月刊小説「君が好き！」メールマガジン　　2000/4/15 15号 2001/04/16

メルマガ：月刊小説メールマガジン『君が好き！』
タイトル：月刊小説「君が好き！」メールマガジン　　2000/4/15 15号 2001/04/16

〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓月刊小説メールマガジン　　　　　　　　　2001年4月15日　発行『君が好き！』　　vol.15 〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓こんにちわ～♪　篠原です。　春うらら、、、といううらら♪気分は無く、日々原稿に追われる毎日です。春って風が強いですよね。（関東地方だけかな？？）　昼間、ぽかぽか陽気だったにもかかわらず、午後から急に風がつよくなりだして、洗車したばかりの車に砂がつもる。。。。　そうそう、篠原は新しい携帯を買いました。最近の携帯の進化にただただ驚くばかりで、携帯でMIDIファイルが再生できてしまうんですね（専用ソフトでの変換が必要だけど）　着メロにいろいろ設定したけど、音楽ばっかり聞いてて、肝心の着メロとして機能してなかったりして（哀）　　CGIでみなさん遊んでくださいねぇ♪ ====================================================================== 今月の目次 ▼宇宙刑事モザイク！　　陵　しお ▼ドラゴン　ラヴァ・１４　　瀬乃美智子 ▼春秋左慈伝　　　　　　篠原美姫緒 ▼あとがき ====================================================================== 　　　　　　　宇宙刑事モザイク！　　　　陵　しお「心地よい海風が、僕を素敵にする・・・」　マンハッタンの夜景を眺めながら、レオはくわえていたバラを海へほおり投げた。「ニューヨーク！　ぼくのパパの実家だ。・・・ふっ」　銀色のレオの髪は、夜景によく映えた。「気が済みましたか、レオ」　シンバを頭に乗せたメラルが声をかけた。「んんーー、もうちょっと」　この場に沙明がいたら、間違いなくハンマーでたたかれていたレオであった。「早く、クリスタルⅢ世に会わないといけません！」「おおお！　そうだったね。じゃあ、僕のパパが経営しているホテルに行こう。僕のパパはねぇ、このニューヨークをはじめ、世界数十カ国に一流ホテルを持っているんだよ・・・」「ほっときましょうか、シンバ」「そうですね。。。」　金持ちであるはずのレオが、なぜ銀警などという、職についたのかは謎であった。　クリスタルⅢ世は、ホテルの最上階のスイートルームにいた。ニューヨークの摩天楼を目の高さで眺めている。「そろそろ、終わりにせねばなるまい」　クリスタルⅢ世は、ブランデーを片手に、少ない夜空の星を眺めていた。　ピンポーン　部屋のチャイムが鳴った。　クリスタルⅢ世のお供が応対に出た。供の者はクリスタルⅢ世を一人部屋に残して部屋を出ていってしまった。　それを見計らったかのように、大きな大理石のテーブルが光だし、魔法陣が現れた。「到着～♪」　メラルたちであった。　クリスタルⅢ世は、驚きもせず、メラルたちに席につくようにすすめた。「とうとう銀河連邦宇宙警察が動き出しましたか・・・」　クリスタルⅢ世は、開口そう言った。「はい。私達は、銀警のチームモザイクです。私はメラル。こっちがレオで、ガルダ鳥のシンバです。任意の事情聴取ですが、話していだだけますか？」「そうですね。地球上をここまで騒がせてしまいましたから。どこから話せばよいでしょう？」「では、あなたの素性をお願いします」　クリスタルⅢ世はうなずき、語りだした。「私は天使です。いや、天使でした。。。もう、天使はとっくに引退してます」　………っ天使って引退できるのか？！「魔性の天使、ライヤの指輪を託され、封印するため地球に来ました」「それで、あのクリスタルの島に・・・」　聖なるクリスタルに封印したライヤの指輪は、リゾート開発に乗り出した花橘コンツェルンが発掘してしまったという。「これ以上、あの島の開発をさせてはならぬ」　堕天使達の魔力を封じ込めた、天使の持つ心の石たちを、水晶の中に封じていた。その石たちを掘りおこしてしまえば、この世は闇になる。