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タイトル:【株式情報局ニュース】 2003/05/15ニュース  2003/05/16


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株式情報局
2003/05/15ニュース

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◆住友林業(1911)
2003年3月期連結決算は、最終損益が154億円の赤字(前期は4億円の黒字)。販管費の
圧縮などで営業利益は大幅増となったが、退職給付債務関連で226億円を特別損失に
計上したことなどが響いた。売上高は前期とほぼ横ばいの6451億円。新設住宅着工
減少の影響で、住宅および住宅関連事業の売上高は3%減の3698億円だったが、海外
事業拡大などの効果で5%増の2660億円の売上高を確保した木材・建材事業が補った。
販管費を前期と比べ55億円削減した効果で営業利益は2.9倍の87億円、経常利益は
2.6倍の97億円。ただ、退職給付会計にかかわる数理計算上の差異の償却を発生した
年に一括で実施する方式に変更したことや、退職給付債務計算上の割引率の引き下
げで特損が膨らんだ。販売用不動産の評価損77億円もあり、合計で387億円の特損を
計上。2004年3月期の売上高は前期比2%増の6600億円、最終損益は70億円の黒字を見
込む。


◆日清オイリオグループ(2602)
10月に中国事業を統括する持ち株会社を上海市内に設立すると発表。現在、中国国
内には油脂などを製造、販売するグループ会社が5社あり、新会社が5社に出資する
形に切り替える。中国での原材料の調達や輸入・販売を強化するのが狙い。


◆日清オイリオグループ(2602)
2003年3月期連結決算は、最終損益が14億円の赤字(前期は10億円の黒字)に転落した。
原料価格上昇の製品価格への転嫁が追いつかなかったことに加え、経営統合による
一時費用の発生もあり、営業損益段階から赤字となった。日清オイリオは昨年4月、
リノール油脂およびニッコー製油と経営統合した。この効果で売上高は前期と比べ
44%増の2009億円。しかし、経営統合費用や特定保健用食品「ヘルシーリセッタ」発
売に伴う広告費拡大などで、販管費が前期と比べ95億円増え、営業損益は39億円の
赤字(前期は26億円の黒字)。経常損益も26億円(同29億円黒字)の赤字となり、厚生
年金基金の代行返上益6億円を特別利益に計上したが補えなかった。
2004年3月期は、高付加価値商品の販売などに力を注ぎ、売上高は前期比11%増の
2240億円、最終損益は27億円の黒字を見込む。


◆ゲオ(2681)
2003年3月期連結業績予想の上方修正を発表。売上高は従来予想比50億6000万円上乗
せの940億6000万円(前々期比55%増)、経常利益は同2億3200万円上乗せの31億3200万
円(同2.16倍)、純利益は同7000万円少ない17億3000万円(同30%増)とした。主にゲー
ム関連商品の売上が予想以上に増えたほか、買収店舗も大きく寄与。純利益だけが
予想を下回るのは保有している銀行株の評価損が発生したため。これを除けば増額
の着地。また、配当金は従来1株1万5000円(中間7500円、期末7500円)を予定してい
たが、予定を上回る利益の伸びになったことから期末配当金を1万円に増額、年間1
万7500円とする方針。


◆ひらまつ(2764)
2003年3月中間期の連結決算は、経常利益が前年同期比2.9倍の4億3100万円。出店や
改装費用などが減少。食材の直輸入を進め、仕入れ原価も圧縮。売上高は31%増の27
億円。主力の仏料理店は45%増、伊料理店は5%増となった。その他ブランドは35%増
だった。純利益は3.1倍の2億3900万円。固定資産除却損など特別損失が減少。2003
年9月期末に5000円配を実施すると発表。前期比実質3850円の増配。


◆ニチメン・日商岩井HD(2768)
2004年3月期の連結業績見通しを発表。従来計画通り、売上高は5兆7700億円(前期の
ニチメンと日商岩井の単純合算は6兆5072億円)、営業利益は720億円(同570億円)、
最終損益は290億円の赤字(同1223億円の赤字)を見込む。鉄鋼事業の分社で減収は避
けられず、人件費を中心に販売費・一般管理費を400億円削減し、営業増益を目指す
が、リストラや資産査定の厳格化に伴い特別損益が500億円の損失超過となる見通し。
配当は無配とする。
2003年3月期連結決算は、ニチメンが485億円の最終赤字(前期は13億円の黒字)、日
商岩井は738億円の最終赤字(同11億円の黒字)。経営統合に備え資産の含み損処理や
リストラで損失が発生したためで、特別損失の額はニチメンが508億円、日商岩井が
1109億円に上った。ともに無配とする。持ち株会社は15日までに金融機関からの優
先株2660億円、取引先からの普通株70億円の払い込み手続きが完了し、ニチメンに
1100億円、日商岩井に1600億円強を振り向けた。ぜい弱な財務を補完するため有利
子負債の削減にあてる。連結ベースの純有利子負債は来年3月末に1兆9450億円と1年
間で1800億円程度減る見通し。


◆ニチレイ(2871)
中国で冷凍・冷蔵食品の物流事業に進出。三菱商事(8058)など2社と共同出資で新会
社を設立、上海で食品スーパーやコンビニエンスストアから冷凍・冷蔵食品の保
管・運送業務を受託する。中国ではこうした業務の物流会社が少なく、需要が大き
いと判断。共同出資するのはニチレイ、三菱商事のほか、上海を地盤とする運送会
社の上海市浦東汽車運輸総公司。年内の設立を目指す。資本金は未定だが、ニチレ
イが51%、三菱商事が34%、上海市浦東汽車運輸が15%をそれぞれ出資。2004年4月を
メドに第一号の物流センターを上海市内に建設する方針。5年後に30億円の年間売り
上げを目指す。


◆日清食品(2897)
台湾の食品小売り最大手の統一企業グループと即席麺分野で業務提携することで基
本合意。日清食品が統一企業グループ傘下の中国内の企業に10%程度の資本参加を行
う方向で調整する。将来、大幅な拡大が予想される中国本土市場での即席麺事業の
強化を図るのが狙い。


◆日清食品(2897)
2003年3月期の連結決算は、純利益が前期比21%増の144億円。販売単価の高い即席め
んの販売などが伸びた。営業外で為替差損が発生し、4%の経常減益となったが、本
業の好調に加え銀行株などの有価証券評価損が減少したこともあり最終増益を確保。
連結売上高は2%増の3152億円。営業利益は6%増の264億円。
2004年3月期は、売上高が前期比3%増の3250億円、経常利益が15%減の245億円、純利
益は6%減の135億円を見込む。退職給付債務の一括処理により減益となるが、「日清
具多GooTa」のシリーズ拡充や台湾の加工食品大手、統一企業グループとの提
携による中国市場の販路確保などにより増収は可能と見ている。


◆グンゼ(3002)
2003年3月期連結決算は、経常利益が前期比12%増の82億円。製造コストを引き下げ、
売上高総利益率が1.3ポイント向上した。売上高は3%減の1598億円。純利益は31%増
の57億円。2004年3月期の売上高は前期比3%増の1650億円、経常利益は22%増の100億
円の見込み。退職給付会計の数理上の差異298億円を特別損失に計上するため、最終
損益は112億円の赤字見通し。


