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タイトル:住民投票制度を考える 2−個別の疑問点にお答え!−  2003/03/04


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アキバ通信 赤と青の広島市政 2003年3月4日
          住民投票制度を考える 2−個別の疑問点にお答え!−

発刊者:広島市民H h@4649.to(ご意見・情報は左記アドレスまで)

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3月2日に「住民投票制度を考える1」を配信したところ、すぐさま他の取
材班から叱られました。「『憲法』の『憲』の字が違っとるじゃないか。
読者に笑われんよ-にしっかりと校正せーよ」と言う具合に厳しいものでし
た。本日は誤字がないように配信いたします。
 
ところで、前回は、住民投票条例の提案についての秋葉市長の考えを皆さん
に読んでいただきましたが、本日はもう少し細かな質問について、担当局長
の答弁を読みながら考えていきたいと思います。

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質問(1):住民の皆さんに、いったいどのような方法で情報提供を行うのか。

答弁:市民への情報提供にあたっては市民が住民投票に付された事項の内容
を正しく理解し判断できるよう、また、公平性、中立性が保たれるよう、そ
の賛否それぞれの意見を客観的にできるだけ多く提供したいと考えております。

また、住民投票の最たるものは選挙であり、この度の市長選挙では初めて候
補者の経歴や主張をのせた広報を市民にお配りしましたが、このような選挙
公報に準じた情報提供をしたいと考えています。なお、その情報については、
市民と市政やホームページなど様々な手法や広報媒体を用いて積極的に提供
していきたいと考えています。


質問(2):どういった案件に対して、どんなタイミングでどのように使って
いくのか。

答弁:住民投票は現在または将来の市民の福祉に重大な影響を及ぼしまたは
及ぼす恐れのある市政運営上の重要事項について、市民、議会、市長のそれ
ぞれがそれぞれの判断に基づいて発意されるものと考えております。

市民の立場からは市政運営が民意を反映せずに進められていると考えるとき
に、住民投票によって直接に民意を議会や市長に対して示すために使うこと
ができます。また、議会や市長は、その意思決定の前提として変化の激しい
民意の現在の姿を知りたいときや世論を二分するような課題について直接に
民意を把握する必要があるときなどに住民投票を発意し実施することができ
ます。
 
 
質問(3):投票結果は設問次第で大きく異なってくると思うがどうなのか。
 
答弁:住民投票により、正確に民意を把握するためには住民投票の設問は分
かりやすく、かつ、誤解が生じないような設問にする必要があります。この
ため、設問の形式は原則として二者択一とし、その選択肢は市民が容易に、
かつ、正確に内容を理解できるように設定しなければならないことを規則で
定めます。


質問(4):政策決定に関して、長や議会の本来の責任放棄につながるとい
う代表民主制の根幹に関わる問題があるのではないか。

答弁:住民投票制度は間接民主制のもとにおいて住民の意志が正確に反映さ
れていない場合に、本来の主権者たる住民の意志を問うものであり、その意
味で間接民主制を補完するものと考えております。なお、市長の発意で実施
する場合には、市長が意思決定に先立って民意を確かめるという諮問的役割
を果たすことになると考えています。
 
条例第12条では投票結果を尊重しなければならないと規定しており、議会
や市長は政策決定にあたって投票結果を尊重しつつ、それぞれの立場でその
判断と責任において意思決定を行わなければならないことは、今までと何ら
変わりはありません。

また、住民投票を濫用することにより、その責務を放棄することのないよう、
条例案の第3条において住民投票制度が本来の目的のため健全に機能するよ
うつとめなければならないことにしています。
 
 
質問(5):住民投票の成立要件を定める必要があるのではないか。
 
答弁:住民投票の投票率は高い場合もあれば低い場合もあると考えられます
が、いずれの場合でも市民、議会、市長はその投票率や賛否の得票数を総体
として受けとめ、それぞれの立場で市政に反映させることになります。
 
成立要件を定めた場合のメリットとしては投票を成立させようとして投票率
を高めるための市民運動が活発に行われるということがありますが、一方で、
投票率が過半数をこえる選挙が少ない状況の中で、住民投票だけに成立要件
を課する事は合理的でないこと、また、徳島市吉野川可動堰建設計画の賛否
を問う住民投票の際にに見られたような投票ボイコット運動が起こると、住
民投票の本来の目的が阻害されるおそれがあることなど、メリットよりデメ
リットの方が大きいと考えられますので、本市では成立要件を設けないこと
にしました。

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以上が市議会でのやりとりですが、市民の皆さん、引き続き議会の様子を見
守っていきましょう。本日で総括的な質問は終了するようですが、近々予算
特別委員会が設置され、そこでも種々議論されるはずです。広島の地から新
しい時代の民主主義の流れを再び起こすためにも、今後の審議経過をしっか
りと見極めていきたいと思います。
 
なお、現在読者の拡大キャンペーンを実施しています。広島市政に感心があ
る方には声をかけていただいて、「アキバ通信」を読んでもらってください!

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