メルマガ:近現代史を考える
タイトル:近現代史を考える(24)  2003/02/13


24.「マルコポーロ」廃刊事件
   (その2)





繰り返して言いますが、私は、
ナチスドイツがユダヤ人を差別、
迫害した事を全否定した事など
一度も有りません。特に、ナチ
スドイツが、大戦中、多くのユ
ダヤ人を収容所に収容した事実
を否定した事など全く無いので
すが、事件当時から、この点を
誤解する人がとても多い事を残
念に思って居ます。



前号でも、論争の一端に触れま
したが、私が当時から言って居
る事は、あの時代、ヨーロッパ
のユダヤ人達には、全く別の悲
劇が有ったと言う事です。即ち、
ナチスドイツは、確かにユダヤ
人を差別、迫害したけれど、戦
後、親シオニスト的な「歴史家」
やジャーナリスト達が書きまく
って来た、「ドイツは、ユダヤ
人をただユダヤ人であると言う
理由で絶滅しようとした。」と
言う主張は、事実とは考えられ
ないと言う事、そして、そうし
た「ユダヤ人絶滅計画」の手段
として、ガス室でユダヤ人が殺
されたとする「歴史」は、多く
の理由から、虚構としか考えら
れない、と言うのが、私が言っ
て居る事なのです。



事件から8年が経ち、歴史学者
やジャーナリストを含めて、私
のこうした指摘を理解し、支持
してくれる方達は非常に増えて
居ます。しかし、新聞や雑誌、
テレビなどにおいて、この問題
を語る事が、事実上タブーであ
る状況は、変っていないと言わ
ざるを得ません。




皆さんは、例えば、以下の諸事
実を御存知でしょうか?



1.戦後、これだけ、「ドイツ
  はユダヤ人を絶滅しようと
  した」と言われながら、戦
  後、連合軍がドイツで押収
  した膨大なドイツ政府公文
  書の中に、ヒトラーもしく
  は他のドイツ政府指導者が、
  その様な「絶滅」の命令を
  発した事を示す命令書は、
  一枚も発見されて居ない。


2.又、ナチスドイツ政府が、
  その様な「民族絶滅計画」
  に予算を計上して居ない事
  が判明している。


3.戦争中のドイツ政府公文書
  の中に、「ユダヤ人問題の
  最終的解決」と言う言葉は
  しばしば見られるが、良く
  読むと、それらの文書にお
  いて、「最終的解決」と言
  う言葉は、ユダヤ人をロシ
  アなどに追放する計画を意
  味する言葉として使われて
  居る。それは、もちろん、
  不当な差別政策ではあるが、
  「絶滅」の計画ではない。


4.戦争中、ドイツ当局は、収
  容所で発生したユダヤ人に
  対する虐待事件で、ドイツ
  人を処罰している事が判明
  している。これは、ドイツ
  の政策が「ユダヤ人絶滅」
  であったとする主張と両立
  しがたい。


5.同様に、アウシュウィッツ
  などで、病気で働けなく成
  ったユダヤ人が医療を受け
  たり、働けないまま、収容
  所で生活して居た事例が数
  多く存在する。


6.アウシュウィッツ等に収容
  されたユダヤ人の中には、
  一旦収容所に収容されなが
  ら、収容所を出る事を許さ
  れた人々が多数居た事が、
  1990年代に入って、当
  時の記録から判明している。




これらは、ドイツが「ユダヤ人
絶滅」を企てたとする主張に対
する疑問の根拠の極く一部です
が、皆さんは、これらの諸事実
をどう説明なさるでしょうか?


          (続く)







平成十五年二月十三日(木)














        西岡昌紀

(内科医・元厚生省医務官)

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