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===================================================== 発行部数 12 == ★★ 日刊ドラマ速報 ★★ ☆☆ 2003/01/22 (Wed) ☆☆ ====================================================================== == 目次 ============================================================== 1.水曜日の連続ドラマ 2.編集後記 ====================================================================== ---------------------------------------------------------------------- 1. 水曜日の連続ドラマ ---------------------------------------------------------------------- タイトル 最後の弁護人 局 名 日本テレビ系 放映日時 水曜22時 キャスト 有働和明(阿部寛) 神崎美智子(浅野ゆう子 ) 赤倉俊哉(今井翼) 石田良子(須藤理彩) 脚 本 秦建日子 あらすじ 雨の激しい夜。「ふゆみ!」家の中から父親のどなり声と共に部 屋の中の物が次々に壊される。「助けて−!殺されるー!」叫びなが ら部屋の中を逃げる母親。それを椅子の陰からジッと見つめている息 子。 母親が台所へ逃げ込む、そこには包丁が・・・「きゃぁー!!」と いう叫び声に、雨の中隣の住人も様子を見に出てきた。家の中から血 だらけの左腕をかかえてフラフラ飛び出してきた母親を父親が追い掛 けて外へ出てきた。その手に血まみれの包丁を握り締めて。 「早く!警察を!!」隣人の声に「あ、いや、違う、違うんだ!!」 と否定を繰り返す父親。部屋の中では、息子が一人で膝を抱えてソフ ァにうずくまっている。しかし、しっかり瞳を見開いて。 有動弁護士事務所。中で石田が大きな声で田舎の親と電話している。 お国訛で。銀行よりここの事務所の方がすごいから、心配するな、と。 夢中で話ていると、何時の間にか有動が後ろに。「ここで何をしてい る。」慌てて携帯を切る石田。「ここで何をしている!!」ともう一 度言われ、あんまり汚いので掃除をしていたと答え終わる間も無く 「金なら無い!一銭も無い!!」と大声で言う有動に、お金はもうい い、銀行はクビになったと言う石田。突然有動の動きが止まり、石田 を見つめたかと思うと石田の胸から携帯を取り上げ「同じだ!娘のと。 なになに・・」手にメールを開き「君のメールは読めるのに、やっぱ り娘のメールはパスワードがないと読めないんだ。どう思う?」「サ イテー」「そうだろ?」「私がサイテーと言ったのは有働先生の事で す!」「え?娘の素行に気を配るのは親として当然の勤めだ。誕生日 でもない、電話番号でもない、どれがパスワードなんだ?」「好きな 男のこの誕生日じゃないんですか?」石田の言葉に動揺する有動。 話は戻って、石田は赤倉の事件の時に、上司の○秘データを盗み見 した事がバレてクビになった、ここで事務員として雇ってくれと迫る と・・ドアの外へ放り出されるが、食い下がる。「二人も雇えるか、 貧乏なんだから。」と有動。「え?二人?」と石田。そこへ赤倉がや ってきて「次の仕事が決まるまで、ここでバイトさせてもらう事にな りました。」と。怒る石田。有動と石田がドアの所で攻防戦を繰り広 げていると電話が鳴る。赤倉が出ると神崎からで、殺人未遂の弁護を 頼みたいという。有動が電話をかわり「また、国選弁護人の依頼です か?」と言うと、神崎は「あなたに断る自由は無いと思うけど。」と、 話を続け、被告人は<佐倉まさと>。罪状は、妻冬美さんへの殺人未 遂。第三者の犯行目撃はなし。