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は7億円に下方修正。フジタは10月1日付で発足したため、2003年3月期決算は2002年 10月から2003年3月までの変則6カ月決算。 ◆北弘電社(1734) 2003年3月期末に5円配当を実施(2002年3月期比2円減配)する。 ◆銭高組(1811) 未定としていた2003年3月期末に2.5円配当を実施(2002年3月期比据え置き)する。 ◆ナカノコーポレーション(1827) 2003年3月期配当を見送る。 ◆東鉄工業(1835) 2003年3月期の連結業績予想の大幅上方修正を発表。売上高は従来の880億円から940 億円(前期比25.1%増)に、経常利益は19億円から35億2000万円(同4.0倍)に、当期純 利益も6億円から13億7000万円(同2.7倍)にそれぞれ上方修正。工事の進捗が順調 だったほか、完成工事利益率の改善も寄与。さらに販売用不動産のうち未実現利益 を含む土地を売却したことも利益水準を押し上げた。2003年3月期末に創立60周年を 記念し、2円の記念配当を実施、年間配当は8円(2002年3月期比2円増配)。 ◆ジェイオー建設(1856) 2003年3月期末に3円配当を実施(2002年3月期比1円減配)する。 ◆ブルドックソース(2804) 2003年3月期末に創業100周年を記念し、2円の記念配当を実施、年間配当は12円 (2002年3月期比2円増配)。 ◆日清食品(2897) 2003年3月期の年間配当を前期と同じ30円にすると発表。従来予想は24円。単独ベー スで配当性向を30%程度にする前提で算定した。 ◆オリカキャピタル(3570) 2003年3月期末に6円復配する。 ◆関東電化工業(4047) 2003年3月期末に3.50円配当を実施、年間配当は6円(2002年3月期比1円増配)。 ◆タテホ化学工業(4104) 2003年3月期末に3円復配する。 ◆藤沢薬品工業(4511) 2003年3月期連結決算によると、純利益は前期比9.5%増の286億円。投資有価証券評 価損などで212億円の特別損失を計上したものの、医療用医薬品事業が国内外で好調 だったため、2期連続で最高益を更新。年間配当も18円に2円増配した。売上高は同 12%増の3821億円、営業利益は同33%増の621億円、経常利益は同26%増の615億円。 2004年3月期連結業績見通しによると、純利益は前期比12%増の320億円と3期連続で 最高益更新。主力の免疫抑制剤「プログラフ」のさらなる販売拡大に加えて、昨年 12月に国内で発売した抗真菌剤「ミカファンギン」も寄与すると見込んだ。売上高 は同6%増の4050億円、営業利益は同11%減の550億円、経常利益は同7.3%減の570億円 と予想した。研究開発費は19%増の740億円に増額する計画。 ◆アンジェスエムジー(4563) 2003年1-3月期の連結決算は売上高が8億1600万円で、2002年12月期通期の45%に達し た。肝細胞増殖因子(HGF)遺伝子治療薬の開発で、提携先の第一製薬からの開発 協力金や進ちょく状況に応じて受け取るマイルストーン(開発達成報酬)が大幅に増 えた。研究開発費に6億9300万円を計上、経常損益は2800万円の赤字。 ◆日本空調サービス(4658) 2003年3月期末に12円配当を実施(2002年3月期比2円増配)する。 ◆ヤフー(4689) 2003年3月期連結決算は、経常利益が前期比2.3倍の235億2400万円と過去最高を更新。 大企業の出稿増で広告売り上げが回復、ADSL事業も拡大。売上高は88%増の590 億9500万円。広告売上高が11%増の136億円に回復、検索キーワード連動型広告など 新商品も堅調だった。2003年1-3月の広告売上高は約41億円と四半期の過去最高を2 年ぶりに更新。ADSL接続サービスの加入者は前期末の4.8倍の236万3000人に拡 大。ネット競売事業も落札率の向上などで収益に貢献。人員増で販管費は60%近く増 加、本社移転費の負担もかさんだが売上高の伸びで補った。営業利益は2.3倍の240 億7200円。2004年3月期はADSL事業の決算処理を変更。ネット接続事業収入は月 間1回線当たり1290円を売り上げ計上し、共同事業者のソフトバンクBBに1090円を 原価として支払っていた。今期から実態に合わせ売り上げ計上を200円とし、1090円 を預かり金とする。見た目の売上高の伸びは抑えられるが利益率は向上する。 ◆ウィン(4710) 第三者割り当ての払込日、4月28日から5月1日に変更。 ◆東急コミュニティー(4711) 2003年3月期末に7円配当を実施、年間配当は13円(2002年3月期比1円増配)。 ◆ユニバーサルホーム(4731) 2003年3月期の連結経常利益が前期比43%減の1億5900万円になったと発表。従来予想 は1億1800万円。主力のロイヤルティー収入が落ち込んだが、熱遮断効果を高めた新 商品が好調だった。売上高は31%減の16億9200万円。予想は16億9700万円。FC加盟 店6店の退会に加え、既存FC加盟店の負担を軽減するためロイヤルティーを一時引 き下げたことが響いた。 ◆バリューJ(4759) 2003年1-3月期単独決算は営業利益が1100万円の黒字(前年同期は4200万円の赤字)。 売上高は3%増の2億2300万円と伸び悩んだものの、人件費などのコスト削減効果が寄 与。 ◆スカパー(4795) 同社は同時に、2003年3月期の連結純損益が189億円の赤字となったもようだと発表。 前期は122億円の赤字。従来予想は205億円の赤字だったが、自主コンテンツ(情報の 中身)の増加による収入増加や子会社全体のコスト削減などが奏功した。連結経常損 益は190億円の赤字となった。前期は119億円の赤字、従来予想は205億円の赤字。売 上高は前期比18.5%増の704億円で従来予想の700億円を上回ったも。 ◆WOWOW(4839) 2003年3月期業績予想の増額修正を発表。連結売上高は従来予想比1億円アップの629 億円(前々期653億4300万円)、経常利益は同3億8000万円上乗せの11億円(同19億4500 万円の損失)、純利益は同1億5000万円上積みの5億円(同21億4100万円の損失)とした。 理由は子会社のテレマーケティング業務が好調だったほか、CS110度関連2社の経 費削減効果があがったため。また、業績修正に合わせて、代表取締役の交代内定も 発表。廣瀬敏雄取締役放送統括が6月下旬開催予定の株主総会を経て、次期新社長に 就任する予定。 ◆第一セメント(5234) 2003年3月期末に6円配当を実施(2002年3月期比1円増配)する。 ◆スパンクリートコーポレーション(5277) 2003年3月期末に創立40周年を記念し、2円の記念配当を実施、年間配当は8円(2002 年3月期比2円増配)。 ◆住友金属工業(5405) 2003年度の設備投資額は前年度比84%増の530億円の計画と発表。主要部分は、鹿島 製鉄所で継続中の新第一高炉建設工事で300億円を予定。 ◆日立金属(5486) 2003年3月期連結決算は、経常損益が106億円の黒字に転換した。前期は179億円の赤 字。資材調達費や人件費を大幅に削り、在庫の処分損も減った。売上高は4086億円 とほぼ横ばい。部品の販売単価が総じて下がったが、大型テレビ向けシャドーマス ク材の販売量を伸ばし補った。高級金属製品部門の損益改善が目立つ。米国で自動 車エンジン・部品材料を拡販した。電子・情報部品部門は赤字が縮小した。2004年3 月期の売上高は3%増の4200億円、経常利益は31%増の140億円を見込む。前期は1円増 配し3.5円とする年間配当について、今期は「米国景気の行方が不透明で未定」(大 文字恭広常務)としている。ただ、合理化で利益が出やすい費用構造に転換しており、 さらに1.5円増やし年5円配とする公算が大きい。 ◆日立電線(5812) 2003年3月期連結決算は、70億円の最終赤字(前期は14億円の赤字)。国内電力会社や 北米のIT関連企業の設備投資抑制のあおりで主力の電線・ケーブル事業が苦戦、 情報・エレクトロニクス事業も伸び悩んだ。早期退職募集などで人件費圧縮に努め たが及ばず営業損益も2期連続、19億円の赤字となった。配当は2円減らし年5円とす る。前期の連結売上高は前期比8%減の3251億円。電線・ケーブル事業では前々期166 億円あった光海底ケーブルの売り上げがほとんどなくなったことが響き、20%減収と 大きく落ち込んだ。情報・エレクトロニクス事業は国内通信業者向けに伝送システ ム製品が大きく伸びたものの、情報通信関連工事およびアンテナなどの機器販売は 単価下落で減収となり、北米向け光コンポーネントの落ち込みもあって同部門は2% 増収にとどまった。期中に早期退職・転職支援制度の実施や管理職の賞与カットな どで総人件費を圧縮、資材調達の見直しでコスト削減に努めたが補えなかった。特 別損失は事業構造改善費用144億円、投資有価証券評価損など計194億円に上った。 2004年3月期も情報通信関連の設備投資回復は鈍いとみて、連結売上高は前期比ほぼ 横ばいの3250億円を予想。不採算事業からの撤退や中国での生産・販売体制強化な ど「事業の選択と集中」を加速させ、経常利益40億円、最終利益25億円と3期ぶりの 黒字浮上をめざす。 ◆牧野フライス製作所(6135) 2003年3月期配当を見送る。 ◆前田製作所(6281) 2003年3月期配当を見送る。 ◆神鋼パンテツク(6299) 未定としていた2003年3月期配当を見送る。 ◆日立建機(6305) 2003年3月期の連結決算は売上高が3284億9600万円(前期比10.0%増)、経常利益が98 億8000万円(前期は113億2000万円の赤字)、当期純利益が38億8300万円(同176億300 万円の赤字)。公共事業の減少で国内向けは伸び悩んだが、中国向けの油圧ショベル などが好調に推移して大幅な増収に結び付いた。海外向けの売上比率は前期の49%か ら56%に上昇。2004年3月期は売上高が3450億円(前期比5.0%増)、経常利益140億円 (同41.7%増)、当期純利益も60億円(同54.5%増)と増収増益を見込む。 ◆東洋エンジニアリング(6330) 2003年3月期配当を見送る。 ◆三条機械製作所(6437) 2003年3月期末に3円配当を実施(2002年3月期比据え置き)する。 ◆積水工機製作所(6487) 2003年3月期配当を見送る。 ◆東芝(6502) 2003年3月期の連結売上高は4.9%増の5兆6557億円、営業損益は2002年3月期の1135億 円の赤字に対して1155億円の黒字、最終損益は2540億円の赤字に対して185億円の黒 字に転換した。売価ダウンが5870億円の営業利益減額要因となったが、資材調達価 格低下が4410億円、増収効果が1761億円の増益要因となった。さらに一連のリスト ラによる人員削減効果が1820億円発生し、営業損益が急改善。部門別営業損益では デジタルメディア事業が242億円改善の93億円、電子デバイスが一挙に2068億円も改 善して305億円。「デジタルメディアではノートパソコンが市場平均以上の伸びを実 現した。電子デバイスでは半導体が伸長したほか、事業構造改革の成果も表れた」 (島上清明副社長)としている。 今2004年3月期の連結売上高は0.7%増の5兆7000億円(事業移管要因を除くと実質4% 増)、営業利益は47.1%増の1700億円、最終利益は2.1倍増の400億円を計画している。 なお、SARS問題について島上副社長は「現段階で影響は出ていないが、中国に おける調達先の混乱などを考慮し、グループ会社の中では部品の備蓄を進める動き もある」 ◆マキタ(6586) 2004年3月期の連結業績見通しは売上高が前期比0.2%増の1760億円、税引き前利益が 同27%増の118億円、最終利益が同1.1%増の68億円。プロ用電動工具市場でのシェア 拡大に向け、販売・サービス体制の充実や高付加価値製品の開発に努めるが、国内 の住宅関連需要低迷や米国経済の先行き不透明、欧州の景気足踏み、アジア経済の 回復傾向鈍化から小幅の増収増益を見込む。また、主力工場を置く中国での新型肺 炎流行の影響も懸念される。 ◆東芝テック(6588) 2003年3月期の連結経常利益は5.5倍増の91億円。売上高は1.3%の微増にとどまった が、原価低減が浸透し、大幅な増益を実現した。売上高原価率は前期の64.2%に対し て62.2%に改善。今2004年3月期の売上高は5.6%増の3610億円、経常利益は60.2%増の 146億円を計画している。 ◆日本電産(6594) 2003年3月期の連結決算は、営業利益が前期と比べ41%増の228億円となり、過去最高 を更新。HDD用の精密小型モーターなどが好調で、売上高が6%増の2986億円に拡 大したことに加え、新製品のFDBモーターの量産化によるコストダウンも奏功し た。期末配当は5円増やし15円とする。