メルマガ:ムアン・タイひとり歩き
タイトル:ムアン・タイひとり歩き No.41  2003/02/09


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ムアン・タイひとり歩き 第41号 (発行部数536部) 2003/2/9 (隔週刊)

   タイの人たちの素顔、人情、たたずまいを語る。
   タイ大好きの方々のためのコラム・メルマガ!
   タイ日本合作映画『 a love story 』(千原千樫・脚本監督)の製作推進も目指す!
   ついでに……イタリア・フランス・スペイン・モロッコを巡る旅行記も連載!

   ■ 発行者         : 夢童子 eguchi@mx9.ttcn.ne.jp
   ■ 発行者ホームページ : 夢童子の創作の部屋
                     http://yumedouji.fc2web.com/frame.html
   ■ 提携ホームページ  : 映画『a love story』製作準備委員会公式ホームページ
                     http://www.bd.wakwak.com/~chika/
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◆ INDEX ◆

   ・ ご挨拶
   ・ 今日のタイ・コラム (No.34) by daaw
          『あまり教えたくない…タイでモテるコツ! 完結編』
   ・ 光の国・地中海を行く(No.22) by 夢童子
          『アンティーク美術の宝庫、マドリッドのD氏宅を訪問る』
   ・ 編集後記

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★ ご挨拶 ★


 こんにちは。

 当メルマガが応援しているタイ日本合作映画『 a love story 』(千原千樫・脚本監督)
の制作準備委員会のホームページ( http://www.bd.wakwak.com/~chika/ )のサポーター
に新たに、klingelさま、きむさまが加入されて8名となりました。
 サポーターと申しましても何かをやらなければいけないというわけではありません。
 いってみれば協賛される方々の連名のようなものです。
 みなさま、登録のほど、どうぞよろしくお願いします!

 さてdaaw氏の連載「今日のタイ・コラム」は、タイでモテるコツ! 完結編、です。
 いやはや、タイの富豪ってスゴイ生活をしているんですね。

 私の連載旅行記「光の国・地中海を行く」は、旅程も終盤に入って、今回はスペインの
首都マドリッドです。

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▼▼▼▼▼   今日のタイ・コラム(No.34)   by daaw
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      『 あまり教えたくない…タイでモテるコツ! 完結編 』 


冬来たりなば春遠からじ。
春休みの取れる人だったら、ウキウキと、そろそろ浮き足立ってる頃だね。
どうせタイに行くんだったら、モテたいよね!

ってことで、タイに行き出して29年(か?)、延べ滞在時間8年(か?)のおいらが、
あまり教えたくないけど、『 a love story 製作準備委員会 』HPを訪ねてくれた読者
だけに贈る『タイでモテるコツ! 完結編』だー!

これは経験上知り得た貴重な情報(なんて自分で言うか!)なんであって、しかも近頃よ
く思うんだけどさ。
日系の会社の副社長(社長は名目上でタイ人)でタイに10年いましたとか、スクムヴィ
ット(日本人が固まって住んでる町)に住んでいました、とかって人にこの間会ったんだ
けどさ、タイのこと、特にタイ人のこと全然分かってないんだよ。

で、考えたんだけど、この人はその10年間、ほとんど日本語しか話したことなくて
(「英語は時々話してました(笑)」とさ)、日本飯しか食わなかったって言うんだ。
タイ人への指示は日本人の部下にやらせるし、パクチーの匂いはクレゾールみたいで嫌だ
ったと言うし、タイ人は嘘つきで怠け者だって言うし……。

日本人会ではいい顔だったと言うけど、タイには全然馴染んでないってゆーかー、タイの
ことを理解してないんだよ。
Sさんじゃないけど、「もったいない」話しだね。

ま、心掛けが悪いってこともないんでさ。忙しかったんだよ。
その点おいらの旅または滞在は、もう100%フリーなんだからさ。
しかも、日本の貧乏人だからして、JTB公認「国際観光ホテル」みたいな旅は出来ない
のであってさ。
もう、衣・食・住・交通・文化・娯楽…と、すべてがタイのフツーの、いや階層的には低
めの庶民の暮らしのままに住まわせてもらったのだから、もうありがたくてね。