その場にいたのは一人息子の悟君だけ ・・・ 子供が人気の無い工事現場で小箱をいじっている。スイッチを入れ、 箱から離れ様子を見ている。悟だ。 東京拘置所。有動と石田が佐倉まさとに面会している。まさとは 「何もしていない!アイツが自分で腕を切ったんだ!」という。自分 は冬美にはめられた、本当は結婚なんかする気もなかったんだと。 ・・・昼間から部屋で酒を飲みながら、携帯でメールしている冬美。 ・・・ ・・・工事現場に置いた箱を見つめる悟。・・・ 結婚してやって、食わしてやって、大ボランティアだ、と嘯くまさ と。はめられるような、何か恨みでも買っていたのかと聞く有動。お 互い様だ、とまさと。悟が全部見ていた、悟に聞いてくれ!と、まさ とはいかにも厚顔で偉そうだ。 ・・・時計を見ながら箱を見つめている悟。箱の中身は、ペットボ トルと目覚まし時計。爆弾だ! ・・・カッチ、カッチ、カッチ 有動はまさとに、冬美の狂言だとしたら今度は冬美が<虚偽告訴罪 >で罪に問われる事になると説明している。 ・・・カッチ、カッチ、 母親の犯罪を証言させろと言うんですか、と言う有動に、まさとは それでも、「無実だ!!」と怒鳴る。有動は納得した様に、全力を尽 くすという。 ・・・時計を気にする悟。 ・・・部屋で一人メールを楽しむ冬美。 ・・・カッチ、カッチ、 ・・・拘置所のまさと。 ・・・箱の中の時計の針が1時ちょうどになる。 バァーーン!!! 見事に箱は爆発した。爆発を見届けて走り去る悟。 検察庁。沢登検事にいやみを言われながら事件の資料をもらって帰 る有動と石田。石田は有動がまさとの弁護をするのが気に入らない。 まさとが普段から冬美に暴力を振るっていることは承知の事実だから だ。 二人は代官山で車を止める。ショップの中では冬美が年下の先輩に いやみを言われている。有動はショップに入ってくると、冬美にあな たの家で話が聞きたいと、言う。仕事が終るのを待って、冬美を車に 乗せ、冬美の家に来る。誰もいないはずの家に明りがついている。悟 も実家に預けている、と冬美。そして、やり直すには子供は邪魔だ、 と臆面も無く言う。 家に入って見ると、悟がお母さんの誕生日だからとご馳走を作って いたが、冬美は、誕生日なんかどうでもいい、おじいちゃんの所へ帰 りなさい、と冷たく言い放つ。文句を言いたい石田を止める有動。 悟が冬美に「このオジさんは誰?」と聞くと、だるそうに、お父さ んの弁護士だと言う。挨拶もしない悟に「躾のなってないガキだ!」 とあからさまに言う有動。いきなり冬美がしゃべり出す。 自分は今ごろショップの一店や二店任されていたはずだと、あの男 に騙されて結婚したが、あれもこれも全部あの男が壊したんだ。あの 日もお酒を飲んでいたと思ったら突然・・有動は、悟に「今のママの 話は本当?」と聞く。悟は知らない。見なかったから、見たくなかっ たから見なかった。」と答える。 冬美は、まるで悟がいないかのように話す。まさととの離婚の話、 まさとはどうせ牢屋に入るから、慰謝料ももらえるでしょ?と。 冬美の携帯が鳴る。メールだ。冬美はこれから出掛けるから、悟を 実家まで置くって欲しいと有働たちに頼み、悟に千円を握らせる。冬 美の為に作っていた料理をすべて捨て、諦めたように「ママ、またね。 」と出ていく悟。冬美は携帯から目も離さず「気をつけてねー」とい う。 実家へ向かう車の中、悟は<簡単な爆弾の作り方>と言う本を読ん でいる。石田が話しかけるが、悟は生意気だ。有動は笑い出し、「お いロバ、こんなガキの機嫌取るなよ。おいガキ!勘違いするなよ、俺 の依頼人はお前の父親だ」と口が悪い。「大人はいいよね。金さえ払 えば都合の悪い事は全部他人がやってくれる。」という悟に、有動は 「大人や子供、金額の大小は関係ないんだ。これはルールの問題なん だよ。」とムキになり「本当はママは何をやった?」と聞くと「僕は どっちの味方もしたくないんだ。僕なんか居ないほうが、死んだ方が いいんだ。」という悟に「だったら死ね。」と有動。 石田が怒り、有動は車を降ろされる。