部門別の売上高は、主力の精密小型モーター 部門が8%増、中型モーター部門が4%増、その他部門が10%増と、6%減の機器装置・電 源部門を除き、軒並み好調を維持した。ただ、営業外費用に35億円の為替差損を計 上したことなどが響き、経常利益は1%増の178億円、純利益は前期とほぼ同水準の64 億円にとどまった。2004年3月期の連結業績は、FDBモーターの一段の収益性向上 などにより、売上高は前期比7%増の3200億円、営業利益は23%増の280億円、純利益 は101%増の130億円を見込む。 ◆正興電機製作所(6653) 2003年3月期末に5円配当を実施(2002年3月期比1.5円減配)する。 ◆富士通(6702) 2003年3月期決算は2期連続の最終赤字となり、同社の秋草直之社長が辞任を決めた。 同社の黒川博昭次期社長には、通信不況の下、「今期300億円の最終黒字」という重 い経営課題がのし掛かっている。決算発表を行った同社の高谷卓副社長は、03年3月 期の営業損益が黒字に転換したことに言及、「赤字からの脱却が遅れこれまでうそ つきと言われてきたが、きちんと約束した業績を出せるようになった」と胸を張っ た。 ◆富士通(6702) 2003年3月期連結決算は、最終損益が1220億円の赤字(前期は3825億円の赤字)。最終 赤字は2期連続。コスト削減で経常黒字に転換したが、リストラ費用や税負担の増加 が足を引っ張った。配当は無配(前期は年5円)とする。リストラ費用の一巡などで 2004年3月期の連結最終損益は300億円の黒字を見込む。会見した高谷卓副社長は 「持ち合い株を半分に減らし、自己資本の充実や有利子負債の削減に充てる」と述 べた。前期の連結売上高は前期比8%減の4兆6175億円。サーバーなどハード部門は国 内の金融、通信業界のIT投資抑制が響き、売り上げは1兆6120億円と20%減った。 ソフトウェア・サービス部門は落ち込みが3%にとどまり、電子デバイスは上向いた。 リストラによるコスト削減で連結営業損益が1004億円の黒字(前期は744億円の赤字) になった。売上原価を4029億円削減し、売上総利益率は27.9%と2.4ポイント改善し、 販売費・一般管理費は1612億円と12%削減した。金融収支も112億円改善し、連結経 常損益は123億円の黒字(前期は1571億円の赤字)になった。特別損益は1599億円の赤 字(前期は4375億円の赤字)。リストラ費用が1514億円に達したほか、製品不具合対 策費用306億円、投資有価証券評価損が218億円に上った。2004年3月期の連結業績は 売上高が前期比4%増の4兆8000億円、営業利益は49%増の1500億円、経常利益は4.8倍 の600億円を見込む。サーバーなどプラットフォーム事業の売り上げがほぼ横ばいで 推移し、電子デバイスが伸びると見ている。固定費削減は300億円を見込む。配当は 未定としている。 ◆シャープ(6753) 2003年3月期の連結純利益は、前期比2.9倍の326億円。カメラ付き携帯電話や液晶テ レビの好調に加え、これに伴う液晶パネルをはじめとする部品の販売増が寄与。売 上高は同11%増の2兆32億円。部門別には、下期に携帯電話用など中小型液晶が伸び たことなどで液晶部門が同33%増となったほか、AV・通信機器部門も液晶カラーテ レビやカメラ付携帯電話の伸びで同14%増となった。営業利益は同35%増の995億円。 2004年3月期の連結売上高は前期比7.3%増の2兆1500億円、営業利益は同11%増の1100 億円といずれも過去最高になる見込み。純利益は53%増の500億円を見込む。液晶カ ラーテレビの売り上げ拡大に向け、ラインアップの拡充を図るほか、システム液晶 では天理工場に加え、三重第三工場で量産を行う。今期の為替レートは、1ドル =118円を前提としている。 ◆三洋電機(6764) 2003年3月期の連結決算は売上高が2兆1825億円(前期比8%増)、税引前損益が848億円 の赤字(前期は32億円の黒字)、当期純損益も728億円(同17億円の黒字)。AV・情報 通信機器や電子デバイスなどを中心に売上高が伸びて営業利益は47%増加したが、投 資有価証券等評価損782億円ほか営業外費用が膨らんで、税引前損益は赤字となった。 2004年3月期の連結業績は、最終損益が255億円の黒字(前期は728億1700万円の赤字) となる見通し。売上高は前期比12.2%増の2兆4500億円、営業利益が同28.9%増の1010 億円を予想する。デジタルカメラ、液晶、携帯の売り上げが引き続き堅調に推移。 有価証券評価損など営業外損失の発生要因もなく、最終損益も黒字転換する。 ◆パイオニア(6773) 2003年3月期の連結決算によると、純利益は前期比倍増の161億円と2期ぶりの増益 だった。家庭用機器や車載用機器が好調だったのが要因。売上高は前期比7.6%増の 7123億円と7期連続の増収で過去最高。営業利益が同69%増の359億円、税引き前利益 が同87%増の286億円といずれも2期ぶりの増益。部門別では、ミニコンポーネントが 低迷したが、DVDレコーダー、プラズマディスプレー、家庭用電話機などが好調 で、家庭用機器事業が売上高で同6.2%増の2287億円、営業損益でも4億円の黒字(02 年3月期は108億円の赤字)。車載用機器事業はHDDカーナビゲーションシステムな どが好調で、売上高で同9.1%増の2811億円、営業利益が同63%増の261億円。特許料 収入は同29%減の126億円で、営業利益も同36%減の107億円とマイナスだった。米国 会計基準のため、特別損益に該当する項目は営業外損益に計上しており、株式の評 価損は02年3月期の20億円から13億円に減少。 2004年3月期の連結業績は、営業収入が前期比6.7%増の7600億円と、4期連続の過去 最高を見込む。営業利益は同14.2%増の410億円、最終利益は同24.3%増の200億円の 見通し。プラズマディスプレー(PDP)やDVDレコーダーが引き続き好調と予想、 設備投資も積極化する。 ◆日本ビクター(6792) 2003年3月期の連結決算によると、純損益は02年3月期の446億円の赤字から63億円の 黒字と2期ぶりに黒字に回復。家電機器が好調だったことに加え、コスト低減効果や 税効果会計などもあって、黒字となった。売上高は前期比1.4%増の9676億円と3期連 続の増収。営業損益が223億円の黒字(02年3月期は121億円の赤字)、経常損益が173 億円の黒字(同156億円の赤字)と2期ぶりに黒字に回復。