決議したと発表。株式数3000万株(発行済み株式の3.37%)、取得価額の総額は1400億円をそれぞれ上限とする。同社は、6月27日の定時株主総会に議案を諮る予定で、承認・可決されれ自己株取得を実施。同社が自社株買いを実施するのは初めて。武田薬の株価は、金融機関との持ち合い解消などを背景に2000年4月の 8080円の高値から約45%(15日終値)下落しているため、同社が自社株買いを表明することで一段の下落を食い止めることができるとの期待が高まっていた。 ◆中外製薬(4519) 2003年3月期の連結決算は、最終損益が201億円の赤字(前期は145億円の黒字)。医療用医薬品の堅調な伸びで薬価引き下げの影響を吸収、営業、経常とも増益を確保したが、昨年10月の日本ロシュとの合併関連費用や長期前払い費用の一括償却など特別損失がかさんだ。前期の売上高は前期比12%増の2373億円。医療用医薬品は主力製品の遺伝子組み換えヒトエリスロポエチン製剤「エポジン」や関節機能改善剤「スベニール」などが伸びたほか、日本ロシュとの合併で下期から取扱品目が増えたこともあり18%の増収となった。ヘルスケア製品は消費不況で「新グロモント」など栄養剤ドリンクが落ち込み13%減収となったが、医療用医薬品の伸びでカバー、全体の営業利益は前期比14%増の303億円。特許権実施料収入を営業外に計上したが受取利息や持分投資利益の減少で経常利益は309億円と5%増にとどまった。特損には日本ロシュとの合併関連費用181億円、長期前払い費用38億円に加え事業所閉鎖関連費用21 億円、投資有価証券評価損17億円などを計上。 2003年12月期は決算期変更に伴い9カ月の変則決算。4月から始まった医療保険の本人3割負担など一段の医療費抑制策で厳しい環境が続くが、ロシュ製品が通期で寄与するほか新製品の投入で医療用医薬品は順調な伸びを予想。連結売上高は2250億円、純利益は220億円で実質増収増益を見込む。配当も12カ月換算で実質据え置きの年12 円を予定。 ◆エーザイ(4523) アルツハイマー型痴ほう治療薬「アリセプト」に口の中で溶け、水で飲み込む必要のない「速崩錠」を厚生労働省に承認申請した。液剤の開発も進める。アリセプトでは神経障害によるアルツハイマー型痴ほうに加え、適応疾患を血管障害による脳血管性痴ほう、片頭痛予防などへ拡大することも目指す。アリセプトと並ぶ主力商品の抗かいよう剤「パリエット」では、胃液が逆流して胸焼けなどを起こす逆流性食道炎への適応拡大を厚労省に申請済みで、今年度に承認される見通しとなった。両製品はそれぞれ世界で年間1000億円以上売れる大型商品。適応疾患の拡大などで、収益力をさらに高める。 ◆大日本インキ化学工業(4631) 2003年3月期の連結決算は、経常利益が前期比2.6倍の204億円。印刷材料や電子情報材料などが好調だったことに加え、リストラ効果で海外子会社の収益が好転、有利子負債削減による金融収支の改善も寄与。2004年3月期もアジアでの売り上げ増や海外子会社の好調で経常利益は前期比72%増の350億円、純利益は2.1倍の50億円に拡大するとみている。前期の売上高は事業売却の影響もあり、9619億円と前期比2%減った。工業材料が12%減と大きく落ち込んだが、主力の印刷材料は欧州とアジアでの販売が伸び3%増収を確保。電子情報材料は国内のＩＴ関連需要の伸びで19%増となった。欧州での事業構造改革によるコスト削減や営業権償却費用の減少もあり、営業利益は30%増え401億円。海外子会社の収益好転で持分投資利益が2.3倍の52億円に拡大。支払利息が36億円減ったことで経常大幅増益となったが、前期に続き欧米関係会社のリストラ費用60億円、固定資産処分損28億円などを計上した結果、純利益は46%減の24億円にとどまった。 2004年3月期の売上高は前期比3%増の9900億円、営業利益は同24%増の500億円の見通し。前期落ち込んだ工業材料で10%増収、5.3倍の営業増益を予想。印刷材料や包装資材、電子情報材料も2ケタ営業増益を見込む。 ◆楽天(4755) インターネットを通じたチケット販売事業に進出する。19日に新サイト「楽天チケット」を開設。スポーツや音楽、映画などのチケットの予約販売を仲介する。楽天市場をはじめとするグループの集客力を生かし、ぴあなど先行各社を追撃する。 