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★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★ アキバ通信 赤と青の広島市政 2003年5月12日 広島の訴えに世界が感銘! 秋葉市長のさらなる発信そして活動 発刊者:広島市民H h@4649.to(ご意見・情報は左記アドレスまで) ★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★ 読者の皆さん!おはようございます。 本業に忙殺されていたので、メルマガの配信もひさしぶりです。 秋葉市長が再選されて早3か月が経ちました。この間、新聞やニュースなど でその活躍ぶりをみてきましたが、相変わらず激務のようです。4月20日 から海外出張に出られ、5月1日に帰国し、またすぐにフラワーフェスティ バル。しかも5月5日は我が家も飛び入りした「きんさいヨサコイ」で平和 大通りを練り歩かれるというパワフルさ。本当にスゴイと感心しています。 さて、今日は秋葉市長が4月20日から韓国はソウル・南陽(ナムヤン)・ 竜仁(ヨンイン)、フランスはパリ、それとスイスのジュネーブで仕事をさ れてこられた様子を、記者会見の内容をもとにお伝えします。 ★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★ 今回の秋葉市長の海外出張の目的は大きく3つに分けることができます。 最初に「平和の推進」です。これは、広島・長崎講座関係、それからジュネ ーブの国連本部で開催されるNPT(核不拡散条約)再検討会議準備委員会 に出席するというのが大きな目的です。 特に4月30日にジュネーブで開催されたNPT(核不拡散条約)再検討準 備委員会での秋葉市長の演説には、「しばらく鳴り止まないほどの拍手を受 けた」というほど素晴らしい内容だったようです。これは東京の読者の方が 5月2日付けの朝日新聞夕刊の内容をメールで送っていただいたおかげで分 かったのですが、秋葉市長は、演説に込めた心情を「(被爆した)広島の思 いを、二度と誰にもさせたくない。それだけは伝えたかった。核廃絶(運動) の原点ですから」と語ったそうです。 その内容は、後の会見内容に譲りますが、その朝日新聞の記事の最後に、 『「核をめぐる情勢は厳しいが、世界が世論によって動くのも事実」が持論 で、核廃絶に向けた「市長外交」の継続を誓った』とありました。世界情勢 が混沌としてきている中で、広島市長としての「市長外交」が世界の中で大 きな影響力を持つことが期待されてきています。 次に「経済の交流」では、5月に設立する予定で準備を進めている自動車デ ザイン開発会社のデザイン・設計・試作等についての新規受注を視野に入れ たPR活動を韓国で行いました。パリでは、同じデザイン開発会社のPRの ほか一般的な経済交流の活性化がその目的です。 最後に各都市で、今広島で行っている「都市づくりに関連した様々な情報を 得るための活動」が行われました。 以下、秋葉市長の会見の内容を御覧下さい。 ★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★ (平和の推進について) まず、平和関連からお話をしたいと思います。 パリの国立政治学研究所、ここで広島・長崎講座を具体的に始めるというこ とに関連して研究所の関係者と協議しました。 具体的には、来年の春に博士課程レベルの講座を開設する。まず出発点とし て、1ヶ月程度の短期集中講座にすることにしました。 講師については連携して人選を行いますが、できれば日本から適切な研究者 を派遣して欲しいという希望がこの研究所からありました。 それから、具体的な講座の内容では、講座の一部を一般に公開するというこ と。全部になるかどうか分かりませんが、学生に広島・長崎に来てもらって 現地学習を行うということも含めて検討しようということで合意しました。 以前の準備会でも協議したことですが、その後の普及の取り組みについて、 現在関心を持っている大学、あるいはすでにこういう講座を開設した大学も たくさんありますので、そういったところも含めて、教材になりうる資料等 をウェブサイト上で関係者が共有するためのネットワークを作るというとこ ろから始めたらどうかということで、この点については十分な連携が行われ ておりませんので、参加する組織が増えるにつれて本格的に取り組む必要が あるということで、改めてこの重要性については合意を得ることができました。 