メルマガ:近現代史を考える
タイトル:近現代史を考える(2)  2002/09/03


2.1939年9月1日以前

1939年9月1日、ドイツがポー
ランドに侵攻した事は、誰もが知る
通りです。では、ドイツは、何故ポ
ーランドに侵攻したのでしょうか?

日本ではこの理由が全くと言ってい
いほど語られる事が有りません。ま
るで、ヒトラーが領土的野心からポ
ーランドを征服しようとし、この侵
攻を行なったかの様です。しかし、
事実は、そんな単純な話ではありま
せん。

1939年9月1日、ドイツがポー
ランドに侵攻するまでのドイツとポ
ーランドの関係は複雑な物で、そこ
には、ヴェルサイユ体制によって
生まれた国境問題とポーランド領内
に居住するドイツ系住民の安全の問
題が交渉されるべき課題として存在
していたにも関わらず、当時のポー
ランドは、外交交渉による解決を拒
否し、戦争を望む様な姿勢を取り続
けていました。

そして、更には、その背後で当時の
アメリカやイギリスがポーランドに
対してドイツに強硬な姿勢を取る様
に誘導していた事が当時の外交記録
から明らかに伺えるのですが、こう
した1939年9月1日以前の歴史
が、日本では、ほとんど全く語られ
ていないのです。



2002年9月2日(火)





                   西岡昌紀

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