02年3月期はムービーやハイ ビジョンテレビなどの民生用機器事業、光LANや監視カメラシステムなどの産業 用機器事業、モーターや多層基板などの電子デバイス事業がいずれも営業赤字で、 ソフト・メディア事業だけが営業黒字を確保したにすぎない。これに対して、03年3 月期は民生用機器事業では、国内ではムービー、ハイビジョンテレビなどが好調で、 海外でも欧州では15%増と大きく伸びたこともあって、売上高で同5.2%増の6750億円、 営業損益が253億円の黒字(02年3月期は35億円の赤字)と大幅に好転した。産業用機 器事業は光LANシステムが健闘したが、監視カメラシステムなどが苦戦したこと から、売上高が同9.4%減の710億円と減収だったが、営業損失では37億円(同50億円) と赤字額が縮小した。電子デバイス事業は多層基板などが低迷し、売上高で同4.3% 減の476億円と減収だったが、営業損失が7億円(同47億円)と大幅に改善。ソフト・ メディア事業も音楽ソフト、ビデオソフト、ゲームソフトが苦戦し、売上高では同 5.4%減の1675億円、営業利益も同60%減の13億円と半減した。特別利益は固定資産の 売却益43億円、厚生年金基金の代行部分の返上益35億円など83億円と02年3月期(21 億円)の4倍。一方、特別損失は事業構造改善費38億円、有価証券評価損54億円、特 別退職金43億円など156億円と前期(249億円)の4割減と減った上、税効果会計もあっ て、純利益は黒字となった。有利子負債は97億円増えて、1436億円。 2004年3月期の連結決算予想によると、売上高は前年度比3.3%増の1兆円を見込む。 実現すれば、初の1兆円台。前年度に好調だったデジタルビデオカメラやカーオー ディオ製品などをけん引役に、業績の回復基調に弾みをつける。 ◆アドバンテスト(6857) 2003年3月期の連結決算は最終損益が129億円の赤字(前期は239億円の赤字)。売上高 は前期と比べ3%増の977億円となったが、世界的な情報通信(IT)不況が続く中、半 導体メーカーなどの投資抑制により、2001年3月期(2622億円)の半分以下の水準にと どまっている。リストラ強化のための費用も響き、2期連続の最終赤字となった。配 当は前期から10円減らし30円とする。2004年3月期は下期以降の需要回復を期待し、 売上高は前期比23%増の1200億円、最終損益も30億円の黒字を見込む。 ◆ソニー(6758) 2003年3月期連結業績、1月末時点で最終利益1800億円を予想していたソニーは1155 億円にとどまった。「03年1-3月期にイラク戦争で生産調整したことが響いた」(出 井伸之会長)ためで、売上高ではソニーの4割程度しかないキヤノン(7751)が1907億 円の同利益(02年12月期連結)を確保。電機・精密業界で最高益企業となることが事 実上確定した。 ◆東京カソード研究所(6868) 2003年3月期末に8円配当を実施(2002年3月期比据え置き)する。 ◆シスメックス(6869) 2003年3月期末に創立35周年を記念し、3円の記念配当を実施、年間配当は25円(2002 年3月期比3円増配)。 ◆デンソー(6902) 03年3月期連結決算によると、厚生年金基金の代行部分返上に伴う特別利益の増加で 純利益は前期比54%増の1110億円。売上高は同2.8%減の2兆3328億円。決算期を12月 末から3月末に変更した一部海外子会社の業績が15カ月分反映された前期からの反動 で減収となった。この要因を除くと実質6.9%の増収。コスト削減と事実上の増収に よる影響で、営業利益は20%増の1599億円、経常利益は16%増の1663億円と増益に なった。 2004年3月期の連結業績は、売上高が前期比1.6%増の2兆3700億円、経常利益が同 1.0%増の1680億円、最終利益が同17.1%減の920億円となる見込み。円相場は1ドル =115円、1ユーロ=120円を想定している。 ◆東光電気(6921) 2003年3月期配当を見送る。 ◆岡谷電機産業(6926) 2003年3月期末に4円復配する。 ◆住友電装(6948) 2003年3月期末に8.5円配当を実施、年間配当は13円(2002年3月期比4円増配)。 ◆京セラ(6971) 2003年3月期の連結決算は、純利益が前期比29%増の412億円。高機能の携帯電話端末 など通信機器が好調だったうえ、事業構造改革費用も減少。2004年3月期は通信機器 などが一段と伸びるほか、部品事業の収益改善なども見込み、増収増益となる見通 し。前期の売上高は3%増の1兆697億円、税引き前利益は37%増の760億円。株式相場 の下落を受けて、有価証券評価損と持ち分法株式評価損が合わせて80億円発生。営 業利益は834億円と62%増えた。部門別では通信機器や情報機器を手掛ける機器関連 事業部門の利益が64%増の400億円と大きく伸びた。携帯電話端末のほか、PHS関 連製品の海外での売り上げ増なども寄与。光通信用パッケージや光コネクタ用の部 品の販売が減少し、ファインセラミック関連事業部門は減収減益だった。電子デバ イス関連事業は部品単価の下落で減収となったが、コスト削減効果などで利益は前 期比2.7倍と大きく増えた。2004年3月期は売上高が7%増の1兆1400億円、純利益は 26%増の520億円となる見通し。機器関連事業部門が一段と伸びる。液晶製造装置用 部品や半導体部品の需要増加などでファインセラミック事業も増益。電子デバイス 関連事業は、新型肺炎、重症急性呼吸器症候群(SARS=サーズ)の影響で部品調 達に障害が生じる懸念もあり、減益を見込む。 ◆日野自動車(7205) 2003年3月期、前年同期比て85%減少。東南アジアを中心とする海外でトラック・バ ス販売を伸ばしたが、日本株低迷により保有株式で評価損が発生して利益を圧迫。 日野自の2002年度下期(2002年10月−2003年3月)の純利益は12億1600万円(前年同期 は82億4400万円)に減少。下期純利益はこの日発表した通期純利益から上期純利益を ブルームバーグ・ニュースが差し引いて算出した。通期純利益は前期比て41%減の50 億円に減少。下期の経常利益は128億円と前年同期の4.4倍に拡大。海外でのトラッ ク・バス販売の増加やトヨタからの受注生産車が伸び、合理化・効率化で利益が膨 らんだ。下期の売上高は4602億円と同18%増加。このなか株式相場低迷で投資有価証 券に評価損78億円が発生、純利益を押し下げた。前年同期の株式評価損は3億4500万 円。今期2004年3月期の純利益は、前期比3.2倍の160億円を予想していると発表。主 力の国内普通トラック市場は、環境規制対応から一時的に需要が回復すると予想。 