メルマガ:タンポポ塾の家造り雑学的総合大学
タイトル:タンポポ塾の家造り雑学的総合大学 NO.6  2003/01/07


   今週のメルマガ   第 6 号 平成14年10月10 日 発行

   -=*-=*-=*-=*-=*-=*-=*-=*-=*-=*-=*-=*-=*-=*-=*-=*-=*-=*-=*-=*-=*-=*-

            タンポポ塾の家造り雑学的総合大学

        建築関係の訴訟・マンション監理・登記実務・家族間の法律等の
      実務事例集と判例解釈のゴチャマガジン。
      全部読んだら、あなたも不動産実務大学の卒業生になれるかも?

    発 行 人    株式会社 ダイヤ設計  建築・行政・法務の総合事務所
                     メール:kdaiya@f7.dion.ne.jp
                              URL:http://www.h3.dion.ne.jp/~daiya  

     発行人ごあいさつ

    下記の項目について、週に1回の割合で発行する予定です。
    実務家が本音と経験事例で語るマガジンを目指します。
    どうぞ、2回、3回と継続して読んでみてください。一味違うはずです。
    又、トピックとして連載文も掲載してます。

   -=*-=*-=*-=*-=*-=*-=*-=*-=*-=*-=*-=*-=*-=*-=*-=*-=*-=*-=*-=*-=*-=*-
   -=*-=*-=*-=*-=*-=*-=*-=*-=*-=*-=*-=*-=*-=*-=*-=*-=*-=*-=*-=*-=*-=*-

    今週の目次項目 

     ○今週の解説  NO.6 ◎建築訴訟の鑑定書等の作成業務について
           (いままでの掲載リストと、これからの掲載予定リストは
                          第4号をご参照下さい)

     ○本の紹介   6回目 めちゃ安で建つ  5章 その1

      ===================================================================


   今週の解説  NO.6 ◎建築訴訟の鑑定書等の作成業務について
   
    私が現在係わっている進行中の建築訴訟事件を参考事例にして、我々建築士
   が業務上作成する鑑定書等(私的鑑定)を作る上での、そのスジの書籍にはあ
   まり無い、生の実務上役に立つポイントの概要を述べてみたいとおもいます。
   建築不況のど真ん中、設計事務所の業務範囲の拡大の一端になるかも知れませ
   ん。

    又、これからこの業務が増加すると思われる背景には、皆さんご承知のよう
   に「建築基準法」の大改正(阪神淡路の大地震以来、特に構造計算の基準に付
   いては、従来になく大きく何回となく変更されている)や、「住宅の品質確保
   法」の成立、つい最近では「マンションの建替えの円滑化等に関する法律」等
   々、住宅建築に対する法律は目まぐるしく進展しており、その上に社会的な問
   題ともいえる欠陥住宅等の紛争事件も、PL法を背景に消費者としての権利意
   識の高まりから、以前よりも多発している傾向にあるからです。
   

   1.鑑定書(私的鑑定)の作成前に、建築士として建築訴訟事件の特徴を
      まず理解すること。

    ※責任の所在確定の困難性
   
    工事の完成までに多種の部門に分かれていること、又その結果として多く 
   の下請負人が関与する為、瑕疵等の原因解明とその責任追求が困難になります。
      建物完成後は、特に瑕疵担保期間との関係で問題を複雑にします。
   

   2.技術的、専門的な紛争であること
   
    紛争の多くは瑕疵問題に見られるように、雨漏り・ひび割れ・床スラブのた
   わみ・配管設備の不良・騒音・震動・地盤の沈下・擁壁の崩壊等々、多様であ
   ります。そしてこれら現象が基準許容限度を超えるのかとの認定と、その原因
   の解明にあります。
   それが設計ミスか、材料によるものか、工事施工上のものか、又はそれらの複
   合作用に因るものか、その原因の解明は技術的、専門的判断を必要とします。
   そしてこれらの建築士としての判断が、鑑定書等として集約されます。
   
