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タイトル:Daily Drama Express 82003/01/09) 年下の男(1)  2003/01/14


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                        ★★ 日刊ドラマ速報 ★★
            ☆☆ 2003/01/09 (Thr) ☆☆
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== 目次 ==============================================================
  1.木曜日の連続ドラマ
  2.編集後記
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1. 木曜日の連続ドラマ
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タイトル 年下の男
局  名 TBS系
放映日時 木曜22時
キャスト 山口千華子(稲森いずみ)
     伊崎駿(高橋克典)
     北村亜沙美(星野真里)
     辻謙吾(賀集利樹)
     山口卓(山崎裕太)
 玉井梓(麻生祐未)
     山口花枝(風吹ジュン)
脚  本 内館牧子

あらすじ  山口千華子(稲森いずみ)は、シャワーを浴びながら、もう自分
の肌が水をはじかなくなったことを感じ、「女の一番美しいのは、16
歳から25際まで」と思う。

 千華子の母・花枝(風吹ジュン)は、蟹と北京ダック、どちらの食
べ放題にとようかと迷っている。

 山口家に千華子の弟・卓(山崎裕太)の友達の辻謙吾(賀集利樹)
がやってくる。謙吾は千華子に「きれい」と言うが、千華子は「もう
おばさんだから」と答え、でも内心ではまんざらでもなさそう。

 会社では、千華子の同期が寿退社し、同期でまだ会社に残っている
のは千華子だけ。後輩は寿退社する先輩に、「30になっても相手がい
なければ、ずっとここでくすぶってるんですよ」と言い、千華子に気
づいて、そそくさと仕事に戻っていく。

 謙吾は大学の友達に、「30歳と一回やってみたい。今に絶対落とし
てやる」と言う。

 千華子はまっすぐ家に帰るのがみじめで、半年前から、会社帰りに
スポーツジムに通っている。密かな目的は、伊崎駿(高橋克典)に会
うことだった。

 千華子がインストラクターに、「最近、伊崎さんが来ていないけど」
と聞くと、「昼間来ているよ」と言われる。「サラリーマンじゃない
んだ」と千華子は思う。

 謙吾が千華子を待っている。駅まで送るという。美人は夜危ないし、
荷物なんか持たない方がいい、と言って。

 卓はテニスの朝練、と言って早く家を出る。卓は弁護士を目指して
いるのだ。千華子は午前半休して、ジムへ行くという。父の勇一郎
(平田満)は、朝からジムに行っているのは、リストラされたか、プ
ーだと言い、花枝は結婚してくれればいいと言う。

 千華子は伊崎について何も知らなかったが、伊崎に対する気持ちは、
恋に近い。

 千華子がマシントレーニングをしていると、伊崎がやってくる。
「珍しいね、昼間来ているの」と伊崎。「あ、伊崎さん」と千華子。
「名前?」「いつもトレーナーが大声で呼んでるから」
 その時もトレーナーが伊崎を呼ぶ。そして、トレーナーとの会話か
ら、伊崎が43歳とわかる。
 「わたし30代と思ってました」と千華子。「自由にしているからね」
と伊崎。「昼間からだと、家族が何か言うでしょ」「そんなのからは
とっくにね」
 バツイチか独身.....わたしにもやっと運がまわってきたと、千華
子は思った。

 北村亜沙美(星野真里)が、卓に文句を言う。昨日、鍋を用意して
待っていたのに、来なかったから、1人でポン酢付けて食べることに
なったと。卓は教わっている身だから、途中で携帯掛けられないと弁
解。だが、「本当は、そんな怒ってない。男が何かに夢中になってる
の見るの好きだから」と亜沙美。「お前って、ほんといい女」と卓。

 そこに謙吾が来て、当然のように卓と亜沙美の間に割り込む。亜沙
美の「わたしたち、やっと一日ぶりで会えたのに」という抗議も聞い
ていない。

 卓は、テラスサークルを辞めたのに、ラケットを持っている。家族
に気を遣っているから、と。

 その時、卓の携帯が鳴り、卓は席を外す。謙吾は亜沙美に、粉を掛
けている。謙吾は十八番の「3つの時にママはお空の星になって」と
言って、同情を引こうとする。

 卓は用ができたと出て行き、亜沙美も店を出る。

 千華子は玉井梓(麻生祐未)に電話し、全休すると言う。会社どこ
ろの気分でない、と。そして、お昼出てきて、と頼む。「わたし、一
応、あなたの上司だからね。ま、女はどうでもいいような仕事してる
んだから、定年まで休んだっていいけど」と梓。