そのうえで合理化や効率化を一段と進めて利益回復を目指す。 ◆NOK(7240) 2003年3月期末に5円配当を実施、年間配当は8円(2002年3月期比2円増配)。 ◆マツダ(7261) 2003年3月期の連結経常利益が前期比2.1倍の407億円になったと発表。「アテンザ」 など新型車の販売が好調だった。ユーロ高による為替の影響とコスト削減効果も寄 与し、業績が改善。2004年3月期も「RX-8」の世界販売などで増収増益を見込むが、 伸び悩んでいる北米市場の販売テコ入れが課題になる。前期の連結売上高は13%増の 2兆3645億円。国内が1%増の8183億円にとどまったが、海外は20%増の1兆5462億円に 増えた。国内はアテンザや「デミオ」を投入して下期に盛り返したが、上期の不振 が響いた。海外は「マツダ6」(日本名アテンザ)の販売が好調で、欧州で販売台数を 増やした。為替レートは対ドルで前期より3円の円高になったが、対ユーロで11円の 円安になり、為替が197億円の増益要因になった。設計の見直しや生産合理化などコ スト削減効果も516億円あった。連結純利益は2.7倍の241億円になった。 2004年3月期の連結業績見通し、連結純利益は前期比24%増の300億円を目指す。新型 スポーツ車「RX-8」の投入などで連結ベースの出荷台数は前期比4%増の105万3000 台を見込む。今期の連結業績は売上高が2%増の2兆4200億円、営業利益は28%増の650 億円、経常利益は40%増の570億円を計画している。前提為替レートは1ドル=115円、 1ユーロ=125円。日米欧の自動車の総需要は縮小するとみているが、日本では昨年 発売した新型デミオが年間を通じて寄与しそうなうえ、5月発売の「RX-8」や小型 車の好調を見込む。前期の連結ベースの出荷台数は前期比7%増の101万7000台だった。 国内ではアテンザとデミオが好評だった。為替レートは1ドル=122円と3円の円安が 進み、連結営業利益は506億円と77%増えた。年間配当は前期と同じ2円とする。また、 3月末の純有利子負債(有利子負債から現預金を差し引く)は4035億円と1年前に比べ 534億円減少し、財務の健全性を示すネット・デット・エクイティレシオ(純有利子 負債を株主資本で割った数値)は208%と前期の264%から改善。 ◆ホンダ(7267) 2003年3月期の連結決算(米国基準)は、純利益が前期比18%増の4266億円となり、過 去最高を更新。国内の自動車販売は低調だったが、北米を中心に海外販売が好調に 推移。継続的なコスト削減も収益を底上げした。2004年3月期は米国経済の失速など を懸念し、純利益予想を4400億円と前期比3%増にとどめた。前期の売上高は8%増の7 兆9714億円。13%増収の海外事業がけん引役となった。北米では新車「パイロット」 「CR-V」などが販売を伸ばし、販売台数は11.3%増加。欧州、アジア地域も好調 に推移。半面、国内は6%減収と低調だった。「ストリーム」「ステップワゴン」な ど採算の良いミニバンが失速したためで、販売台数は3.3%減った。二輪車事業は海 外を中心に拡大し、販売台数が世界ベースで33%増えた。営業利益は8%増の6894億円。 通期の為替レートは1ドル=121円95銭と3円強の円高で推移。営業益段階で10億円の 減益要因となった。販管費も増えたが、部品などコスト削減が565億円の増益効果と なり費用増を吸収した。地域別ではテコ入れ策が功を奏した欧州の営業損益が141億 円の黒字(前期は353億円の赤字)に転換。中国やインドネシアの合弁会社の持ち分法 利益が寄与し、純利益が膨らんだ。今期の連結売上高は前期比4%増の8兆3000億円の 見通し。ただ想定為替レートを1ドル=116円と前期より6円の円高になるとみており、 営業利益は10%減の6200億円を予想。 ◆スズキ(7269) 2003年3月期末に5円配当を実施すると発表。年間配当は9円となり、前期比0.5円の 増配。軽自動車の需要増加に支えられて業績が好調だったため、株主還元を強化す ることにした。 ◆フジオーゼックス(7299) 2003年3月期末に創業50周年を記念し、2円の記念配当を実施、年間配当は7円(2002 年3月期比2円増配)。 ◆昭和飛行機工業(7404) 2003年3月期末に3円復配する。 ◆ミノルタ(7753) 2003年3月期の連結経常損益が220億円の黒字になったもようだと発表。02年3月期は 79億円の赤字。11月の中間決算発表時点での予想は130億円の黒字だったが、予想時 点よりも為替水準が円安で推移したほか、原価低減による粗利益の好転や販売費お よび一般管理費の削減が進んだことが寄与し、予想を上回った。特別損失として、 株価下落による有価証券評価損約60億円を計上する見込みだが、厚生年金基金代行 返上に伴う特別利益26億円の計上や法人税の減少などで、前期の連結純損益は125億 円の黒字になった。02年3月期は344億円の赤字、従来予想は100億円の黒字だった。 売上高は前期比2.8%増の5280億円になった。従来予想は5250億円。同社は02年3月期 に無配だったが、当初の予想を上回る業績の回復を受け、前期の期末配当金を3円に 復配する。 ◆トッパン・フォームズ(7862) 2003年3月期の連結経常利益は、前期比18%減の160億円。請求書などの印刷・発行を 代行するサービスの成長ペースが鈍り、主力のビジネスフォーム(帳票類)の不振を 補えなかった。連結売上高は3%減の1913億円で、上場以来初の減収減益となった。 売り上げの約半分を占めるビジネスフォームが7%の減収となったほか、年2ケタの増 収を維持してきた代行サービスは単価が7%下落し、4%増収にとどまった。純利益は 株式評価損計上も響き、28%減の76億円。今期は下期中心に金融機関などから新規の 大口受注が見込めるとして、連結売上高1970億円、経常利益177億円、純利益95億円 と増収増益を予想。 ◆ヤマト・インダストリー(7886) 2003年3月期末に8円配当を実施(2002年3月期比2円減配)する。 ◆コンビ(7935) 2003年3月期末に東証1部指定を記念し、5円の記念配当を実施、年間配当は25円 (2002年3月期は記念配2円を含む17円配)。 ◆光陽社(7946) 2003年3月期配当を見送る。 ◆ネポン(7985) 2003年3月期配当を見送る。 ◆銀座山形屋(8215) 2003年3月期配当を見送る。 ◆北海道銀行(8353) 2003年3月期決算で548億円の連結最終赤字になったと発表。