19日から、まずショーイベント「キダム」の追加公演チケットを販売。プロ野球やＪリーグのチケットも販売を始める。チケットは郵送し、クレジットカードなどで決済する。グループの玄関サイト、インフォシークやライコスなどから消費者を誘導する仕組みも検討。楽天はオンラインチケット販売ベンチャーで民事再生手続き中のビットウェイブから2月に事業を譲り受けた。サイトの立ち上げに必要なシステム調整にメドが付いたため事業を開始。 ◆ハドソン(4822) 電子玩具や業務用ゲーム機などに搭載するＬＳＩを開発。インターネットと接続する機能を持ち、動画や音声の品質を従来よりも向上させたのが特徴。今後このＬＳＩを使った電子玩具や情報家電を他社と共同開発し、ゲームや携帯電話向けコンテンツに次ぐ収益源に育てる。開発したＬＳＩは32ビットの処理能力を持ち、大きさは25平方ミリメートル。生産は台湾の半導体企業に委託。今夏から試作品の出荷を開始、2004年春にも量産を始め、年間100万個の出荷を目指す。同社はこのＬＳＩを活用、玩具メーカーやゲーム会社、電機各社などと組み、2004年夏をめどに共同で電子玩具などを発売する予定。3年後にはこのＬＳＩ関連で年間100億円の売り上げを見込む。同社のＬＳＩを中心としたコアテクノロジー事業の売り上げは年間約10億円。 ◆ブリヂストン(5108) ブリヂストン・ファイアストンは、大量リコールにつながった「ウィルダネス」タイヤと同様の欠陥を持つ一部のファイアストン製「スチールテックス」および「Ａ／Ｔ」タイヤについて、限定的なリコールを開始した。ロイター通信は、米高速道路交通安全局(ＮＨＴＳＡ)がファイアストン製「スチールテックス」タイヤ・シリーズの安全性調査を再開するかどうかの発表予定日の数日前に、リコールが開始されたと報じている。「スチールテックス」タイヤに欠陥があるとして、集団訴訟を起こしている米リソーニ＆リソーニ法律事務所は、ファイアストンが「スチールテックス」タイヤのリコールを今の時点で行ったのは、「情報公開合戦」を意図したためか、あるいは、最近の裁判でリソーニ優勢となったことや、自動車の安全性を調査する消費者団体のパブリック・シチズン、自動車安全センター、セーフティフォーラム・コムの3団体がリソーニを支持したことの意義から、世論の注意をそらすために手を打ったものと見ている。 ◆新日本製鉄(5401) 海外でＣＯ2排出権事業に乗り出す。ＮＥＤＯと、インド鉄鋼大手の排出量削減で協力。今秋、地球温暖化防止・京都議定書に基づく排出権取得制度の利用を経済産業省に共同申請する。製造業が同制度を利用するのは初めて。環境事業で先行する鉄鋼大手が参入することで、日本企業による排出権ビジネスが本格化する。 ◆新日本製鉄(5401) 中国の鉄鋼最大手、上海宝鋼集団は、中国・江蘇省南通市で合弁運営している建材メーカーの能力を増強。40億円を投じて小型高炉などを建設、生産規模を約7割引き上げる。南通や上海市でビルなどの建設ラッシュが続いているため。能力を増強するのは、ビルなど建築物に使う鉄筋棒鋼を製造販売する「南通宝鋼新日製鋼」(資本金3億4600万元＝50億円強)。現在は電炉で棒鋼を年間60万ｔ製造している。年末に高炉のほか新電炉や連続鋳造機を建設し、能力を同100万ｔとする。これにより中国の鉄筋棒鋼メーカーでは十位程度の規模。売上高は2002年12月期の180億円から2005 年12月期に270億円へ引き上げる計画。南通宝鋼は2001年に能力を年産30万ｔから倍増させたばかりだが、需要増に生産が追いつかなくなっていた。電炉原料のスクラップ価格が高止まりしているため、高炉を導入してコストも下げる。新日鉄と宝鋼は上海市での自動車用鋼板の合弁生産事業で近く最終合意する。南通宝鋼は両社初の合弁で、新日鉄が棒鋼技術を提供して1994年にスタートした。宝鋼が67.5%、新日鉄が20%、残りを三井物産などが出資している。 ◆住友金属工業(5405) 2003年3月期連結決算によると、純損益は171億円の黒字(02年3月期は1047億円の赤字)と利益は回復。販売数量増と合理化効果が収益改善につながった。売上高は前期比9.3%減の1兆2246億円。営業利益は同74%増の698億円、経常利益は同 55.2倍の413億円。1株当たり純利益は4.36円。業績が低迷していたシリコンウエハー事業の分離で売上高は減少したが、大幅な増益となった。