なんだか文脈がアヤシイが、要するにありがたいことに、日本の貧乏人もタイ人の優しさ
とthambunの習慣、それに物価の違いと言う奴で、タイでは、楽に、サバーイに暮らせる
んだよね。
で、まぁ、そんな暮らしをさせてもらったお蔭で、そうだね。
多分、20年、日系の会社勤めをした人より、タイの人々の暮らしや考え方は分かったと
思うんだよね。

だからして、おいらの情報は貴重なのだー。(って、まだ言うか…?)


その1:キーニャオはバカにされる
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その2:コマカイ人は嫌われる 
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その3:緊張してる人は怖がられる
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
その4:熱い心の人は嫌われる
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
って来ると、次は、


その5:カッコつける人は笑われる
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
だね。
逆を言うようだが、大体タイ人ってのは、外見で人を見ますよ。
で、結構、見栄っ張りで、見た目を気にする。衣装とか持ち物とか。

でもね、日本人がカッコつけるってのとはちょっと違うんだよね。

まず、タイで金持ちって言ったら、そうねー、例えば飛行機が、
「皆さまー、お疲れさまでした。当機はまもなくバンコック国際空港に到着致します。現
地天候は晴、気温は摂氏30度とのことでございます…」
なんてアナウンスがあった頃、窓から下を見てごらん。

青々とした田園が続いていて、時々キラーッと太陽に反射するのが見えたりしてんだけど、
時々、水田といくつかの建物を樹木の列で囲う様にして、何万坪(タイでは1600平方
米を1ライと言うが敢えて日本式で言う)かをひとつのゾーンのようにしているところが
見えるでしょう。
まっすぐに一条の道路が見えてるんだけど、この道はもうひたすらこの家に行くってこと
専用の道路でね。

あれは、まぁ都市近郊型農業&アグリビジネス&通信産業だったりを営む金持ちの家だね。
BMWとかメルセデスベンツとかフェラーリとかが、家族の数に合わせて7、8台とかあ
ってさ、プールやスポーツジム(ほとんど使わない)もあって、私設軍隊までいる。
20人位のレンジャーみたいな格好した兵隊(「セキュリティー」と言っている)が、機
関銃とかライフルを持ってその辺に寝っ転がっていたりするんだ。
お手伝いさんは上・中・下とそれぞれ3人づつくらいいて、
例えば下の者はゼッタイ包丁や食材には触れないし、上の者が掃除機に触ったり洗濯物に
触ったりすることもない。
お手伝いさんと私設軍隊(!)のほかにもハウスキーピング関係には庭師、運転手、木工、
マッサージ師など10人ほどが敷地内に住んでいる。

「食事に行こう」ってことになると、わざわざフランス料理に行って、古そうなワインな
ども開けて、4、5人で50万円(今日は分かりやすく日本円で)ほど遣ったりする。
(タイ料理ではそんなに遣えないので。ちなみに「宮廷料理」なんてものは日本人向けガ
イドブックで喧伝されているだけ。美味しさと豪華さを追求する金持ちのタイ人は、決して
「宮廷料理」なんかにゃ行かない。普通の中国名なども持ったようなタイ料理店に行くのだ。)

一族はみんなUKかフランスへの留学組。アメリカも少し。子弟を各国に分散させる傾向
にあるが日本のランクは低い。

タイではこう言うのが金持ちって言うので、日本の高給サラリーマン(雇われ社長)では、
所詮太刀打ちできないっての。
だから「金持ちぶって」カッコつけても、まったくサマにならない。
このことは、バーの女の子やゴルフ場のキャディーたちでなくても、フツーの市民の感覚
としてタイ人には分かっていることなのだ。

そう、タイは、完全な階級分化社会なのね。
だから、外見だけじゃなく物言いや物腰や、眼差しで、もう「この人はどの階層の人か?」
って、分かっちゃう。
だから、カッコつけても見え透いてて笑えちゃうんだよね。