車を降りて追い掛けてきた石 田に、有働は「世の中で一番迷惑なのは、死ぬ死ぬと周りを脅かしな がら、結局言うだけで死なないヤツだ。」と言い、帰ろうと歩き出す。 有動の背中に向かって、「死ぬとしか言えない人間もいるんです。み んな、有働先生みたいに自信たっぷりで生きているわけじゃないんで す。」と涙声で言うと、有動は振り返り、「死ぬと言うのがなぜルー ル違反か、理由はただ一つ。死ぬのは簡単だが死なれるのはとても難 しいからだ。」という。「誰かに死なれたことがあるような言い方で すね。」という石田に「妻だ!」と答える有動。そして車の悟の所へ 行き、悟の千円を取り上げ、「おまえに弁護士が必要になったとき、 俺がなってやる。これはその時までの予約金だ。」と言う。「千円で ?」という悟に、「金額の問題じゃないんだ、ルールの問題なんだ。」 と言い帰っていく有動の後姿に「うそだ!大人なんてみんなうそつき で、くそったれだ!」となじる悟に、有動は黙って振り向きもせず歩 いていく。 実家に着き、別れ際に悟は石田に「やるよ。」と渡した物、それは 冬美に渡すはずだったバースデープレゼントだった。 「ただいま」と家に入っても、声一つ返ってこない。膝を抱え一点 を見つめ淋しさに耐える悟。 一人帰路を歩く有動。 事務所で食事を作り、勉強に疲れ机で眠っている赤倉。 一人部屋の中で、悟は事件の事を思い出している。事件の夜、やは り冬美は自分で自分の腕を切っていた。「やめて!」と叫びながら。 暗がりの部屋のテーブルには、悟の作った爆弾が・・・ 警視庁汐留警察署。刑事が廊下に不審物があると慌てて部屋に入っ てくる。廊下の長椅子の上に箱が一つ。そぉーっと開けて見て、「爆 弾処理班ーー!」と叫ぶ。 有動は石田と佐倉家に駆け込む。刑事部長が先に来ていて「うちに 仕掛けられた爆弾です。処理班がとても小学生の作ったものとは思え ない、スカウトしたい位だといってましたよ。」と有動に写真を見せ、 一緒に入っていた手紙を読む。「弁護士のオジさんから死ねといわれ ました。だから僕は自分で自分を爆破します。これは僕が本気の印で す。」読み終わると「なんてま、人騒がせなガキだ!」と言う有動に 「子供に死ねだなんて、あなたそれでも弁護士ですか?」と怒る冬美。 その時、二階で爆発が起こる。悟の部屋に仕掛けられていた爆弾が 爆発したのだ。部屋へ掛けつけると、机の上の絵が燃えていた。慌て て火を消し、部屋を見まわすと、爆弾を作る材料がびっしり置いてあ る。 冬美の携帯が鳴る。悟からだ。冬美は出ないし、他の誰も出られな い。有働が電話を取った。 「今のがゲームの始まりだよ。本物は今のの100倍の威力がある。 僕の体はカケラも残らない。さあ、僕を探してみよう。」と悟。冬美 が「もういや!!あの子の事なんか知らない!!」と叫ぶ。その声は 悟の耳にも届いていた。黙って聞いている悟。石田が「あの子は自分 の命を掛けて母親のあなたを試しているんですよ!」と昨日もらった プレゼントを冬美に渡す。 悟は「タイムリミットは、今日の5時。じゃあ頑張って。」と電話 を切り、自分の携帯をその場に置いて行ってしまう。 慌てて飛び出す刑事達、冬美は悟の立ち寄りそうな所を聞かれても 何も答えられない。この期に及んで、まだ自分の事を言っている。 悟の捜索が始まった。赤倉も石田も借り出される。 有動がまさとに悟の立ち寄りそうな所を聞きに来ているが、まさと にも解らない。「思った通りだ。」有動は今まで悟の事など考えた事 も無いから解らないのだと言うと、「子供の事は母親に任せたんだ。 どこもそうだろう。」と言うまさと。有動は「そして今、あなたはそ の子供に裁かれようとしている。悟君は、死ぬことで両親を裁こうと している。」と言う。しかし、まさとには何も思いつかない。 5時まで、あと40分! 一向に悟は見つからない。有動はもう一度、母冬美の所へ行き、 「知らないなら、考えてもらいたい。絶対家族で行った所のはずだ。」 と言うが「わかりません。」と言うばかり。 「もしかして、彼が死んだほうが都合がいいですか?」有動の問い に、「いけない?どうせ、もうやり直せないの、だったら何もかも忘 れて新しい人生を生きたいわ。」