   そしてこの場合、民事訴訟の裁判官に依る「自由心証主義」の下では、やはり
   測定機器等による具体的・客観的なデーターを添付したほうが、より説得力が
   あると考えます。

   (測定機器の無い事務所の場合、リース会社を利用すること。あらゆる測定機
   器があります。仕事の無いうちから高価な測定機器を購入する必要は、まった
   くありません。)
   

   3.訴訟関係人が複雑である事

    通常建築工事は、発注者と工事請負人との請負契約により行われます。しか
   しこの契約に附随して、監理建築士・工事完成保証人・金銭の保証人や下請負
   人・孫請負人等々が、複雑に絡み合います。したがって建築工事の瑕疵に関す
   る訴訟等では、個々の建築の瑕疵原因の特定でなく、正に訴訟関係人を特定す
   る為の「調査鑑定書」、という仕事も有り得るわけです。
   

   4.裁判官は、建築に関してズブの素人であることの認識
   
    我々技術屋はどうしてもある概念を第三者に説明する場合に、つい専門用語
   を使用してしまいます。
   鑑定書や依頼人の弁護士さんへの意見書等を書く場合に、要注意です。
   鑑定書類は、まず弁護士さんに理解されるものが前提です。弁護士さんに理解
   されないものは、裁判で有効となるはずもありません。その為、依頼人の弁護
   士さんのレベルチェックも重要です。
   
   実際のことですが、木造の床下に土間コン施工した場合の事件で、相手の弁護
   士さんはこの床下を「地下室」と書いてありました。天井高45cmの地下室
   なんて・・・。しかし、大体この程度レベルと思って間違いありません。
   
   建築専門用語や計算式は、「平ら言葉」に直す必要があります。しかしこの事
   は簡単なようで、なかなかエネルギーと忍耐を必要とします。
   
    皆さん、仮にラーメン構造・ピン接合・許容内部応力・固有周期等々の用語
   を、「文字」であなたの奥さんに完全に理解してもらうことを、想像して見て
   ください。書いていて胃にストレスがかかります。
   専門用語の羅列で高尚な技術用語での理論展開は、作成者は満足しても裁判官
   に何もアッピールしないと認識する事です。
   
   私が思うには、恐らく担当判事さんは、そのような答弁書や鑑定書などは一読
   するだけで、その作成者の真意まで読み取る努力をしない、と思われます。
   

   5.的確な鑑定書作成上の一番の敵は、依頼人であること。

    この仕事をやっていて、一番痛切に感じます。依頼人からの訴訟関係の基礎
   資料には、自分の不利なことは一切記載されていないし、又電話での打ち合せ
   にも故意に話さない場合が多いのです。当然といえば当然ですが、しかし、訴
   訟に到るまでの事実関係の確認は、鑑定書作成の上で最初の重要な仕事です。
   
   この事実関係の確認に失敗すると、せっかくの鑑定書を最初から書きなおすこ
   とになります。心を真っ白にして、「敵は依頼人にあり」と心に誓い、事実関
   係の確認の仕事に入るべきです。
   

   6.裁判官の最後の判断基準の拠り所は、
      「社会通念」に反するかどうかで判定を下す、と認識すること。
   
    このことは建築訴訟に限らず、他の民事訴訟においても言える事ですが、重
   要なポイントです。なぜなら、世の中に建築訴訟の専門の弁護士さんが少ない
   (その理由として、あまりお金にならないから)のと、判事さんも少ないから
   です。
   専門的かつ技術的な攻撃・防御の過程で、その職務上において黒か白の判断を
   下すには、そしてその拠り所となるものは、社会通念にならざるをえないので
   す。

   従って、我々建築士が鑑定書を作成する場合も、この点に充分留意する必要が
   あります。鑑定書の結論に至る過程及び理論構成は、社会通念に合致するよう
   に誘導するよう作成すべきです。
   又このことは、建築関係の「判例」をみても、我々の常識とあまりかけ離れた
   判例は多くない、ということでも納得のいくところです。
   