◆東洋紡(3101)
2003年3月期の連結決算は経常利益が105億円と前期比54%増えた。分社化など合理化
や採算の悪い汎用品を縮小し、繊維事業が約25億円の増益となった。売上高は2%減
の3763億円。単価下落や衣料向けの取り扱い減で繊維事業は153億円の減収。最終損
益は2期連続となる70億円の赤字(前期は134億円の赤字)。銀行株など有価証券評価
損・売却損が240億円発生したことが響いた。
2004年3月期の売上高は繊維事業の減収を化成品事業でカバーし、前期比微増の3770
億円を見込む。経常利益は厚生年金基金の返上に伴う費用減などで43%増の150億円
の見通し。


◆ワコール(3591)
2004年3月期の連結業績は、SPA事業を引き続き強化し、売上高が前期比2.0%増の
1670億円、営業利益が同14.3%増の83億円、最終利益が同2倍の58億円に伸びる見通
し。
長崎、熊本両県の2縫製子会社を来年4月に統合する方針を明らかにした。管理費用
の削減が目的。両社の全従業員は新会社に引き継ぐ予定で、長崎と熊本の工場も現
状のまま維持する。


◆ワコール(3591)
中国事業を強化。北京の子会社に同国内での新製品開発や製造、販売を統括する本
社機能を持たせ、広東の製造子会社などに分散していた体制を改める。中国の
WTO加盟に伴う外資系企業への販売規制緩和をにらみ、2008年には取扱店を約4倍
の500店舗に増やす計画。製販の体制を刷新し、効率的な事業展開を進める。2003年
12月期の売上高は9億-10億円を見込む。7月に広州市の商業施設内に初の直営店を出
店するなど店舗展開も進め、2008年には約五倍の45億円を目指す。


◆日本触媒(4114)
中国の上海近郊で、紙おむつなどの原料になる高吸水性樹脂の生産を2005年から始
めると発表。新会社名は日触化工。年産3万tで投資額は約45億円。


◆日本ゼオン(4205)
高機能透明樹脂の生産能力を倍増する。携帯電話のカメラレンズやLCD用の光学フィ
ルムなどの需要増に対応する。投資額は約40億円。2004年4月に稼働し、現在約80億
円の売上高の倍増を目指す。COPは携帯電話のカメラレンズ用で9割強のシェアを
持つ。カメラ付き携帯電話の普及とカメラの画素数向上により、需要は大幅な伸び
が期待できる。音楽CDの新規格、スーパーオーディオCD用の素材としてオラン
ダのフィリップスが採用するなど用途も拡大しており、生産能力の増強に踏み切る。


◆アイカ工業(4206)
三井物産(8031)と共同で、中国・昆山に化成品の生産会社を設立したと発表。600万
米ドル(約7億円)を投資し、工場を2004年3月に稼働させる計画。


◆三共(4501)
庄田隆常務(54)が社長に昇格し、高藤鉄雄社長(73)が代表権を持つ会長に就任する
人事を固めた。16日に開く取締役会で内定する。高藤社長は在任期間が3年と短いが、
若手の起用により社内を活性化し、新薬開発や海外営業力の強化に弾みを付けるた
め交代する。庄田氏は7人抜きの抜擢。


◆武田薬品工業(4502)
同社初の自社株買いに踏み切る。規模は約1500億円、3000万株程度の見込み。製薬
会社の自社株買いとしては山之内製薬の525億円、1500万株を上回り最大規模。6月
の株主総会で取得枠を設定、1年以内に取得する。自社株買い規模は発行済み株式の
約3%に相当する。武田は昨年の総会では取得枠設定を見送ったが、厚生年金基金の
代行返上に伴う売りの影響で株価が一時、約4年ぶりに4000円を割り込んだため、投
資魅力を高める必要があると判断。有力企業の自社株買いでは、トヨタ自動車が
4000億円、ドコモが6000億円、NTTが1000億円の取得枠を今期に設定することを
決めている。


◆山之内製薬(4503)
2003年3月期決算は、連結純利益が前期比9%増の598億円と過去最高を更新。昨年4月
の薬価引き下げを、主力の排尿障害改善剤と高脂血症治療剤の伸びで補った。年間
配当は3円増の28円とする。連結売上高は5%増の5066億円、経常利益は4%増の1037億
円。「ガスター」は特許切れの影響から5%減の886億円となったが、他の主力製品が
伸びた。「ハルナール」は14%増の1104億円、「リピトール」は38%増の634億円。
2004年3月期は連結売上高が前期比4%増の5260億円、経常利益は7%増の1110億円とい
ずれも過去最高を更新する見通し。純利益は4%増の620億円。年間配当は前期からさ
らに3円増やし、31円とする計画である。
取締役会を開き、自己株式の取得を決議したと発表。株式数1500万株(発行済み株式
の4.5%)、取得価額の総額は525億円をそれぞれ上限とする。6月27日の定時株主総会
に議案を諮る予定で、承認・可決されれ自己株取得を実施。


◆大日本製薬(4506)
2004年3月期の連結業績は、売上高が前期比3.4%増の1780億円、経常利益は同4.4%減
の123億円、最終利益が同25.7%増の80億円となる見込み。


◆田辺製薬(4508)
2003年3月期連結決算は、純利益が前年同期比30%減の87億円。人件費削減などで営
業増益となったものの、米国での民事訴訟和解金支払いや退職給付制度変更に伴う
特別損失の計上が響いた。前期の連結売上高は前期比4%減の1822億円。営業利益は
4%増の328億円。利益率の高い新製品の販売増に加え、前期に希望退職を実施して人
件費を削減したことなどが寄与。しかし、米国でのビタミン販売に関して反トラス
ト法違反で提訴された民事訴訟の和解金64億6700万円のほか、適格退職年金から確
定拠出年金への移行に伴う損失37億6100万円を特別損失に計上したため、最終利益
は大幅減となった。
2004年3月期は前期比て特別損失が大幅に減るうえ、厚生年金基金の代行部分返上に
伴う特別利益計上で連結最終益は過去最高の200億円を見込む。


◆万有製薬(4515)
6月下旬の株主総会で社長から退任する予定だった長坂健二郎会長兼社長(68)が、総
会後も暫定的に留任する人事を発表。同社は長坂氏の後任を社内外から公募したが
「現時点で公表できる状況ではない」として、異例の留任となった。


◆エーザイ(4523)
イスラエルの製薬会社テバ・ファーマシューティカルと提携し、テバ社が開発中の
パーキンソン病治療薬「ラサジリン」について、米の医療機関向け共同販売促進を
行うと発表。エーザイは、神経領域での品ぞろえ拡充を狙う。ラサジリンはドーパ
ミンという神経伝達物質を分解する酵素の働きを阻害する。パーキンソン病など中
枢神経疾患の治療効果も見込まれ、テバは同疾患向けで今年後半の承認申請を計画
中。米国での発売後、エーザイの米子会社がパーキンソン病薬として医療機関向け
の販促に協力することでも合意。テバは1901年設立。世界で上位35位内に入る。


◆大正製薬(4535)
米バイオベンチャー企業のエピジェネシス社と共同で行っていたぜんそく治療薬
「EPI-2010」の開発を断念すると発表。ステロイド吸入剤を使用するぜんそく患
者に対しての十分な効果が、確認できなかったため。


◆杏林製薬(4560)
2004年3月期の連結業績予想は、売上高が前期横ばいの686億円、経常利益が前期比
11.8%減の113億円、最終利益は52.9%増の63億円を見込む。年間配当予想は15円。


◆日本ペイント(4612)
2004年3月期の連結業績は、売上高が前期比2.6%増の2030億円、経常利益は同1.3%増
の108億円、最終利益が同19%増の62億円となる見込み。


