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7.日本の現代史論争は視野狭窄 ここで、皆さんに気が付いて頂きた い事が有ります。 この数年、日本では、歴史教科書 問題などの形で、近現代史を巡る 議論が高まっています。 その事自体に異議は有りません。 大いに議論をすれば良いと思うの ですが、そうした日本の現代史論争 を見て居て、私が思う事が二つ有り ます。それらは、 1.余りにも「左右」の対立と言う 図式が強い。 2.論争される事柄が限られている。 の二点なのです。 この1については後日論じるとして、 前号までに少しだけお話した事から 気付いて頂きたい事の一つは、この 2です。 即ち、論争される事柄が、非常に限 られている、と私は、思うのです。 私が上にお話した、戦前のドイツと ポーランドの関係は、その一例です。 皆さんは、「正論」や「週刊金曜日」 が、「従軍慰安婦」の問題はあれだ け何度も論争しながら、ドイツとポ ーランドは、何故戦争に突入したの か?と言う、第二次世界大戦を巡る 極めて重要な問題について記事を掲 載しているのを見た事がお有りで しょうか? 私は、有りません。つまり、「右」 も「左」も、こんな重要な問題に 全く関心が無いのです。 (続く) 2002年10月23日(水) 西岡昌紀 (日新報道「アウシュウィッツ 『ガス室』の真実」著者) ファックス(03)3431−9564 |