「それで、日本やアメリカに開発から手を引くように説得していたんですね」「そうだ。だが、やはり受け入れてはもらえなかった。宝石を独り占めにするのかと。」　島には、クリスタルのほかにも、いろいろと宝石が採掘できた。「でわ、ダイヤ王女のことを教えてください」「彼女は、天使のまま、この地球に連れてきた。それがいけなかったらしい」　この地球は、人間達の欲望や魔物がたくさんいすぎた。純粋であったダイヤは、封印の解かれたライヤに取り憑かれてしまった。　ライヤの魔に惹かれ、しだいにダイヤのまわりには魔界の者が姿を現すようになった。「魔除け代わりにと、石を身につけてはいたが。」　クリスタルⅢ世は、天使を引退したとはいえ、かなり強い聖なる力をもっていた。しかし、魔者たちは、クリスタルⅢ世に対抗する力を手に入れるべく、地球上のあらゆる魔を封じ込めた石たちを集めだした。「微量の魔でも、石たちは反応しあい、力を増幅させていく」「そうですか。」　メラルは少しうつむいた。「メラルさんは、魔法使いでしたね。しかし、あなたに悪魔の力は感じない」「でなければ、銀警なんてやってません」　うつむきながら、苦笑いを浮かべた。「あとは、銀警におまかせします。わたしはどんな罰を受けます。ただ、あの島だけはそっとしておいてください」「了解しました。シンバ、すぐに手配をお願いします。」「ほいほい」　シンバは、数回翼をはたかせ、空へ舞い上がった。「クリスタルⅢ世さんは、銀警で保護します」　クリスタルⅢ世の供の者が、用事を済ませて、部屋へ戻るとそこには、国王の姿はなく、ホテル中大騒ぎとなってしまった。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　《続く》 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　　　　　　　　　　　　　ドラゴン　ラヴァ・１４　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｂｙ瀬乃美智子「あなたが太刀見家の『浅月』と結ばれる未来を見たと聞いて、私は心配になっ　て太刀見家の調査を開始しました。それは、竜彦も知っていますよね？」　火竜の言葉に、竜彦ははっきりうなずく。彼が太刀見家の調査を念入りに行ってくれたからこそ、自分はあの日すんなりとこの太刀見家に潜入する事が出来たのだ。「私はいろいろな情報を集めて行く中、太刀見家にも竜がいるらしいという事　がわかり、それを確かめるべく、この太刀見家に忍び込みました。浅月とは　その時、この太刀見家の庭で初めて出会ったんです」　太刀見家の能力者は自分の未来を見るものが多い。彼女もその例外ではなく、自分の未来を視、将来結ばれるであろう相手が竜族の火竜である事も知っていた。だから面倒な太刀見家当主の座を受けてまでも、太刀見家本家にやってきた。将来、竜の存在を確かめるべく太刀見家にやって来る火竜に出会うその為だけに、彼女はうら若い十代を太刀見家当主として勤め上げてきたのである。　そしてあの日、彼女が視た未来の通り、火竜はやって来た。そんな彼を、彼女は庭の一角で待ち伏せ、……やっと、二人は出会う事が出来たのだった。『あなたと出会うのをずっと待っていたわ』　彼女の説明に、火竜も最初は戸惑った。しかし、自分の未来を視たと言えば、竜彦と一緒だ。元々この太刀見家は彼の本家、その当主が自分の未来を視ていてもなんら不思議はない。　二人の庭での対面はほんのわずかな時間であったが、その後のメールを通じての交流で二人の関係は深くなって行った。…元より、最初に出会った瞬間から、運命を感じていたのだ。　しかし、問題は竜彦が視たという未来だ。　竜彦は自分の相手は浅月だと言い、浅月は自分の相手は火竜だと言う。これでは完璧な三角関係だ。どういう事だろうと火竜と浅月は話し合い……ある時、浅月がはっと気づいたのである。『もしかして、彼が言っているのは私ではなく、瑠璃葉の事かもしれないわ』　瑠璃葉なら、人間に化けた時の姿は自分そっくりだ。彼が視たというのは私ではなく、瑠璃葉なのかもしれない。実際、後に火竜の力を借り浅月が行った占いで、その確認は済んでいた。確かに、竜彦の運命の相手は浅月ではなく瑠璃葉だったのである。「浅月はなぜ逃げた？」　