◆大日本インキ(4631)
5月末をメドに中国での事業を統括する持ち株会社を設立。香港を除く中国で印刷イ
ンキや樹脂などの製造、販売を手がける20社を展開しており、すべてを傘下に入れ
る。各社に中国の法律や税制、各種手続きなどに関する最新情報を提供。各社の連
携や新事業の進出による事業拡大も後押しする。
設立するのは「迪愛生投資有限公司」で本社は上海に置く。資本金は3000万米ドル
で董事長・総経理には早野勉取締役が就く。2010年までに中国事業の売上高を700億
円まで高める計画。


◆CCC(4756)
2003年3月期連結決算は、純利益が前期比て47%減の12億円にとどまった。主力のビ
デオレンタルは堅調だったが、昨年買収した家電量販店の店舗改装費用がかさんだ
ほか、投資有価証券評価損などが響いた。前期の連結売上高は14%増の1221億円。レ
ンタルビデオ店「TSUTAYA」の店舗数が前期末で1124店舗と前期末に比べ58
店舗増え、加盟店からのロイヤルティー収入などを得る本業のフランチャイズ事業
が順調に伸びた。また第一家庭電器(8172)から店舗を買収した関東ツタヤなどの売
り上げ増も寄与。連結経常利益は15%増の49億円。ただ、買収した店舗の改装費用が
かさんだほか、ゲームソフト販売の強化を狙って資本参加したデジキューブ(7589)
株の下落などが足を引っ張り、最終利益は半減。
2004年3月期はフランチャイズ事業が引き続き好調で、連結売上高が前期比15%増の
1410億円、純利益は1.7倍の22億円を見込む。


◆コニカ(4902)、ミノルタ(7753)
8月5日の経営統合に向けて株式交換契約を交わしたと正式発表。交換比率は今年1月
の発表通り、ミノルタ株一に対しコニカ株0.621株を割り当てる。まず持ち株会社の
コニカがミノルタを完全子会社とし、社名を「コニカミノルタHD」とする新持ち
株会社にする。10月1日には複写機・プリンター、光学部品と電子材料などの事業会
社を統合。コニカブランドの製品がなくなるカメラ事業では、ミノルタが10月1日以
前に事業準備会社「ミノルタカメラ」を設立。その上で現在コニカが持つ写真事業
会社のカメラ部門を引き取る形とし、社名を「コニカミノルタカメラ」に変更。来
年4月にはコニカミノルタカメラに、コニカの社長交代新事業会社を統合。


◆コニカ(4902)
2003年3月期の連結決算は、純利益が前期比48%増の163億円となり、過去最高を更新。
複合機や光ピックアップレンズなどが好調だった。厚生年金基金の代行返上に伴う
特別利益も収益を押し上げた。2004年3月期はミノルタ(7753)との経営統合に伴う費
用がかさみ、純利益は前期比15%減の140億円になる見通し。連結売上高は前期比4%
増の5590億円。営業利益も45%増の428億円と過去最高となった。けん引役となった
情報機器関連部門は11%の増収。日欧で中高速のデジタル複合機の販売が伸びたほか、
記録型DVDプレーヤー向けの光ピックアップレンズも堅調だった。同部門の営業益は
68%増え364億円。特別利益に厚年基金の代行返上益80億円を計上。しかしミノルタ
との統合に備えて実施した事業再編などで159億円の特別損失が発生。同社は8月に
ミノルタと持ち株会社方式で経営統合。コニカ1社でみた場合の今期の売上高は前期
比8%増の6030億円、営業益は7%減の400億円を見込む。


◆新日鉱HD(5016)
2004年3月期の連結純利益が前期比92%増の70億円になる見通し。前期赤字が残った
電子材料部門が米国の工場再編や販売増で黒字に転換する見込み。石油部門も修繕
費などのコスト削減やマージンの改善で増益を確保する。配当は1円増やし年5円と
する予定。連結売上高は前期比1%減の2兆1350億円の見通し。経常利益は14%増の420
億円を見込む。デジタルカメラなどに使われる電解銅箔が、米国の合理化で採算が
改善し、電子材料部門は5億円の経常黒字(前期は58億円の赤字)になるとしている。
2003年3月期連結決算は、経常利益が369億円。旧Jエナジーの前期比46%増。石油事
業はガソリンや灯油など市況の悪化に伴い利幅は縮小したが、コスト削減や在庫の
評価益で補った。金属加工もIT関連向けを中心に回復。売上高は4%増の2兆1630億
円。原発停止の影響から電力会社向けのC重油が大幅に増えたほか、冬の寒さで灯
油も伸びた。株式評価損など特別損失が響いて純利益は36億円。


◆横浜ゴム(5101)
2003年3月期の連結決算は純利益が前期比38%増の101億円と過去最高になった。支払
利息が18億円減少、有価証券売却益8億円を計上。年間配当は2円増配し8円とする。
前期の売上高は微増の4004億円。タイヤ販売は国内向けがほぼ横ばい、アジア向け
を中心に輸出が増加。工業資材は公共投資抑制の影響で伸びなかった。経常利益は
10%増の187億円。2004年3月期の純利益は前期比微減の100億円、売上高は2%増の
4100億円を見込む。タイヤは3%増収を計画する。


◆旭硝子(5201)
2003年3月期連結決算は、39億円の最終赤字と、前期の126億円から赤字幅が縮小。
三菱東京FGの保有株式評価損や米国の持ち分法適用会社の生産停止で特別損失が
かさんだ。プラズマテレビ向けのガラス基板や市況が回復した化学が伸び、経常増
益を確保したが補えなかった。配当は年9円を維持する。前期の連結売上高は前期比
3%増の1兆2950億円、営業利益は14%増の674億円。主力のガラス部門は都市再開発に
伴うビルや自動車向けに伸びたが、欧州での自動車ガラスの生産効率低下や国内の
住宅用建材が振るわず、6%の営業減益となった。ドル金利の低下で営業外費用が減
り、経常利益は28%増の567億円。銀行株を中心に投資有価証券評価損442億円など特
別損失は計799億円にのぼった。配当は年6.75円配とでこれも実質据え置き。
2003年度から現行の3月決算から12月決算に変更。海外子会社のほとんどが12月決算
であることから、本体もそれと統一する。グローバル企業としての位置付けを鮮明
にすると同時に、4半期業績などの経営情報の適時開示を進めるのが狙い。


◆日本特殊陶業(5334)
2004年3月期の連結業績は、売上高が前期比2.6%減の2230億円、経常利益が同13.2%
増の170億円、最終利益が同26.6%増の93億円となる見込み。為替レートは1ドル
=120円(前期は122円)を見込む。


◆川口金属工業(5608)
2003年3月期末に創立55周年を記念し、2.5円の記念配当を実施、年間配当は10円
(2002年3月期比2.5円増配)。


◆三菱マテリアル(5711)
2003年3月期連結決算は最終損益が268億円の赤字(前期は613億円の赤字)。不振のシ
リコンウエハー事業が連結対象から外れ経常損益は黒字化したが、株式評価損208億
円が響き2期連続の最終赤字となった。売上高は前期比8%減の9647億円。シリコンウ
エハー事業を持ち分法適用会社、三菱住友シリコン(SUMCO)に移管したことで、
経常利益は103億円(前期は190億円の赤字)。部門別ではセメント部門は国内販売が
落ち込み営業減益だった。自動車組み立て用超硬工具が好調な金属加工部門は、銅
管・電線向け材料の需要落ち込みをカバーし増益となった。
2004年3月期連結業績は、売上高が前期比1.6%増の9800億円、経常利益が同2.6倍の
270億円、営業利益も同27%増の440億円を見込む。アルミボトル缶が堅調な金属加工
が40億円増益で利益を大きく押し上げる。最終損益は50億円の黒字に転換する。