昨年11月に367億円の赤 字見通しを発表したが、株価下落による有価証券の評価損の増加、不良債権処理の 積み増しなどで、赤字幅が拡大。同行は普通株だけでなく、政府の保有する優先株 も無配になる見通しを示しており、藤田恒郎頭取が責任をとって辞任する。 ◆北陸銀行(8357) 未定としていた2003年3月期の普通株配当を見送る。 ◆泉州銀行(8372) 2003年3月期の連結最終益が47億9000万円になったもようと発表。従来予想は52億円。 株価の低迷で有価証券の減損処理額が40億円と予想の32億円に比べて拡大。不良債 権の処理損失は28.8%減の37億円にとどまった。 ◆NIF(8458) 2003年3月期の連結決算は最終損益が96億3500万円の赤字(前期は32億6400万円の黒 字)。融資回収可能性の厳格化で貸倒引当金が拡大、長期保有の株式評価損などと合 わせ特別損失が70億円に達した。経常損益は31億2400万円の赤字(前期は33億5300万 円の黒字)。投資先企業の業績悪化で投資損失引当金が4.8倍の38億円に膨らんだ。 株安で投資先の株式売却益は36%減の43億600万円にとどまった。売上高は33%減の 115億円。 ◆東日本銀行(8536) 2003年3月期の連結最終損益がこれまでの27億円の黒字予想から、74億円の赤字に なった模様だと発表。これに伴い、普通株の配当をこれまでの1株あたり5円から無 配とする。優先株の配当22円は実施。本業のもうけにあたる業務純益は、リストラ 効果などで135億円とこれまでの予想を約14億円上回った模様だ。しかし、株安など で有価証券の減損処理額が予想を約180億円上回る193億円に増加したため、赤字決 算となった。不良債権処理損失はこれまでの約70億円の予想に対して、63億円にと どまった。連結経常損益は25億円の黒字予想から137億円の赤字となった模様。 ◆福岡シティ銀行(8539) 2003年3月期の普通株・第1回優先株の配当を見送る。 ◆関西銀行(8545) 2003年3月期の単体の最終利益が、これまでの17億円から21億円になった模様だと発 表。住宅ローンなど個人向け貸出金が増加し、本業のもうけを示す業務純益が110億 円と従来の予想を約6億円上回った。株安などで、保有有価証券の減損処理額が12億 9800万円と、前回予想(4億6600万円)に比べ膨らんだが、不良債権の処理損失が減少 したため利益の増加につながった。経常利益は前回予想の36億円から47億円になっ た模様。 ◆オリックス(8591) 2003年3月期の連結決算(米国基準)は、純利益が302億円と前期と比べ25%減少。不動 産関連ファイナンスの好調で売り上げは伸びたが、賃貸マンションなど国内不動産 の評価損が膨らみ減益を余儀なくされた。2004年3月期の連結純利益は前期比59%増 の480億円を見込む。売上高は前期比4%増の6836億円。企業向けノンリコースローン や個人向け住宅ローンの好調で63%増収となった不動産関連ファイナンス部門が貢献。 不動産事業もマンションの売り上げが拡大。 経常利益は37%減の462億円。減損会計の導入を前倒しで実施し、マンション、賃貸 オフィスビルなどの不動産について将来の回収見込み額を厳格に見直した。このた め不動産事業が394億円の赤字(58億円の黒字)に転落。海外航空会社向け債権の貸倒 引当金の追加計上などで、一般オペレーティング・リース部門も56%の減益となった。 配当性向の向上を目的に、期末配当は25円と前期から10円増配した。今期の連結業 績見通しは売上高が前期比7%増の7300億円、経常利益は88%増の870億円と増収増益 を見込む。企業再生事業などサービス分野の収益が寄与するとみている。 ◆大和証券グループ本社(8601) 2003年3月期連結決算は、最終損益が63億円の赤字(前期は1305億円の赤字)。最終赤 字は2期連続。債券等トレーディング益の拡大や販売費・一般管理費の削減で経常増 益となったが、特別損失に投資有価証券の評価減が197億円発生。配当は前期と同じ 6円を維持する。2004年3月期も株式市場の環境は厳しいとみており、外債や外債型 投資信託の販売に注力する。前期の連結営業収益は21%減の3876億円。株式相場の低 迷で株式委託手数料は22%減少し、受入手数料全体では1442億円と16%減った。一方、 外債や仕組み債の販売が好調で、債券等トレーディング益は671億円と2倍強に拡大。 人件費や広告宣伝費を中心に販管費を154億円削減し、連結経常利益は292億円と13% 増えた。特別損失は前期の1777億円より縮小したものの、329億円に上った。内訳は 銀行株を中心に投資有価証券評価減が197億円、固定資産除却・売却損が45億円。 ◆日興コーディアルグループ(8603) 2003年3月期連結決算は、最終損益が216億円の赤字(前期は663億円の赤字)。販売 費・一般管理費の削減が進み、経常増益を確保したが、銀行株を中心に有価証券評 価減が響き、2期連続の最終赤字となった。配当は前期と同じ年3円とする。前期の 連結営業収益は2842億円と前期より1%減った。株式委託手数料は474億円と31%減っ たものの、株式等トレーディング益が522億円と前期の3.9倍に膨らみ、全体ではほ ぼ横ばいにとどまった。本業部門の利益改善を支えたのはコスト削減だ。人件費は 業績に連動する傾向が強まっており、1115億円と9%減った。さらに不動産関係や取 引関係のコストも削減し、販管費全体では2209億円と前期より285億円減少。連結経 常利益は316億円と20.7倍に膨らんだ。ただ特別損失が263億円に達し、最終損益は 赤字となった。銀行株で評価減が148億円発生するなど有価証券等評価減が173億円 に上ったほか、希望退職の募集に伴い28億円の費用が発生。グループ企業の前期業 績は、日興コーディアル証券の経常損益が67億円の黒字(前期は96億円の赤字)、日 興シティグループ証券の経常利益が前期比16%増の337億円、日興ビーンズ証券の経 常損益が7200万円の黒字(前期は13億5000万円の赤字)。 ◆みずほインベスターズ証券(8607) 2003年3月期連結決算は、最終損益が72億円の赤字(前期は122億円の赤字)。株式の 委託手数料収入が落ち込んだものの、下期に販売費・一般管理費の削減を加速し、 赤字幅が縮小した。下期に限れば経常黒字に浮上したが、配当は無配を継続する。 前期の連結営業収益は333億円と前期比3%減った。