鋼材の販売平均価格は上期に1トン当たり6万3900円と底を打ち、下期は6万5700円。今期もステンレスを除いては、上昇が続くと予想しており、今期の上期は同6万6000円、下期は6万5000 円を見込む。粗鋼生産量は、03年3月期が輸出需要の急増で前期比24%増の1218万ｔとなったが、今期は2.3%減の1190万ｔを見込む。財務状況の改善に向けた資産圧縮や借入金の返済は計画以上のペースで進んだ。03年3月末の借入金残高は1兆4153億円(目標は1兆4600億円)、資産圧縮額は1790億円(同1500億円)。2004年3月期の連結業績は、売上高が前期比12%減の1兆800億円、経常利益が同33%増の550億円、純損益は5.4%増の180億円と減収増益の見通し。1株当たり純利益の予想は3.77円としている。ステンレス事業が新日本製鉄との統合で別会社になることで売上高は減少するが、増益が続くとみている。 ◆住友金属工業(5405) 今年9月に関東特殊製鋼(関特)を完全子会社とするための株式交換比率を決めたと発表。関特の株主に対し1株につき住金株0.606株を割り当てる。株式交換は9月1日に実施し、関特株は8月26日付で上場廃止とする。 ◆古河電気工業(5801) 2003年3月期の連結決算によると、純損失は1140億円と2期連続の赤字となった。米国の光関連需要の低迷などが響き、営業赤字、経常赤字に転落したうえ、事業構造改革費用など1151億円の特別損失を計上したことから、赤字。売上高は前期比7.9% 減の7106億円、営業損失が438億円(02年3月期は107億円の黒字)。フォトニクス関連商品や北米向け光ファイバー・ケーブルが低迷し、情報通信部門の売上高が同27%減の1575億円、営業損益が02年3月期の53億円の黒字から609億円の赤字になったのが響いた。一方、主力のマテリアル部門は半導体リードフレームや飲料缶材などが好調で売上高で同4.0%増の2672億円、営業利益で同4.5倍の83億円と増収増益だった。第2の柱のエネルギー関連は、売上高で同9.3%減の1666億円と減収だったが、営業利益では同5.7倍の45億円と増益を確保。売上高が同4.9%増の1193億円、営業利益は同 47%増の40億円。支払利息が124億円と02年3月期より31億円増え、為替差損が68億円に上ったことから、営業外費用は計237億円と02年3月期よりも104億円増え、経常損益は558億円の赤字(同76億円の黒字)。特別利益が169億円(02年3月期は267億円)に対して、特損は米国連結子会社ののれんの減損、固定資産処分損、株式の評価損などで1151億円(同288億円)を計上したことから、純損益も赤字となった。 2004年3月期の連結見通しは前期比8.4%増の7700億円、経常損益が16億円の黒字、純損失は事業構造改革費用を特別損失に見込んでおり、326億円と3期連続の赤字としている。また、6月27日付で取締役の任期を現在の2年から1年に短縮し、執行役員制度も導入。 ◆古河電気工業(5801) 軽金属事業を会社分割し、10月1日付けでスカイアルミニウムに継承することを決めたと発表。古河電は2000年4月にスカイアルミニウムと同事業において販売面での統合を済ませており、今回、全面統合に踏み切ることで生産や物流などの面で一層の効率化を図る。継承会社のスカイアルミニウムは社名を「古河スカイ」に変更。スカイアルミニウムは古河電の当該事業部門である福井事業所や滋賀事業所などの設備資産や負債など一切の権利義務を引き継ぐ。古河電はまた光通信機器向けの部品子会社、古河ファイテルを解散すると発表。解散日は9月末を予定。国内や北米の通信事業者は設備投資を抑えていることもあり、光通信機器向けの部品製造体制を再編するため、解散することにした。 ◆古河電気工業(5801) 執行役員制度を導入すると発表。6月27日の取締役会を経て正式に決定する。コーポレートガバナンスを強化し、経営の透明性を高めるのが狙い。執行役員制度の導入にあわせて取締役数を現在の23人から12人にほぼ半減させ、意思決定を速める。社外取締役も現在の1人から2人に増やし外部の意見も取り入れる構えだ。 ◆千代田化工建設(6366) 2003年3月期連結決算は経常損益が23億円の黒字(前期は33億円の赤字)。経常黒字は 3期ぶり。