ため息をつく有動の目にとまった絵。 絵の場所を聞き出し向かう。 石田と赤倉が川岸で合流。すぐそこに悟がいるが、気づかず、もう、 時間がない。 ・・・カッチ、カッチカッチ・・・5時!! 悟はリュックから爆弾のスイッチを取り出し握り締めた。 「なるほど、そのリュックが切り札か。」目の前に有動が現れた。 「来るな!タイムオーバーだよ。」と悟。「君の時計が間違っている。 まだ、お父さんとお母さんが喧嘩しなかった頃、君達家族は良くここ に来た。」と有動。「そんなこと、今更何になるの?なんでここに来 たの?オジさんも死ぬよ。このスイッチを押せば3秒で爆発するよ。」 と悟。 石田と赤倉も掛けつけるが、有動が止める。「親が子供を捨てるよ うに、子供だって親を捨てられるんだ。裁判で親の権利を剥奪できる んだ。君がいくら悲しんでも君の親がクソなのは変わらない。君が強 くなるしかないんだ。君が大人になるしかないんだ。」「一つ聞いて 言い?」「なんだ」「人生って辛いんじゃないの?」「つらいよ。で も、良い事だってあるんだ。夕べ、娘の携帯のパスワードが判ったん だ。誕生日だったんだよ!死んだ妻のな。」・・・「オジさん。あん た、頭おかしいよ。」パトカーのサイレンが近づいてくる。 有動が刑事にリュックを渡す。悟に「まだ生きてるから、間違って スイッチ押さないでね。」と言われ、ちょっと慌てる。そぉーっと、 そぉーっと。 刑事の後ろに冬美が来ている。悟に駆け寄り泣きながら抱きしめる。 悟は、「なんだよ、いまさら。」と言いながら、涙を流していた。冬 美の手のひらには悟からのプレゼントが、しっかり握られていた。 第1回公判。 有動「被告人の息子を証人として申請いたします。」 検事「意義あり!証人は実の息子でまだ幼い。」 有動「意義あり!証人はもう大人です。10才にして大人になる事 を選びました。弁護側は、被告人佐倉まさとの無罪の立証並びに、妻 佐倉冬美の虚偽告訴罪の告発を行います。」 悟が入廷して証言台に立つ。検事は「君は何も見ていないと言った ね。自分の手で母の人生を台無しにするつもりか?」と聞くが、悟は 傍聴席の、母冬美を振りかえり、微笑みうなずく冬美に悟もうなずき、 しっかり前を見てはっきり言った。「僕は、事実を話すだけです。僕 の家は最低でした。でも僕は、お父さんの事もお母さんの事も大好き なんです。」まさるの驚く顔。「だから、僕は全部話します、事実を。 そして、僕達はやり直すんです!」 力強い宣言に、席に戻る検事。悟を見つめる父と母。そして満足げ な有動。 「では、尋問を始めます。」 寸 評 会話の妙を楽しんでほしいドラマですが、映像的にも面白く、会 話の合間に他の映像が挟みこんであります。文字ではニュアンスが伝 わらないのではと、ちょっと心配。 執 筆 者 ぶー() ---------------------------------------------------------------------- 2. 編集後記 ---------------------------------------------------------------------- すっかり流行を追い掛けて、インフルエンザになりました。お医者さんに行 っても、もう、薬が無いそうです。治るのに時間かかってます。皆様も、くれ ぐれもお気をつけ下さい。ぶぅ〜〜(ぶー) ====================================================================== 発行元:ドラマ研究会 e-mail:info@j-drama.tv url :http://www.j-drama.tv/ ID :MM3E195F16414CD このメールマガジンは、メールマガジン[MailuX]を利用して発行しています。 (http://www.mailux.com/) ====================================================================== |