◆住友金属鉱山(5713)
2003年3月期の連結決算は、営業利益が165億円と前期の14.5倍に拡大。半導体市況
の回復で電子材料部門の損益が大きく改善。ニッケルなど商品価格の上昇で金属関
連部門の収益も拡大。配当を1円増やし年5円とする。2004年3月期も電子材料の好調
が続くとみており、営業益は前期比21%増の200億円になる見通し。売上高は前期比
8%増の3552億円。主力の金属・金属加工部門が15%の増収となった。ニッケルや金な
ど海外商品市況が好調だった。部門の営業益も2.4倍の83億円。電子材料・機能性材
料部門の売り上げは20%増えた。半導体に使われるボンディングワイヤ等の輸出が伸
びたほか、金属粉などの機能性材料の販売も持ち直した。同部門の営業損益は41億
円の黒字(前期は43億円の赤字)に回復。特別損失として有価証券評価損やリストラ
費用など258億円を計上し、最終損益は11億円の赤字(前期は66億円の赤字)。今期の
連結売上高は前期比4%増の3700億円。最終益は150億円と3期ぶりの黒字確保を見込
む。


◆住友電気工業(5802)
執行役員制を導入し、取締役数を現在の23人から13人に減らすと発表。取締役会の
意思決定を速くするとともに、業務執行と監督機能を強める。取締役の削減に伴い、
倉内憲孝会長が顧問に退く。会長は空席とする。


◆住友電気工業(5802)
2003年3月期連結決算は、最終損益が198億円の赤字(前期は82億円の黒字)。主力の
情報通信関連部門が北米向け光ファイバーの不振で赤字になった。自動車関連部品
が国内外で伸びたが補えなかった。光部品関連を中心とするリストラや投資有価証
券評価損で特別損失が約610億円にかさんだ。配当は2円減らし年8円とする。前期の
連結売上高はほぼ横ばいの1兆4889億円。情報通信部門は光ファーバーや光通信関連
が不振で17%の減収だった。営業利益は35%減の298億円に落ち込んだ。情報通信が
138億円の赤字(前期は224億円の黒字)になり足を引っ張った。自動車関連が41%増、
電線ケーブルなど産業用素材はコスト削減が効き2.5倍にそれぞれ営業利益が増えた
が、情報通信の落ち込みを埋められなかった。持ち分法投資利益が減り、経常利益
は47%減の206億円。
2004年3月期の連結業績は、最終損益が160億円の黒字(前期は198億9200万円の赤字)
に回復する見通し。売上高は前期比0.7%増の1兆5000万円にとどまるが、営業利益が
同20.7%増の360億円、経常利益が同84.4%増の380億円と増益を確保。ワイヤーハー
ネスや半導体、プリント回路などの売り上げ増が予想されるほか、02年度に実施し
た事業再編効果が引き続き現れる。年間配当金は8円に据え置く。


◆豊田自動織機(6201)
資本・業務提携したアイチコーポレーション(6345)の新株予約権をすべて行使して、
子会社化したと発表。豊田織は物流関連事業を強化するほか、業績不振のアイチ
コーポを支援するため業務提携していた。豊田織は今回の子会社化で両社の連携を
強める。豊田織は15日にアイチコーポから新規発行した普通株式の割り当てを受け、
持ち株比率は34%になった。新たに新規発行の新株予約権の割り当てを受け、持ち株
比率は51%まで上昇。


◆ダイキン工業(6367)
井上礼之CEOが大手企業4社の社外取締役に就任する見通しとなった。関西電力、
阪急電鉄、オムロン、8月に発足するコニカミノルタHDの社外取締役に就く。関電、
阪急電、オムロンでは、6月下旬に開催する株主総会を経て正式に就任する予定。井
上氏はすでにオムロンの社外取締役に内定している。関電などからは就任の打診を
受け、このほど応諾する意向を固めた。コニカミノルタの場合は、米国型企業統治
モデルである「委員会等設置会社」を採用するため社外取締役を増員する必要があ
り、井上氏に白羽の矢を立てた。


◆ミネベア(6479)
2003年3月期連結決算は、最終損益が24億円の赤字(前期は52億円の黒字)。ベアリン
グ製品が価格下落で苦戦したうえ不採算事業の整理損、株式評価損などで129億円の
特別損失を計上。3期ぶり最終赤字だが配当は前期と同じ年7円を維持する。売上高
は2722億円と前期比3%減った。ベアリングは自動車、家電向けが堅調な半面、好採
算の航空機向けが低迷。経費削減を進めたが営業利益は193億円で12%減。決算期変
更で6カ月決算だった1994年3月期以来の100億円台となった。経常利益は134億円で
16%減った。特別損失に計上した株式評価損は49億円、電源事業などからの撤退損失
は31億円。


◆三菱電機(6503)
三菱電機エンジニアリングは、非常に狭い範囲だけに音声を伝える音響システムを
20日に発売すると発表。狙う方向を決めると、上下左右の20度の範囲内だけに伝達
する。空港や美術館の音声案内などでの利用を見込む。今後は低価格化を進め、テ
レビや家庭用ゲーム機などとしての販売を検討。


◆NEC(6701)、コナミ(9766)
両社の技術協力で、赤外線で操作可能なコナミのおもちゃ「MICROiR」シ
リーズのレーシングカーを、NEC製携帯電話「ドコモムーバN504iS」などの赤
外線通信機能を使って操縦できるようにした、と発表。携帯で車を前進、後退させ
るのに必要なリモコンデータを16日から、iモードサイト「みんなNらんど」また
は一般サイト「MICROiRサイト」で無償提供。J−フォンの携帯
「J−N51」用データも同様にJ−スカイサイト「NECスーパータウン」で提供。
対象は、同シリーズ「デジQフォーミュラ」の「FerrariF2002」、
「2002TOYOTATF102」(各3980円から)など。


◆沖電気工業(6703)
台湾の半導体商社シリコンアプリケーション社(SAC)とシステムLSIや電子部
品などを日本で販売する合弁会社「オーザックソリューションズ」を設立したと発
表。


◆日本信号(6741)、石川島播磨重工業(7013)
海外の新交通システム分野で提携。車両製造、駅舎・軌道工事から信号管理まで同
システムを一括受注する体制を整えた。鉄道システム全般で提携している三菱重工
業、近畿車両、京三製作所の3社連合に続いて、企業連合を結成し、総合力で優位に
立つカナダのボンバルディアなど欧米勢に対抗する。提携したのは石播、石播子会
社の新潟トランシス、日本信号の3社。新交通システムは海外で市場拡大が期待でき、
特に米国の需要は今後20年間の累計で約12兆円に達するとの見方もある。ただ、海
外では鉄道システム全般を手掛けるボンバルディアや独シーメンスなどが先行し、
日本勢は苦戦していた。日本信号は新交通システムの海外受注実績はなく、新潟ト
ランシスも旧新潟鉄工所時代に受注して1月に運行を始めた台湾での一件にとどまっ
ている。石播は2月、経営破たんした新潟鉄工の気動車・新交通システム部門と富士
重工業の鉄道車両部門を買収して統合した新潟トランシスを設立、鉄道事業に参入
した。