一定の受注採算確保をねらって導入したリスクマネジメント手法の効果で完成工事総利益が大幅に改善。純利益は前期の16.5倍の19億円。売上高は前期と比べ18%増の1663億円。完成工事総利益は123%増の104億円で、販管費を9億円削減した効果もあり、営業損益は8期ぶりに15億円の黒字(前期は51億円の赤字)。受注工事高は景気低迷の影響で、国内は24%減の686億円にとどまったが、中東でガス関連の設備増設計画が活発化し始めていることなどから、海外が41%増の1804億円となり、全体でも18%増の2490億円。 2004年3月期は、海外で大型のＬＮＧ施設の建設が実施段階に入ることから、売上高は前期比20%増の2000億円、経常利益は76%増の42億円、純利益は70%増の34億円を見込む。配当は引き続き無配の予定。 ◆千代田化工建設(6366)、東洋エンジニアリング(6330) ロシアのサハリンの大型ＬＮＧ生産基地の建設事業を受注したと正式に発表。受注したのは英蘭系ロイヤル・ダッチ・シェル、三井物産(8031)、三菱商事(8058)が建設を計画する石油・ガスプロジェクト「サハリン2」のＬＮＧ生産基地で、受注額は約3000億円。960万ｔの生産能力を持つ大規模なＬＮＧ拠点を作る。 ◆ブラザー工業(6448) 2003年3月期下期(2002年10月－03年3月)の連結純利益は前年同期比63%増の105億円になった。ブラザーが16日発表した03年3月期の連結純利益は前期比21倍の222億円と過去最高だった。米国市場でデジタル複合機やプリンターなどの通信機器の販売が好調だったうえ、前期に処理した特別退職金などがなくなったため、大幅な増益となった。売上高も同7.4%増の4086億円と過去最高。販売子会社ブラザー販売のリストラ効果や、アジアの工業用ミシンの収益改善で、営業利益は同71%増の389億円、経常利益は同99%増の359億円。 2004年3月期の連結業績予想は、純利益が前期比17%減の185億円。プリンターなどで競争激化が予想されるほか、通信機器を中心とする設備投資などの先行投資を拡大させるため、減益。売上高は同3.3%増の4220億円。デジタル複合機を中心に引き続き売り上げは堅調で、特に欧州では為替の円安傾向の影響で大幅な増収を見込む。営業利益は同10%減の350億円、経常利益は同9.6%減の325億円を予想。 ◆ブラザー工業(6448) 平田誠一専務が社長に昇格する人事を内定したと発表。1989年から14年間社長を務めた安井義博氏(64)は会長に就く。6月25日の定時株主総会後の取締役会で正式決定する。同社は2006年3月期に連結純利益250億円を目標とする新3カ年戦略を4月からスタートしており、これを機に経営トップの若返りを図る。 ◆光洋精工(6473) 2003年3月期連結決算は、最終損益が83億円の黒字(前期は19億円の赤字)。電動パワーステアリングなどが海外向けに伸び採算が改善したほか、厚生年金基金の代行返上益89億円を特別利益に計上したため。売上高は前期比11%増の4467億円。主力の軸受け事業が自動車向けを中心に伸びたほか、ステアリング事業も電動パワステがけん引役となり大幅な増収を確保。経常利益は2.5倍の120億円。 2004年3月期の連結売上高は前期比3%増の4600億円を見込む。軸受けは工作機械向けなどが落ち込み微減となるが、ステアリングが国内外で引き続き好調を維持しそう。経常利益は25%増の150億円、純利益は代行返上益がなくなり15%減の70億円を予想。 ◆富士テクニカ(6476) 2004年3月期業績見通しによると、経常利益は前期比57.0%増の23億5000万円になる見通し。プレス金型が米国ビック3向け受注など向けに拡大。売上高は283億2000万円(同30.9%増)、当期純利益は12億8000万円の計画で、1株利益は173.0円の見込み。配当も2円増配し、年間10円配とする方針。前期は同様の要因で、売上高が216億 2700万円(前期比41.1%増)、経常利益14億9600万円(前期は700万円)、最終損益は2億 6800万円の黒字(前期は赤字)。 ◆春日電機(6650) 2003年3月期末に2円復配する。 ◆ＮＥＣ(6701) 5月末から、デスクトップパソコンとして世界で初めて水冷式を採用した「ＶＡＬＵＥＳＴＡＲＦＺ・ＴＸ」を発売。