債券などのトレーディング益が40 億円近く拡大したものの、株式委託手数料収入が101億円と20%減ったのが響いた。 連結経常損益は39億円の赤字(前期は71億円の赤字)に縮小した。下期から人件費の 削減を中心に合理化を進め、販売費・管理費は362億円と前期よりも38億円減った。 単体ベースでは上期に194億円だった販管費が下期は167億円に縮小。下期に限れば 経常損益は約9億円の黒字となった。2004年3月期も引き続きコスト削減を進める。 ◆岡三証券(8609) 2003年3月期の連結決算は、最終損益が46億円の赤字(前期は6億円の赤字)。株価の 低迷で株式委託手数料が大きく落ち込んだのに加え、銀行株を中心に投資有価証券 の評価損59億円を計上したことも響いた。普通配当は3円と前期比4円減らすが、創 業80周年の記念配当2円を加えた。営業収益は5%減の397億円。株式市場の低迷、手 数料が安いオンライン証券会社の台頭も影響し、株式委託手数料は13%減った。債券 などのトレーディング益は55%増えたが、受け入れ手数料の減少を補えなかった。経 常損益は9億4000万円の赤字(前期は24億円の黒字)。2003年1-3月期の営業収益は前 年同期比11%減の97億円、経常利益は83%減の2億7300万円。最終損益は2億6400万円 の赤字(19億円の黒字)になった。加藤哲夫社長は「前期の下期は外国債券など非株 式からの受け入れ手数料(比率を)増やしたため、(営業損益)が黒字に転換した」と 強調し、今期は前期の下期からの黒字基調が続くとの見方を示した。 ◆コスモ証券(8611) 2003年3月期の連結決算は、経常損益が23億円の赤字(前期は26億円の赤字)。厚生年 金基金を解散して退職給付費用を減らすなど販管費を抑えたものの、株価低迷で委 託手数料収入が落ち込んだ。配当は無配を続ける。営業収益は前期比19%減の125億 円。高利回りの外国債券の販売に力を入れ、債券等トレーディング益は53.7%増えた。 一方、株価低迷で対面営業での販売が不振なうえ、ネット売買が増えて手数料率も 低下。この結果、株式委託手数料の収入が22.2%減り、受け入れ手数料が落ち込んだ。 最終損益は56億円の赤字(前期比37億円の赤字)。EBの販売に関する違法行為で、 顧客が被った損失を負担するため、証券事故損失として17億円を計上。特別損失が 膨らんだ。 ◆丸三証券(8613) 2003年3月期連結決算は、最終損益が59億円の赤字(前期は21億円の赤字)。最終赤字 は2期連続。株式委託手数料の落ち込みに、投資有価証券評価損が追い打ちをかけた。 ただ配当は前期と同じ年5円を維持する。連結営業収益は126億円と前期比15%減った。 株式相場の低迷で3月末の株式の預かり資産残高は4709億円と1年前に比べ9%減った。 株式の委託手数料は62億円と14%減った。販売費・一般管理費を21億円削減したが、 連結経常損益は18億円の赤字(前期は17億円の赤字)。特別損失には、銀行株を中心 に16億円弱の有価証券評価損が発生。さらに「3期連続最終赤字の可能性も否めな い」(長尾榮次郎社長)として、繰り延べ税金資産を取り崩したことが19億円の損益 悪化要因となった。対策として投資信託や外債などの募集営業に力を入れており、 2003年1-3月は経常損益が3億円の黒字(2002年10-12月は3億円の赤字)に転換した。 ◆東洋証券(8614) 2003年3月期連結決算は、最終損益が37億円の赤字(前期は16億円の赤字)。最終赤字 は二期連続。株式を中心に受入手数料収入が落ち込んだうえ、銀行株を中心に投資 有価証券評価損が発生。配当は無配(前期は年間3円)とする。連結営業収益は前期比 21%減の94億円。株式の売買代金が減少し、株式の委託手数料収入が47億円と27% 減った。元契約社員が顧客の資金を着服するという証券事故が発生したことなどで 「社内の士気が落ちた面もあった」(井上武之社長)。販売費・一般管理費を15億円 強削減したが、連結経常損益は18億円の赤字(前期は10億円の赤字)になった。2004 年3月期は販売費・管理費を1割削減し、業績改善を目指す。広島、山口を地盤とす る八幡証券との合併を白紙撤回したことについては「こちらに影響はない」(井上社 長)。 ◆三菱証券(8615) 2003年3月期連結決算は、531億円の最終赤字。2002年3月期の国際の業績と比較する と赤字幅は200億円弱拡大。東京三菱銀行からM&Aなど投資銀行業務を引き継いだ うえ、トレーディング損益も伸びたが、合併費用などで特別損失がかさんだ。年間 配当は3円とする。連結営業収益は631億円。社債引き受けは低調だったが、合併効 果で株式委託手数料が増えた。M&A仲介手数料も増え受け入れ手数料全体は4%伸 びた。株式のトレーディング損益は黒字になった。合併で不動産関係費など販管費 が膨らみ、営業赤字幅は228億円になった。特別損失には合併に伴い発生した本社移 転費用やシステム統合費用、早期退職金、支店統廃合費用、子会社国際キャピタル 株の減損処理などで計271億円を計上。2004年3月期は経常黒字(前期は230億円の赤 字)確保を目指す。 ◆東海東京証券(8616) 2003年3月期連結決算は、最終損益が168億円の赤字(前期は112億円の赤字)。株式委 託手数料が落ち込んだうえ、投資有価証券の評価減や特別退職金など特別損失が膨 らんだ。業績悪化を理由に、前期の配当は無配(前期は3円)とする。2000年10月に東 京証券と東海丸万証券が合併して以来、無配は初めて。前期の連結営業収益は21%減 の280億円。株式の委託手数料が124億円と15%減ったうえ、募集・売り出しの取扱手 数料が38億円と38%減少。債券などのトレーディング益も23億円と6%落ち込んだ。人 件費の削減や店舗の統廃合などで販売費・一般管理費を380億円と67億円減らしたも のの、連結経常損益は98億円の赤字(前期は93億円の赤字)。最終損益の落ち込みが 大きいのは、特別損失が72億円と前期より33億円増えたため。投資有価証券評価減 が29億円、292人の希望退職に伴う特別退職金が22億円に達した。 ◆UFJつばさ証券(8621) 2003年3月期連結決算は最終損益が146億円の赤字(旧つばさ証券の前期は89億円の赤 字)。株式の委託手数料が減少したうえ、希望退職募集に伴い特別損失を計上。年間 配当は5円と前期より1円減らす。前期の連結業績は営業収益が621億円、経常損益は 13億円の赤字(旧つばさ証券の前期は59億円の赤字)。株式相場の低迷で個人を中心 に株式の委託手数料収入が159億円と27%落ち込んだ。