    最後に、実質的な勝利に繋がる鑑定書作成は、鑑定人の鑑定能力に依存しま
   す。作成の単なる作業時間に比例しません。いたずらに図面枚数を増やしたり、
   作業日数の機械的な累計による報酬の請求(バブル期の頃の私自身の反省をこ
   めて)は、厳に慎むべきです。

   特に欠陥住宅等の建築訴訟では、原告の経済的な背景を考えれば、弁護士・建
   築士共に社会的に是認されるはずはありません。
   
   紙面の都合で総論を述べたところで紙面が無くなりました。各論の「勝つため
   の具体的な方法論」までは、ここで述べることはできませんでしたが、建築士
   で訴訟鑑定業務に不慣れな方に多少とも参考になれば、と筆をとりました。
   


   今週はここまでです。

 
     ===================================================================   

   トピック 今週の連載文 本の紹介 第6回  5章 その1

      「頑丈で快適なわが家がめちゃ安で建つ」 松田源冶著
 
         尚、目次は、第2号に掲載してありますので、ご参照下さい。
   -------------------------------------------------------------------

   
      第五章 それでも業者任せにしますか
   
        ブランド住宅は高くてあたりまえ……決定権は全て施主にある
   

    ◎住宅メーカーは単なる小売業者
   
    ところで、施主のあなたは、在来木造住宅と2×4木造住宅との違いが分か
   りますか。あるいはパネル工法、ユニット工法、プレハブ、スチール、鉄骨、
   鉄筋コンクリート住宅などの違いが分かりますか。また、実施施工図(設計図
   書)の重要性をどこまで理解していますか。建築資材が現場に届くまでのこと
   (資材の流通)、工事着手から工事完了までの「実務」をどれだけ知っていま
   すか。
   
   更には設計図や見積書をみて、それが妥当かどうかの判断ができますか。資材
   の用途や強度を見分けることが出来ますか。そして、施主がそれらを全部理解
   し、建築の実務に積極的に関われば「坪60万円のブランド住宅が40万円、
   30万円で建つ」と知ったら、あなたはどう思いますか。
   
    いやその前に、あなたは大手の元請業者(住宅メーカーが建築工事をしない
   ことを知っていますか。でなければ、あなたは大手住宅メーカーの「私どもの
   住宅は、建築資材を安く仕入れることができますから、町工務店さんよりはず
   っと安い」の言葉を信じますか。
   
    たぶんあなたは、それを言われてしまうと「町工務店と大手メーカーでは大
   手スーパーと個人店ほどに差があり、当然、大手メーカーの方が安い」と思い
   込んで信じてしまうのです。しかしそれは、住宅建築には通用しません。なぜ
   なら、大手住宅メーカーの殆どは、下請工務店に依存して成り立っている住宅
   の小売業者、または仲介業者だからです。
   
   ズバリ言ってしまいますが、住宅メーカーの多くは、責任逃れの得意な「売れ
   たら後は知らん」の売りっ放しで、工事保証も「最後までキチンとしよう」な
   どという気はサラサラ有りません。
   例えば、すでに倒産した2×4住宅大手のSホームなどは、保証するどころか、
   管理を請け負ったアパートの家賃(施主のローン返済金)までも騙し取ってい
   たというのです。

    保証についての詳しいことは第十章に譲るとして、ここで私がなぜ坪60万
   円にこだわっているか、その理由を言っておきます。
   
   一つに、住宅建築には一定の条件を満たせば税金が安くなる「住宅取得の特別
   処置法」というのがあって、その中に「延べ床面積が40平方メートル以上2
   00平方メートル以下の建物で、坪当たりの価格が58万1800円以下(=
   約60万円。正しくは一平方メートル当たり17万6000円以下)の場合、
   1200万円分の取得税がゼロになる(但し、申告が必要)」というのがある
   からです(平成十年度現在)。
   