ＣＰＵなどが発生する熱を、従来の空冷式ファンの代わりに冷却液をパイプで循環させて冷やし、稼動時の騒音を45デシベルから「ささやき声」程度の30デシベル以下に抑制できる。 ◆ケンウッド(6765) 2003年3月期の連結決算は、最終損益が42億円の黒字(前期は266億円の赤字)と四期ぶりに最終黒字化し過去最高を更新。欠損金解消や実質無借金化、復配を目指す。商品群の整理で前期の売上高は2255億円と25%減ったが、営業利益は122億円に倍増、経常利益は70億円と6.7倍に増えた。1年間でグループ人員の45%を削減。りそな銀行による250億円規模の債務株式化や増資で債務超過を解消。今後、170億円ある資本準備金を取り崩して累積損失の穴埋めにあてる。残る欠損は期間利益で解消を目指す。 2006年3月期までの中期計画を発表。カーオーディオ製品など得意分野を伸ばすとともに不採算事業から撤退して収益力を向上。最終年度のＲＯＥを20%以上(前期の実質7.4%)に引き上げ、復配をめざす。事業計画では、赤字のホームエレクトロニクス事業はホームシアターに経営資源を集中して立て直す。カーナビゲーションや無線システムなどの販売も拡大。財務では利益拡大によって有利子負債を減らし、欠損金も解消。実質有利子負債(前期末は501億円)をゼロにする。 ◆アルプス電気(6770) 2003年4月の電子部品受注額は前年同月比5%減と2カ月連続でマイナスとなった。主力のＨＤＤ向け「磁気デバイス」が新製品の出荷が計画より遅れたほか、為替が円高に振れたことも響いた。前月比では横ばいだった。前年同月比では、為替が1ドル＝120.10円と1年前よりも9.6%円高に振れた影響で受注額が目減りした。家電製品向けの「コンポーネント」や携帯電話向け圧電部品など「情報通信」が落ち込み、好調だった携帯電話向けカラー液晶など「ペリフェラル」で補えなかった。前月比ではノートパソコン向けマウスなど「ペリフェラル」が伸びたものの、「磁気デバイス」の落ち込みで相殺された。 ◆ティアック(6803) 2003年3月期決算は、パソコン周辺機器の単価下落などから、経常損益は23億3300万円の赤字(前期は55億円強の赤字)。売上高は1390億1200万円(9.2%減)、当期純損益は27億7900万円の赤字(同59億4900億円の赤字)。今期は「ノートパソコンに焦点を当てた高付加価値製品の開発に注力」(会社側発表資料)することなどで、経常損益は34億円の黒字を計画。売上高は1400億円、当期純損益は10億円の黒字の予想。株価は決算発表を受けて急伸している。 ◆日本開閉器工業(6943) 2003年3月期末に設立50周年記念配2円を含む7円配当を実施、年間配当は12円(2002 年3月期は普通配のみ年7円配当)。 ◆松下電工(6991) グループの経営効率化を目指し、子会社の資産効率などにも踏み込んだ新たな事業別業績評価システムを導入。連結子会社約220社について、損益だけでなく資産の状況にも目配りし、その結果を本体に50ある事業部・営業部の評価に加味する。子会社のＲＯＡなどが、本体の従業員の賞与支給額も左右する。新たに子会社の評価に加える項目は、ＲＯＡと自社で改良したＥＶＡの二つ。半期ごとに算出し、本体の事業部・営業部の業績評価に反映させる。これまでも子会社の損益などは反映させていたが、貸借対照表の内容も含めた総合評価に切り替える。本体組織の評価に占める連結指標の割合が従来の4割弱から約6割に重みを増す。社内分社の業績に連動して賞与支給額が増減する制度の対象範囲も広げる。これまでは本体の事業部・営業部長以上にとどまっていたが、新たに本体の全従業員と本体から派遣した子会社の経営陣を対象者に加える。同社は資産効率を重視した経営を進め、2003年11月期末をメドに連結ベースの総資産を前期末より1000億円少ない1兆円にする目標を掲げている。評価結果は社内で公表、所属する組織の問題点改善に役立てる。 ***************************************************************************** 　　　　　　　　　　ブロードバンド料金比較　　　　　　http://www10.plala.or.jp/AMS/kakaku.html 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