ただ個人向け社債の引き受け 案件増加などで引受・売り出し手数料が22億円と8倍強に拡大したうえ、債券などの トレーディング益が146億円と100億円以上拡大。昨年6月にUFJキャピタルマー ケッツ証券と合併して以来、合理化を進めている。昨年12月末に希望退職者749人が あったのに伴い、特別損失に約60億円の特別退職金を計上。人件費削減効果は年間 約50億円に上る。このため2003年1-3月期では連結経常損益は8億円の黒字(2002年 10-12月は4億円の赤字)に転換した。会見した藤本公亮社長は2004年3月期の見通し について「株式委託手数料収入が減少しそうだが、リストラ効果が出るし、トレー ディング益も拡大する」と述べた。 ◆水戸証券(8622) 2003年3月期連結決算は、最終損益が45億円の赤字(前期は17億円の赤字)。株式相場 の低迷で株式委託手数料収入が前期比40%落ち込んだ。前期の配当は4期ぶりに無配 (前期は年間3円)とする。前期の連結営業収益は前期比28%減の75億円。トレーディ ング益が株式を中心に拡大したものの、受入手数料収入が株式委託手数料を中心に 56億円と39%減ったのが響いた。販売費・一般管理費の削減も3億円強しかなく、連 結経常損益は34億円の赤字(前期は9億円の赤字)に拡大。特別損失には投資有価証券 評価損を9億円計上。 ◆SMBCフレンド証券(8623) 4月合併前の明光ナショナル証券とさくらフレンド証券の2003年3月期連結決算を発 表。明光ナショナルの経常利益は前期比62%減の4億6600万円、さくらフレンドは39% 減の5億2900万円。市場低迷を受け、収入の柱である株式売買委託手数料が減ったの が響いた。店舗統廃合などの合併費用がかさんだ結果、最終損益は2社合計で97億円 の赤字(前期は合計16億円の黒字)に転落した。営業収益は2社合計で308億円。明光 ナショナルは9%減、さくらフレンドは14%減となった。特に落ち込みが大きいのはさ くらフレンドで、株式の委託手数料収入が32%の減少となったのが響いた。一方、ト レーディング益はそれぞれ2倍前後に拡大。両社ともに人件費などの販管費の削減を 進めたものの、手数料収入の減少を穴埋めするに至らなかった。合併に伴う店舗統 廃合で9億円強の損失が発生し、早期退職制度の実施で特別退職金も膨らんだため合 計87億円の特別損失を計上。最終赤字を余儀なくされた。 ◆いちよし証券(8624) 2003年3月期連結決算は、最終赤字幅が前期の35億円から41億円に拡大。株式相場の 低迷が続くなか、主力の株式売買委託手数料の落ち込みが業績悪化につながった。 店舗統廃合などでコスト削減に取り組んだが補えなかった。年間配当は3円配を継続 する。前期の連結営業収益は前期比11%減の95億円。主力の受け入れ手数料の約半分 を占める株式委託手数料が26%の減収だった。トレーディング損益も市況低迷の影響 で53%減った。事務委託費や人件費など販管費を削減したが、営業赤字幅は37億円 (前期は31億円)に広がった。特別損失には、インターネットを利用した株式売買の 取り次ぎ業務撤退費用2億6700万円や銀行株評価損、店舗統廃合費用など計5億8700 万円を計上。今期以降は営業収益に占める株式委託手数料の依存度を30%台(前期は 44%)に減らす一方で外債の募集などを強化し、株式市況に左右されにくい収益基盤 を整えたいとしている。 ◆高木証券(8625) 2003年3月期連結決算は最終損益が23億円の赤字となった。前期は野村総研株売却に 伴う特別利益もあり、9億円の黒字を確保していたが、株式相場の低迷が続き、株式 委託手数料が大幅に落ち込んだ。店舗統廃合などにより販管費を削減したが補いき れなかった。有価証券の評価損など特別損失を6億円計上したことも響いた。配当は 4期ぶりに無配(前期は5円配)とする。営業収益は前期と比べ8%減の44億円。毎月分 配型の債券ファンドが好調で募集・売り出し手数料は45%増の8億円となったが、株 式委託手数料は22%減の20億円にとどまった。コスト削減により販管費を10%減の60 億円に圧縮したが、経常損益は16億円の赤字(前期は19億円の赤字)。 ◆小林洋行(8742) 2003年3月期末に25円配当を実施(2002年3月期は記念配当2円を含む20円配)する。 ◆豊商事(8747) 2003年3月期末に20円配当を実施(2002年3月期比5円増配)する。 ◆富士火災海上保険(8763) 2003年3月期の連結最終損益が55億円の赤字になったもようと発表。従来予想は40億 円の黒字。保有有価証券の減損処理額が183億円に膨らんだことや、繰延税金資産の 取り崩しが響き、最終赤字に転落した。 ◆京王電鉄(9008) 2003年3月期末に3.5円配当を実施、年間配当は6円(2002年3月期比0.5円増配)。 ◆南海電気鉄道(9044) 2003年3月期末に1.5円復配する。 ◆商船三井(9104) 2003年3月期の連結純利益が前期比9%増の115億円になったと発表。従来予想は120億 円。イラク情勢の緊迫化を背景に原油備蓄の動きが出て、油送船の運賃市況が回復 し経常利益は計画を上回った。コスト削減も寄与。ただ、保有する銀行株を中心に 評価損が膨らみ特別損失がかさむのが響く。前期の連結売上高は0.7%増の9100億円 と従来予想を据え置いた。経常利益は325億円と前期比13%減るが、計画を75億円上 方修正。特別損失に計上する投資有価証券評価損・売却損は計80億円の見通し。計 上した銀行株はみずほFG(8411)など。 ◆沖縄セルラー電話(9436) 2003年3月期末に1125円配当を実施、年間配当は2000円(2002年3月期比250円増配)。 ◆北陸ガス(9537) 2003年3月期末に創立90周年を記念し、1円の記念配当を実施、年間配当は6円(2002 年3月期比1円増配)。 ◆コンセック(9895) 2003年3月期末に2円復配する。 ◆スズケン(9987) 2003年3月期末にオオモリ薬品との合併を記念し、1円の記念配当を実施、普通配12 円と合わせ年間配当は24円(2002年3月期は年20円配)。 ***************************************************************************** ブロードバンド料金比較 http://www10.plala.or.jp/AMS/kakaku.html 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