そういったことも含めて、世界的にどういった努力が行われているのか、情 報の収集も含めて、この広島・長崎講座全体の具体的な運営については、複 数の大学・研究機関で構成する委員会を作って検討していこうと、パリの政 治学研究所との協力関係を密にするということで話をしてきました。 それから、23日と24日の二日間でしたが、「核兵器の危険に直面する市民 社会とNGO」というテーマを掲げたパリ政治学研究所主催のシンポジウム に出席しました。ここで一番注目されたのは、広島県原爆被害者団体協議会 の副理事長・池田精子さんの被爆体験の証言でした。大変感動したという声 がたくさんありました。 そのほかにもNGOの関係者からの話も聞きましたし、それとは対照的に元 フランスの国防大臣だったリシャールさんの話も聞くということで大変幅の 広いシンポジウムでした。意義深い機会だったと思います。 ジュネーブでは、25日にMPI(中堅国家イニシアティブ)戦略会議にパネ リストとして出席しました。2005年は広島にとっては被爆60周年になるわ けですけれども、世界の市民が力を結集して、2005年までに核兵器を禁止 する世界的キャンペーンを展開しようという訴えをしてきました。 この会議のチェアマンをしてくれたのは、キム・キャンベル元カナダ首相で すし、コーディネーターをしたのがカナダの上院議員のローシさんですが、 その2人のコメントとしては、「ヒロシマからのメッセージは常に、我々の 活動の重要性を力強く想起させるとともに、市長の世界的キャンペーン展開 の訴えに刺激を感じ、鼓舞される」という評価を頂きました。 大変好意的に皆さんに受け止めていただくことができました。 それから、NPT再検討会議準備委員会における議長であるラズロ・モルナ ー・ハンガリー国連大使に、このNPT再検討会議を意味あらしめるために いくつかの要請項目を記した手紙を直接渡すことができました。 29日には、ジュネーブ国連本部で、反核法律家協会(IALANA)と反 核国際技術者・科学者協会(INESAP)、平和市長会議の共催で「核兵 器廃絶体制の遵守」と題するワークショップを開催しました。 ここでも「被爆60周年を迎える2005年を希望の年にしたい。」という趣旨 で、「核兵器の廃絶に向け、NGOのアイデア、知恵、エネルギーを集め、 我々と共にこの2005年を意味のある年にしてもらいたい。」と呼びかけて きました。 出席者からは、改めて広島と共に力を合わせたいという声がたくさん上がり ましたし、自国の都市の市長に平和市長会議への参加を働きかけたい等の声 をたくさん貰いました。 30日は、ジュネーブ国連本部で開催されているNPT再検討会議準備委員 会、これは各国の政府代表が出席する会議ですが、この日にNGOからの発 言を特に許すという機会が与えられて、合わせて12のNGOからの発言が ありましたが、そのうちのひとつとして平和市長会議を代表して発言をして きました。 この中で、すべての核兵器を即応態勢から解除すること、核兵器全廃に向け、 明確な期限付きの日程を策定すること、核兵器廃絶の履行を検証する「核兵 器条約」の交渉を開始することなどをこの検討会議に出席している各国代表 に訴えてきました。 核兵器が絶対悪であるというヒロシマの考え方、この声が世界中の人々の共 通の理解であることを申し上げてきました。 各国大使や傍聴席からの「スタンディング・オベーション」がありました。 これは広島の重要性が世界のNGOや軍縮関係者の間で認められているとい う証拠であると思いました。 その他、米国、ロシア、英国、フランス、中国並びに国連事務総長に宛てた 要請書を、渡してまいりました。 それから、フランスの平和自治体協会のメンバーとの意見交換を行いました。 このフランス平和自治体協会は非常に活発な活動をしているのですが、現在 約40都市が参加していますが、来年はこれを150都市に増やしたいという 話を聞きました。 大変活発な活動をしていることに敬意を表しますと伝えてきましたが、そう いった活動と平和市長会議と連携をさらに強める必要があるということでも 意見が一致しました。 