そこまで分かっていたなら逃げる必要などなかったはずだ。事情を話し、竜彦と瑠璃葉を引き合わせれば済んだ話だ。竜彦の問いに、火竜は包み隠さず答えた。「理由は二つあります。まず一つは、竜彦、あなたがこの太刀見家に来た時に　浅月と瑠璃葉さんを間違わないようにする為です」　本物の浅月がいては、竜彦は間違って彼女を自分の運命の相手だと思ってしまうかもしれない。それに浅月がいては、瑠璃葉も素直に竜彦の事を受け入れられぬだろう。彼女は繊細で臆病な人だから、きっと竜彦の相手は自分ではなく浅月に違いないと言ってきかないだろう。彼女を唯一の親友と慕い、誰よりも瑠璃葉を理解していた浅月は、それを恐れたのだ。だから、浅月はこの太刀見家から姿を消す必要があったのだ。それが多少、強引なやり方であったとしても。「…その割りに随分遠回りしたけどな、俺たち」「それはあなたたちが、早く自分たちの運命に気づかないのがいけないんです。 …というより、あなたの占いが不完全だったのが悪いんですよ？　占いの中の女性が浅月ではなく、瑠璃葉さんだと分かっていれば問題なかったんです。姿形だけではなく、ものの本質まで視る能力があなたにあれば、こんなに話はもつれなかったはずですよ？」「…うん、それもそうだな。よし、これからもっと修行する！」　変に素直なのか竜彦のいいところだ。「それともう一つの理由は…。」　そこで、火竜の表情が一気に真剣なものへと変わる。ここからが本題なのだ。「それは、『吉凶の使者』の存在です。浅月はあなたが視るよりずっと前に、『彼』が来る事を占っていました」「海里だな？」「はい。私はあなたをこの太刀見家に送り出してから、何とか彼に接近しよう　と努力しました」　本物の浅月を太刀見家に預かってもらい、自分はアメリカに居を移した火竜は、まず『吉凶の使者』をおびき寄せるべく行動を起こした。自ら竜の研究者を名乗り、アメリカの大学に研究室を持った。…本当に海里を呼び寄せられたのは、火竜たちの運の良さだろう。「じゃあなぜあいつをここに連れて来た！　奴は、瑠璃葉を狙ってるんだろう！？」「えぇ、それが…。」　火竜もその言葉に困惑の表情を浮かべる。「あなたも彼の事を占ったのなら分かるでしょう？　『吉凶の使者』……、彼　の事を何度　占っても敵か味方か……、答えが出ないんです。彼のこれまで　の行動からして敵であるのは明確のはずなのに、占いでは良い運を運ぶ可能　性も秘めているんです。それが一体なんなのか…。」　それは、竜彦よりも能力が高い浅月ですら占い切れなかった。それなら彼と行動を共にして見極めよう、それが火竜と浅月の作戦だった。しかし、その答えはいまだ出ていない。「妻…、本物の浅月がいなくなれば瑠璃葉さんはその身代わりを務めるため、　多くの時間を人間の姿で過ごす事になるはず。そうなれば、たとえ私が海里　との接触に失敗し、彼が先にここにたどり着いてしまったとしても、竜の所　在を掴むまでのいい時間稼ぎになってくれると踏んだんです。まさか、太刀　見家当主が竜の化けた姿とは思わないでしょうからね。…これでも、瑠璃葉　さんの事も心配してたんですよ？　何と言っても、あなたの運命の相手です　からね」「なるほどな…。」「しかし、うまく彼に接触出来たのはいいんですが、今一つ決め手に欠けてい　て……。それで仕方なく作戦を変更したんです。彼に揺さぶりをかける為、　今日あんな大芝居をうったわけですが…。変なんですよね、彼の反応」「変？」「…はい。竜彦には、『ドラゴンソード』の話はした事はありませんでしたよ　ね？」「『ドラゴンソード』…？」　火竜の言葉に、竜彦は確かに知らないといった感じで軽くうなずいた。　ドラゴンソードとは…、早く言えばドラゴンの牙や鉤爪から作られた剣である。もちろんそれらを採取したドラゴンの個体の大きさによって、大きさ、形もかなり違う。しかも精製方法、材料の確保などが極めて難しい為、魔界でも数本しかないという伝説の剣である。　実は、海里が胸からぶら下げているあれが、その『ドラゴンソード』なのである。これは火竜でさえ知らぬ事実だが、あれは海里が大事に育て、…しかし彼の不注意で死なせてしまったドラゴンの鉤爪で作ったものだった。彼の主が、ドラゴンが死んでしまったのは何より惜しいが、折角のドラゴンの死骸。そのまま捨て置くのはもったいないと、それを使って剣や妙薬を作らせたのであった。