 千華子は伊沢を追って、ジムを飛び出す。

 伊沢はジムに来たとき同様、電柱ごとに立ち止まって、なでる。ア
パートの主婦はそんな伊沢を見て、慌てて干そうとした下着を室内に
入れる。

 千華子はお昼を食べながら、梓に伊沢にどうアプローチしたらいい
か聞く。「男をバカにしてるわたしに、よく聞くわね」と梓。「相手、
43だから」 と千華子。「好きなら、『結婚して』って言えば?」「
それって.....」「お見合いと同じでしょ」「そうか。でも、言えな
い」「ま、雑用OLより、結婚の方がましだ」
 そして梓は、伊沢が電柱にくっつくのは、蝉か、別れた子を電柱に
隠れて見ているんじゃない?と言う。
 千華子は梓に、公認会計士を目指していたの、再開すれば?と言う。

 花枝はお弁当屋のパートをしており、パート仲間と食べ放題の相談
をしている。そこに伊沢が弁当を買いに来る。花枝は伊沢の顔色が悪
いから、と、サラダをおまけして、今夜、早く寝なさい、と言う。

 千華子は勇一郎と2人で夕食を食べている。花枝が急にケーキ食べ
放題に行ってしまったからだった。

 勇一郎は、花枝が高校時代、一番美人で、今でもかわいい。亭主が
子会社に行かされても、文句も言わず、卓は弁護士になるかもしれな
い。女房子供には恵まれた、と言う。「わたしも孫の顔見せるからね」
と千華子。

 そこに卓が謙吾を連れて帰ってくる。「千華子を貰ってやってくれ」
と卓が謙吾に言うと、千華子は、「8歳年下なんていやよ」と言う。
「千華子には、いい人いるんだからね」と勇一郎。

 岡崎次郎(高橋昌也)は、伊沢の帰りを待ちながら、電柱をなでて
いた。それを見つけた伊沢は、「いつもより、2本遅れただけだろ。
オレはどこにもいかないよ」と言う。

 伊沢は両親が亡くなって、親戚をたらい回しされるところを、岡崎
夫婦に助けられたのだった。岡崎は、自分のために伊沢が人生、棒に
振ったんじゃないかと心配するが、伊沢は、父親が岡崎の会社の従業
員で、自分は父親の後を継いだだけだ、と言う。「本当は、エンジニ
アになりたかったんじゃないか?」と岡崎が聞くが、伊沢は否定し、
今日取ってきた電柱広告を見せる。そして、岡崎との夕食の卵焼きを
作り始める。

 社食で、千華子は昔千華子に迫っていた糸川が、21歳の千華子の後
輩のOLと結婚するというのを聞く。もはや糸川の目には、千華子は映
っていないらしい。

 伊沢は電話でクライアントに謝っている。電柱の条件が契約と違っ
たのだ。担当の部下を伊沢は実際に見て確かめなければダメだと叱る。

 男は結局、若い女と結婚し、わたしは年下の上司に使い走りさせら
れる。直接帰っていいと言われても、一緒に食事する相手もいない、
と千華子は落ち込む。

 その時謙吾から、お台場に、という電話を貰う。千華子はそばのラ
ンジェリーのショーウインドーに目をとめる。
 何かあるかもしれない。それならそれでいい、と千華子は思った。

 千華子は謙吾と観覧車に乗る。
 でも、何もなかった。
 何かが起こると思っていた自分が恥ずかしかった。所詮、わたしは
若い男にとって、女ではないのだ。

 謙吾は、結局やらなかったという話を友達にする。化粧とか気合い
入っていて、その気のことはよくわかるから、いつでも落とせると思
ったので、ちょっとじらそうと思ったというのだ。

 8年ぶりにブラジルから帰国した会社の人に千華子がお茶を出すと、
彼は「君、まだいたの」と言い、それを聞いた梓は、「それより、ご
自分がいつまで本社にいられるか心配した方がいいですよ」と逆襲す
る。

 伊沢は花屋に飛び込み営業に行く。

 ため息をつく千華子に、「千華子は30、わたしは35。世間的に見れ
ば、若いわ。何でもできる。でも、雑用OLなら、若い方がいい。わ
たし、こんなところにいつまでもいないわ」と梓。「辞めるの?」と
千華子。「公認会計士の勉強、再開したの」「わたしには、そんな才
能ないし、弟の友達の冗談、真に受けて」「結婚するんでしょ」「で
も、ジムでも会えないし、わたし、ダメ」

 帰り道、千華子は伊沢から大輪の百合の花束を貰う。「花屋の契約
取って。買わないと悪いと思ったから」と伊沢。「それなら、奥様に」
と千華子。「そういうのから、自由なの。じゃ、オレ、ジムの契約更
新して、会社戻らないといけないから」「あの.....結婚してくださ
い!」

 そのまま千華子は伊沢と喫茶店に入る。
 「驚いた」と伊沢。「済みません」と千華子。「オレにあんなこと
言ってくれて、驚いたけど悪い気はしない」「そうですか」「でもね、
オレ、一度離婚していて、女はもういい。それより、会社守らないと。
電柱広告の会社。オレ、社長だけど、今会長と一緒に暮らしている。
いろいろと事情があってね」「わたしと結婚できないのは、その事件
のせいですか?」「いや、女はいらない」
 その時店に謙吾が入ってきて、そっと2人の様子を見る。
 「伊崎さんに事情、あってよかった。わたしにも事情ありますから。
会社で雑用OLやってて。事情って、たいてい不幸なんですよね。伊
沢さんの力になりたいんです。お見合いのつもりで、お付き合いして
もいいんです。なんなら、履歴書出しましょうか?」と千華子。「オ
レは女房どころか、メシの相手も
いらない。女は一生いらない。申し訳ない」と、伊沢は何度も謝って
出て行く。