◆松下電器産業(6752)
「ナショナル」と「パナソニック」の両ブランドの製品に用いているプリント基板
の製造で鉛はんだの使用を全廃したと発表。日本ビクターを除く松下グループの全
製品の82%、約1万2000機種に達する。鉛は環境や人体に悪影響を与える有害物質と
されていることから、電機メーカーで構成する電子情報技術産業協会は、2007年ま
でに鉛はんだの全廃を目指すことで米国と欧州の業界団体と合意しており、松下は
これに先行して2ブランドでの使用をやめた。松下は2000年度から鉛はんだの全廃に
向けて本格的に取り組み、はんだの材料として、鉛の代わりに銅や銀などを使用し
ている。02年度の鉛はんだ使用量は、国内外で前年度比34・1%減の1552トンだった。


◆ソニー(6758)
米テレビゲーム部門であるソニー・コンピュータエンタテインメント・アメリカの
平井一夫社長は、ビデオゲームソフトメーカーに対し、携帯用ゲーム機「PSP]
向け新製品の開発とともに、既存ゲームもPSPに対応させることを勧めていくと
述べた。ソニーは13日、PSPを2004年第4・四半期に発売する、と発表してビデオ
ゲーム業界を驚かせた。PSPは4.5インチのLCDスクリーン、1.8GBの容量を持
つ光ディスク、映像・音楽の再生を可能にするメモリースティックなどを装備する
見込み。同社長は、「一部のゲームソフトメーカーは、既存ゲームの利用を望んで
いると思う」。また、ワイドスクリーンなどPSPが計画している機能・特徴の一
部は、全く新しいゲームの開発を支援するだろう、と付け加えた。


◆ソニー(6758)
ソニー銀行は、2003年3月期決算(単体)を発表。経常利益、税引き後利益とも44億円
の赤字(前期はともに41億円の赤字)で、2001年6月の開業以来、2期連続の赤字と
なった。低金利で資金の運用収益が伸びなかったのが響いた。記者会見した石井茂
社長は「開業から4-5年目での黒字を目指す」と述べ、開業当初に目標としていた
「開業3年目の黒字」を断念する考えを表明。イトーヨーカ堂系のアイワイバンク銀
行も2003年3月期決算(単体)は経常利益、税引き後利益ともに2期連続の赤字になっ
ており、銀行以外の企業が参入して設立した異業種銀行は厳しい業績が続いている。


◆日本コーリン(6872)
2003年11月期の連結最終損益が74億500万円の赤字(前期は25億100万円の黒字)に転
落すると発表。従来予想の35億2000万円の黒字から、大幅に下方修正。主力の動脈
硬化測定装置の不振で売上高が急減。流通在庫の処理などで、5月中間期段階で約50
億円の特別損失を計上。44円を予定していた年間配当は無配とする。売上高は前期
比34%減の135億円と、従来予想の半分に落ち込む。8000台を見込んでいた動脈硬化
測定装置の販売が2000数百台まで落ち込む見通し。低価格の競合製品の台頭や、顧
客である開業医の間で導入の採算性を見直す動きが広がったことが響いた。


◆川崎重工業(7012)
川崎造船は、三菱重工業(7011)と共同でオマーン政府からLNG運搬船2隻の建造を
受注した、と発表。川崎造船と三菱重工が各1隻建造。川崎造船の引き渡しは2005年
後半を、三菱重工は06年春を予定。


◆いすゞ自動車(7202)
2003年3月期業績は連結経常赤字が40億円程度(前期は20億円)となり、従来計画より
赤字幅が約30億円縮小したも。ディーゼル車の排ガス規制の強化を受けトラック需
要が回復したのに加え、工場の稼働率上昇で採算が改善。2004年3月期もトラック需
要は増加する見通しで増益基調となりそう。
前期の連結売上高は前期比16%減の1兆3500億円程度になった。上期にトラック販売
が不振だったため減収となったが、従来予想と比べると800億円増加。東京都などが
10月から排ガス規制を強化するため普通トラック、小型トラックとも買い替え需要
が発生し昨年末から工場はフル操業が続いている。今年10月に藤沢工場へ生産ライ
ンを移転する予定だった川崎工場は、移転時期を来年5月に延期した。海外も中国や
タイなどが好調。前期の販売台数は国内が6万2000台、海外が21万6000台で、総販売
台数は27万8000台と計画を約6000台上回った。早期退職の実施をはじめリストラ費
用など1300億円の特別損失計上を予定して連結最終損益は1700億円の赤字を見込ん
でいた。本業の好調で最終赤字額も縮小したも。
2004年3月期も国内のトラック需要は増加する見込み。いすゞは3カ年の中期計画で、
今期の連結最終損益を350億円の黒字にする計画だが、これを上回る公算が大きく
なった。


◆曙ブレーキ(7238)
2003年3月期の連結売上高は前期とほぼ同じ1265億円となったが、営業利益は52%増
の84億円、経常利益は60%増の78億円と大幅な増益を記録。製造所の完全分社化や生
産統合等の事業戦略、コスト削減の浸透により利益面は急改善。今2004年3月期の連
結売上高は8.2%増の1370億円、経常利益は39.6%増の110億円を計画している。


◆カルソニックカンセイ(7248)
2003年3月期連結決算は、経常利益が前期比2倍の165億円になった。主要納入先であ
る日産自動車の新型車が好調で部品需要が拡大。仏ルノー向けなども伸び国内、海
外とも売り上げを増やした。販売価格の下落をコスト削減で吸収し売上高、利益と
も過去最高になった。売上高は18%増の5450億円。国内が18%増、海外は北米やアジ
アが伸び17%増になった。日産自向けの売上高は24%増の3570億円。販売価格の下落
が約240億円の減益要因となったが、原価低減など290億円のコスト削減で補った。
2004年3月期の経常利益は前期比27%増の209億円を見込む。配当は前期と同じ年7.5
円とする予定だが「計画する業績を達成できたら増配などを検討する余地もある」。


◆ホンダ(7267)
中国での小型車の量産を1-2カ月延期。7月の中国販売に向け、広州市にある工場で
月内にも生産を始める計画だったが、SARSの影響により日本人技術者が帰国。
ホンダは広州工場の年産能力を2004年春にさらに倍増の24万台にする計画。広州市
内に欧州、アジア向けなど輸出専用の別の工場を建設する計画もある。ただ、こう
した増強・新設計画にも遅れが生じる可能性も出てきた。


◆富士重工業(7270)
6月末に田中毅CEOが退任する人事を固めた。相談役に就任する見通し。当面、会
長は置かずに竹中恭二COOがCEOとして経営全体を統括する。田中会長は1999
年に米GMやスズキとの資本提携をまとめるなど現在の経営基盤を築いた。


◆ヤマハ発動機(7272)
電動スクーター「パッソル」を全国発売。昨年11月から首都圏で限定販売していた。
小型電気モーターやリチウムイオン電池を軽量アルミフレームに搭載。車体重量は
排気量50ccの既存スクーターに比べ4割軽い45kgに抑えた。1回の充電(電気代は約
12円)で約32km走れる。充電器込みの価格は24万円で、年間6000台の国内販売を見込
む。


◆エクセディ(7278)
2003年3月期末に創業80周年を記念し、5円の記念配当を含む12円配を実施、年間配
当は17円(2002年3月期は普通配当のみ年10円配)。


◆丸石自転車(7306)
3億5000万円の第三者割当増資を実施すると発表。増資で財務体質を強化するととも
に調達資金を運転資金にあてる。1株50円の新株を700万株発行する。払込期日は6月
4日。増資は同社のコンサルティング業務を担当している関連会社EFAが引き受け、
18.42%の株を所有する筆頭株主。