最初に言った「外見で人を見る」ってのは、そういうことだし、「見た目を気にする」っ
てのは、この、階級・階層にふさわしい格好をすることに結構みんなこだわっている、
ってことであって、「身分を偽る」ってことではまるでないんだよ。


その6:…って、まぁ挙げればいくらもあるんだけど、このネタで4回はないんじゃない
かと思うので、そろそろ結論と行きましょうかね。


結論:タイでモテるためにはーーーー
  
 1.ケチであることは美徳ではありません。タイではケチを恥じましょう。
   そして出来るなら「 thambun 」の心を学びましょう。
      貰って頂いて徳を積むのです。

 2.大きな、広い心で、ゆったりと旅しましょう。タイの人と接しましょう。
   おおまかであることを許す心、っていうよりおおまかであることを楽しむようにし
   ましょう。

 3.タイはアメリカや日本よりは、はるかに安全な国です。
   ですから、ビクビク警戒したりしないで、タイの人々にすべてを委ねたような旅を
   しましょう。
   ヒトを信頼するってことが、美しいってことの根っこです。

 4.静やかで、穏やかで、涼しげな心を持って、タイの人々に接し、タイの自然に接し
   ましょう。
   決して怒ってはなりません。 
   タイは『微笑みの国』です。タイ人は『微笑みの民』です。

 5.タイでは、常に自然な自分でいましょう。本当の自分でいましょう。
   タイの人々は、そのように生きているからです。
   貧しい人は金持ちぶらず、金持ちは貧乏人ぶらず。
   心優しい人は悪人ぶらず、悲しみを抱えた人は幸せぶらず、さみしい人は寂しくな
   い振りをしなくていいのです。

                        (次号へつづく)
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 ◎ タイ・日本合作映画『 a  love  story 』製作準備委員会公式ホームページ ◎

            (脚本・監督 千原千樫)


     こんな愛も あったということをどうか 覚えていて下さい。
            a love story
              それは―――
            タイを舞台にした愛の物語。
       『ネットによる劇映画作り』がここから始まる――― 


          http://www.bd.wakwak.com/~chika/

           E−mail : alovestory@zc.wakwak.com  


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 この映画製作にがつがつと参加していくことを希望される方から、
 黙ってニコニコと眺めている方まで千差万別です。
 よろしければHPの「サポーター」からサポーター登録を行って下さい。
 「サポーター」にはならないよという方も、
 ご意見・ご感想をホームページの掲示板にお寄せ下さい。

 なお、近日中に「リンク」のページを新設します。
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☆    光 の 国 ・ 地 中 海 を 行 く   (夢童子)
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     22. アンティーク美術の宝庫、マドリッドのD氏宅を訪問


 セビーリャからスペインの首都マドリッドへ向かう。
 マドリッドがこの旅の最終目的地となる。
 朝11時発のマドリッド行き超特急AVEで、セビーリャの中央駅サンタ・フスタを発
つ。AVEは「スペイン高速」という意味だそうで、平均時速250キロで走るという。
日本の新幹線よりも速い。
 ユーレイルパスにはAVEの特別割引がついていて、正規料金の15%の1275ペセ
タ(929円)を支払うだけで、セビーリャからマドリッドまで乗れる。
 通路の天井にはブラウン管が設置されていてイヤホンで映画を楽しめるようになってい
る。まるで飛行機のようだ。私たちがこれまで乗り継いできたローカル列車やバスとは世
界が違った。
 客席には小ぎれいな身なりをした若い日本の女の子のグループが眼につく。こういう人
たちは、こういう高級な乗り物でしか移動しないのだろう。道理で今まで日本人の旅行者
と出遇わなかったわけだ。