その一部である『ドラゴンソード』を今回の任務にあたって、主は海里に持たせたのであった。「あれを使われたら、さすがの私もきついですからね」　火竜は竜彦が言ったように、竜族の中でもハイクラスのドラゴンである。そこらへんの魔族クラスなら簡単に返り討ちに出来るが、あの剣はいけない。元々同族である竜の体から作られた剣は、彼の鋼鉄の体にも簡単に傷をつけてしまうのだ。　ここに来るまでの付き合いで、海里の胸にペンダントがかけられている事に火竜は気付いていた。そして、それがあの伝説の剣、『ドラゴンソード』だという事も。…だから、咄嗟にペンダントに手をかけた海里から、あの剣を取り上げてしまおうと思ったのだが…。　あの『彼女に触るな！』という海里の反応。どういう事なのだろうか？あれは武器を奪われまいという反応ではなかった。あれは彼にとってとても大切なもの、まるで……。「恋人の形見のような…。」　しかし、それでも『彼女』とまで言うであろうか？　普通、形見であっても物なら『これ』だろう。「それとも、あれの元々の持ち主であるドラゴンの事を彼女と言ったのか？　　そのドラゴンが死んで、形見としてあの剣を作った？」　しかしそれだけにしてはあの焦りようは半端ではない。あれは彼にとってもっと大切な…。「…じゃあ、二つとも理由なんだろ」　考え込む火竜に、竜彦はあっさりと答えを告げた。　え？　と一瞬、竜彦の言葉を解せなかった火竜が竜彦の顔を見上げる。　竜彦は、何だ、そんな事も分からないのか？　という表情で火竜に言った。「あいつが、そこまで大切にしているのなら、それは元々恋人の持ち物だった　のさ。それがかつて彼女の体の一部だったものならなおさら。あいつは魔族　なんだろ？　それなら恋人が竜族だっておかしくはない。……そこまで固執　するのは、もうその恋人に会えないから、…つまり死んでしまっているんだ　ろう。あいつにとってはかけがえのない恋人の形見であって、彼女自身でも　ある。…そんなもの、何があっても他人の手に渡す事なんて出来やしない。　そうだろ、火竜？」「…………っ。」　『感』だ。太刀見家の者たちだけが持つ、独特の『視る』感。竜彦は何も事情を知っているわけではない。ただ、『分かる』のだ。火竜から与えられた情報から、瞬間的に、感じ取ってしまうのだ。相手の生きた道を。「…はい、私もそう思います」　竜彦の言葉に、火竜は静かにうなずいた。　さすが、一時（いっとき）は自分の次の主にと思った男だ。他の人間とは格が違う。…瑠璃葉に渡すのが惜しくなりそうだ。「海里と腹を割って話をする必要がありそうだな」　竜彦の言葉に、火竜はうなずく。竜を愛した経験のある人間なら、敵に回すより味方につけられるかもしれない。（さて、どうしたものか…。）　新たな展開に、策士火竜は新たな策略を練り始めたのであった……。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　《続く》 ====================================================================== 　　　　　　　　　　　　　春秋左慈伝　　　　　篠原美姫緒　建安五年（２００年）、その年の正月はあわただしく始まった。　天子劉協（献帝）の舅である董承らが曹操の手によって、処刑されたのである。　事のなりゆきはこうである。　天子劉協は、曹操によって許に迎え入れられたが、実際、実権を握っていたのは曹操であった。おもしろくない劉協は、車騎将軍の董承を召見し、別れぎわに帯をはずして、かれに賜った。この帯の中には、「曹操を誅殺せよ」という密勅があったのである。　董承を中心に、長水校尉の｛禾中｝輯（ちゅうしゅう）、呉子蘭（ごしらん）、王子服（おうしふく）、そして劉備らとともに実行の機会をうかがっていた。　だが、劉備は曹操の命により、袁術討伐に出てしまった。　その劉備は、下｛丕β｝（かひ）まで来ると、徐州刺使の車冑（しゃちゅう）を殺し、独立して沛（はい）を本拠としてしまった。「くそ！　劉備め！」　曹操は、董承らを始末したあと、劉備討伐の決意を固めた。「じいさん、じいさん、じいさん！　殿にどんな入れ知恵をしたんだ！」「おお！　文若。慌ててどうした？」「どうしたじゃないだろう！　殿が劉備を討伐しに行くってきかないだ。まったく、官渡で袁紹とにらみ合ってるっていうときに。」「いいではないか。