こういった場でも、直接、広島市長と話し合いをすることで各都市ごとにこ れから努力をする上でさらにエネルギーを注入できるだろうと高く評価を受 けてきました。 (経済交流について) 次に経済交流の分野ですが、まず韓国です。 韓国の自動車産業は、2002年の自動車生産が過去最高になるなど、大変元 気ですけれども、現代・起亜自動車とルノー三星自動車、GM大宇自動車の 3つのグループに収れんされた形になっています。 現在注目されているのは中国市場ですが、日本市場あるいはアメリカ市場に 対しても大変積極的な行動をしてきているというのが特徴です。 その中でまず韓国自動車工業協会、これは日本の自動車工業協会と同じよう な立場にあるわけですが、ここでも大変いい関係ができたと思います。 これからの自動車産業を考えていく上で非常に重要なことが、市場を重視す るということ、これからは市場主導によるビジネスを行っていかなくてはい けないということでは認識が一致しましたし、その方向でビジネスを展開し ようということで基本的な合意を得ることができました。 さらには、日本市場の閉鎖性を打破するため、韓国の自動車メーカーと新会 社が協力・連携して、多様な市場の個別ニーズに対応して、市場で受け入れ られる付加価値の高い自動車を開発することについても合意することができ ました。 今後、この韓国自動車工業協会がこの新しい広島のデザイン開発会社の紹介 を韓国内でやりましょうとまで言ってくれましたので、かなりいい感触だっ たといえると思います。 それから、各メーカーですが、現代・起亜自動車は、市長自らが先頭に立っ てこういった活動をするということについては大変好意的でした。 新しいビジネスの芽を咲かせることになるだろうと大変評価してくれました。 現代・起亜自動車の開発業務にとっても有益であるとの意向が示されました けれども、具体的な段階になったときに、その真価が試されるという意思表 示がありました。 特に関心を持たれたのは、多数の企業との集合体として広島でデザイン会社 を作ろうとしているということで、発注する開発業務に具体的にどう対応で きるのかというところにかなり関心が寄せられました。 最終的には、各自動車メーカーが一番必要とする業務なので、実質的な展開 を早急にしてほしいとの意向が示されました。 ルノー三星自動車ですが、ここはかなり韓国市場の中でも一番強気のメーカ ーだと思います。今一番売れている車を生産しており、その後続車を市場に 投入しようとしているということで、大変強気なグループですけれども、そ の中で日産からの出向者が開発業務の責任者として現在韓国で仕事をしてい ます。 現在、韓国の中の部品調達の市場を考えますと、現代・起亜自動車グループ がかなり系列化に力を入れているので、優秀な部品メーカーとの業務提携が 他の会社にとっては非常に難しいという側面があります。 同時にデザイナーや開発エンジニア等の優秀な技術者を獲得することも困難 であることから、市場にとっては大変いい展開をしてるのですが、今後の展 開を考えたときに広島からデザイン開発という面での協力が得られれば大変 有益であるという意向が示されました。こういった意向を踏まえて、これか ら具体的な話に入っていきたいと考えています。 同じように自動車に関連しては、パリの商工会議所、それからパリのソテー ル副市長との間でも同じような話をしてきました。 パリのソテール副市長は経済と雇用を担当する副市長で、前回パリを訪問し たときにデラノエ市長から広島担当の副市長に任命された人ですが、彼との 話の中でデザイン開発会社についての説明をしてきました。 フランスの自動車メーカーとのいろいろな形での協力、さらには、フランス、 韓国、日本という三角形の提携関係をつくること等について、非常にいいア イデアだと評価をしていただきましたし、自動車産業の分野だけでなく他の 分野についても経済交流ミッションを派遣し、経済交流の活発化を図るとい うことについても意見の一致を見ることができました。 パリの商工会議所会頭等との協議の中でも、デザイン開発会社の話が中心に なりました。特に、自動車産業について詳しい人がおりましたので、韓国に おける状況等についても説明をしましたが、やはり、日・仏・韓の3か国協 業体制を確立したいとの提案について大賛成だということで、積極的に協力 をしていただくことができるという風に考えています。 