   そしてもう一つ。それと連動して、その約60万円が元請業者の最低目安にな
   つているからです。事実、「設計も工事も元請業者」で坪40万円、50万円
   で契約した施主は、その大半が「何が安いだ。追加だ何だと最終的には60万
   円近くにもなってしまった」の施主たちなのです。
   
   
   ◎愛想の良い販売現場と無愛想な建築現場(営業マンが与える施主への影響)
   
    住宅メーカーには、当然の如く販売専門の営業マンが居ます。その営業マン
   の報酬は、その多くが、例えば「契約した金額の1〜2%は営業マンの報酬」
   といった具合で、営業成績に応じた歩合制です。
   
    もちろん、ここで言いたことは彼らの報酬ではありません。そう、もしかし
   たら、彼らが施主の人生を狂わしてしまうかもしれないのです。つまり、いか
   に彼ら個人が誠実な人柄であろうとも、彼らの目的の第一が「住宅を売る」な
   らば、彼らには、施主の満足を第一に考えた営業はできません。なぜなら、彼
   らは、建築の実務(工事)に携わることはないし、彼らを雇っているメーカー
   が、施主の満足よりメーカーの利益ならば、彼らは「メーカーの満足=自分の
   利益」と考えるしかないのです。
   
    さてそこで、あなたは住宅展示場をご覧になったことが有りますか。有ると
   して、もしあなたが展示場の建物に「広くて素敵な家。豪華。こんな家に暮ら
   したい」ぐらいのことしか感じなかったとしたら、あなたは、わが家を悪魔の
   サイクルにしてしまうかもしれません。展示場の建物は、顧客をマインドコン
   トロールするための道具であり、そのための贅沢な間取り、贅沢な外装・内装、
   贅沢な家具や設備、贅沢なカーテンで、その工事は、建築士や現場監督が毎日
   付きっ切りで建てたものだからです(施主の現場では滅多に無いこと)。

    もしあなたが大手ブランドの住宅購入者なら、あなたはそのメーカーの社屋
   をご覧になったのではありませんか。ご覧になったとして、ホテルを思わせる
   ような豪華なロビー、社員に通された豪華なショールームや応接室をみてどう
   思いましたか。豪華な食事の接待は受けませんでしたか。また、「現場見学会」
   などと称したバスツアーに招待されたことはありませんか。されたとして、豪
   華なバスに豪華なお食事、豪華なおみやげを戴きませんでしたか。
   
   更に、住宅メーカーの工場や資材センター等をご覧になったことが有りますか。
   有るとして、山積みされた資材や工場の設備をみて、あるいは工場で働く人た
   ちをみてどう思いましたか。そこで、「わが社は、顧客に満足して戴くために、
   資材の管理と研究開発に全力を尽くしています」なんてことを言われませんで
   したか。もう一つ。メーカーのテレビやラジオのコマーシャルを見聞きして「
   あの大物俳優を起用するぐらいだから大丈夫」なんて思ったりはしませんでし
   たか。
   
    それらが全て悪いと言っているのではありません。問題は、それらサービス
   や美味い話が、住宅メーカーの売買契約を成立させるためだけのエサで終わっ
   てしまい、施主が釣り人を満足させる魚の如くになってしまうことなのです。
   例えば、メーカーの場合、販売部門と工事部門とが独立した関係にあるために
   (例・事業部制)、施主は、工事が始まると「契約するまで、あれほどひっき
   りなしに訪れていた営業マンはサッパリ顔を見せなくなった。現場に来る監督
   や業者は初めて会う無愛想な人ばかり」という孤独な施主と化してしまう可能
   性が高いのです。
   
   言い過ぎと思うかもしれませんが、現に筆者は、そのような施主の愚痴や後悔
   を何度も聞かされ続けて来たし、中には、建築実務の常識ではとても考えられ
   ないような営業マンのデタラメに期待して契約した施主も居たのです。