孟徳の好きなようにさせい」「袁紹に背後をつかれたら、どうするつもりだ～！」「ふぉふぉふぉふぉふぉ。なあに、袁紹はなにもしかけては来ないじゃろ。とお主、じぶんでいっとったではないか」「た、たしかに、袁紹は有能な人材を使いこなせず、軍令は乱れてはいるが… …。だからといって、袁紹に隙を見せるのは……」「それよりも、許都の留守を預かってるお主、狙われておるぞ」「んなこたぁ、わかってます！」　曹操が官渡に駐屯して以降、その隙を狙って許都を狙っている者がいた。　江東の小覇王、孫策である。　最も手っ取り早い天下取りの道のりは、許都を攻撃し、皇帝を保護して、天下に号令することであった。「孫策なんかに、許を渡すようなことはしません！」「そう、ムキになりなさんな。あの孫策という男は、呪われとる」「呪い……ですか？」「孟徳もそうとう呪われとるがのう。ふぉふぉふぉふぉふぉ」「元放！」「あの男、于吉（うきつ）を殺してしまいおった。」「于吉……ですか？」「うむ」　于吉とは、瑯邪郡出身の道士で、昔から東方の他の故郷に移り住んでいたが、呉・会稽（かいけい）の地を行き来して、精舎（しょうしゃ：道士の道場）を建て香を焚いて教えを広めるとともに、御符（おふだ）や聖水を用いて治療をほどこし、人々の信仰を集めていた。　孫策は、許都奇襲の際、于吉を同行させていた。「南は日照りだったらしいのう。雨乞いをして雨を降らせたら、助けてやると言われて。言われたとおり雨を降らせたら切られてしまっては、于吉も浮かばれん」「そ、そうなんですか・・・」「うむ。于吉が知らせてきおったわい」　はぁあ、と文若はため息混じりに返事をした。　左慈は、ふぉふぉふぉふぉふぉと笑った。「まぁ、孟徳のことは心配ないじゃろ」「は、はぁあ。郭図もいますから、大丈夫だとは思いますが。」「劉備は、まさか孟徳自らが討伐に出てくるとは思わないで、正月気分で酒でも飲んでいるじゃろ」「そうだとよいのですが」　そこへ、今日も麻雀をしに華佗が遊びに来た。「おおお！　待っておったぞ、元化♪」「さぁ、やるべやるべ」「文若、おまえも打ってけ」「し、しかし、これから午後の朝議が……」「孟徳がいないうちに、はねておけ。ぶはははははは」　華佗は、袋から酒を取り出した。「診療代にいただいたものだが、とても美味いと評判の酒じゃ」「ほうほう」　今日も、雀牌をかき混ぜる音が響いていた。　使いの者が、『殿が劉備討伐に出撃した』という知らせをもってきたのは、しばらく経ったあとだった。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　《続く》 ====================================================================== あとがき　瀬乃ちゃんは今月からテレホになりました～♪　おめでと～　テレホになったからといって、夜中ず～とやってると、廃人になります（笑）篠原のように。。。　まだまだ、花粉の季節です。篠原は、朝と寝起きと夕方になると、薬の効き目がまだ残っているにもかかわらず、鼻水がとまりません。いらいらしてくると、キーの打ち間違いが多くなって、気がつくと、缶ビール４本（５００ｍｌ缶）ぐらい空けてたりして（笑）　だからいつまでたっても、痩せないんだな。。。。君が好きはリンクフリーです。ご意見ご感想をお待ちしております♪ 〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓　月刊小説「君が好き！」メールマガジン　　2000/4/15 15号　発行責任者　：篠原美姫緒　kimigasuki@1-emishop.com 　Ｗｅｂページ：http://kimigasuki.hoops.ne.jp/ 　君が好き！メールマガジンの、転載、複写など著作権法違反行為は禁止です。　発行システム：『まぐまぐ』『melma!』『Mailux.com』『E-Magazine』　マガジンＩＤ：0000025584　m00012567　ms00000142　　loveyou 〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓

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