 −−謝られれば、謝られるほど、惨めだった、と千華子は感じる。

 そこに謙吾が来る。「ジムが終わるまで、ここでまっていようかと
思って。今日、バイト代入ったから、千華子お姉ちゃんに奢ろうかと
思って。お台場でもごちそうになっちゃったから」 と謙吾。
 だが、千華子は、「これあげる。いらないから」と伊沢から貰った
百合の花束を謙吾に押しつけて、店を出て行く。

 残業している伊沢の携帯が鳴る。岡崎からだった。伊沢は今、家に
向かっていると言う。「早く帰って欲しいんじゃなくて、雨が降って
から、気を付けてと言いたかったんだ」と岡崎は弁明する。

 伊沢は帰り際、花枝の働いている弁当屋に寄る。2人分と頼んだの
で、花枝達はやっぱりいい人、いるんでしょ、と冷やかす。
 帰るところだった花枝は、伊沢と一緒に外へ出る。若い男と一緒に
歩けて、と花枝は興奮し、食べ放題の話をする。一度、「フカヒレス
ープ」の食べ放題があったら、行ってみたいと。それを聞いた伊沢は、
「一緒に行こう。これでも、毎日ちゃんと帰ってるのに、待たれて、
待たれて」と誘う。

 謙吾は亜沙美にあの百合の花束を持っていく。だが、亜沙美は留守。
謙吾は花束の包みに大きく星印を書くと、玄関ドアの前に置く。

 花枝は「おいしい」とフカヒレのスープを飲む。高級中華飯店。伊
沢にフカヒレのスープを飲んだら、すぐ帰ると弁解しながら。だが、
伊沢は花枝がお弁当を気にするのを無視して、「オレもガンガン食べ
よう」と言い出す。
 「頑張って生きてきて良かったと思う。こんないい男とおいしいも
の、食べて」と花枝。「オレは今まで頑張って生きてきたけど、何も
いいことなかった」と伊沢。

 亜沙美が山口家に、卓にイギリス仕込みの紅茶をやっと買って貰っ
たお気に入りのカップで入れたいと、来ていた。花枝は勇一郎に、
「いい男とフカヒレスープ」と電話していた。勇一郎は、そう電話し
てこられるのが、夫婦の絆なのだと言う。

 千華子は伊沢から、メシの相手にも女はいらないと断られたショッ
クで元気なかった。

 伊沢は花枝に、両親は10歳の時、親戚の結婚式に行った帰りに事故
で一度に亡くなってしまって、その時の服、空の色など、全部覚えて
いると話す。そして、夕日の中、岡崎が話しに来た、と。
 花枝は涙を流す。「ご両親死にたくなかったでしょうね。こんなに
間違いのない大人に育って」と花枝。「今日、結婚して欲しいって言
う女の子、断っちゃったんだ」と伊沢。「そんな自分から行ってくる
女、もてないんだよ。育ての親のために会社継いだのだった、利害で
結婚したんだって、親のために離婚したんだって、何も間違っちゃい
ない。そりゃ、育ての親は、お腹空かせて待っているだろうけど、そ
うすれば明日、もっとやさしくできるだろ」

 伊沢は花枝とエレベータに乗っていて、突然花枝にキスをする。そ
して、部屋を取っていいかと聞く。花枝は戸惑いながらも断らない。

 伊沢と花枝はホテルの部屋で抱き合う。

 千華子は家でシャワーを浴びながら、明日もう一度伊沢にアタック
してみよう、と思う。


寸  評  「週末婚」、「昔の男」と続く内館牧子の三部作の最後、という
ことです。また、ドロドロの世界なのかな、と思います。
 個人的に内館牧子のドラマで見ていてイライラしてしまうのは、結
婚願望の強い女性が、自分にはなんの才能もないの.....とウジウジ
しているところでしょうか。もっとしかりして、自分がどうしたいの
か、はっきりしなさい、と背中を叩きたくなってしまいます。

執 筆 者 鈴木(sumire_@anet.ne.jp)

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2. 編集後記
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 今、一緒に仕事をしている人が、旅館の息子だったり、米屋の息子だったり
します。
 すると、本当に新鮮なおさしみは、お箸で持ち上げると身が反っているんだ、
とか、安売りのコシヒカリには、コシヒカリは1割程度しか入っていないブレ
ンド米なんだとか、いろいろな食べ物の知識がついてしまいます。
 米屋の息子は、本当に安心して食べたければ、道の駅とかで、生産者の名前
の入ったものを買うしかない、と言っていました。
 本物を食べるのは、難しいことのようです。(鈴木)

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