    筆者は「住宅メーカー不要論」を言ってるのではありません。施主の建築無
   知に甘えている住宅メーカーの姿勢が許せないのです。そして、その様な住宅
   メーカーにズルズルと勧誘されていって、後で愚痴ったり後悔をしている建築
   の実務に無知・無頓着な「ブランド指向の施主」たちが歯痒くて仕方がないの
   です。
   
    筆者は知っています。ブランド住宅の価格は、顧客を獲得するための膨大な
   経費を考えると、採算が合うかどうかのギリギリの価格かもしれないというこ
   とをです。だから、余裕のある人はブランド住宅を買って上げてください。も
   ちろん、メーカーの社員と、その家族のためにです。ただし、忠告が二つ。
   
   1.「施主は、建築に関する知識をできるだけ豊富にし、
        建築実務に口出しをすること。
   
    施主にこれが出来なければ、請け負った住宅メーカーは容赦なく施主に甘え
   ます。つまり、今までと何も変わらない住宅建築は、その住宅メーカーを苦境
   に立たせるだけなのです。
   
   2.施主は、「現場第一主義を遵守し、現場の管理・監督に全力を注ぐことを
      約束する住宅メーカー」と契約すること。
   
    住宅メーカーは「施主の欲する最大のサービスは、契約で描いた住宅、ある
   いはそれ以上の住宅の引渡しを受けることである」を絶対忘れないこと。つま
   り、施主の本当の満足は、契約した建物が完成し、引渡しを受けた後にのみ存
   在し、住宅メーカーは、引き渡した建物にこそ絶対的な信頼を得なければなら
   ないのです。


   知らなくて済むなら知らない方が良いという揚合があります。ある統計による
   と、「あなたは自分が癌だとしたら告知を望みますか」には、大多数の人がイ
   エスと答えたのに対して、「ご主人や奥さんが癌だとしたら、あなたはそれを
   知らない本人に告知しますか」には、半数近い人が「分からない」または「ノ
   ー」と答えています。
   
   さてどうしたものか。奇跡は死に直面した人がその死に真っ向から立ち向かっ
   た結果起こる。病気を治す力が本人にあるのなら死と戦うのも本人。死と立ち
   向かわなければならない本人は、死を知らされなければ死と立ち向かうことは
   できない。生還の奇跡は、生還した本人が死と戦い、死と共生できたから起こ
   った奇跡、と考えたら告知すべきだと思うし、「死の恐怖を味わうことなく死
   ねるならば」と考えたら告知などはしない方が良いとも思うのです。
   
    私にはその結論は出ません。それでも一つだけ明解に言えるとしたら「同じ
   痛い思いをするならば、知って痛い思いをした方が良い」ということです。例
   えば、「わが家が悪魔のサイクル」になっているブランド住宅の施主は、建築
   の実務や住宅メーカーについて余りにも無知だったがゆえですが、本書を読ん
   でいるあなたは「ブランド住宅はなぜ高いか」を知って、「その下請工務店に
   頼めば、もしかしたら三割ぐらい安くなるかもしれない。でも、どうせなら地
   元の町工務店に頼んだ方が・・・」などと考えられるようにもなったのです。
   
    そう言って置いて何ですが、少しは、住宅メーカーにお詫びするようなこと
   を申し上げなければなりません。つまり、それを知ったあなたが、いきなり「
   町工務店に頼めば三割ぐらい安くなると聞いてきました」などと、町工務店に
   飛び込んだところで、誰も相手にしてくれません。
   
    確かに「工事は下請任せ」のメーカーには抵抗がありますが、メーカーは、
   単なる施主と町工務店を仲介するだけの業者ではありません。メーカーには「
   下請の工務店や施工業者・職人は我々で成り立っている」というチャンとした
   正義があって、「メーカー無しでは建築業は考えられない。施主との直接営業
   は苦手」という業者・職人が大挙してしているのです。