 セビーリャのサンタ・フスタ駅を出たAVEは、途中コルドバに停車するだけであとは
一気にマドリッドまで突っ走る。その間わずかに2時間半。あっけないが、旅も終わりに
近づいて先を急ぐ私たちには都合がよい。
 車窓に展開されている風景は退屈なほどに荒涼とした台地(メセータ)だ。乾燥した土
と露出した岩塊の台地にオリーブの木がえんえんと植えられている。

 午後1時半、AVEはマドリッドのアトーチャ駅に到着した。
 改札口に、D氏が迎えに来てくれていた。D氏は私の父の母方の従兄弟にあたる。
スペインの女性と結婚してもう20年以上もマドリッドに住んでいる。
 約20年ぶりに会うD氏は茶色く日焼けして、小柄で痩身のために40代後半には見え
ない若さだ。
 「近藤正臣に似ている方ね」
 と初対面の妻が私に耳打ちした。
 D氏に先導されてアトーチャ駅からタクシーに乗った。
 「蚤(のみ)の市、きょうやっています?」
 妻がD氏に訊いている。
 「蚤の市ね。きょうは日曜日だから午前中はやっていたんだがね。この時間になるとも
うおしまいだな」
 「あらあ残念」
 東京でも蚤の市まがいのフリーマーケットがあると朝一番に行こうとする妻が、本場の
蚤の市を逸してがっかりしている。
 タクシーはレディーロ公園の前を走り、アルカラ門のある独立広場を右折し、アルカラ
・ホテルの隣のどっしりとしたビルの前で停まった。
 このビルの7階がD氏の住まいだった。

 小柄な夫人と、リンダという名前のボクサー犬が私たちを迎えてくれた。
 それにしても豪装な住まいだった。調度品はどれをとっても美術館に飾られていてもお
かしくない格調高いものばかりだ。インテリア美術の講師をしているという夫人の、素晴
らしいセンスで選りすぐられたコレクションの数々。
 住まいがまた広い。15部屋もあるという。それぞれの部屋はさながらアンティークの
宝庫だ。
 この広い住まいにD氏と夫人と、今は語学の勉強でイギリスに行っているという18歳
のD夫妻の息子の3人で住んでいる。

 D氏は、大学を中退するや100万円を持ってシベリア鉄道で単身ヨーロッパへ渡った
のである。そしてスペインで小さな旅行代理店を開いた。旅行代理店は大成功し、夫人と
結婚してスペインに住みついた。
 私の聞き知っているこのサクセス・ストーリーをD氏に話すと、ご本人は苦笑しながら、
 「大学はちゃんと卒業したんだよ」
 と言った。
 「大学を卒業してからこっちに来たんだ。最初は語学の勉強をしたいと思ってイギリス
へ行ったんだ。そのうちにスペイン語に興味を覚えてこっちに来たんだ。こっちに来て旅
行代理店をやったら、これが一時期とても儲かってね……。それと、シベリア鉄道で来た
のじゃなくて、あなたたちのようにモスクワ経由の飛行機に乗って来たんだよ」
 食卓に夫人の手作りの料理が並んだ。
 野菜サラダや肉料理、それによく冷えたマグロの厚切り刺し身。全く久しぶりの日本料
理に私たちは舌鼓を打った。

 昼食を済ますと、私と妻は二人でマドリッドの街に出かけてみることにした。
 玄関口まで見送ってくれた夫人が、心配して、
 「アチュイヨ、アチュイヨ」
 とくりかえし警告してくれる。
 戸外に出ると、その警告の通りマドリッドは昨日のセビーリャに劣らぬほどの熱射の街
だった。歩道には、ガイド・マップを手にした白人観光客か日陰で寝そべっているホーム
レスの人の姿しかない。

 アルカラ通りをマドリッドの中心に向かって歩く。
 アルカラ門のある独立広場を通って、女神シベーレスの噴水のあるシベーレス広場に出
た。広場に面して、国旗をはためかせている重厚な建物が並んでいる。中央郵便局やスペ
イン銀行だ。
 シベーレス広場を越えてさらに真っ直ぐ行くと、三又路になっていて、ここを斜め右に
行くとマドリッド一の目抜き通りのグラン・ビアとなる。私たちはマヨール広場を目指し
ていたのでグラン・ビアのほうへは曲がらずにアルカラ通りを真っ直ぐに進む。
 通りの右側に、サン・ホセ教会、カラトラバ会教会、王立サン・フェルナンド美術アカ
デミーなど由緒ある建物が並ぶ。