また、未来エネルギー研究機関を作ろうということで広島で努力をしていま すけれども、この分野についても大変関心があるので、情報交換を閉ざさな いでほしいということを改めてパリの商工会議所から申し入れを受けました。 パリでは市議会が開会中でした。フランスの場合、地方自治のあり方が日本 と少々違っておりまして、市長、副市長共に市議会議員です。 議員として選ばれ、議会の中で市長が選ばれて、そして副市長が選ばれると いう日本の国会と同じ形です。ですから、市議会の議長は市長が勤めます。 市議会が開会中だったので市長と会うことはできなかったのですが、市議会 を傍聴することができました。 広島市長が議場に来ているという紹介があり、広島市の平和に対する様々な 活動について温かい言葉がありました。 そして全議員から歓迎の拍手を頂いてきました。これもやはりフランス特に パリと広島との間で、平和についての考え方に共有するところがあるという 意味で、大変力強い意思表示だったと思います。 (都市づくりについて) また、各都市ごとに今広島で行っているいくつかのプロジェクト等について 参考になる事業と現場を見てきました。 その中で特にパリ開発整備事業団の様子を詳細に聞いてきました。これはち ょうどパリの東側にある現在も使われている鉄道の敷地ですけれども、そこ を中心にして新たな再開発を行おうということで、感じとしては貨物ヤード 跡地に大変似ているところです。 パリでは150年程前にオスマン男爵がパリの街の整備をしたわけですが、そ のことで大変美しい街になったといわれています。それ以来の大事業だとい う認識で現在再開発を行っている地域です。 この中で特に最近の傾向として顕著なことは、市民との間の様々なやりとり が、こういった大きなプロジェクトを動かしてきているということで、その あり方について詳しい話を聞いてきました。それから大学をここに設置する という話ですとかそういうことで非常に参考になりました。 それからもうひとつ、前回は計画中だったのですが、今回、バス・タクシー の専用レーンが一般車両とのレーンとの間が明確に区画されて、公共交通機 関の機能が非常によく発揮されているということを実感することができました。 広島でも平和大通りリニューアル事業の計画の中でこのアイデアを取り入れ ていますけれども、その実現に向けてさらに具体的な例としてパリの例を参 考にできると考えています。 (今後について) こういったことを基にして今後、広島・長崎講座については、できるだけた くさんの大学に参加してもらいたいということで、韓国も含めて行く先々で この話をしてきました。 いくつかの大学に話をしてみましょうと言ってくれた方もおられましたし、 特にアメリカのいくつかの都市、大学、NGOからも協力しようという申し入 れがありました。 なかでも平和教育に力を入れているカリフォルニア州のモンレイという研究 所があるのですが、そこから協力の申し入れがありました。それから、200 5年をひとつの節目としてこれからの核兵器廃絶のための様々な努力をして いくわけですが、平和市長会議のネットワークも拡充をする必要があると思 いますし、今回、国連で一緒に様々な発言をしてきましたNGOとの連携も強 めていく必要があると思います。 経済交流については、韓国での可能性がかなり高くなったと見ておりますの で、新規受注の確保あるいは具体的なビジネス交流を積極的に推進をしたい と考えております。 それから、特にパリとは経済ミッション、経済交流のための様々な努力を続 ける、その中に自動車関連の産業を特に強く位置付けることができるのでは ないかと考えています。 都市づくりの推進では、各国の先進的な例を中心に、今後、例の中のよい点 はどんどん採用して広島市民のために使っていきたいと考えています。 ★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★ 以上が会見の内容ですが、秋葉市長は我々広島市民のためだけでなく、全世 界の市民のためにその力の全てを捧げられていることを強く感じました。秋 葉市長にこれからも活躍していただくために、広島はもとより日本いや世界 中からエールを送りたいと思います。 なお、この会見の模様は広島市のホームページ・市長コーナーの記者会見で 動画でも配信されています。 広島市民H |