   下請ならば「建坪・間取りをどうするか。建物の形や仕様、住宅設備、建築確
   認、建築資金の調達や支払」などといった、下請業者が苦手とする施主との交
   渉や面倒な手続きをしなくて済むし、メーカーから設計図を渡されれば、即、
   得意な工事に専念することができるのです。
   
   正直、下請業者は「工事費が安過ぎる」とボヤいていますが、けっこうそれで
   満足しているのです。だから、それを知る筆者には、住宅メーカーと下請業者
   の関係を完全否定する気は毛頭ありません。筆者がメーカーに思うことを一言
   で言えば、「売買契約を締結させるために全力を尽くすのではなく、契約後の
   建築工事にこそ全力を尽くすべきである」ということです。
   

   
   今週はここまでです。次号をお楽しみに!


   -=*-=*-=*-=*-=*-=*-=*-=*-=*-=*-=*-=*-=*-=*-=*-=*-=*-=*-=*-=*-=*-=*-
   -=*-=*-=*-=*-=*-=*-=*-=*-=*-=*-=*-=*-=*-=*-=*-=*-=*-=*-=*-=*-=*-=*-

   発行責任者よりご購読者様へ

   このメールマガジンは、
   『まぐまぐ』   http://www.mag2.com        (マガジンID:0000096702)
   『マッキー』  http://macky.nifty.com     (マガジンID:kdaiya)
      『カプライト』 http://kapu.biglobe.ne.jp/ (マガジンID:6450)
     を利用して発行しています。

      ----------------------------------------------------------------------
     登録・解除は下の説明ページからもできます。
   まぐまぐ   http://www.mag2.com/m/0000096702.htm 
    マッキー  http://macky.nifty.com/cgi-bin/bndisp.cgi?M-ID=kdaiya
   カプライト http://cgi.kapu.biglobe.ne.jp/m/6450.html
   ----------------------------------------------------------------------

   このマガジンの登録・解除は 当社ホームページからもできます。
    http://www.h3.dion.ne.jp/~daiya

    次回以降も各テーマについての具体的な解説を掲載致します。

      このメルマガについてご意見、お気付きになった事をお聞かせ下さい。
   取り上げてほしいテーマがありましたら、お知らせ下さい。多数の人の参考に
   なるものであれば、出来るだけ取り上げて見たいと思います。


                株式会社 ダイヤ設計  建築・行政・法務の総合事務所
                    一級建築士 土地家屋調査士 行政書士 目黒碩雄
                             TEL:048-853-3587 FAX:048-855-0360
                                     メール:kdaiya@f7.dion.ne.jp
                              URL:http://www.h3.dion.ne.jp/~daiya
                 〒338-0005 埼玉県さいたま市桜丘1-12-5 ダイヤビル2F

   当社概要

   さいたま市の一級建築士・土地家屋調査士・行政書士の総合事務所です。
   司法書士事務所(合同)。建築・行政・法務の総合事務所です。

   建築設計、監理、構造計算、地質調査、真北測定、住宅の耐震・劣化・欠陥等
   の調査診断、建築訴訟鑑定書作成、マンション監理、土地建物登記、測量、
   法人設立、各種許認可申請等の業務を行っています。
   相談・アドバイスも致します。詳しい内容は当社HPをご覧ください。


   ■本通信の記事を許可なく転載する事を禁じます。
   ■掲載情報により生じたトラブルの責任は負いかねます。ご了承ください。
   ■ご相談のメール・FAX等につきましては、当社HPトップページの
     相談受付コーナー内容をご覧の上、そのアドレスよりお願いします。

   毎週一回の発行を予定しておりますが、都合によって遅れるときも
   あるかもしれません。ご了承ください。遅れないよう頑張ります。

ブラウザの閉じるボタンで閉じてください。