◆アールビバン(7523)
昨年11月19日に発表した2003年3月期の連結業績予想で売上高が118億円とあったの
は126億円の誤りだったと発表。


◆ミノルタ(7753)
2003年3月期の連結決算は売上高が5281億5400万円(前期比3.4%増)、経常利益が219
億1200万円(前期は78億9000万円の赤字)、当期純利益が126億9600万円(同343億5000
万円の赤字)。デジタル複写機やプリンター、デジタルカメラなどの売上が大きく伸
び、経常利益も大幅な黒字に転換した。
2004年9月中間期の連結業績は、売上高が前年同期比3.7%増の2650億円、営業利益が
同3.9%増の135億円、最終利益が同73.6%増の55億円と増収増益の見込み。8月にコニ
カと経営統合するため、04年3月期通期業績の見通しは開示していない。


◆名古屋木材(7903)
2003年3月期配当を見送る。


◆トーメン(8003)
2003年3月期連結決算は、最終損益が669億円の赤字(前期は47億円の黒字)。昨年末
の業績予想下方修正時に見込んだ516億円からさらに赤字幅が拡大。主取引行の
UFJ銀行からの債務免除益を計上したものの、不動産事業からの撤退などに伴う
リストラ損や投資有価証券評価損280億円が響いた。無配を継続する。2004年3月期
はコスト削減効果を見込み、連結最終損益は35億円の黒字浮上を目指す。
前期の連結売上高は13%減の2兆828億円、経常利益は41%減の137億円。化学品・燃料
は市況回復の恩恵を受けたが、食料や繊維、建設・不動産が不振だった。販売費・
一般管理費を49億円削減したが、補えなかった。特別損失は前期の10倍近い1789億
円に膨らんだ。不動産事業からの撤退に伴い不動産を売却したことなどでリストラ
損を1134億円計上したほか、金融株など投資有価証券や出資金の評価損280億円が発
生。一方、特別利益はUFJ銀行からの債務免除1100億円など計1371億円に上った。
ぜい弱な財務を補完するため、3月に取引金融機関向けに720億円の優先株を発行し
た。3月末の連結有利子負債は6599億円と1年前に比べ4521億円削減した。今期は将
来の経営統合を目指す豊田通商を含むトヨタグループに対して100億円の第三者割当
増資を行う。合理化で120億円の経費削減を目指しており、今期の連結経常利益は前
期比46%増の200億円を目標にしている。
資本681億8528万円余りを392億円に減資すると発表。6月27日開催予定の定時株主総
会に諮り、正式決定する。減資の効力発生日は8月5日。


◆三越(8231)
例年より半月早く中元商戦に入った。日本橋本店では江戸開府400年にちなみ、宮本
恵司本店長と新入社員27人が瓦版売りなどにふん装、来店客にチラシを手渡した。
同社は例年、6月にギフトセンターを開設、中元商戦の販促活動を展開してきた。今
年はセンター開設に先立ち販促を開始、1都3県の約10万戸にパンフレットを配布す
るなどローラー作戦も実施。ギフトセンターも昨年より2日早い5月30日に開く。高
島屋などは6月中旬にギフトセンターを設ける。三越はグループ全体の中元売上高が
約300億円と業界最大級。前倒しで商戦を盛り上げる。


◆伊勢丹(8238)
2003年3月期連結決算は、純利益が前期比39%減の77億円。本業の百貨店は中国では
売り上げが伸びたが、個人消費低迷による客数減や法人需要の不振が響き国内が苦
戦。小売・レストラン・専門店は食料が堅調だったものの衣料が振るわなかった。
特別損失に計上した投資有価証券評価損(19億円)も利益を圧迫。配当は年10円を据
え置く。前期の連結売上高は前期比2%減の6018億円、営業利益は19%減の180億円。
百貨店は改装した静岡店、立川店が増収だったが、新宿本店など国内は総じて前年
実績を下回った。単体ベースで客単価は0.8%上昇したが客数が3.2%減った。百貨店
事業全体は3%の減収、25%の営業減益だった。小売り関連事業はスーパーのクィーン
ズ伊勢丹の新店効果もあり11%伸びたが、衣料の苦戦で営業利益は18%減った。利払
い負担が減ったものの経常利益も171億円と21%減った。
2004年3月期の連結業績は、長引くデフレで国内販売の回復は見込めないものの、海
外子会社の会計対象期間の変化という特殊要因が絡み、売上高を前期比2.2%増の
6150億円と予想。営業利益は同22.3%減の140億円、経常利益も同12.3%減の150億円
と大幅な減益を見込む。最終利益は前期に計上した有価証券評価損などが想定され
ないため、同3.9%増の80億円と計画している。SARSの影響で中国を中心とする
計10店舗で当初予想よりも売上高が計31億円減少する見通し。年間配当は10円を継
続する。


◆ダイエー(8263)
4月の既存店売上高は前年同月に比べて3%減少し、8カ月連続の前年割れとなった。
天候不順で客数が落ち込んだのが原因。衣料品と住居用品がそれぞれ5%、7%の減少
となったほか、営業立て直しの中心に位置付けている食品も1%減った。ダイエーは
2004年2月期の既存店売上高を前期比1%減と見込む。今年3月は計画通りだったが、4
月は計画を2ポイント下回った。ダイエーはグループの食品スーパーのマルエツと連
携を深めて食品をテコ入れする方針。15日からはマルエツの独自開発商品である
「フーデックス」の販売を始めた。


◆UFJ銀行(8307)、三井住友銀行(8621)
口座振替システムの共同開発で基本合意。共同開発により、システム開発費用を抑
えることが可能。開発は日立キャピタル(8586)と日本総合研究所が共同で手がける。
完成は来年9月の予定。新システムは、24時間稼動するようになるため、処理・サー
ビス機能の充実が期待できるうえ、取り漏れや二重引き落としなどの誤作動なども
発生しにくくなるメリットがある。通常、大手行の口座振替システムの開発費用は
10億─15億円といわれるが、両行は共同開発により費用抑制につなげる。また、日
立キャピタルと日本総研は、同システムの販売も予定。


◆福岡銀行(8326)
ATMのキャッシングサービスについて、新たにクレジット6社と提携したと発表。
19日からユーエフジェイカードなど3社、6月2日からクレディセゾンなど3社との提
携を開始。これで同行のATM提携先は32社。


◆静岡銀行(8355)
GEエジソン生命との提携による外貨建て個人年金保険「えんドル君」の取り扱い
を19日から開始。国内金利水準の低下による外貨運用ニーズに応えるためで、外貨
建て個人年金保険の取り扱いは同行では初めて。


◆アコム(8572)
業務執行の迅速化を図るため、執行役員制度を導入すると発表。これに併せ、取締
役定数を現行の「23人以内」から「12人以内」に変更。いずれも6月27日開催の定時
株主総会後に実施。


◆日本信販(8583)
ハワイのホテルなどの宿泊料金が最大50%引きとなる特典などが付いた「地球の歩き
方ALOHAカード」を、出版社ダイヤモンド・ビッグと組んで発行し、16日から
会員を募集すると発表。ハワイ4島の約140軒の宿泊施設の料金が5-50%引きとなるほ
か、レンタカー料金が10%、大手旅行会社主催のパッケージツアーも3-5%それぞれ割
り引かれる。初年度3万人の会員獲得を目指す。