 やがてアルカラ通りの始点、バス・ターミナルにもなっている雑然とした広場プエタ・
デル・ソルに抜けた。バールやレストラン、両替屋などが並び、路上の露店では雑誌や新
聞、扇子などを売っている。たしかスペインの扇子は、そのむかし日本から渡来して定着
したものと聞く。
 シエスタの時間なので閉まっている店が多いが、それでも広場には庶民的な活気がある。
 プエタ・デル・ソルから十本の道路が放射状に伸びている。そのうちの一本、マヨール
通りを私たちは進んだ。しばらく行ったところであたりをつけて薄汚ない路地を左へ曲が
ると、思った通りマヨール広場に出た。

 マヨール広場は、落ち着いた赤煉瓦色の四層の建物に四方をぐるりと囲まれた広場だっ
た。週末になると、陽気に歌ったり踊ったりする人たちで夜更けまで賑わうお祭り広場と
なるらしい。
 日曜日の真っ昼間の今は、観光客と、ボロをまとったホームレスの老人の姿がちらほら
しているだけだ。
 マヨール広場から再び熱射のアルカラ通りをD氏宅まで歩いて戻った。
 往復5キロの道のりを、てくてくと歩き通したことになる。

 D氏宅に戻ると、夫人が夕食の冷や麦を準備してくれた。
 「どこか行きたい所はあるかい」
 D氏が冷や麦をすすりながら言った。
 「せっかくスペインに来たので闘牛とフラメンコを見たいんです」
 と妻が言う。
 「闘牛ね。きょうは日曜日だからやってるよ。午後7時に始まるから、もう少ししたら
出かけよう、連れていってあげる」
 「午後7時なんですか」
 「そう、闘牛は一日のうちで一番暑い時間帯にやるんだ。フラメンコは夜11時半頃に
ならないと始まらない。すぐそこにフラメンコの店があるから、夜11半になったら行っ
てみるといい」

 夜7時、D氏に連れられてタクシーで闘牛場へ向かった。

                        (次号へつづく)
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▼▼▼  編集後記 (夢童子) ▼▼▼

 2月2日(日曜日)。
 妻の誕生日。

 誕生日といってもいつもと変わらず、朝から家事に追われて忙しく立ち働いている。
 6歳の娘と3歳の息子が近所の小川の鯉を見に連れていってもらいたがっている。
 「ねえお母さん、連れてってよ〜」
 「忙しいからダメよ」と妻が言う。
 「まだまだやらなくちゃいけないことが沢山あるのヨ。これからお布団を干さなくち
ゃいけないでしょう。それからお洗濯でしょう。あと幼稚園の上履きも洗わなくちゃい
けないし・・・。おうちの仕事が忙しいからダメよ」
 「だったらこういうのはどう? 私たちを小川に連れていくのもお仕事にしちゃうっ
ていうのは?」
 ギャフン!!

 夕食のときに妻が子供たちに言った。
 「きょうはお母さんのお誕生日だったのに何もプレゼントがなかったわ〜」
 すると娘が、
 「あ〜ん、明日バースデイ・カード作ってあげるから、きょうは負けて〜」
 ギャフン!!

 翌日、娘と息子は折り紙を貼って作った切り絵のバースデイ・カードを妻にプレゼン
トした。
 2月3日、近所の神社に見に行った節分の催しが子供たちの頭にあったようで、赤鬼
を切り絵にしたバースデイ・カードだった。
 妻いわく、
 「うれしいけれど、赤鬼よね。何か意図があるのかしら・・・」

 忙中閑日。 
 ではまた2週間後にお会いしましょう。


 (「ムアン・タイひとり歩き」次回配信予定日は2週間後の2月23日です)
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