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タイトル:南米旅行記  2003/05/18


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         南米旅行記No.2(5月18日 Sun.)

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最近森巣博氏の「無境界の人」、「無境界ファミリー」、「ナションリズム」
の克服と立て続けに読みました。内容を要約すると日本人論、日本文化論日
本民族論は明治以降、西洋の列強に対抗するために創作られたもので、本当
はそんなものはなかったというスタンスをとっています。日本人という民
族、人種で縛ってしまうと、沖縄人、アイヌ人、在日というマイノリティが
差別され、ひいてはマジョリティと思っている人でもこの国に住みにくくな
るのではないかということです。実際にマジョリティでも、国際結婚、被差別
部落民との婚姻、同性愛者になる、ヤクザになる、犯罪者になるなど多くのマ
イノリティになる機会があるので、日本民族の正当性を主張し過ぎるといずれ
差別が自分にも戻ってくるぞということを、作者は主張しているのではないで
しょうか。とにかく、面白い本でした。

 では、3章をお楽しみください。
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             南米旅行記III

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薬知智さんと食事を一緒にとった後、彼の部屋に招待される。彼の部屋は私
の部屋と同じ造りであるが、今までの旅で購入したと思われるレコードや民芸
品などがところ狭しと置かれている。机の上には旅行用湯沸かし器、スイスアー
ミーナイフ、タバコの吸殻が入った灰皿、りんごやバナナなどの果物、空けら
れたポテトチップの袋などが無造作に配置され旅行者の生活臭を感じさせた。
 「薬知智さんはどこの大学出身ですか」
 「某大の芸術学部だよ。」
 「だから、テレビのカメラマンしてるんですか」
 「そうだよ」
 「話は変わりますが。南米には、何か目的があって来たんですか」
 「南米音楽が好きなんだよ」
 「南米音楽だけですか。あっちのほうはどうですか」
 「あっちのほうてのは何んだよ」
 「あっちのほうてのはあっちのほうですよ」
だいたい南米に来る日本人の男性旅行者の70%以上は、女性目的のはずであ
る。彼は他の30%に分類される方なのか。
 「じゃ、女性はあんまり好きじゃないんですね」
 「なに女か。好きだよ。大好きだ。それで君は穴場を知っているのか」
 「まだ知らないんですよ。いまから探さなければならないんですけど。タクシ
ーの運転手に聞くというのは全世界共通じゃないですか」
 「そりゃいいね。じゃ今夜は遊びに行こうか」
 「いきましょう」
 夕食後、7時に一緒にホテルを出て、タクシーを取る。
 「?A donde guieren ir ustedes? (どこへいきかたいの)」
 「?Puede llevernos a la casa de la puta ? (売春宿へ連れて行ってもらえる)」
 「?Que nivel  de la casa de la puta? 予算は」
 「どうします」
 「まだ金があるから、高級店にしましょうか」
 「そうですね。これだけ物価の安い国ですから高級店といってもしれて
いるでしょう。?Puede llevernos a  mas cara? 一番高級店に行ってくだ
さい。」
 
連れて行かれたところは、丘の上にあるミラドール(展望台)という店
で、名前のとおりキトの街が一望できた。夜景はきれいでまるで夜空を見上げ
ているようだった。内部は高級レストラン風でテーブルが15台ほど配置さ
れ、真ん中にあるソファには女性たちが座っていた。女性たちは、総体的に
太っているが、まっすぐな足、胸やお尻のボリューム、やはり日本人とは18
0度違う。
 
飛び切り綺麗な女性がいたが、後で入ってきた軍隊の一団の将校風の男に取
られた。やはりこの国も他のラテンアメリカの国々に漏れず、軍人が権力を
持っているようだ。彼らはお金を払っていないようであった。

軍隊の一団が帰ったあと、みんなが話しだした。薬知智さんが話している女
性も、さっきまでいた軍隊の一人に奥の部屋へ連れて行かれたので、話を聞い
てみると身分証明書を持っているか調べに来たらしい。ラテンアメリカでは
国境が陸続きの上、隣の国の住民も同じ顔をしているので身分証明書というも
のを持たなければならないのであろう。身分証明書(この国にではカルネトと
いう)を持っていない女性は、警察や軍人に言いがかりを付けられて、ただ乗
りされるのである。
 
薬知智さんが色黒の女性、私が背の高いボリューム十分の女性を連れて、奥の
部屋へ行く。最初、みんなで写真を撮ったりしてふざけあった後、別々の部屋へ
別れる。

私が相手した女性は裸になると見た目どおりボリュームがあり、腹は4段で脂
肪が巻いていた。このような腹を見せられては精力減退である。なんとか自分
の宝刀を立たせたものの、なかなか射精できない。しかし、彼女は性格がやさし
いのか、文句をいわなかったというより、逆に恍惚感を味わっているようだっ
た。
 
帰り際に薬知智さんが女性にホテルの名前を紙に書いて渡していた。これが災
いの素というか、煩わしいことになるのだが。彼の顔は幸せでいっぱいそうで
あった。

つづく・・・・      
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