◆アプラス(8589)
2003年度の新規カード発行枚数を120万-130万枚と前年度の2倍近くに拡大。ビデオ
レンタルチェーン「TSUTAYA」のCCC関連会社との提携クレジットカード
事業を強化し、若年層を中心に顧客数を増やす。提携クレジットカードはカード決
済時にレンタル料金10%分のキャッシュバックが受けられる特典が付く
「TSUTAYAアプラスカード」。CCC関連会社との提携カード発行は東日本
で他社も手掛けていたが、このほどアプラス1社体制になった。これにより発行増が
見込める。西日本はすでに同様で、全国で同社1社になった。また、拡大策として4
月からはキャッシュバックが付いた自社ブランドカードの発行も開始した。ここ数
年、アプラスのカード新規発行は70万枚程度にとどまっていた。TSUTAYAア
プラスカードなどをテコに、信販大手では比較的規模が小さかったカード事業の巻
き返しを狙う。


◆野村HD(8604)
6月下旬の株主総会後に米国型の経営形態である委員会等設置会社に移行するのに伴
い、移行後の役員体制を発表。古賀信行社長が取締役兼執行役社長に就任するほか、
氏家純一会長が取締役会長、執行役と、指名、報酬両委員会の委員長を兼務する。


◆岡三証券(8609)
グループ内の効率化を図り、経営の自由度を高めるため、持ち株会社体制に移行す
る方針を決めたと発表。6月27日の株主総会の承認を得て、10月1日に持ち株会社
「岡三HD」を設立。


◆損害保険ジャパン(8755)
経営破たんした旧大成火災海上保険の役員らを相手取った損害賠償訴訟を取り下げ
ると発表。旧大成が巨額損失を被ったのは、米保険総代理店などの詐欺行為が原因
だったと判断したため。


◆三菱地所(8802)
2003年3月期の連結決算は、最終損益が360億円の黒字(前期は710億円の赤字)に急回
復。マンション販売の増加など本業が好調に推移。前期に計上した1500億円強の資
産評価損もなくなった。2004年3月期は特別利益が縮小するため、純利益は前期比
28%減の260億円を見込む。前期の売上高は前期比8%増の6817億円と過去最高を更新、
営業利益も25%増の960億円。主力のビル事業は子会社の開発物件売却が寄与し、8%
増収。増収効果に加え、減価償却費の減少で部門営業益は16%増えた。特別利益に三
菱商事ビル別館の底地権売却益など203億円を計上。特損は固定資産の除却損など
174億円となり、前期(1768億円)から大幅に縮小した。
東京・丸の内再開発事業の第一弾である「丸ビル」の人気が予想以上の結果。2003
年3月期の丸ビルによる収入はフル稼働を前提に計画した40億円をさらに上回り、43
億円と計画より8%増えた。昨年9月の開業以来の来客数と商業施設の売上高はともに
予想の約2倍。2004年3月期は「丸の内の大家」としての同社にとって丸ビルが最大
の収入源となりそう。今期はマンション引き渡し件数が減るため、連結売上高は1%
減の6760億円。営業益はコスト削減などで微増の970億円を見込む。


◆藤和不動産(8834)
2003年3月期の連結決算は、最終損益が355億円の赤字(前期は6億7000万円の黒字)。
マンション分譲が好調で本業は堅調だった。UFJ銀行などの主要取引行からの金
融支援で債務免除益1905億円を特別利益に計上したが、固定資産の評価損・処分損、
関係会社向けの損失処理など計2660億円の計上で特別損失が膨らんだ。無配を続け
る。売上高はほぼ横ばいの1851億円。営業利益は横ばいの181億円を確保。経常利益
は前期比7%減の120億円。円高となったことから海外ホテル事業で為替差損6億8900
万円を計上。
杉浦重厚専務が6月27日付で社長に昇格すると発表。2度目の金融支援を受けた藤和
は2003年3月期に不良資産の処理にめどを付け、新体制で再建に取り組む。主力の
UFJ銀行出身の相良右章社長は責任を取り特別顧問に退く。


◆ゼクス(8913)
2003年5月期末に2000円配当を実施。


◆JR東海(9022)
2003年3月期連結決算は、純利益が490億円と前期比17%増えた。東海道新幹線の改修
引当金が負担となったほか、景気低迷や航空との競争激化による旅客運輸収入減で
営業減益だったが、長期債務の削減で支払い利息が減少。2004年3月期も支払い利息
が減り、連結純利益は前期比26%増の618億円となる見込み。前期の連結売上高は前
期比微減の1兆3630億円。新幹線の輸送量は増発した「のぞみ」が13%増えたものの、
景気低迷や航空との競争激化で全体では2.4%落ち込んだ。名古屋駅のJRセントラ
ルタワーズの百貨店やホテルの好調で補えず、3年ぶりの減収となった。人件費を30
億円弱削減したが、新幹線の大規模改修引当金が166億円発生したこともあり、営業
利益は3414億円と8%減った。単体ベースの長期債務を1637億円削減し、支払い利息
が172億円減少したことで経常利益は10%増の1037億円。経常益1000億円台乗せは株
式上場後初めて。
2004年3月期の連結売上高は前期比2%減の1兆3402億円、営業利益は4%減の3271億円、
経常利益は1%増の1052億円を見込む。新幹線輸送量は上期が2.8%減、品川駅が開業
する下期は前年並みとみている。改修引当金がさらに166億円増加し営業減益。単体
ベースの長期債務を1280億円圧縮し、来年3月末の残高は4兆円を下回る見通しで、
支払い利息が135億円減少するとみている。


◆日本郵船(9101)
2003年3月期連結決算は、純利益が142億円と前期比19%減った。自動車船の好調など
で経常利益は微増だったが、船舶など固定資産の売却益が減ったうえ、株式評価損
が重荷となった。2004年3月期は主力の定期船北米航路の運賃引き上げが寄与し、連
結純利益は前期比2.3倍の330億円を見込む。
前期の連結売上高は前期比9%増の1兆2492億円、営業利益は5%増の691億円。主力の
定期船は輸送量が増えたものの、運賃が低迷。バンカーオイルの価格が上昇したこ
ともあり、部門別損益では前期よりも赤字が拡大。好調だった自動車船やタンカー、
子会社の郵船航空サービスの収益拡大に加え、船舶経費など約150億円のコスト削減
で5%の営業増益を確保。連結経常利益が503億円と0.5%増にとどまったのは、営業外
損益が悪化したため。受取利息・配当金が減少したうえ、前期に1ドル=125円11銭
だった為替レートが前期は122円29銭と円高となり、為替差損が28億円膨らんだ。特
別損益では固定資産売却益が150億円、投資有価証券売却益が50億円近く前期より減
少した一方、投資有価証券評価損が73億円発生。
今期の連結業績は、売上高が前期比4%増の1兆3000億円、営業利益は27%増の880億円、
経常利益は39%増の700億円を目指す。定期船北米航路の運賃を40フィートコンテナ
当たり約700ドル(推定2割強)引き上げ、定期船部門の黒字転換を見込む。バンカー
オイルの価格も8%強値下がりするとみている。


◆川崎汽船(9107)
2003年3月期の連結決算は、経常利益が前期比98%増の236億円。北米向けの自動車輸
送が好調だったほか、アジア発北米向けのコンテナ船運賃が底を打ったことや不採
算航路の見直しなどが寄与。配当は2円増やし年5円とする。前期の売上高は前期比
11%増の6327億円。北米の堅調な自動車需要を背景に自動車輸送件数が伸びた。コン
テナ船輸送では米の住宅着工件数が高水準で推移しているため家具・家電などの貨
物量が増加。営業利益は292億円と54%増えた。自動車船の増収に加え、アジア発北
米向けコンテナ船の採算改善が寄与。不採算航路の見直しなどのコスト削減も効い
た。投資有価証券売却損が減少し、純利益は2.1倍の103億円。
2004年3月期は売上高が前期比7%増の6750億円、純利益は59%増の165億円を見込む。
引き続きコンテナ船の取扱量が増えると予想。加えて北米航路のコンテナ船運賃の
値上げが決まったことから、赤字続きのコンテナ船が黒字化するとみている。


◆JAL(9205)
日本航空は旅行大手と組み、今夏に国際チャーター便を大量運航する。合計便数は
30便(一便は一往復)以上と、例年の3倍以上。SARSによる国際線減便で余ってい
る旅客機を有効利用し、需要を開拓。例年、夏の繁忙期は国際定期便の運航に旅客
機をフルに使い、チャーター便は10便にも満たない。今年はSARSやテロ懸念な
どの影響で6月の国際線を26%減便するなど、旅客機や客室乗務員に余裕があるため
大量運航する。旅行会社もSARSの影響が及ばない地域の旅行商品の売り込みに
懸命で、利害が一致した格好だ。


◆NTT(9432)
NTT−BBは15日、テレビ電話のような双方向の映像コミュニケーションを手軽
に実現できるサービスを月末から始める、と発表。顧客の求めに応じ、光ファイ
バー回線からパソコンなどの周辺機材、設定代行サービスなども含めた「パッケー
ジ」で販売するのが特徴。用途別に「単身赴任」「映像会議」パッケージなど約20
種類をそろえる。基本料金は月額500円で、1時間を超える通信料については1分2円
程度を予定。NTTグループ会社と協力して機材などを提供。


◆KDDI(9433)
日本テレコム、東京電力系のパワードコムの3社は15日、インターネット技術を活用
して格安の通話が可能となるIP電話で、54社が提携すると発表。今年6月から各社
の通信網を順次相互接続し、会員同士が無料で通話できるようにする。


◆ドコモ(9437)
津田志郎副社長は、ロイター通信とのインタビューで、2001年度、2002年度と2年連
続で減少している第3世代携帯電話サービス「FOMA」のARPUについて、今年
度にも上昇に転じる、との見通しを示した。FOMAのARPUは、2001年度が
8750円、2002年度が7740円。また津田副社長は、今秋に計画していたFOMA新端
末の投入時期が、来年にずれ込む見通しを明らかにした。ただし、年度をまたぐこ
とはない。津田副社長によると、新端末は第2世代の「50xシリーズ」よりも高機能
になる見込み。これに伴い、FOMA端末での国際ローミングも、来年に延期した。
「W─CDMAでの国際ローミングは時間がかかる」とし、W─CDMAと欧州で
主流のGSMとのデュアルモード端末を投入する。ただし、チップを利用した国際
ローミングは今年中に始める見通し。来期のFOMAの加入者計画については、
「当初計画から1年後ろに平行移動したイメージだ」と述べるにとどまった。当初の
計画は今期600万件だった。


◆東京電力(9501)
福島原発の運転再開問題で、自民党都議団の幹部らが15日、同党福島県連を訪問し
た。山崎孝明都議団幹事長は「首都圏では6月にも電力不足が現実化する。安全の確
保を大前提とした首都圏への電力供給について、理解を賜りたい」と述べ、運転再
開への理解を求めた。


◆コナミ(9766)
赤外線通信でリモコン操作できるレーシングカー玩具、「デジQフォーミュラ」が、
ドコモの携帯電話「N504iS」(NEC製)とJ-フォンの「J-N51V」で操作でき
るようになったと発表。16日からドコモのiモードサイトなどから、リモコンデー
タがダウンロードできる。




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■4月の米鉱工業生産指数(1997年=100、季節調整済み)は、前月比0・5%低下の
109.7となり、2カ月連続で前月水準を下回った。生産指数は米金融市場の事前予想
(0・4%低下)を上回る下落幅で、製造業の設備稼働率も前月比0・5ポイント低下の
72・5%と低迷が続いた。
イラク戦争の影響で、米企業の生産活動が一段と冷え込んだ状況を示した。FRB
は、設備投資をはじめとした企業活動の回復状況を見極めながら、追加利下げも視
野に金融政策を慎重に判断することになる。4月の産業・品目別の生産指数は自動
車・同部品が2・0%の低下で3カ月連続のマイナスとなった。電機も0・4%下がり、製
造業全体の指数は0・6%下落。



■4月の米卸売物価指数(1982年=100)
142.1となり、季節調整済みで前月比1・9%低下。下落幅は2001年10月(1・6%低下)を
上回り、過去最大を記録。停滞傾向が強い米経済に、デフレ圧力がかかっているこ
とが鮮明になった。FRBは今月6日のFOMCでデフレリスクへの警戒感を表明し
ており、物価下落が企業収益の低迷などを通じて米経済に悪影響を及ぼすことに、
米国内でも一段と懸念が強まりそう。卸売物価指数が前月水準を下回ったのは昨年
12月以来4カ月ぶり。イラク戦争の終結でエネルギー価格が前月比8・6%減と大幅下
落に転じ、全体を押し下げた。



■住友生命総合研究所は、SARSの影響で、日本のGDPが3580億円押し下げら
れる可能性があるとする試算を発表。名目GDP比で0.07ポイントのマイナスだが、
同研究所は「景気停滞感が強まりつつある中、無視できない影響」。同研究所は、
SARSの流行が4月から9月まで続くと想定。この期間に、東アジア、東南アジア
向けの輸出や海外旅行が大きく減ると分析している。同地域では外出の手控えなど
から、消費や生産が鈍り、GDPが1〜1.4%減少。これに伴う日本からの輸出額は、
2880億円減少する。また、海外旅行をする日本人や外国人の来日の減少など、旅行
関係で約700億円減少する。



■電機各社がカメラ付き携帯電話の米国向け販売で攻勢をかける。三洋電機(6764)
が5月以降、生産量を倍増、京セラ(6971)も秋までに米国市場に参入する計画。米国
ではこれまで、カメラ付き携帯の需要は限られていたが、最近は低価格化の動きも
あり市場が拡大。成長分野と見て力を入れる。
三洋電機が増産するのは4月に発売した新型機種。4月時点で15万台だった月産能力
を5月には30万台に拡大。6月以降も一段の上乗せを計画している。
近く、携帯電話の複数機種を手がける広島市の生産委託先に対して米国向け最新機
種生産への特化を求める。その他の機種の生産は国内の別事業所に移管する。マ
レーシアの工場も生産稼働率を引き上げる。三洋は1998年に米通信大手スプリント
への端末納入を通じて米国携帯電話市場へ参入、昨秋にカメラ付き携帯の出荷を始
めた。4月に発売した新機種はスプリントの戦略商品に位置づけられており、市場価
格も現地のカメラ付き機種の平均(300ドル)を大きく下回る99ドルとし、人気を呼ん
でいる。京セラもカメラ付き携帯を秋までに投入する予定。国内向けに販売するカ
メラ付き携帯電話とほぼ同じ仕様になる見通しで、当初は有効画素数31万画素クラ
スの機種を販売。これまで米国市場向けはカメラ無し・白黒液晶の機種が中心だっ
たが、カラー液晶・カメラ付きなど高機能機種への切り替えを急ぐ。日立製作所
(6501)も6月をメドに電話機能を持つカメラ付きのPDAをスプリント向けに供給す
る計画。日立は昨年9月からスプリントにカメラ機能を持たない携帯電話を供給して
市場に参入した。カメラ付き携帯電話などは昨年、シャープ(6753)が英ボーダフォ
ンに端末を供給するなど欧州でも需要が拡大し始めている。




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